実験体MM 作:柳月&独鴉
魔神はインターン中、7月とは言えまだ梅雨明け前なのだが、静岡の海に落ちて風邪を引いてしまい期末試験実技日に欠席していた。捕りものの都合上海に逃げた相手を追跡した際のことで、Mtレディも海に落ちて同じように寝込んでいる。ヴィランが風邪を引いていたためにうつされたというのもあるだろう。
切島&砂藤VSセメントス
2人の欠点は良くも悪くも単純、それなりに強い個性であるために攻めの行動が単純化しやすい。
切島は硬化であり筋力をそのまま高硬度の武器とすることができるのだが、どうしても消耗によって個性の息切れなようなもので一旦途切れてしまう。
砂藤は3分と限定時間ながらパワーを5倍に引き上げOFA3%から5%に匹敵するのだが、その時間が切れると糖分切れの反動で思考と体が鈍ってしまう。
個性もわかりやすく欠点も少ないのだが、それに頼りきりになってしまい単純行動が増えてしまう。欠点という消耗戦を補うように振る舞うが必要なのだが。
真正面からセメントス先生が作り出すセメントの防壁を砕きながら切島と砂藤は攻めてしまった。
「ねむい…、だるい…」
真正面から挑むも3分が過ぎた事で砂藤が個性の連続使用の限界に達し立ち止まってしまう。
「おい! しっかり、やべぇ!!」
周囲を覆うようにセメントの波が巻き起こり、切島は再度硬化しながら口を押える。セメントの波に地面に何度も叩きつけられるも、過ぎ去ったところで身を起こすが砂藤は地面に倒れたままだ。
「砂藤大丈夫か!」
「うっげぁ。 わりぃ気絶しちまってたのか」
気絶しかけている砂藤を叩き起こし、砂藤は少しだけ糖分を摂取しなんとか頭をまわし始める。
「真正面からじゃだめだ!」
「あ~、一旦退こう」
2人は一旦距離を取る為に近くのビルに飛び込む。セメントス先生は追跡せずに何をするのか様子見をするが、切島は頭を抱えるようにどうすればよいのか考えていた。
「こういうのは漢らしく行きてぇのに!」
どうすればよいか考えても、欠点をすぐにどうにかできるような期末試験ではない。自らの欠点を客観視してさらに解決策も練る必要がある。
困った時は、得意を押し付けるられるようにすればいいとは切島も言われていた。考え思いつくのはここ最近のこと、爆豪と魔神との練習の中で上手くいったパターン。
魔神との練習中に拳が届いたのはゴッリゴリの個性ゴリ押し戦法でダメージも何も無視した時くらい。でも、いまはそれだけじゃ押し切れない、一人だけじゃまだ足りない、砂藤と協力してもいまはまだセメントス先生には届かない。
「砂藤! 俺が真正面から突貫して止める! 迂回してくれ!」
得意を押し付けても届かない。だけれど今はクラスメイトが居る、切島自身がセメントス先生を抑えれば砂藤ならどうにかしてくれると考えていた。
返答を待たず切島はビルから飛び出すとセメントス先生に向け、再び真正面から走る。
「おっおう! わかった!」
砂藤はビルの中から先ほどの表通りとは異なり、裏通りに出るとセメントスの背後に回るように走った。セメントス先生から見れば砂藤は見えない。
「うおぉぉぉぉ!!」
雄叫びを上げ真正面から突撃していく切島、セメントス先生は砂藤がいない事に別ルートで移動しているだろうことは予測していた。切島にはセメントの壁を作り出し横方向にもビルを飲み込みながら広く横に障害となる防壁を作り出す。
しかし砂藤は腰に留めている筒を開き、再び糖分を摂取するとセメントの壁をたたき割りそのままゴールに向け駆ける。セメントス先生の個性も一つの欠点、地面や壁に触れていなければセメントを生成できず、切島が休憩を挟まずガンガン攻め続ける為に攻撃を止められなかった。
