もしも五条悟がフリーレン世界に転生したら   作:ケンタ〜

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最強と最強②

「蒼」

 

 五つの蒼。

 できる限りの出力をそこへ込める。

 

 それが、複製体の周囲に展開される。

 

 複製体は声を発さない。

 しかしすぐに、五条悟の意図を察知した。

 

 それより、ほんの一瞬早く。出力の増強が、間に合った。

 

 複製体の五肢が、五つの蒼へ向けて引っ張られる。

 ギチギチと音を立てて、複製体の身体が固定されながら。

 五条悟は腕を回し、蒼を移動させた。

 

 轟音。

 

 五つの蒼と共に、壁へ叩きつけられた。

 

 ゴリゴリゴリという音。壁面を侵食する蒼の音。

 

 蒼が石を飲み込みながら、複製体は削られた穴の側面で、少しずつ削られていく。

 

「ふっ!」

 

 縦横無尽。蒼と複製体は飛び回る。

 右の壁を貫通し、戻り、さらに今度は上へ叩きつけ、またトンネルを作っていく。

 

(無限で防御できないなら、そのまま引き裂く!)

 

 五つの蒼が融合しようと、複製体の重心へと集まっていった。

 ギチギチと音を立てて、複製体の身体は悲鳴を上げる。

 

 複製体に宿る、五条悟の記憶。

 嵌合獣 顎吐の、最大出力による圧死。

 

 それへの対応をその頭脳は瞬時に導き出す。

 

 ――――赫

 

 無音の詠唱。

 

 それと共に、五つの蒼は茈色を帯びた。

 

(むらさき)!?)

 

 五つの茈の球体が爆誕した。

 

 複製体を巻き込む五つの茈の爆発。

 

 ゴウッと大きな音を立て、五つの虚空の球体は小さな極技を引き起こす。

 

(僕と複製体の制御されていない茈か)

 

 立ち上る呪力の噴煙。

 

 そこへ向けて、五条悟は胎動する。

 

(まだ生きている)

 

 複製体は無限を解除し、展延にての防御をしていた。

 そして、できる限りの速度で受けたダメージの再生を試みている。

 

(トドメを刺す)

 

 蒼を纏い、噴煙へ飛ぶ。

 そのなかに見える複製体向けて、拳を振り下ろした。

 

 複製体のガードの感触。展延と呪力による単純なもの。

 

 かろうじてそれは威力を吸収し、複製体は地面へ叩きつけられた。

 

(無限で墜落のダメージは薄い)

 

 蒼が無限を貫通できても、二次的ダメージは薄い。

 

 すぐに第二の攻撃へ向けて拳を振り上げる。

 着地、そして複製体へ。

 

 ――――赫

 

 起き上がった複製体の(カウンター)が、五条悟の腹部を直撃した。

 

(何――――――)

 

 五条悟の体が宙を舞う。

 

 天井が見える。

 

 何かを考えるよりも前、自らの視界に複製体の姿が映った。

 

 脳をちらつく追撃の二文字。

 

 不意の攻撃に対する苛立ち。

 

 そこへ腕を突き出し、複製体の腕を掴んだ。

 

「痛ってえなぁ!」

 

 蒼で複製体の腕を固定。

 

 そして、地面へ向けてぶん投げた。

 

 轟音、またダンジョンに一つの穴が空く。

 

「お返し」

 

 手に、『赫』を纏う。

 

 前世の自らが、考案しなかったその技。

 

(一秒保たない)

 

 あまりにも、六眼をもってしても不安定な技。

 

(でも当ててやる)

 

 口端を吊り上げて、地面の複製体へ向けて――――

 

「赫ッ!」

 

 地面に到達すると同時、クレーターが形成された。

 

(貫いた)

 

 手応えがある。

 

 赫の拳は複製体の腹部を貫いた。

 

 呪力の残穢でコンマ数秒姿は確認できないが、拳の下で砕いたことを感じる。

 

 即座に五条悟は距離を取ろうとする。

 

 相手は『自分』。そして『最強』。まだ何を残しているのか分からない。

 

 しかし五条悟、唯一の欠点。

 自分と同格の速さの存在に、出会ったことがない。

 

 『自分』の繰り出すその技に、一瞬のみ後退が遅れる。

 

 赫の呪力が、残穢の土ぼこりの向こうで爆ぜた。

 

「――――――――!!」

 

 五条悟の頸部に、虚空が炸裂した。

 

もし続きを書くとしたらどちらがいい?(2026/02/15より)

  • 五条悟が全てをねじ伏せバトルしまくる
  • フリーレンぽく人の心を知りながら旅をする
  • 上二つをいい感じにバランス取った話
  • 好きにやっていいよ
  • そんなことよりプリン食べたい
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