謎多キ者ノ魔女裁判   作:メルルちゃん親衛隊

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 どうも、ほとんど見切り発車で書き始めた愚かな作者です。
この作品では原作の会話などを書きたいと考えているのですが、コピー判定になるかどうかがわからないんですよね。アウトなのであれば即刻修正して再投稿します。

注意事項
 この作品は作者の自己満足的な作品です。そのため独自解釈や男主人との恋愛描写などが含まれています。
 また、誤字脱字や表現がおかしい部分、読みにくいと感じる部分があると思いますが暖かく見守ってくださると嬉しいです。


一周目
第一審 知らない天井と囚人仲間


 目を開けた時に最初に目に入ったのは、温かみなんてありもしない石の天井だった。

 

「ここは……?」

 

 周りを見渡してみると二段ベットの上段にいて、四方は石壁で囲まれていて一つのモニターがあった、また一つに鉄格子があり、向こう側には通路が続いているのが見えた。

 

「よっと……、牢屋なのか……?」

「あっ、あの……」

 

 ベットから降り、鉄格子から外を覗いてると下の段で眠っていたであろう少女から話しかけられた。全体的に白っぽいシスターのような服を着ていて、その目には少しだけ涙を浮かべていた。

 

「うん?ああ、おはよう?」

「えっ、えっと、お、おはよう、ございます……っ」

 

 なんとなくで挨拶をしたが、返してくれたようだ。そんなことを思いながら、勝手に震える右手を左手で押さえた。いつまで経ってもこれには慣れそうもない。

 

「ねえ、ここどこなのかな!?」

 

 これからどうするべきか考えていた時に、別の場所から声が聞こえた。それからすぐに他の人の声が聞こえた。

 

「何を考えていますの!?わたくしをこんなところに閉じ込めるなんて!」

「少女監禁とか、犯罪だよこれ!誰だか知らないけど、人生終わるよ!?」

「ざけんなぶっ殺すぞおらぁ!出せぇ!!」

 

 どうやら皆がこの状況に戸惑っているようだ。無理もないだろう、突然このような薄暗い牢屋に閉じ込められたのだから。

 

 振り返って少女の目をよく見る。少女もこちらを少し見つめた後に、頷いた。

 

「どうやらここに閉じ込められたのは、俺たちだけじゃないみたいだな」

「はい……、す、すこし安心しました……」

 

 不意にガチャ、というような音が、壁にあるモニターから聞こえた。俺と同室の少女はモニターに注目する。そこに映っていたのは顔を傾けたフクロウみたいな見た目をした奴だった。

 

《あ……もしもし……映像って見えてます……?何せ古くて故障が多いので……やれやれ》

《私、ゴクチョーと申します。詳しい説明がしたいので、ラウンジに集合してください》

《監房の鍵を開けますので……、看守についてきてください》

《抵抗とかは自由ですが……、命とかなくなっちゃうので……》

 

 ゴクチョーはそう言い残し、再びモニターは真っ暗になった。その後直ぐに、鉄格子の向こうの通路から音が聞こえた、何かを引きずるような重々しい音だ。

 2人の視線が、自然と通路の方に向けられる。そこには2、3メートルほどはある黒衣を纏った看守がいた。

 

「ぎゃああぁ!触んな化け物ぉ!キモいから!わかった、わかりました、行くから!!」

 

 他の牢屋にいた誰が騒ぎ立てながら連行されるのがよく聞こえた。2人も早く向かわなければ同じような目に遭うかもしれない。少女に向かって手を差し伸べながら鉄格子を開ける。

 

「それじゃあ、俺たちも行こうか。さっきの子みたいに連行されたくはないしな」

「は、はい……、一緒にいきましょう」

 

 少女は手を強く握り返し立ち上がると、微笑みながらそう言った。それはまるで、何も怖くないというようなものだった。

 羨ましい・・・。

 牢から出ると、通路には既に他の牢に閉じ込められていたであろう少女たちがいた。先ほどから聞こえていた声で察してはいたが、やはり男なのは自分だけのようだ。見たところ年の頃は全員同年代に見える。

 ほとんどの少女たちは青ざめ戸惑いながら、看守の後について歩き始めていた。

 

「ま、待ってよ、ヒロちゃん!」

 