一時留めて砂藤の居場所を確認してからの再攻撃が不可能、そして砂藤ならばセメントスが作り出したセメントの壁を破壊が可能、そのまま切島の妨害を受けたまま砂藤はゴールラインを越え、切島・砂藤チームは突破した。
緑谷&爆豪VSオールマイト(重量ハンデであり)
ヒーローは有無を言わさず得手不得手も好き嫌いもなく連携を取らねばならない時がある。それが人命にかかわるならなおさらのことだ。
全体的に戦力や戦術に力量差から直接戦闘は不利だと理解し、説得しようとする緑谷を殴り会話を拒否する爆豪と状況は最悪。
憧れから戦うのも抵抗するのも無理と判断してしまっている緑谷、ひたすらに自らのヒーロー像と憧れ勝者になろうと勝てぬ相手に挑む爆豪、その言い争いも凄まじい衝撃波が大通りを抜け中断させる。
ゆっくりと歩きながら、意図して踏み込みを調整し小さな衝撃波を周囲へとばらまくオールマイト。
「試験などと甘い考えているならば痛い目をみるぞ。 ヴィランの私に真心込めてかかってこい。 ヒーロー!」
オールマイトの挑発に爆豪は反応し、目潰しを放ち即座に飛び掛かろうとするも顔を掴まれ宙ぶらりの状態に爆豪はされてしまう。爆豪は片手でオールマイト腕を掴みながら体を保持し、もう片方で小規模の連続爆破をオールマイトに叩きこむ。
「かっちゃん!」
「緑谷少年、仲間をおいてどうするつもりだったのかな!?」
爆破されることを苦にもせず、オールマイトは一旦距離を取ろうとした緑谷へと爆豪を投げると軽くまとめて吹き飛ばされ地面に転がる。
「さぁ、これからどうするかな!」
諭しながら戦うオールマイト、その最中にも主に爆豪が否定的というよりも緑谷に攻撃的であり、協力するくらいなら負けた方が良いと、最悪な事に数が少ないマイク付きカメラの近くで緑谷に言い放ってしまった。爆豪が言ったことは、嫌いな奴と連携をとるくらいなら自らも要救助者も死んだところで構わないとの発言と同義だ。
連携しない状況に仕方ないと殴り仕留めようとするオールマイト、だがその前にフルカウル状態に緑谷になると爆豪を殴り飛ばし一時的に動きを止め、肩に担ぎ一旦離脱を測った。
「普段はクレバーなのに2人だとあっと言う間に破綻してしまうが、さて成長をみせてくれよ。 ひよ子達!」
冷静に成長を見る為にわざと逃がし、ゆっくりと追跡を掛けるオールマイト。
正々堂々とプライドよりも勝つために意地を張る。それが爆豪を急成長させているが連携の邪魔をしてしまっている。しかし少しだけ改心したのか、緑谷と協力し爆豪の持つサポートアイテムに貯められた爆破、爆破ユニットを緑谷に渡し視界外から奇襲を仕掛けた。
連携さえ取れれば間違いなく雄英1年トップクラスの2人、お互いに長年の関係ですぐに解消できない隔たりと感情がある。2人には相談をそのままさせながら、ゴール付近までオールマイトは見守っていた。
戦いたい爆豪と戦闘を避けゴールラインを越える事を目指す緑谷、作戦とまではいかないものの警戒とオールマイトがどう来るか話していたのだが。
「お互い話し合いは済んだかな?」
話がまとまり迫ってくる2人の間に割り込むように一瞬で間合いを詰め、爆豪最大のサポートアイテムである爆破ユニットを一瞬のうちに破壊し地面に叩き伏せる。
小手先の技も技術もなにもなくシンプルに強い。パワー・スピード・タフネス、全てが桁違いであるこそがオールマイトであり、2人を一歩先へ成長させる期末試験の先生なのだ。
「これで終わりだ」
倒れている爆豪の背中を踏みつけ動きを止め、緑谷に警戒を払うオールマイト。この状況では爆豪は高火力を放つのは難しくリスクが大きいのだが。
