ブルアカ転生記譚 作:背教者
新しい事を始めてみようという事でブルアカの小説に踏み切りました
一応書き溜めている分を現状2/24までは3日置きに21時に定期更新されます
それまでに新しく書けてなかったら不定期になります
頭を空っぽにして読んで下さればと思います
また本作は転生生徒、掲示板形式、AI絵、女先生、男子生徒、男子生徒の勝手なCV想定などがあります。書きたい所を書くので完全な原作沿いにはなりませんし描写は飛び飛びです
それらがイヤな人はブラバをお願いします
あと転生者が大量に出ますが名前を出す気はありません
私のネーミングセンスもですが覚えられる気がしないしAI絵が多くなってゴチャゴチャしてもアレなので……
あああの子か、と分かるような特徴を持つ子は今後出るかもですが
男子生徒の想定CVは置鮎龍太郎氏(
【全員】キヴォトスを生き抜くために【集合】
1:名無しの転生先生★
とりあえず立てました
余裕が出来た人だけここに書き込むように
混乱もあると思うけど水でも飲みながら落ち着いてね
今はとにかく結束が大事だから本当に煽り等は厳禁で
3:名無しの転生生徒
建て乙
5:名無しの転生生徒
落ち着くの速いなスレ主
助かる
8:名無しの転生生徒
ん~まさか過ぎる事態だねこれ
10:名無しの転生生徒
混乱のあまり1000レス一気に過ぎ去ったからな
転生者掲示板じゃ過去に類を見ないレベルだった
14:名無しの転生生徒
>>10
そらまあ、なぁ……
18:名無しの転生生徒
まだ何が起きたか正確には把握できてないんだけど、分かる人いる?
19:名無しの転生先生★
他スレで出た情報を纏めて順序立てるとこうかな
①前提としてブルアカ世界は並行世界が存在する。総数は不明
②転生者掲示板は『並行世界全体*1』と『同一世界*2』とでカテゴリが分かれていた
③同一世界スレの存在により、同じ転生先に複数の転生者がいる事が分かっていた
④ある時期から同一世界スレの数が減っていた?
⑤並行して色んなブルアカ世界が滅亡した
⑥死んだと思ったら再転生していてビックリした誰かが同一世界スレを立てる
⑦数人どころか数百人レベルで同一世界に転生者が集まっていた事が判明
⑧みんなが大混乱して一気にスレが埋まるのを数回繰り返す
⑨それから数十分経過(今ココ)
21:名無しの転生生徒
>>19
おお……あんな支離滅裂な流れからよくそんなに情報を纏められたな……
23:名無しの転生生徒
>>19
今まで何となくでしかスレ見てなかったけど、同一世界スレってそういう仕様だったんだ
24:名無しの転生生徒
>>19
転生先生なだけあって冷静過ぎる
転生先が生徒か先生かの分かれ目ってここなんだろうなぁ
28:名無しの転生生徒
ホンマや。今気づいたけどイッチ転生先生やん
29:名無しの転生生徒
頼りになるわぁ
いや本当に
30:名無しの転生生徒
終わったなぁ……と思ってたのに気が付いたら転生してたからびっくりした
再転生ってあるんやね
32:名無しの転生生徒
これつまりブルアカを生き抜かないと解放されないって事なのでは……?
36:名無しの転生先生★
>>32
可能性としては十分あり得る
38:名無しの転生生徒
そうなると最終編がネックだな
アレ無いとアビ3の爆発を先生が耐えられん
かと言って並行世界のキヴォトスの出来事だから俺らで誘導する事も出来ん
40:名無しの転生生徒
あくまで予想なんだけど、これって準備が整ったって事なんじゃないだろうか
42:名無しの転生生徒
>>40
準備?