 1人声を上げた少女がいた、自然とそちらに視線が向く。声を上げたのは桜を思わせるような服装に身を包み、どこか守ってあげたくなるような少女だった。

 

「あの、あのね。色々あったけど、ヒロちゃんにまた会えてよかった」

「ボク、変わったんだよ。また、ヒロちゃんと友達になりたいんだ」

 

 桜のような少女は熱心に話しかけていた。しかし、黒髪で凛としたヒロと呼ばれた少女は存在ごと無視するように歩みを止めなかった。

 

「ボ、ボク諦めないから!」

「っ……」

 

 ドンッ

 

「あうっ」

 

 ギリッ、と奥歯を噛み締めるような音が響き、ヒロは我慢の限界に達したのか、振り向くと少女を思い切り突き飛ばした。そして、少女が床で膝を擦りむいたのを気にもとめず憎々しげに見下ろしている。ふと横を見ると彼女は膝を擦りむいたのを見て心配そうにしていた。

 

「君が変わったとして、そのことが、私になんの意味がある?」

「私が君が嫌いなことは変わらない。この先永遠に」

 

 ヒロは威圧的にそう言い放つと踵を返して去っていった。

 

「ま、待ってよ……!」

「ふむ……」

 

 その様子を水色の髪をした少女が興味深げに見ていた。

 

──────────────────────────

 

 長い階段を登っていくと、豪華な洋館のような玄関ホールに出た。いくつもの扉があり、長く伸びる廊下は先が見えず、上階に続く大階段は、見上げるほどに天井が高い。あちこち老朽化しており、不気味な雰囲気を醸し出しているが、ところどころ修繕されていた。

 近くの部屋に看守が入ったのでそれに続くように部屋に入った。そこはラウンジで、やたらと趣味が悪いものが飾られていたが、圧迫感のある地下よりはマシに思えた。

 ふと後ろを振り返ると、通路の前に見張りのように看守が立っていた。どうやら全員がこのの部屋に入ったようだ。周りを見渡せば自分をのぞいて13人の少女がいた。

 

「…………」

 

 部屋の端っこでうずくまるコミュ障感満載の少女に……、

 

 「ふんふふ〜ん♪」

 

 勝手に室内の配置を変える自由気ままな少女もいれば、

 

「っざけんじゃねえぞ!ぶっ殺してやる!」

 

 無意味にキレ散らかす、マスクをしたヤンキー少女もいる。

 

「ここくさくね?」

 

 嫌悪感を隠さず、鼻をつまむ猫耳付き少女や……、

 

「やれやれ……」

 

 ため息を漏らす露出度高め少女がいて、

 

「うふふ……」

 

 傍観者めいて笑う妙に色気付いた少女がいる。

 また、全員を観察している少女がもう一人いる。

 

「……」

 

 とても暗い瞳をしている上、服装まで黒い少女。そして何より目を引くのはなぜか背負っている大きな銃だろう。

 

「いやぁ〜すごいですねっ、突然牢屋で目覚め!化け物に見張られていて!

なんかすごいですよね〜!高まっちゃいますね〜!」

 

 そんな中で場にそぐわないほどの明るく、楽しそうな声を上げたのは水色の髪の少女だった。

 

「えっ、う、うん……?」

 

 水色少女は好奇心で目を輝かせながら、近くにいた少女の手を握った。そして上下にぶんぶんと強く振る。握力が強かったのか、少女は痛そうに眉を下げる。

 

「おーい、ストップストップ、痛そうにしてるぞ?」

「あっ!すみませんっ、つい……」

「う、うん大丈夫だよ……」

 

 そうやって水色少女を落ち着かせると、今度はうちわか扇子のようなものを持った少女が近づいてきた。

 

「なぁにが、高まっちゃいますね〜、ですわ!」

「どう考えてもやべーことになってるんですわ!もっと危機感を持った方がいいんじゃないかしら!?」

 

 その声は、先ほど牢屋で聞いたかん高い声だった。お人形のようにかわいらしいのだが、なんだか口調が変だった。その様子を見ていたのかくすっと笑い声を漏らした者がいた。途端にお嬢様少女の頬が赤く染まった。

 

「い、今笑ったのは誰だやがりますの!?」

 

「いや、すまない。少し変わった喋り方だなと思ってね」

 