「うっるせぇぇええ!」
地面にめり込む激痛を織り込みで腕を返しオールマイトに放つ。爆破の衝撃で少し離れた隙に爆豪は緑谷を掴み上げる。
「くそほどムカつくがまだこんな勝ち方以外ねぇ! 先に死んどけ! くそナードォォ!」
爆豪は緑谷を掴み、ゴールラインへと爆破を利用して投擲するも、オールマイトは一瞬で追いつくと地面に叩き落とした事でクレーターが出来上がり中心に緑谷はめり込んでしまう。
「良い判断だ。 でもまだまだヴィランには甘い」
爆豪はリスクを踏み倒し最大火力を出す爆破ユニットを失っても、腕を壊しかねない最大爆破の連続攻撃をオールマイトに繰り出しその間に緑谷にゴールラインを超えさせようとした。
「いけぇデク! ぼやぼやしてんじゃねぇ!!」
激痛で腕が痙攣をしてもかまわず放つ連続爆破、このままでは不味いとオールマイトは爆豪を止める為に顔を掴み地面に叩きつける。
「すまないが、それ以上させると体が持たないからね。 ここで止めさせてもらうよ」
信念さえも捻じ曲げ勝つために全てを賭けてもまだ届かない、プライドがズタズタになっても勝つ為に連携を選び、両腕の激痛で意識が揺らぐほどに連続最大爆破も片手でねじ伏せられる。
爆豪はもう爆破さえ出来ない痙攣している腕でオールマイトの腕を掴む。
「くそが、俺は、自分を捻じ曲げてでも選んだ勝ち方でも、それでも勝てねぇなんて」
オールマイトに頭を掴まれ、地面に叩き伏せられ体がまともに動かず、オールマイトに掴まれた腕をかむ事しか出来ない爆豪。
「い や だ」
痛みと苦悩に歪む表情を浮かべる爆豪の姿、爆豪の必死の抵抗が目に入った緑谷は、一歩限界を超え普段よりも一段階高くOFAを制御しオールマイトに向け飛び込む。
遥かな憧れに挑む恐怖に歪む緑谷の表情。それでも。
(緑谷少年、ヒーローは怖い時、不安の時こそ、わらちまって望むんだ)
緑谷は拳を振り上げる瞬間、恐怖の中でも不安を吹き飛ばす笑みを浮かべる。
「どいてください! オールマイト!」
オールマイトに緑谷の拳がめり込み一瞬揺らぎ、その間に意識を失った爆豪を肩で支えながら緑谷はゴールラインを駆け抜けた。
「壁とぶち当たっても笑える君達はまだまだ強く成れる。 君達のこれからが楽しみだよ、爆豪少年緑谷少年」
無敵の笑顔を浮かべながらゴールラインを越えていく2人を見届けるオールマイト。
試験はオールマイトを捕縛することは出来なかったが合格地点を突破。合格という事と最終的に連携したことで軽い注意程度で爆豪は終わったようであるが、翌日、相澤先生より厳しくヒーロー倫理について追加授業を受ける事になるのだが、合格であることに違いはない。
数日後、風邪が治り実技試験が行われる舞華にとってはこれが本番。体育祭と実技授業にインターンでの実績を合わせ、オールマイトとたった一人で戦わなければならない。舞華の課題は精神面であるが、さすがにそれを授業で問うことはできない為、戦闘能力を計る試験となっている。
勝利条件はゴールラインの突破・オールマイトの捕縛・オールマイトが着けているハンデアイテムの破壊となる。
オールマイト、舞華による連接再生によって個性はいまだに活性化した状態を維持しており、オールマイト曰く全盛期の13分の3くらいの力を維持できているそうだ。そしてある程度の揺らぎがあるとはいえ少なくとも一日5~7時間程度の戦闘変身時間を持つ。
《試験スタート》
舞華は開始の合図と共に全身から炎を噴き出し鎧のように身に纏う。余裕を持って迎え撃つオールマイトは腰に手を置きながら無敵の笑顔で真正面から待ち構えていた。
「さぁ心を込めてかかってきなさい。 ヴィランは何も考慮してはくれないぞ!」