46:名無しの転生生徒
それってどういう意味や
49:40
俺が再転生する前にいたキヴォトスって多分だけどプレ先世界だったんだよね
シャーレビル爆破で先生意識不明だったし、黒いオーラ纏ってるテラコにやられたのが俺の最期だった
だから最終編を迎える準備が整ったって事で転生者を一つの世界に集めたんじゃないかと
51:40
この転生者掲示板、ブルアカカテに関しては出来てからまだあんま時が経ってない*3
色んなスレを見るに多分時間の流れも同じだろうし、並行世界とかループ説がある連邦生徒会長が何かしてる気がするんだよね
52:名無しの転生生徒
俺らが再転生したのも(ひょっとすると初回転生も)アロナァ!が関与してるかもしれないと……
54:名無しの転生生徒
あー……言われてみれば思い当たる節があるかも?
他作品の転生者だともうエンディング後まで進んだ奴もいれば原作始まったばかりとか、生まれたばかりとか、原作の数十年前とかもあった
でもブルアカだとそういう時間軸の違いがあるスレって無かった気がする
56:名無しの転生生徒
そういえば?
57:名無しの転生生徒
『なんで先に進んだやつ居ないんだよ』とかで愚痴スレ立ててるやつ居たけどあいつらも着眼点は悪くなかったって事か?
59:名無しの転生生徒
>>57
ああいうのは偶然としか……
62:名無しの転生生徒
学年と何月かは多少違っても年代が合ってるから「ここのお祭りいいぞ~」程度の助言はあったが、大きな違いは無かったなそういえば
65:名無しの転生生徒
原作でも原作世界とプレ線世界で一年前後の時間差があったっぽいしな
多分転生したそれぞれの世界もそれくらいしかズレてなかったんだろう。滅亡タイミングも一年以内ではあったし
69:名無しの転生生徒
ひょっとしてアロナ会長が生まれてからじゃないと並行世界とかループとか出来ないのかね?
キンハーみたいに『時間遡行した先に自分が居なければならない』みたいな制約があるとか
73:名無しの転生生徒
でもキンハーだと『時間遡行した瞬間までの出来事は決定付けられる』という縛りも生まれるんよな
過去は変えられないという
75:名無しの転生生徒
やめてくれ、その辺なにがあったかもう覚えてないんだ
79:名無しの転生生徒
型月的な剪定事象・編纂事象とかも絡んでそうよねブルアカ
81:名無しの転生先生★
とりあえず考察は別スレでしようか
建てたからこっちでお願いね 『同一世界化キヴォトスの情報スレ』
このスレは一先ず当面の対応・対策に関して使いたい
82:名無しの転生生徒
おけ
84:名無しの転生生徒
らじゃー
86:名無しの転生生徒
了解です
88:名無しの転生生徒
まあメインをどうにか超えていくのが主題からそれがいいわな
ところで先生は今どちらに?
92:名無しの転生先生★
私はいま連邦生徒会にいるよ
さっきリンさんと会って、いま移動してるとこ
96:名無しの転生生徒
じゃあ今日がシャーレ発足日なんか
98:名無しの転生生徒
ん? 先生、さっきの混乱中はどこにいたんだ?
99:名無しの転生先生★
電車の中で女の子と話してたよ。気付いたら居なくなってたけど
それから駅に降りて、連邦生徒会のお迎えの車に乗って連邦生徒会のビルに移動
スレを立てたのが案内してくれてた子が行政官のリンさんを呼びに行った時だね
103:名無しの転生生徒
プロローグのあれか。『責任を負う者について』云々
でもあれリンちゃんに起こされるまでの夢かと思ってたけどそうじゃないんだ
104:名無しの転生生徒
原作以外の情報なんか言ってました?
107:名無しの転生先生★
分からない……
そもそも私は『ブルーアーカイブ』という世界をよく知らない……
111:名無しの転生生徒
>>107
えぇ……()
114:名無しの転生生徒
この人が先生で大丈夫かこの先……
115:名無しの転生生徒
ま、まあ俺らが脳内スレで援護すればええから
116:名無しの転生生徒
集合知にも限度というものがあってな?
