リムル視点
俺が帰ってきた時、テンペストは酷い有様だった。
街はボロボロで、街の皆も怪我を負っている者もいれば、服だけボロボロの者もいた。
幸い死者はいないが、地面には人間の騎士が泡を吹いて横たわっていたり、気絶した騎士が山になっていた。
そして、その山の上に一人の紅い髪の男が座っていた。
見覚えはないが、俺は一瞬見ただけで勝てないと思った。
だが、コイツがテンペストの皆を助けてくれたことは事実だ。
だから、感謝のために話しかけた。
「お前がコイツラを倒してくれたんだってな、ありがとう」
「構わないよ。それよりも、君はどうする?」
とよく分からないことを聞かれた。
大賢者、どういう事が分かるか?
《解:おそらく、この後の行動について聞かれているものかと思われます。》
それは分かるんだが…具体的には?
《…解:攻めてきた騎士たちの処遇から、騎士の所属する国への賠償等かと思われます。》
なるほど…それはたしかに大事だ。
「とりあえず、コイツらの所属する国に賠償請求するつもりだったが…」
「…甘いぞ」
ソイツは話を聞いたら変な顔をしてそう言った。
「甘い?」
「俺が守ったが、死者が出てもいい被害だった。なのに、賠償だけだと?」
そう言われた。
だが、実際は被害が出ていないのだから良いではないかとも思うが…
「お前は報復する権利を得ているが、報復しないのか?」
「報復なんてしないよ。そんなことよりも復興しないとイケないし…」
「甘すぎるぞ」
だが、相手は俺に報復させたいようだ。
「国が攻められたら、攻め返せ。でなければ、舐められて永遠に攻撃され続けるぞ」
大賢者、そうなのか?
《解:彼の言いたいことはケジメをつけろということです。》
ケジメ、か…。
たしかに、それは大事だがだからって攻めるのかよ?
「甘いお前のことだ。本当に攻めなきゃ行けないのか?とか考えてるんだろうが…ファルムス王国はテンペストができたことで交易路としての必要性が下がり、利益が減ったから攻めてきている。そして、今も軍を準備しているぞ?」
まだ、戦うつもりなのか…
これはどっちにしろ戦うことになるなら俺から攻めたほうが有利に戦えるか?
《解:自分から攻めた場合の勝率は攻めを受けた際より5%ほど高まります。》
う…もう、決めた!
俺は戦うぞ!大賢者!作戦考えて!
《了》
「わかったよ…戦うしかないんだな…」
「俺は戦えないからな。」
「え?マジかよ…頼ろうと思ってたのに…」
「俺はルミナス様の意思とは違うから止めただけだ」
そう言って、消えた。
なんなんだアイツ…?
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ラインハルト視点
甘ちゃん過ぎるぞ…アイツ
相手は戦争しているのに、言葉で止まるわけないだろ…
オベロン。
『何?』
一旦、ルベリオスに帰ってルミナス様達と会議だから、帰るぞ。
『わかった〜』
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奥の院へ直接転移して会議の場へ向かう。
「遅いのじゃ、ラインハルト」
「すみません。テンペストの王が甘過ぎて話してきました」
「そこまでか?」
「攻められても、被害がないからで許そうとするほどです」
「…大丈夫なのか?その国は…」
「大丈夫じゃないでしょうね。まあ、ファルムスが攻めて来ていると教えたら戦うつもりになったようですが」
「そうか。さて、本題じゃが七曜が裏切っておった。」
やっぱりか…まあ、利害が一致してるから協力してただけだからなぁ…
「七曜は処罰しましたか?」
「まだじゃ。それで、ラインハルトに七曜の処罰に向かってもらう」
「わかりました。ちなみに居場所は?」
「わからん」
「そうですか、では見つけたら即座に殺しますが、いいですか?」
「うむ。ヒナタは騎士たちの混乱をルイとともに治めよ」
「はっ」「はい」
生き残るといいなぁ、テンペスト
アンケートは1/14 22:00くらいには締め切りますね