舞華は右腕を大きく振りかぶり、放たれるのは大柄なオールマイトさえも飲み込む巨大な炎の塊。しかし軽くとはいえオールマイトの放ったスマッシュは迫っていた巨大な火炎弾を容易く破壊し消滅させる。
強烈な衝撃波の中を舞華は無理やり突破し、爆炎を常に噴き出し続ける拳をオールマイトへと振るうも、衝撃さえも伴うため炎は簡単に吹き飛ばされただの拳がぶつかり合い舞華は少しよろめいた。
しかし、背中や腰から爆炎を放出する衝撃で体制を即座に整え直し、肩・肘・背から爆炎を連続して放出し衝撃によって加速させながら拳を繰り出す。
「だぁぁぁぁぁ!!」
「強くなった! 強くなったなぁ!」
オールマイトは、爆炎の衝撃で尋常じゃない速さまで加速している舞華の拳を、その全てを拳をぶつけながら余裕をもって迎撃していた。
それでも、全身から炎を噴き出す力を攻防全てに舞華は利用し、迎撃される拳を爆炎で減衰してダメージを弱め、さらに肘や肩の爆炎を増やし攻撃を加速させ周囲のビルはオールマイトの振るう拳の衝撃波と、舞華の爆炎による衝撃波を受けて徐々に倒壊していく。
蛙吹梅雨side-
リカバリーガールが監視している出張保健室では、緑谷と梅雨が映像を見て固まっていた。体育祭から急成長したのではなく、まったく本気を出していなかったと理解できたからだ。
仮ヒーロー免許を持っていると知ったのは職場体験の後の事、体育祭で使った派手な技など一切使わず、身に纏う爆炎で全身を強化しながら体術で同じレベルまで達しようと、喰らい付こうと足掻き続ける姿に。
私は舞華ちゃんに頻繁に抱き着かれたり抱きかかえられたり、少しぬいぐるみの様に扱われる事があるけれど、親しい友人だと思っている。
リカバリーガール先生に舞華ちゃんの試験を見せて貰えるように頼み込み、オールマイト先生の許可もあって、増強系の緑谷ちゃんも参考になるだろうと2人で見させてもらっている。
舞華ちゃんは一撃ごとに競り負けているものの、オールマイト先生と打撃戦を繰り返す姿は普段と別人としか言いようがなかった。
オールマイト先生がスマッシュではないものの放つパンチに対し、舞華ちゃんも右腕全体に爆炎を宿し、さらに爆炎の衝撃を肩と肘に生じさせ加速させた拳が衝突し周囲ビルが倒壊していく。
ひと際大きい破壊が行われたあと、爆炎と衝撃の煙の中から舞華ちゃんはその手を伸ばし、オールマイト先生の両手とガッチリ掴み合って押し合う。対格差どころかパワーで勝てるはずもないのに。
それなのにオールマイト先生がハンデとある程度手加減をしているとはいえ、背中側に爆炎を放出しながら抵抗していた。
「あれは、手の甲と肘、それに肩や背中から爆炎を放出することで抑えている? でもそれだと骨格が持つはずがないしエンチャントはまさか体の強度も高めるのかな。 そうなると背後から出している爆炎は全部推力としているということだけど。 いやそもそもとしてハンデの重りを付けているとはいえオールマイトと……」
緑谷ちゃんが驚きながらいつもどおり口に出しながら推測しつつ、情報を整理しながらどうして正面から戦っていられるのか考えている。
緑谷ちゃんほどは分からないけれど、たぶんあれが舞華ちゃんの本当の戦闘スタイル、爆炎を放つとか何かの形で中距離とかで使うのではなく、全身の能力を底上げするように使って戦うこと。
授業後にほぼ毎日特訓している舞華ちゃんとよく話していたけれど。
【基礎あってこそじゃん? だから目立つ技よりも、底上げして全部が必殺技になるようにしたほうがいいなって】
もちろん舞華ちゃんは変わったり目立つ技は沢山持っているけれど、基礎トレーニングと個性の制御を主に練習していた。
