ラインハルト視点
数日後、ここ300年の間に魔王となったカリオンの配下を名乗る者がテンペストに来たが、リムルを馬鹿にするという愚行を起こし、ミリムに殴り飛ばされていた。
カリオンが悪いな!
言い分的にカリオンがここを支配下に置くって感じだろうが、まず一国の王となったリムルを馬鹿にした時点でテンペストの国民である魔物たちの心象が悪くなるのは間違いないだろう。
それにも関わらず、相手を侮辱するような奴を使者に選ぶ時点で駄目だろうに…
ということで、カリオンは使者を選ぶ実力も無いと考えられる。フォビオとやらがカリオンの前ではいい子振っている可能性もあるが、それを見抜けていない時点でカリオンの見る目もその程度ということだろう。
さらに、ミリムとカリオンが来たことで分かったが、魔王の数人が
そして、オークロードは魔王には及ばないが、リムルが倒した事を分かっているようだったので、それよりは強いことはわかっていただろうに、武力で征することは不可能ではないだろうが、難しいに決まっている。
この点も、フォビオの無能っぷりをさらけ出している。
フォビオが説明されていない可能性もあるが、魔王間にはジュラの不可侵条約があったはずだが、ミリムが乗り込んできたことから、それも破棄されているのだろう。
リムルたちを条約を破棄してまで手に入れたい存在と考えられるなら、最低でも実力かほかの何かを警戒しなければならないだろうに…
考え無しと言うか…
テンペストの情報も調べずに来たんだろうなと思うと、アイツは交渉などには向いていない。
経験として送り出したのかは分からないが…ユーラザニアは評価が急降下だな。
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フォビオが帰って数日経った。
ドライアドのトライア曰く、
テンペスト目掛けて向かってきているらしい。
それを聞いたリムルは少し反応していた。
来たことに対して何か思案している様子だ。
他の面々は、「なぜ来るのか」「どのように対処するか」を議論していた。
トライアに伝心の加護で、『助けはいるか?』と聞いた。
すると、ビクッと反応してから、目がキョロキョロし始めた。
『要るなら、手を握って、開くのを3回してくれ』
そう伝えると、トライアは手を3回グーパーした。
『了解。あと、俺に会ってもラインハルトじゃなくて、ロームって呼んでくれ』
トライアが手を3回グーパーしたのを見た。
あんなにいい子なのに、なんでラミリスは迎えに来ないんだろうな?
『ラミリスって、大人になれる時間が短いから、迎えに行けないんじゃない?あと、ヴェルドラにビビってたとか?』
そういうこと?
なら、今度会ったら連れてきてやるか。
『ラインハルトと一緒なら来るんじゃない?』
オベロンはどうする?
『カリュブディスのこと?僕はスキルの補助してるよ〜』
おっけー!
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カリュブディスがかなり近づいてきた。
初撃は『
カリュブディスにも当たったが、再生した。
ただ、とても再生速度は遅い。
霊子と死神の加護の影響だろう。
とりあえず、斬り刻むとするか!
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リムル視点
「は?」
いきなりメガロドン達が斬り刻まれた。
(大賢者!何が起こった!?)
《告:解析不能の現象。解析を試みます・・・失敗しました。解析可能部分は、魔力を帯びた斬撃で切られたということのみです。》
大賢者でも解析できない!?
どこから切られたかわかるか?
《告:斬撃の主の所在地不明。魔力痕跡から所在地を探知しますか?》《YES/NO》
YES!
《魔力による探知・・・失敗しました。何者かに妨害された模様》
は…?
まさか、大賢者に何もさせないなんて…何者だ?
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ラインハルト視点
『こっちのこと探ろうとしてたから妨害しといたよ〜』
おっ、サンキュー!
『それにしても、しぶといね〜』
それが十八番みたいだし、しょうがないよ
切り続けているとカリュブディスが
『ミリ…マオ…ミリム…魔王ミリム、メー!!!』
と強い思念を飛ばしてきた。
どうやら、ミリムのお客様だったらしい。
じゃあ、ミリムと代わろうかな?
『ミリム?聞こえてる?』
『聞こえてるぞ!相変わらずすごいな!』
『だろ?そんで、本題なんだけど、カリュブディスがお前のお客さんらしいんだよ』
『何!それならばワタシが相手しなくてはな!』
『じゃあ、交代ね』
『うむ!まかせておくのだ!』
じゃあ、テンペストの温泉にでも入ってよーっと。
『働いた後の温泉は最高だからね』
だよな?
ルベリオスの皆もいつか呼べるだろうし、それまで一足先に堪能しようぜ?
『だね!』
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リムル視点
攻撃が止まった?
そう思っていると、ミリムが飛んでいった。
『おいミリム!いきなりどうしたんだ?』
『アレはワタシの客なのだー!』
『は?ちょっと待て!』
『なんなのだ?』
『ワタシの客ってどういうことだよ!』
『アレはワタシを狙ってきたのだ!』
えっと?つまり、ヴェルドラじゃなくて、ミリムのことを襲いに来たってことか?
《是:概ねその通りだと思われます。》
でも、なんで今頃?
《解:先ほどまで戦っていた何者かが個体名:ミリム・ナーヴァに教えたのかと思われます。》
え?じゃあ、ミリムとソイツは知り合いってこと?
《はい》
これはあとで聞く必要がありそうだ…
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ラインハルト視点
カリュブディスの依代となっていたフォビオがカリオンに連れて行かれて数日経った
。
俺は精霊統一で闇の精霊と合体し、ミリムに俺のことを聞き出そうとするリムルを見ていた。
「ほら、いい加減話してくれよ。ハチミツやるからさ?」
「そんなんじゃ足りないのだ!もっとよこすのだ!」
リムルはミリムにカツアゲされていた!
これは俺の仕掛けた罠でもある。
まずはこの罠を解説しよう。
STEP1:ミリムと俺の繋がりを匂わせる
STEP2:リムルがミリムに聞き出そうとする
STEP3:ミリムにハチミツをもっとくれたら話してもいいと言わせる。
STEP4:あとで分け合う
という流れだ。
そして今はSTEP3である。
つまり、カツアゲの時間だぁ!
『ハチミツ♪ハチミツ♪』
オベロンもこの通り、ハチミツに目がくらんでツッコミすらしなくなっている。
「だからぁ、もうないってぇ…」
「嘘をつくななのだ!リムルがどこからともなくハチミツを出したのを見たのだ!もっとあるはずなのだ!」
ちなみに風見の加護でリムルの発言に嘘があったら、伝心の加護でミリムを即刻伝えている。
つまり、リムルが出し渋っても無駄というわけだ。
この日、リムルは魔王と勇者を相手に奮闘したが、全て奪われたのであった。
(((ハチミツ♪ハチミツ♪)))
(俺のハチミツ……)