銀河にねがいを…叶えられる世界じゃねぇだろお!!   作:桜来

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なんか続きを書けたので投稿します。


「帝国が来た!」「伝説の始まりってやつ?」

ヘイヘイヘーイ。雷門中サッカー部のマルクなのサ。あの後1週間皆と一緒に練習して、部員は無事に11人集まり(何ならボクがいるせいで12人)、ついに帝国が来る日がやってきたのサ。

あっ壁山、お前をトイレには行かせないぜ。ボクの力なら壁山の巨体を抑えるのも訳ないのサ。

 

「うわーなんだよあの装甲車。ウケる」

「流石帝国、金かかってるな………」

 

相手側が挑発を兼ねたウォーミングアップを済ませたところで、そろそろ試合が始まるのサ。ちなみにボクは背番号90番(9と0の丸でマルクなのサ)のFW兼MFで、原作の目金の位置にボクがいる感じなのサ。目金には秘密兵器とか言って納得してもらったぜ。

 

「さて、染岡。分かってるな。」

「実力差があるんだから速攻でどうにか1点取る、だろ?やってやるぜ…!」

「さあ皆、頑張っていこうぜ!」

 

ホイッスルが鳴る。それは試合開始の証だ。

先行は帝国サイドがコイントスを拒否して譲ってきたのもありボク達から。原作と違いキックオフ後はすぐボクにボールが渡される。

 

「さて…やるか。よっと…」

 

そしてボクはおもむろにボールに乗り出す。観客からは奇異の目で見られ、雷門は驚き、帝国は「ほう」とでも言いたげな顔で見てくるのサ。

 

「マルクの奴、まさか…!?」

「「はぁぁぁ!!」」

 

すかさず相手のFWの寺門と佐久間がスライディングしてくるが…

 

たまのりピエロ!あらよっと!」

「!」

『おー凄い凄い!雷門のFWマルク、玉乗りしながら猛スピードで帝国ゴールへと上がっていくー!』

 

あ、ちなみに今実況してたのは角馬圭太。将棋部所属の必ず雷門の試合を実況する怪異なのサ。

…それはそれとして、そのままボールを運んでいって敵陣でパスを回す。そして宍戸が半田にパス…と見せかけてスルー!そのままボールは染岡がシュートなのサ!普通であればこれで決まるだろうが……

 

「うらぁぁっ!!」

「…ふっ!」

 

相手キーパー源田にしっかりキャッチされるのサ。

当たり前だろ、相手40年間無敗のチームだぞ。

 

「さあ、始めようか…帝国のサッカーを。」

シャドウアッパー。」

「っ!?」

「ヘイヘイヘーイ。ボールは貰っていくぜ。」

 

相手キャプテンにしてドレッドヘアーにゴーグルにマントとかいうふざけた格好をした男、鬼道にボールが渡り、それをFWにパスしようとした時。鬼道の足元からボクが現れ、鬼道を吹き飛ばしながらボールを奪ったのサ。

これぞ1週間の特訓の末に編み出した第3の必殺技、シャドウアッパーなのサ。

不意打ち性能はけっこー高いけど、まあ今回は相手が嘗めてかかってきてたから成功したようなもんだな。本来の鬼道有人の実力なら小さな違和感に気づいて避けられてただろうよ。

 

「さて…それじゃー行くぜ!」

 

そう言ってボクはヒールリフトでボールを空中に。弓を射るように無を引っ張ってボールを静止、光の矢を生成。そしてそれを解き放つように無を放せば…!

 

アローアロー!!」

 

瞬間、光の矢と共にボールが勢いよく放たれる。それに対し源田は飛び上がり地面を叩こうとするが……

 

パワーシー……!」

「…パワーシールドでは間に合わない!」

「っ!?」

 

源田が地面に着地する前に、ボクのシュートがゴールに突き刺さったのサ。この技は魔力を溜めて引っ張り離すことでバネや輪ゴムのようにエネルギーが加わり、魔力によるブーストも合わせてかなりのスピードと威力で放つ技なのサ。

対して相手の使おうとしたパワーシールドは気を纏わせジャンプで勢いをつけた拳を地面に叩きつけることで衝撃波を発生させ、シュートを弾く技。アローアローのスピードならば地面を叩く前にゴールに入れれるのサ。

 

『…な、なんと……ゴーール!!先制はまさかの雷門、雷門です!!』

「マルクお前、必殺技3つも覚えたのかよ…!?」

「おーっほっほっほ!まあちょっとしたズルも使ってるけどな!気持ちーのサ!」

「とりあえずこれで1点、か…」

「だけどなんかおかしくない?相手強豪なんでしょ?こんな簡単に点が入るかな?」

 

そう言って疑問を提示したのはマックス。追加加入したうちの1人で、天才肌らしく後に日本代表の選考試合にも選ばれる事になる地味に凄いやつなのサ。

 

「…少しは骨のあるやつが居たようだな。パワーシールドの弱点の1つである発動までのタイムラグを突いてくるとは…」

「……どうする、鬼道。」

「どうする?決まっている。調子に乗っている奴らに現実を見せてやる。」

「あー…これは、ちょっとヤバいかもな」

「え…?」

 