 そう言いながら一歩前に出たのは中性的で背が高く、まるで王子様のようであり、その美しい風貌に華を添えるように腰にはレイピアが携えられていた。

 彼女のカリスマ故なのか皆が息を呑み、彼女から目が離せなかった。

 

「みんな初対面だと思うから、良かったら自己紹介をしていかないかい?」

「先に名乗らせてもらうよ、私の名前は蓮見レイア」

「……ふんっ、遠野ハンナですわ。お見知りおきあそばせせ?」

「それと、レイアさんといったかしら?いきなり人のことを笑うのは失礼ではなくて?」

「おっと、すまない。そこまで気にしているとは思わなかったんだ。お手柔らかに頼むよ」

「きっ、気にしてなんか……」

「その話し方はご両親に教わったのかい?」

「もっ、もう突っ込まなでいいですから!ほっとけ〜〜〜〜っ!ですわ!!」

 

 ハンナはよほどプライドが傷ついたのかは知らないが、拳をぷるぷると振るわせていた。

 

「はいはーい!私は橘シェリーっていいますっ。事件があるところに私あり!この名探偵にお任せください!」

「名探偵ぃ〜?あなたが?」

「はいっ!そうですよ!えっへん!ミステリーマニアですから!」

 

 次に自己紹介したのは、空気が読めないぐらいの元気な声で喋るシェリーだった。もし彼女が複数人いたりでもしたら頭が爆発しそうだ。

 

「何か事件を解決したことはあるのかい?」

「いえ?ありませんよ!」

「……そ、そうかい。なんだか頭が痛くなってきたな……。次に行こうか。キミの名前を教えてくれるかい?」

 

 レイアが次に名前を聞いたのは近くにいた、先ほど膝を擦りむいた少女だった。

 

「ボ、ボクは桜羽エマ!」

 

 エマが名乗ると同時に、一緒に来た少女が駆け寄った。

 

「わっ、わわ、私のな、名前は、ひっ、ひっ、……氷上、め、メルル、です……っ」

「そ、それで、()()さん「()()じゃなくて()()だよ、メルル」あっ、エ、エマさん、あ、あの、けっ、けっ、怪我しちゃってます……っ」

 

 つっかえながらもなんとか自己紹介をしたメルルは、今にも泣き出しそうだった。

 

「これぐらい大したことないよ、大丈夫」

「大したこと、あります……っ」

 

 そう言いながらメルルは膝立ちになり、エマの膝に手を当てた。するとメルルの手先が光り、エマの膝の傷は、みるみると塞がっていった。それにより、自然とメルルに注目が集まった。

 

「これでどうでしょうか……。痛くないですか?」

「う、うんありがとう」

 

 メルルは、エマとは目を合わさずにもじもじしているが、ときおり自分の隣にいる男の方を見ている。

 

(そんなにちらちら見られても困るんだけどなぁ)

 

 レイアが場を仕切り直すように、咳払いをする。それにより全員の目がレイアの方を見た。全員の視線が集まったのを確認したレイアは喋り始める。

 

「……その不思議な力について聞きたいこともあるけど、まだ他の子も残っているからね。まずは自己紹介を優先しようか。じゃあ次は……」

「いい感じに流れができてるし、俺がするよ」

「うん、それじゃあ頼んでもいいかな、みんなも気になっていることだろうしね?」

 

 全員の視線が彼に集まる、この場に集められたものの中で唯一の男な訳だから、それも仕方ないだろう。彼は少しだけ息を吸って自己紹介を始めた。

 

「俺はセルク、氷室セルクだ、男は俺しかいないみたいだけど……、仲良くしてくれると嬉しいな、よろしく」

「呼び方は好きにしてくれて構わないよ」

 

 笑顔で自己紹介をすることを心掛けていたが、周りの反応を見るに好感触だったようだ。そう考えているとシェリーが興味津々といった感じで謎ポーズを取りながら質問をぶつけた。

 

「はーいセルクさんっ、早速ですが質問しますね!」

「うん、答えられる範囲ならなんでも答えるよ?」

「それじゃあまずは……、自分だけが男の子のこの状況、どう思いますか?やっぱり内心ハーレムだーとか喜んじゃったりしてますか!?」

「うーん、そういうのはないかなぁ、この状況を楽観視できるほど肝が据わっていないからね」

「なるほどなるほど……。それじゃあ次の質問を……」

「うん、それ以上はまた後にしようか。いつまで経っても終わりそうにないからね。本当に……」

「はーい、わかりました〜」

 

