希望と絶望の闘士   作:だいしゃりん

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15年前のスコトス天照戦争…….現在の一年一組担任蓑田柾が経験した地獄の戦争がどう終結したのか。

↓篠原道成   ※画像はAI絵を使用しています

【挿絵表示】



闘士学校編 15年前の戦争最終節 第11話 終結で失ったもの。

 

 

カルマは右手に闇のエネルギーと左手に炎エネルギーを溜めて頭上にそれらを合わせながら集めた。常人なら1日はかかる量の気をカルマは約5秒という桁違いの速さで溜めた。そして「アドヴェント・カレンダー」をほぼ最大出力の直径40メートルで打つことを可能にする。

 

それに対して景虎。エネルギーを弓矢のようにし、希望の闘士のみが使える必殺技「天翔光矢(てんしょうこうや)」を最大出力でつくる。こちらも日輪指向を使い、約5秒という歴代希望の闘士最速で打つことを可能にする。

 

 

 

 

 

ドゴゴゴゴッッ!!ドカッッーン…!!!!!

 

 

 

 

 

今、目の前で景虎先生と敵のリーダーカルマ・ヴェニシウスの必殺技がぶつかり合った。   その高エネルギーの衝突は先生側は辺り全てが真っ白く光り、目を開けてるのがやっとである。   逆にカルマ側の周りは漆黒と紅のコントラストで染まっている。      俺たちは2人を目で見ることができなかった。

 

 

 

生徒陣営

 

 

 

「…..!!眩しい!!」

「先生の必殺技『天翔光矢』ダ!ものすごい威力ダ!」

「おいおい!先生の姿が光で見えないぞ!!大丈夫か?」

 

 

 

 

するとようやく光が静まり、黒煙や灰なども消えかかるころ。俺たちは信じられない光景を目にする。

 

 

 

 

「………景虎先生、?」

 

 

 

 

そこには心臓をカルマ・ヴェニシウスに手で貫かれ、大量に吐血している先生の姿があった。体もボロボロである。     

 

…………先生がこんな姿になるはずがない。そもそも『日輪指向』により敵の攻撃のベクトルを変更して全て受け流せるはずだ。

 

 

 

 

「……グハッ、、ゲホゲホッ、、フフ、、、痛えじゃねえか」

 

 

 

その時、俺は考えるより先に体が動いていた。「助けなければ」という衝動に突き動かされたのだ。 というかなんでカルマはほぼ無傷なんだ、、!光矢をくらって無傷は絶対にあり得ない…..!!! 

 

 

 

 

「お前らは来るなッ!!!!ゲホッッ、、、隠れてろッッ!!!」

 

「ハハハハハハハハッッッ…!!!  最後まで生徒思いで優しい先生だなッッ!!!」

 

「………いつから気づいていた?   俺の『日輪指向』が『太陽がなければ発動しない』ことを。ゲホゲホッッッ、、」

 

 

 

 

上杉景虎の「日輪指向」はいかなるものも「太陽にベクトルを変更する」というもの。しかし明確な弱点がある。太陽が見えない夜はもちろん、「太陽が何かに隠れて見えなくなっても」発動はできない。

 

 

 

「フンッッ、、ハハハハハハハッッ!!!  強いていうなら最初お前からスキルの内容を聞いた時からだなッ! お前の技とぶつかった衝撃で発生した黒煙や灰、光で太陽が見えなくなる瞬間にお前の懐に入ったってわけだッッ!!」

 

 

 

「フッ、しかし、なぜ俺の光矢(スキル)が当たらなかった…….あれはまともに守っても守りきれねえ。なにをした。」

 

 

 

 

「それは簡単だッッ!!ただアドヴェント・カレンダーに込めた闇エネルギーをダメージではなく『対象を1秒間フリーズさせる』ことに変換したからだッッ!!万が一にでも当たれば俺でも死ぬだろうからなあれは!! 止まっている弓矢を避けるなんて容易いことはなかったぞ!」

 

 

 

 

普通、自身の奥義スキルに制約をかけることで別の効果をもたらすことはできない。 しかしカルマは違う。 彼はただひたすらの努力によりそれを可能にした唯一の闘士である。   彼が唯一の頂特級闘士と言われる一つの所以でもあるのだ。

 

 

 

 

「フッ……ハハ…」

 

 

「なんだ?何がおかしい。 まあ人は死ぬ直前感情が混合するというからな、哀れなやつだな!」

 

「……カルマ・ヴェニシウス、、お前は一つミスを犯した」

 

 

 

ずっと地面に座り込み下を向いていた景虎は前を向きカルマを嘲笑いながら言った。

 

 

 

「ハハハハハ!!!なんだ?俺がミスをするはずがないだろうッッ!!こうして今お前を殺して希望(お前)の能力を奪えるのだからッッ!!寝言は寝て言えッ!!ハハハハハッッ!」

 

 

 

 

アドヴェント・カレンダーにより発生する黒煙と灰は基本的に燃えた建物などから発生したものである。そしてそれを闇エネルギーによって空中に維持させることによりカルマは太陽を隠していた。  しかし闇エネルギーの一部を「対象を1秒間フリーズさせる」という他のものに使ってしまったため長時間黒煙と灰を維持させるエネルギーがなかった。…….つまり

 

 

 

 

黒煙で隠れていた太陽がカルマが想定していた時間より「20秒早く」姿を現した。

 

 

!?!?

 

 

 

 

「俺は光矢をお前に避けられたんじゃなくて『あえて避けさせた』んだよ…!!!まだ当たっていない光矢、出てきた太陽、、、もうわかるよな……?」

 

 

 

「おまえッッ!!まさかッッ!!」

 

 

 

 

何度も言おう。景虎の「日輪指向」は太陽がある限り「景虎のエネルギーに触れているもの」全てのベクトルを変更できる。それはもちろん「自身が生み出した光矢」にも有効である。

 

 

 

 

 

 

「日輪指向っっ!!!!!」

 

 

 

 

 

景虎の叫びと共に外れたはずの光矢がカルマに向かって一直線で降りてきた。………それはとうてい生物、いや何物(なんぶつ)でも避けれるはずがないものである。

 

 

 

 

「上杉景虎ああああああ!!!!!!」

 

 

 

 

ドカッッーン….!!!キィーーーン…..!!!!

 

 

 

辺りは真っ白になった。

 

 

 

「先生ぇぇぇーーーーーー!!!!!!!!」

 

 

 

2011年12月3日。 その日、「希望の闘士」景虎先生は死んだ。

 

 

 

 

♦︎♦︎♦︎♦︎

 

      時は戻り、2026年5月15日。

 

 

 

「そしてその後カルマの魂をギルドデニーロ監獄に閉じ込めて終戦。………………以上が15年前の戦争の全貌だ。ちょっと重かったかな?ごめんね。」

 

「…….いえ、(まさめ)先生こそ辛い記憶だろうに話してくれてありがとうございます。」

 

 

 

 

(まさめ)先生にそんな過去があっただなんて。そして俺の父さんはそんな最期を迎えていたなんて。いろいろ初めて知った。もう夜遅く外は真っ暗。俺たちがいる面談室だけが明るかった。

 

 

 

 

そしてもう夜遅いからと言われて寮に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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