117:名無しの転生先生★
電車の子が『大事なのは経験ではなく選択』って言ってたから……(震え声)
121:名無しの転生生徒
それはそうなんだけども
124:名無しの転生生徒
実際知らない人相手に「これ好きだったよね!」って言われたら怖い
そう考えれば逆に無知無知先生の方が都合が良いのかもしれない
127:名無しの転生生徒
あんまショトカし過ぎるのも良くないしな
131:名無しの転生生徒
逆に先生はブルアカ関連で何が分かる?
135:名無しの転生先生★
①みんな銃を持ってる
②頭の上に光る輪っかがある
③男子は居ない?
④何ですってー!の顔の子が便利屋68の社長?やってる
⑤一人称がおじさんのピンク髪にオッドアイの子が砂漠?にいる
⑥ラーメン屋が爆散する
思いつく限りでこれくらい?
139:名無しの転生生徒
めっちゃくちゃ限定的だな! しかも大半ミーム!
143:名無しの転生生徒
超序盤の情報しか無いし役に立つ情報が殆ど無い!
146:名無しの転生生徒
薄々気付いてたけど転生先生って初転生?
150:名無しの転生先生★
>>146
そうだね
152:名無しの転生生徒
ああ、だから落ち着くのが速かったんだ
154:名無しの転生先生★
普通に寝た筈が気付いたら電車の中に居るし
脳内で掲示板が見えるし
転生者云々ってあるし
そういう意味では混乱してたんだけどね
皆と違って明確に『死んだ』という経験とか意識が無かったからまだ冷静だったんだと思う
156:名無しの転生生徒
あー……
157:名無しの転生生徒
まあ、ガチで一回死んだからね……
160:名無しの転生生徒
警戒はしてたんだけどねぇ……
164:名無しの転生生徒
まー再転生前の最期については別にスレを立てて話すとして
とりあえず今がチュートリアル時期なのは分かった
168:名無しの転生生徒
多分いまリンちゃんからキヴォトスについて軽く説明受けてると思うけど
そのまま付いていくとキヴォトスでもトップスリーで大きい『三大校』の生徒4人と会う筈
その子達と一緒に仕事場となるオフィスビル奪還作戦が始まるよ
170:名無しの転生生徒
キヴォトスの生徒は銃弾くらいじゃ痛いで済むけど先生は一発でも致命傷だから気を付けてね
173:名無しの転生先生★
なにそれこわい
177:名無しの転生生徒
しかも今の先生ってバリアとか無いからマジで危ないんよな
誰か援護に行った方がいいんじゃないか?
D.U.地区に近い人って誰かいる?
180:名無しの転生生徒
私は無理。物理的にD.U.地区から離れてて間に合わない
184:名無しの転生生徒
上に同じ
185:名無しの転生生徒
タクシー捕まえてシャーレビル付近に先回りすればいけるか……?
187:名無しの転生生徒
待った。問題発生したかも
190:名無しの転生生徒
ん?
194:名無しの転生生徒
何だなんだ
197:187
俺、再転生前は連邦生徒会で雑務こなす立場だったんだけどさ
学生証が使えなくなってる
職員用エレベーター使えねぇ
200:名無しの転生生徒
は?
204:名無しの転生生徒
嘘だろ
208:名無しの転生生徒
近場の自販機で学生証*4試してみたけどエラー出た
マジだわ
211:名無しの転生生徒
ちょっと待って、こっちでも試してみる
212:名無しの転生生徒
マジだ、私の学生証も使えない
216:名無しの転生生徒
こちら再転生前はゲヘナ風紀委員
同じく学生証使えない
219:名無しの転生生徒
トリニティ正義実現委員会所属、同じく
221:名無しの転生生徒
ミレニアムセミナー、ミレニアムの校舎に入れません……
225:名無しの転生生徒
おいおいおいおいマジかよウソだろ?
227:名無しの転生生徒
再転生した今、俺らもしかして全員強制的に家なき子か……?
229:名無しの転生生徒
憑依転生かと思ってたけどもしかしてスライド転生かこれ!?
230:名無しの転生生徒
転生者の俺らが並行世界に同時に存在してないから憑依先が無いと考えれば
そりゃスライド方式なのは納得だけどさ……
232:名無しの転生生徒
ちょっと待ってくれこれ俺らピンチじゃね?
