昼食の時間が終わったあと俺はまたA組の集団に戻り学校の見学をした。見学中また深雪が集団に囲まれて辛くならないか心配であったがほのかや雫と一緒に楽しそうにしていたので内心「ホッ」とする。指導の教員に連れられて数ヶ所見たあと見学は終了となり放課後となった。「真琴さん。一緒に帰りませんか?」「ああ、いいぞ。」と深雪からお誘いを受けたのでほのか、雫も含めて一緒に帰ることにした。「深雪、とりあえず達也たちと合流するか?するなら達也に連絡取ってみるけど。」「はい、お願いします。」と頼まれたので達也に電話をかける。『はい、どうかしたか真琴?』『ああ、達也か?今深雪と一緒に帰るところでお前と合流しようと思うのだけどお前今どこにいる?』『今は校庭にいる。だから校門の前に待ち合わせでいいか?』『ああ、わかった。深雪に伝えておくよ。じゃあまた校門でな。』『ああ、頼む。』と電話を切る。「お兄様は何と?」「ああ今は校庭にいるから校門で待っているとさ。」「まあ、お兄様を待たせるわけにはいきませんね。真琴さん早く行きましょう。」と深雪はすぐ立ち上がる。「あ、深雪まってよ~。」とそれにほのかも続き俺は深雪たちと一緒に教室を出た。その後ろに深雪に声をかけ損なったA組の面々もまるで大名行列のように続くのだった。
色々と談笑をしていると校門にはすぐについた。「お兄様、お待たせしました。」「いいや、俺も今着いたところだよ、深雪。」と達也を見つけた深雪は小走りで兄の下に向かい、俺やほのか達も後に続いた。そうして深雪は後ろの集団に振り返り「それでは皆さん私たちはこれで失礼いたします。」と小さく一礼した。すると後ろの連中が深雪を引きとめようとする。それらはどれもいい加減なもので「二科生なんかと帰るべきじゃない。」「司波さんはぼくたちと帰るべきだ。」というものばかりだ。まったく深雪は達也たちと一緒に帰りたいと行っているのに勝手な奴らだ。しかし、そんな一科生たちに啖呵を切ったのはなんと美月だった。内容はちょっとズレてはいたが実に的を射た正論だった。これならアイツ等も引いてくれるだろうと思ったが、一科生の一人が業を煮やしたのか銃の形をした特化型のCADを引き抜いて魔法を発動しようとする。(チッ、「電磁妨害」を使うか?)と俺が「電磁妨害」を使用しようとするがそいつのCADは上に弾き飛ばされ、そいつの正面には警棒を持ったエリカがいた。おそらく瞬時にそいつの前に移動してCADを弾いたのだろう。するとそいつの後ろにいる二人までCADを操作し魔法を発動しようとしている。(「電磁妨害」)俺は誰にも気づかれないように「電磁妨害」を発動させる。この魔法は対象のCADに電磁波を送り込んで魔法式を形成するCAD本体の機能を麻痺させ魔法の発動を阻止するものだ。二人のCADに対してそれを使用し魔法が発動するのを止めた。すると、「やめなさい!自衛目的以外での魔法による対人攻撃は犯罪行為です。」と二人の女性が俺たちに割って入った。ひとり、警告した方の人は俺や司波兄弟の知っている七草会長。もうひとりは面識はないが風紀委員の腕章をつけているので間違いなく風紀委員会の人だろう。学校内でのCADの使用、及び魔法の使用は基本的に禁止されている。どうするか。と俺が考えていると「すいません、悪ふざけがすぎました。」と達也が風紀委員の人に嘘を織り交ぜながら独特な話術で事情を説明し、その会話に生徒会長も入り、「もういいじゃない。達也君、本当に見学だったのね?」と言う言葉に達也が頷くと七草会長は俺たちに注意をすると、風紀委員の人といっしょに去っていった。こうしてこの一件は解散となり、俺たちはやっと帰途についた。