 レイアが少し疲れた顔をしながらシェリーを止める。シェリーは不満そうだが仕方がないことだ。

 

「今度こそ仕切り直していこうか、それじゃあ次は……。キミ、いいかな?」

「あー、あてぃし?あてぃしの名前は沢渡ココね。よろしく」

「んで、あんさぁ、ちょーっといい?あてぃしあんたのことテレビで見たことある気がしてさ」

 

 ココと名乗った少女は、無遠慮にレイアのことをジロジロ見ている。

 

「あっ、それ私も思いました!有名人の方だったりするんですか!?」

「そういえば……、ボクも見たことがあるような……、もしかして本人!?」

「芸能事務所に所属しているからね。色々活動しているよ。テレビよりも舞台の方が多いけどね」

「やっぱり!!すごーい!生芸能人、初めて見ましたっ!サインくださーい!」

「ちょ、ウザーなおめぇ!あてぃしが先に見つけたっての!あてぃし配信しててさ、とりあえずコラボして!」

 

 二名騒いでいるものがいるが、それとは別にセルクは疑問に思ったことがあった。

 

「なあ桜羽さん、蓮見さんはそんなにすごいのかな?」

「えっ!?ボ、ボク!?えーっと結構テレビで見かけることはあったと思うけど……、あっ、それとエマでいいよ!」

「うん、ありがとうテレビはなかなか見なくてね、その辺には疎いんだ。それとよろしくねエマ」

「うんっ、よろしくね」

 

 セルカの中にあった疑問も解決した上、新しい友人ができたところで、ちょうどレイアが場をなだめた。

 

「はは、今は自己紹介中だからその話はまた後で……。キミたち、次いいかな?」

「ええと……やりづらいなぁ……、佐伯ミリアだよ〜?よろしくね〜、あはは〜……はぁ」

「私は宝生マーゴよ。カッコいい子が1人に可愛い子がいっぱいで、舌なめずりしちゃいそうね。ウフフ」

「チッ……、紫藤アリサ。おめーらと馴れ合うつもりはねーからな」

 

 ミリアと名乗った少女はいまだにため息をついているし、マーゴはずっと笑みを浮かべていて、アリサは不機嫌さを隠そうとしない。そんなアリサにシェリーが詰め寄り、アリサがさらにイラつくという負のループに入りかけたところでレイアがそれを止める。

 

「キミたち、諍いはよそう。シェリーくんに苛立つ気持ちはわかるけど、まずはお互いのことを知らないと」

「さりげなく私のことディスってます?」

「そんなことはないさ!少し黙っていてほしいとは思うけどね……」

「てへっ⭐︎りょうかいしました〜!」

「さて、あと残っているのは……」

 

 壁の端で亀になっていた少女は、サッとスケッチブックを取り出すとそこに書いた字を見せた。口が聞けないのか他に理由があるのかはわからない。

 

『わがはいは夏目アンアンである。以降、どうか話しかけないでもらいたい』

「……黒部ナノカ」

「私の名前は二階堂ヒロだ」

 

 前半のわちゃわちゃ具合と打って変わって、今度は直ぐに自己紹介が終了した。これで終わりかと思ったが、まだ1人自己紹介をしていない者がいた。先ほどから勝手に室内の配置換えをしたり物色したりなど忙しなく動いている少女だ。

 

「キミ、君だけまだ名乗っていないんだ。名前を教えてくれるかい?」

「なまえ?のあはのあだよ。ん〜と、城ヶ崎ノア」

 

 ノアと名乗った少女はすぐに室内の物色へと戻っていった。なんとも自由気ままなものだ。

 

「全員の名前が知れて何よりだよ。なぜこのような場所にいるのかは私にもわからないけど、冷静に行動すべきだと思う」

「今は騒がずに落ち着いて説明を待とうじゃないか」

 

 レイアがそう言い放った直後だった天井近くなら通気口からゴクチョーが飛び出てきて全員の視線が集う。そしてセルクは、また震える右手を押さえながら、これからのことを案じるのだった。




 見切り発車とは言いましたがある程度全体的な構想は出来上がっているのでたとえなれはてになってでも、書き切ります!番外編的なものもしっかり書きます!
 
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