今日の寝床も食べるものもないし金も無いぞ
235:名無しの転生生徒
メイン云々言ってるところじゃねぇ!!!
239:名無しの転生生徒
案の定だけど仲良くしてた子達から「あなた誰?」って言われた!
これ人間関係もフルリセットだ!
伝手もコネも使えねぇ!
あと当然だが携帯端末のSIMも死んでらぁ!
242:名無しの転生生徒
おかしいと思ったんだよなぁ! 気が付いたら寮とか学校じゃなくて路地裏に倒れてたとかさぁ!
俺早起きしないから何で朝っぱらに路地裏に居たんだって思いはしたんだよ!
こういう事かよぉ!!!
244:名無しの転生生徒
推しの原作キャラと幼馴染になって凄く仲良くなれてたのにぃ!!!
245:名無しの転生生徒
必死に貯金したお金全部パーとか辛すぎる……
246:名無しの転生生徒
幸い服と装備とかはそのままでケガとかも無いけど……
目覚めた時の場所も個人差あるだろうし、装備とかも整ってるかどうかで人によりそうだね
250:名無しの転生先生★
阿鼻叫喚のところごめん
こっちもちょっと問題発生したかも
251:名無しの転生生徒
先生の方も……?
252:名無しの転生生徒
もうヤメテクレヨ……
256:名無しの転生生徒
だが聞かない事には明日が無い
257:名無しの転生生徒
俺らには今日寝るところも無いがなガハハ()
258:名無しの転生生徒
笑いごとじゃねぇ!
そんで先生、問題って?
259:名無しの転生先生★
>>168で生徒4人って言ってたけど5人目来た
しかも男子
262:名無しの転生生徒
は?
263:名無しの転生生徒
は?
264:名無しの転生生徒
えぇ……
脳裏の掲示板でみんなが阿鼻叫喚を上げている間、連邦生徒会長に指名されて招聘されたという『先生』らしい私は、七神リンからキヴォトスについての説明を受けた。
その最中にトリニティから羽川ハスミと守月スズミ、ゲヘナから
犯罪率2000%はもう具体的な数字が想像できないレベルである。
しかし風力発電所が停止したと聞けば、電力インフラに頼っているだろう文明に於いてどれだけ致命的かは想像できる。
そんな彼女らの嘆願と、私が働く場所付近が戦場になっているという情報に、多忙極まってフラストレーションが溜まっていたらしいリンが彼女らを『暇人』と言って戦力として動員しようとピキついていたところに、
「随分な物言いだな、七神行政官」
堂々とした佇まいと傲岸にも感じる物言いは、感情的ながら年頃の子供らしい少女達と明らかに存在感を違えていた。
乱雑に伸びた黒髪を一つに括り、同色の暗い瞳は光を飲み込むようにどこか暗い。カッターシャツとネクタイを着崩し、上からファーコートを纏っている姿は、制服をきっちり着ている少女達ともやはり違う。
背中で担ぐように左手で吊るしている武器は、銃器に詳しくない私から見ても形状が異質なように見えた。
「レイトさん!」
「レイトさん。お久しぶりです」
そんな異質な存在を、しかし少女達は当たり前のように受け入れていた。
ユウカが驚いたように――同時にどこか親しげに――声を上げ、スズミが相好を崩しながら話しかける。
どうやら彼はレイトという名前らしい。
名前を呼ばれた彼は、リンに向けていた鋭い目をユウカ達へと移した。
「早瀬に守月、それに羽川と火宮か。久しぶりだな。お前達も連邦生徒会への直訴か?」
「ええ、はい。そうです」
「も……という事は、レイトさんも?」
ユウカが頷いた後、ハスミが問いを投げ返した。
彼女からの問いに、レイトはこくりと頷く。