キラースライド!」

ジャッジスルー!」

百列ショット!」

サイクロン!」

 

まあ…うん。1点は気持ちよかったけど…その後普通に必殺技のオンパレードでボッコボコにされて1-10の点差になったのサ。下手に抵抗したら帝国が本気になったわけだな。

 

「どうなってんだアイツら…誰一人息が乱れてないぜ…!?」

「走ってないわけじゃないんだけどね、体力の差が激しすぎるよ。」

「ぶっちゃけボクが下手に1点取ってからだよな、アイツらのプレーが激しくなったの」

「だからってマルクのせいじゃないだろ!…このまま終わってたまるか、後半は奴らをもっと走らせて消耗させるんだ!」

 

そう円堂は皆を鼓舞する、が…まあ大して効果はないな。ボクらは体力使い切ってるのに大してアイツら体力の底が見えねえし。ボクもぶっちゃけ必殺技でガンガン体力消耗してるのサ。

 

「やっぱこの試合、無茶にもほどがあったんですよ…」

「なんだなんだ、何言って」

「ま、事実勝ち目は薄いだろーな。」

「マルク!」

「……それでもボクはやるぜ。道化師が途中でショーを中止するなんて御免なのサ。」

「マルク先輩…だからってどうするんですかこの点差……」

「そうだ、勝利の女神がどっちに微笑むかなんて、最後までやってみなくちゃ分からないんだ!そうだろ、なあ、皆!!」

「まあお前らの気持ちも分からなくはないのサ。事実客観視するなら諦めるのが無難だろう。……それでもボクは最後までやる、それだけの話なのサ。ほら円堂、そろそろハーフタイム終わるのサ。」

「ああ…!」

 

さて、審判から促されたからさっさとコートチェンジしてポジションに付かないとな。………ボクがいくら言っても周りの暗い顔は変えられないだろう。なんせ円堂でも無理なんだ。

それでも、せっかくやる以上諦めたくはないのサ。

今度は相手ボールから、鬼道が前にボールを上げるのサ。

 

「デスゾーン開始。そして奴を…引きずり出せぇ!!」

 

…そう。この帝国との練習試合、あちら側の目的はただ1つ。

ボクは全く持って顔を合わせてないが、この学校に転校してきた元強豪・木戸川清修のストライカー豪炎寺修也。その実力を見に来たのサ。え?サッカー部にそんなヤツ居なくねって?当たり前じゃんアイツ今サッカー辞めてんだから。

まあその原因は帝国の監督兼総帥の影山が去年に豪炎寺の妹を事故に遭わせたからなんだけどな!…おっと、そんな事より今眼の前で三角形に並んだ相手選手3人が空中で静止してくるくる回ってるのサ。そしてその中心にはボール。

 

「「「デスゾーン!!」」」

 

これぞ3人の気を三角形の領域内のボールに込めることで強烈なシュートを放つ必殺技、デスゾーン。3人でシュート打ってるだけはあり馬鹿みたいな火力なので、今の雷門に打つ手はないのサ。

一応止めてはみるけどな。

 

「あらよっと…あっこれ無理なのサ」

 

1秒も拮抗せずにボクは吹き飛ばされたのサ。なんだこの威力。

あっ円堂が自分ごとゴールに叩き込まれた…そんなこんなで1-18になっちまったのサ。

 

「いやー身体が動かないってこんな感覚なんだな、身体中痛いのサ」

「………」

 

おい鬼道、「なんでこの状況で笑えるんだコイツは?」と言いたげなやべー奴を見る目でこっちを見るんじゃないのサ。(ゴーグルで目見えないけど)

 

「………出てこい。出てこいよ。さもなくば最後のアイツを…!」

「叩きのめすっ!!」

 

あーあーもう奴ら円堂で的あて始めたのサ。正直マルクエミュ抜きにするとかなりムカつくけど身体は動かない悲しみ。

 

「ふざけるな…こんなの…サッカーじゃなっ!!」

「風丸!?風丸、風丸!?」

「えん、どう……」

 

あっ風丸が顔でブロック……ん?なんかやけに声がか細い気がするのサ……

 

「お前の気持ち、受け取ったぜ…!絶対に守りきってみせる!」

「一度として守りきれてはいないがな。」

百列ショット!!」

 

あっ19点目。キックオフだけど誰も立てない…お、風丸が立ち上がろうと……

 

「円堂…俺も、立た、なく、ちゃ」

 

して倒れちまったのサ。これ気絶してんな。

 

「…風丸くんの意識がないわ!?」

「どうする?そちらにはまだエースナンバーがベンチに残ってるだろ。」

 

あ、あー…これで目金のイベントが起きるのな。

 

「目金くんお願い!風丸くんと交代して!」

「あ、あ…嫌だっ!こんなの嫌だー!!」

 

そうして目金はエースナンバー脱ぎ捨てて敵前逃亡。これでこのあと普通にサッカー部に顔出すからコイツのメンタルすげーよな。

 

