(´・ω・`)「ボクが父親に?」   作:名無ナナシ

15 / 61
第29話 居場所 第30話 成長

第29話 居場所

 

ボクたち家族はよい再出発を始めることができた

と思えたのも最初のうちだけだった

 

(*゚ー゚)「ほら、デイブ。ママがお世話してあげるからね」

(*゚ー゚)「パパは何もしてくれないもんね~。可哀想なデイブ」

 

(´・ω・`) .。oO(当て付けのつもりだろうが、かまってられないよ)

さて、仕事仕事

 

彡(゚)(゚)…………

 

(´・ω・`)「ん?どうしたんだジェフ。黙って座り込んで」

彡(゚)(゚)「ううん。別に」

 

(´・ω・`)「……そうか」

(´・ω・`)「ボクは仕事に行ってくるから、帰りはいつも通り遅くなると思うよ」

 

彡(゚)(゚)「…………うん」

 

ジェイスは精神薬とデイブに、ボクは仕事に自分の世界を見つけていた

そしてジェフは内なる己の世界に自分の居場所を見つけていたんだと思う

 

 

第30話 成長

 

時が流れ

ジェフは中学生となっていた

 

手足のくにゃくにゃした少年の姿は影をひそめ

体がやけにぎくしゃくして柔軟性に欠ける青年になっていた

 

つねに緊張しているかのようにひどく直立しており

膝が固定されて脚がまがらないように見えた

こわばって、足で地面をこすっているように歩くようになっていた

足を運ぶというよりも、引きずっているみたいだった

 

そして、ますます内気になっていた

人が近づいてくると、とても緊張していた

小さな枝や草を拾いあげ、いじっていないと他人と面と向かえなかった

 

(´・ω・`) .。oO(いい年なのに家に閉じこもってばかり………)

家に居てもなにをするでもなく

ぼっとテレビを見つめているだけ

顔の表情もいつも虚ろだ

 

(´・ω・`) .。oO(こんな調子でいいはずがない……)

自分ではなにもする気力がないなら

ボクから誘って何かに興味を持つよう促さなきゃ

 

(´・ω・`)「ジェフ、キャッチボールをしないかい?」

彡(゚)(゚)「キャッチボール?」

 

(´・ω・`)「うん、グローブとバットを買ってきたんだ」

(´・ω・`)「家に籠ってないで、外に出て体を動かそうよ」

 

彡(゚)(゚)「…………わかった」

 

 

(´・ω・`)「よし、いくぞ」びゅん

彡(゚)(゚)パスン

 

彡(゚)(゚)「…………」びゅん

(´・ω・`)パスン

 

(´・ω・`) .。oO(あまり楽しそうじゃないな………)

 

それからもボクは生気のないジェフを引っ張り出そうと試みた

サッカーやテニスをやらせてみたが全部途中でやめてしまった

 

(´・ω・`) .。oO(まあ、昔から集団スポーツや激しい運動を嫌ってたからな……)

だったら一人でも出来るスポーツならいけるかも

 

(´・ω・`)「ジェフ、アーチェリーをやってみないかい?」

彡(゚)(゚)「アーチェリー?」

 

(´・ω・`)「うん、的に矢を当てるだけだから………」

(´・ω・`)「一人でも出来て体もあまりうごかさないよ」

 

彡(゚)(゚)「…………わかった」

 

 

(´・ω・`)「そうそう弓をちゃんと固定して弦を引いて………」

 

彡(゚)(゚)ギュー…………パシュッ

彡(゚)(゚)!!!

 

(´・ω・`)「おーうまいうまい」

 

彡(゚)(゚)ギュー…………パシュッ

彡(゚)(゚)!!!

 

(´・ω・`) .。oO(いつもと違ってちゃんと興味を示してる)

それからボクたちはよく一緒に弓を射ちに出かけた

けど、しばらくするとジェフはまた興味を失ってしまった

 

(;´・ω・` ) .。oO(うーん……どうしよう…………)

なになら関心を持って長続きするんだろう…………

ボクがジェフぐらいの年のときはなにをしていたかな?

うーん…………

 

(´・ω・`)「あ!アレなら」

 

(´・ω・`)「やあ、ジェフ」

彡(゚)(゚)「…………次はなんや?」

 

(´・ω・`)「まあまあ、そう邪険にしないで」

(´・ω・`)「ほら今回はこれ、ダンベルだ」

 

彡(゚)(゚)「ダンベル?」

(´・ω・`)「そうそう、筋トレだよ筋トレ」

 

(´・ω・`)「お父さんも若い時はかなり内気だったんだけど……」

(´・ω・`)「筋肉をつけたら自信も付いて人付き合いでも臆さなくなったんだ」

 

(´・ω・`)「だからジェフもムッキムキになって周りを見返そうよ」

彡(゚)(゚)「うん、やってみる」

 

別の日

 

彡(゚)(゚)「フン!フン!」

 

(´・ω・`) .。oO(お!やってるやってる)

筋トレは自分との戦いだから

内気な人間と相性がいいんだよね

この調子で続くことを祈るばかりだ

 

ジェフの筋トレは一年間続いた

彼は立派な体躯を持つ青年となっていた

しかし、外見は変わっても中身は変わっていなかった

 

(´・ω・`) .。oO(なにか夢中になれるものがあったら変わるかも………)

うーん……ジェフは昔から生き物を観察することが好きだったよな

それにせっかく外には自然があふれてるんだから

家の中ばかりいるのはもったいない

 

(´・ω・`) .。oO(なにか外に出てできること…………)

スケッチは?いや、ジェフは絵が描けないし………

 

(´・ω・`)「…………そうだ!あれならピッタリかもしれない」

 

ある日

 

(´・ω・`)「ジェフ」

彡(゚)(゚)「ん?」

 

(´・ω・`)「今日は君にプレゼントを買ってきたんだ」

(´・ω・`)「ほら、昆虫標本を作るための道具セットだ」

 

彡(゚)(゚)「標本?」

 

(´・ω・`)「ああ、すぐ裏の林で虫を捕まえて標本にして………」

(´・ω・`)「図鑑でも作ってみたらどうだい?」

 

彡(゚)(゚)…………

(´・ω・`) .。oO(どうかな?)

 

彡(^)(^)「父さん!ありがとやで!」

(´^ω^`)「いいんだ、ジェフ」

 

こんなに子供らしい顔をするジェフを見るのは久しぶりだった

少しは父親らしい事ができた気がして、ボクは嬉しかった

 

ジェフはよほど標本作りが気に入ったのか昆虫標本だけでなく

車で轢かれたりして死んだ動物を見つけてきては

骨の剥製を作り収集することを趣味とした

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。