「ここ数週間、俺がいる学校はずっと不良集団に襲われていてな。迎撃するにも物資が底を尽きかけていた。その補給と合わせて、いい加減治安改善に本腰を入れるよう直訴しようとな」
そこで、彼が再びリンへと視線を向ける。
「はぁ……」
その視線に、リンがまた額をヒクつかせながら小さく嘆息した。
「自治区毎の治安維持は、その自治区を運営する学校の担当の筈ですが」
「生憎俺のとこの自治区から出た退学者ではない。ああいった者達をすくい上げるセーフティネットをいい加減構築しろと、そういう話だ。お前達がしっかりしなければ傘下でしかない一自治区にはどうにも出来ん」
「申し訳ありませんが、今はそれどころではないのでその話は後にしていただけませんか?」
「そうやって後回しにしてきた結果が今の状況だがな。不良集団も、ブラックマーケットも」
「ぐ……」
流石に彼女に全ての責任がある訳ではないにしても、それを追及される立場にはあると認識しているのだろう。
容赦の無い舌鋒に四人の少女からの攻勢をいなしていたリンもたじろぐ。
その様子に一先ず溜飲が下がったのか、そこで初めて彼が私に視線を向けてきた。
鈍色にも見える黒い瞳と視線が交錯する。
「出会い頭に攻撃的な姿を見せて申し訳ない。たしか、先生だったか」
”あーいや、気にしないで。ところであなたは……”
「俺はアビドス高等学校所属、3年生の
―――意外なことに。
厳めしい面持ちの彼は自己紹介と共に、ほんの少しだけ頬を緩め、右手を差し出してきた。
差し出された手が友好の証だと気付いた私は、ためらわず手を握り握手を交わす。
”よろしくね、レイト!”
そして私より少し大きい彼に笑顔で挨拶した。
「―――ああ。よろしく頼む」
それに、ほんの少し瞠目した彼は、すぐに表情を改め静かに返事を返してきた。
あんまり挨拶に慣れてないのかな? と首を傾げながら手を離す。
「ところで、七神行政官。シャーレとやらへの移動手段はどうする気だ? 先ほどの通話を聞いた限りあまり望めなさそうだったが」
「……徒歩しかありません」
「職務怠慢極まるな。公共交通機関が麻痺してない辺り、腕は確かなんだろうが……」
リンの苦みしばった答えに、彼は呆れたように嘆息した。
「仕方ない……乗り掛かった舟だ。俺の装甲車で送るとしよう」
”いいの?”
「構わない。見たところ、盾持ちも居ないようだしな。前衛に俺が詰めれば近中遠が揃ってバランスも良い……いいな、七神行政官?」
「はい。自発的に協力していただけてむしろ助かります」
「自発的に、は余計だ」
はぁ、と何度目かの嘆息と共にジロリとリンを睨んだ後、彼は踵を返し、ビルの正面出口へと歩き出した。
それにユウカ達も付いていくようだったので、私も遅れないように付いていく。
外に出ると、すぐ右手に駐車場があった。駅から送迎してくれた子の車もあるが、その近くに先ほどは無かった大きな荷台トラックが止まっている事に気付く。
あれがレイトの言う装甲車なのだろう。
その予想通り、彼の脚はまっすぐと無骨なトラックの方に向いていた。後ろに回ってガコン、と装甲車の後部の扉を開く。
「乗り心地は良くないだろうが、我慢してくれ」
”乗せてくれるだけ助かるよ。ありがとうね”
「……ああ」
お礼を言うと、なんだか複雑そうな顔でそっぽを向かれた。気を悪くしたかなと心配になるも、とりあえず装甲車へと乗り込む。
ユウカ、スズミ、ハスミ、最後にチナツが乗ったのを確認してから彼は扉を閉じ、運転席へと乗り込んだ。エンジンが掛かり、程なく発進する。
「30km先だったか。戦闘があるなら、手前数キロ地点からは徒歩になりそうだな」
”やっぱり近くまで行くと危ない?”