「くっ…」

「不様だな。」

「無理だ。」

「下手に1点取ってなきゃ、まだ傷つかずにいられたろうに…」

「ふふ…」

「「「はっはっは…!」」」

 

あークソ、コイツらに魔界植物でも植えつけてやろうかな。…それやる気力すらないから無理なのサ、終わり。マジで魔力も体力もほぼ残ってねぇ。

 

「…まだだ!」

「!」

「まだ終わってねぇ…まだ、終わってねぇぞ…!!」

 

円堂のもはや馬鹿とすら言える熱血の諦めない精神。今の現代社会においてそぐわないようなソレは、しかし確実に誰かが感化されるようなものでもあるのサ。

 

「夕香……今回だけ、お兄ちゃんを許してくれないか……」

 

それはそれとしてその前にまたボールがゴールに突き刺さり、これで20点目。時間を加味するに物理的に逆転は不可だが……

瞬間、見覚えのない白いツンツン頭が現れたのサ。…雷門の10番のユニフォームを着て。

 

「誰だアイツ!?」

「あんな奴、うちのチームに居たか!?」

『おや…!?彼はもしや、昨年のフットボールフロンティアで1年生ながら、その強烈なシュートで一躍ヒーローとなった…豪炎寺修也!!その豪炎寺くんが、雷門のユニフォームを着て、我々の前に登場!!』

 

そう、彼こそが先ほども話した帝国の目的、豪炎寺修也。炎のストライカーなのサ。

 

「待ちなさい!君はうちのサッカー部では…!」

「いいですよ。俺達は。」

「…そ、それでは…帝国学園が認めたため、選手交代を認める!!」

「豪炎寺…!やっぱり来てくれたか…!」

「大丈夫か…!」

「遅すぎるぜ、お前…!」

 

安心からか疲れからか豪炎寺に近づいた途端よろける円堂を支え、円堂の軽口に微笑む豪炎寺。そしてそれを見て士気が挙がったからか、ボク含む倒れていた雷門メンバーは次々に起き上がるのサ。

 

「ヘイヘイヘーイ!豪炎寺お前説明を聞くにFWなんだろ?じゃあここからスリートップにするのサ!」

「…ああ。」

「いいのかよ、いきなり出てきたやつをFWにして。」

「まあものは試しにってやつだな。もしかしたら…面白いことになるかもしれないのサ!」

 

さて、試合再開早々あちら側にボールを奪われ、再びデスゾーンが放たれる。そしてそれを見た豪炎寺は即座に帝国ゴールへと上がっていくのサ。

 

「アイツ、俺を信じて走ってるんだ!俺が止めるって!これを止めた俺から、必ずパスが来ると信じて!!」

 

そうして円堂の周りに気が放出されているのか、光のようなものが渦巻く。円堂が右手を掲げれば、気で形作られた大きな手が現れ、シュートをしっかりとキャッチする。あれぞ円堂守の代名詞、ゴッドハンドなのサ。

 

「…これだ…!いけ!豪炎寺!!」

『そしてボールは、豪炎寺に…!!』

 

豪炎寺は円堂の超強肩によってスローされたボールを受け取れば、ヒールリフトでボールをボクのアローアローのそれよりも高く、高く上げる。そして自身は高く飛び上がりながら、炎を纏って回転するのサ。

 

ファイアトルネード!!」

「何ッ!?」

 

そしてそのシュートは、源田をすり抜けゴールへと突き刺さる。皆が歓喜し、豪炎寺は着地する。

そしてその直後、帝国学園から試合放棄の宣言が。つまりこの試合、ボクらの勝ちなのサ!

 

「円堂守に九浦魔琉か…思わぬ収穫があったな。」

 

そして豪炎寺は「今回限りだ」と、ユニフォームを脱ぎ渡して去っていくのサ。

 

「…いやーにしても豪炎寺アイツ、面白いやつなのサ。」

「ああ!すげーシュートを撃つし…」

「ああいや、そうじゃなくて。」

 

皆の頭に「?」が浮かんでそうな顔してるな。でもそりゃそうだろ。だって…

 

「アイツ、クールそうな顔して上裸で帰ろうとしてるんだぜ?完全に不審者だろ。」

「……あっ」

 

ボクのけらけらとした笑い声と、微妙な空気が流れる中、円堂は言う。

 

「…ともかく、この2点。この2点が、俺達の始まりなんだ!!」




・マルク主くん
なんかこの時点で必殺技を3つ持ってる。ただ必殺技の数では勝てても純粋なサッカー技術だと豪炎寺や円堂には及ばない(ボール奪ったり点取ったりしたのも不意打ちありきだし)。何故ならサボってたからね。
マルクエミュを抜きの素の性格は熱血に近かったりする(帝国の所業にムカついてるので)。
・豪炎寺
流石に上裸のまま帰ったわけではないだろうけどそれはそれとして絵面がおもろいのサ Byマルク主
・円堂、染岡、半田、秋
実はマルク主が素の性格で話してないのは薄々感づいてたりする。本人がそうしたいならそっとしておくか…の精神。
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