「どうして、魔神さんは戦い方を分けているのだろう」
組み合っている状況から離れるとオールマイト先生が左腕でスマッシュを放つ構えを取り、舞華ちゃんも右腕に凄まじい速さで回転する爆炎を纏い拳を構える。
スマッシュと高速回転する爆炎の衝突、さすがに力負けし舞華ちゃんは弾き飛ばされ、離れたビルに叩きつけられかけるも空中で体制を整え直し、壁面に着地しビルから跳躍すると共に巨大な爆炎を放ち推進力とした。
映像に声は載らないけれど、気合の大声を出しているだろう必死の表情なのに、真正面から叩き込もうととした拳を、オールマイト先生は真正面から舞華ちゃん地面に叩き伏せ、圧倒的な壁として立ち塞がっている。
「舞華ちゃん! がんばって!!」
とっさに出た聞こえるはずもないのに応援してしまう。
叩き伏せられた状態から飛び起きながら膝蹴りがオールマイト先生の顔に近付くも、膝に頭突きが撃ち込まれて防がれ、舞華ちゃんの腕を掴みながら飛び上がり高速で回転しながら投げた。今度は舞華ちゃんも受け身が取れず近くのビルを壊しながら姿が見えなくなってしまう。
それから少ししてフラフラになりながら穴が開いたビルの壁面から舞華ちゃんが出てくる。血は出ていないみたいだけれど、それでも辛そうに表情を浮かべていた。
再び炎を纏うと全身から炎を噴き出し再びオールマイト先生に挑んでいく。決して諦めずに、ひたすらに前へ前へと、手も足も、頭突きの攻撃まで加えて届かない先に手を伸ばし必死に届こうとしている。
「あれはやりすぎだねぇ。 あとでオールマイトに注意しなきゃ」
リカバリーガール先生がライブ映像を見ながら苦言をあげる。
舞華ちゃんがどれだけ必死でも、オールマイト先生は真正面から拳で、平手で、足で、軽々と受け止め弾き飛ばされるか、頭を掴んだまま地面にめり込むほどの勢いで叩きつけてしまう。
見ていて痛々しいほど、厳しい反撃に見ているのもつらいけれど、それでもオールマイト先生は加減をしない。
「オールマイトが、TVでもあまり見ないほどしっかりと戦ってる。 やっぱり魔神さんは体育祭でもずっと加減してたんだ……」
緑谷ちゃんが拳を握り締めている。悔しいのかもしれない、緑谷ちゃんもオールマイトが試験の相手だったけれど、真正面から戦得てはいなかったから。
「緑谷ちゃん。 舞華ちゃんも事情があって変えてるかもしれないから ケロ」
そう伝えると緑谷ちゃん頷いてくれる。再び画面に目を向けると、舞華ちゃんは距離を取りいままで纏っていた爆炎を消し、何をして来るのか見極める為にオールマイト先生もじっと待ち構えている。
舞華ちゃんが何かを話したようだけれど、わからないしオールマイト先生は何も答えないし表情も変わらない。
ただずっと前だけを見つめながら舞華ちゃんは、前に伸ばした右腕に左手の甲をあて、右腕をこするように引きながら腕に白い炎を纏わせ、オールマイト先生のデトロイトスマッシュに似た構えを取った。オールマイト先生もしっかりと構えスマッシュの体勢を取る。
間違いなくオールマイト先生が放つデトロイトなどの名を持つスマッシュ、強烈な衝撃波を含むそれはスーパーヴィランだろうと一撃で戦闘不能にする必殺技。
舞華ちゃんは笑うと白い光のような爆炎を纏い、オールマイト先生に飛び込んでいく。
2人の拳がぶつかった瞬間強烈な光と衝撃で映していたカメラが壊れてしまい、一度吹き飛び離れた移動式カメラに再び映ったのは気絶し抱えられる舞華ちゃんと、少しヒーロースーツが汚れ痛んだオールマイト先生。先生の右腕にあるはずだったハンデの重りが壊れ、一対一であるが故に加えられた勝利上限の一つが満たされ魔神舞華側の勝利が決まった。