「物理的に通れない可能性が高い。極致環境にも対応可能とはいえ、陸路を走る以上は道路を破壊されていると身動きが取れないからな。それに対戦車地雷で爆破されたら先生は即死だ。地雷も警戒するなら、近付いてからは徒歩が良い」
運転しながらそう言った後、それで、と彼は話を続けた。
「現地に着いたらどう動くか、なにか案はあるか? 先生は装甲車に待っていてもらうとしてその護衛も要るだろう」
「でしたら、私が護衛に回ります。風紀委員会でも後衛でしたが訓練はしていますから」
まず真っ先に声を上げたのはチナツだった。
彼女の装備を見るに、ハンドガンが主武装のようだ。火力としては他の面々より劣る。
それに医療キットらしきものを抱えているのも見える。怪我をした時にすぐ治療してもらえると考えると彼女が近くにいてくれるのは安心だと思った。
「それが良さそうだ。先生もそれで構わないか?」
”うん。チナツ、お願いね”
「任せてください」
お世話になるからと改めてお願いすると、にっこり笑いながら頷いてくれた。この子とはいい関係を築けそうだ。
それからも運転しながらレイトが中心に話を振って大まかな役割が決まっていく。どうもユウカ達はお互いは面識が無いが、レイトとはそれぞれ見知った仲らしい。多分それで戦い方を知ってるから中心になれているんだなと思った。
しかし……このままだと私はただのお荷物になりそうだ。
”うーん……”
「どうした、先生。何か気になる事でも?」
”いや……このままだとただのお荷物だなぁと”
「先生はキヴォトスの外の人間だから一発で致命傷、しかも連邦生徒会長肝入りの要人だ。戦場に立たせるわけにはいかない」
”でもこれからキヴォトスで働いていくなら避けて通れなさそうだよ? それに子供達だけに戦わせて、大人の私だけ安全なところで何もせずというのも気が引けるよ”
「……おかしな人だ」
装甲車のエンジンに紛れるように小声でレイトが呟いた。呆れるような、だけど柔らかな呟きだった。
私は耳が良かったから聞こえたけど、それには反応せず、どうしたものかと頭を悩ませた。
「なら……そうだな。早瀬、座席下にある収納の中身を出してもらえるか」
「はい? わ、分かりました」
何かを思いついたのか、徐にユウカに指示が出る。いきなり指名された事に困惑しながらも彼女は収納になっていた座席下の蓋を開け、中身を取り出した。
取り出された中身は、小箱くらいのサイズの機械だった。
「レイトさん、これは?」
「迷彩ドローンだ。カメラを内蔵していて、それを飛ばすことで戦場を俯瞰できる。俺の後輩はそれを使ってよくサポートをしてくれている」
”じゃあこれを使えば私が指揮を取れるって事だね”
「そうなる。それとそれには小物程度なら運べるマシンパワーがある。ドローンはもう一個あるから、火宮は適宜医療品を飛ばしてサポートを頼む」
「なるほど。分かりました」
「タイミングは先生に任せた」
”任せて!”
そうして、私はドローンを使って全体を俯瞰して、注意を促したりしてサポートをする事になった。
掲示板曰く彼は原作には居ないらしいので原作先生とやらはドローンや装甲車無しに指揮をした事になる。
その顔も知らない存在に内心畏怖を抱きつつ、問題の場所へと徐々に近づいて行った。
このあと不良集団は普通に撃退されました
・転生生徒達
日本→転生キヴォトス(最長18年)→今話のキヴォトスの順で再転生した者達
中身の年齢は全部足しても40には届かず、日本に居た頃の職業は全員『学生』だった
現状は『無から現れた人間』状態なので戸籍なし、金なし、家なし、人脈なしの無い無い尽くし
・先生(想定CV:未定)
日本→今話のキヴォトスに転生?した大人の女性
仕事を終えて寝たら連邦生徒会長に拉致られていた
ブルアカ知識はミーム程度で殆ど知らない
当然ながら戦術指揮なんて取った事ないので、レイトを軸に戦場を俯瞰しての注意喚起等で5人のサポートで参加した
立ち絵
【挿絵表示】
・彼岸 レイト(想定CV:置鮎龍太郎氏)
アビドス高校三年生(19歳)
原作には居ない男子生徒。ヘイローはないが獣人やロボット住人達と同様にそれなりに頑丈
チュートリアル四人とも顔見知り