ラーメンが食べたくて 異世界転生ハードモードとんこつ味   作:ぱちぱち

120 / 120
第117話 女の子を紹介してくれるって!!!

「君かい! 女の子を紹介してくれるって!!!」

「違います」

 

 

 半日ほどかけて俺たちはクラピエス湖に入り、クラピエス湖で漁をする漁師の村に到着した。今日はここで一泊して明日はクラピエス湖の対岸、クラピエス山脈の麓へと向かう予定だ。

 

 流石に100人規模の人員が寝泊まりできる場所はないため今夜の寝床は各自で準備となるため夢想具現で創り出したでっかいテントをさっさと立てて、オリオという先輩テイマーに挨拶に向かうと、リューターに何を言われたのか開口一番にこう叫んできた。

 

 

「じー」

「いや待てネネ。違うって。薬学部の人を紹介するって話で女の子をって条件はないから」

「ホント?」

「本当。信じられない?」

 

 

 ジト目でそう尋ねてくるネネに、目を真っすぐに見てそう応える。こういう時は相手の目を見て感情に訴えかけるのが最善手。ここはキャバクラで履修済みだ。案の定、ネネは俺の視線の圧に負けて目を逸らし、気恥ずかしさから顔を赤らめて「ううん。信じる」と小さい言葉で言った。

 

 その姿を見て、突如オリオが地面に膝をついた。

 

 

「師匠と呼ばせてください」

「いやだが???」

 

 

 俺とネネのやりとりがどうやら彼の琴線か何かに触れたらしい。いや、まぁ別にいいんだけどこの流れで師匠って呼ばれるのはなんか嫌なんだよね。

 

 

 

 

「それで、テイマーについて聞きたいって?」

「ああ。実は俺も低レベルだけどテイマーなんだ」

「え、本当かい!!? うそだろ、同年代で初めて見たよ!」

「同年代? 俺はまだ10歳だけど」

「え?」

「え?」

 

 

 オリオはカルデラ周辺にある農村の牧場主の三男坊らしい。家畜の世話をするのは好きだが実家に居ても長男の顔色を気にしなければならないため、一念発起して状況。冒険者になり、教会でステータスを出してもらい、そこで自身のスキルに気付いたのだという。

 

 

「昔から家畜とかの気持ちが分かったんだ。だから、スキルを見た時にストンって自分の中で納得できたっていうかね」

「なるほど。やっぱり牧場での経験がスキルに影響してたと」

「実を言うと、やってることは牧場に居た頃とそんなにやってることは変わらないんだ。生き物であれ魔物であれ、世話をして代わりに働いてもらう事に変わりはないだろ? だからそれこそがテイマーの基本にして全てなんだよ」

 

 

 そう言ってオリオは「こんな話で役に立ったかな?」と怪訝そうに首をかしげるが、テイマーという技能で伸び悩んでいた俺からしたら十分すぎる情報だった。彼にとってテイマーとしての自分は生活の一部みたいなものなんだ。彼と違って俺が伸び悩んでいるのは近くにテイムした存在が居ないってのも大きいが俺自体がテイマーという職業にそれほど向き合っていなかったのが原因ではないだろうか。

 

 ……馬、だな。移動にも使えるしパチン・コ流の道場に厩舎を作ってそこで世話をすれば「ああ、あそこの流派は馬を世話出来るくらいに余裕がある」というステータスにもなる。それに前世でも車両が発展するまでは馬こそが移動手段の最上位だったんだ。それは当然この世界でも同じことだろう。

 

 移動手段というとバイクがあるが、アレは流石に一発でキンタロゥ=俺だとバレちゃうから使えないしね。

 

 

「猫とかも良いんじゃない?」

「猫ぉ? ううん。まぁ、道場生が可愛がるだろうし。福利厚生って事で良いかなぁ。それだと番犬とかでも良い気がするけど」

 

 

 ネネの言葉にペットというものもあるなと思い至り少し考える。まぁ、俺個人が可愛がるというのはないが道場で飼えば指導員や道場生のモチベーションアップにつながる、かな? 実用性のある馬は兎も角あくまで愛玩目的であるなら道場の皆の意見も聞かないと。

 

 そんな俺とネネのやり取りを見ていたオリオがガクッと膝を地面につき、縋るようなまなざしで俺を見上げる。

 

 

「師匠と呼ばせてください」

「嫌だってば」

 

 

 キラキラした目で見上げられてもダメなものはダメだ。そう呼びたいならうちの道場に来て入門しなさい。パチン・コ流というサニムから入ってきた新手のナウい新興流派があってだね。

 

 

 

 

 一晩が空けて、翌朝。手早くテントを片付けたら依頼主である薬学部の人々の手伝いに回る。ちょっと意外だったが、薬学部に通っている学生はネネと同年代だったりちょっと年上という位が多かった。それとネネのようにフィールドワークに秀でた人が意外と少ないみたいで、自分のテントの片付けに難儀している子が結構多いみたいだ。

 

 

「ん。ふつう森で薬草を摘むくらいだと寝泊まりまではしない」

「まぁ、そりゃそうか。でも、ネネは野営の準備とか出来たよね」

「私は森番の娘だから。お父、父上に野営の技術は仕込まれてる」

 

 

 そう言ってネネは褒めて、と言いたげにじっとこちらを見てくるので、ぐっと親指を立てて返す。それを見たネネはふんす! と自慢げに胸を張って親指を立てて返した。

 

 

「ネネちゃんにはほんとに助かるよぉ! 最近の薬師はさ! おばちゃんたちもあんまり外での活動を重視しないなって思ってたんだよね! だから今回のフィールドワークはいい機会だったんだ! おばちゃんもビシバシ指導して皆が野外でも困らないように教えるから頑張っていこうね! ビシバシ!」

「ビシバシ言ってないで指導してください教授」

 

 

 ネネと教授のやり取りを眺めながらまだ片付けが出来てない学生の手伝いを行い、彼女たちの荷物を持ち上げて船に積み込んでいく。一気に荷物を持ち上げたりすると学生たちが「きゃー!」だとか「すごーい!」だとか囃し立ててくるのでザンムと一緒にどこまで荷物を持ち上げられるか競争などをやりながら船に荷物を積み込んでいくと、ネネの学友たちともそこそこ話が出来るくらいの関係は築くことが出来た。

 

 よし、これでオリオに紹介するときもネネに頼り過ぎずに行けるかもしれん。ええと、山脈のふもとに着いたらメインキャンプを設営するから、その時に『清らかな乙女の鈍器』に手伝ってもらおうか。あいつらは今回、船の運航のために雇われたみたいなものだから特定の学部を手伝う必要はない。向こうに着いたら自分たちの野営準備だけの筈だからこっちを手伝う事も可能だろうし、無理なく学生と繋げる事が出来るはずだ。

 

 そういう予定を組み立ててネネとリューターに伝えると、二人は少しだけ黙り込んだ後に互いに視線を送り合い、口を開いた。

 

 

「ネネさん、タロゥってもしかして結構な女たらし?」

「結構な、じゃない。タロゥはすんごい女たらし」

「なんだぁテメェら」

 

 

 折角考えた予定を罵倒で返されるとは。こっちは真面目に考えてるんだから真面目に応待しろよな、お前ら。

 

 




お気に入り・☆評価よろしくお願いします!

タロゥ(10歳・普人種男) 

生力67 (67.0)
信力130 (130.6)UP
知力51 (51.0)
腕力71 (71.0)
速さ68 (68.0)
器用58  (58.0)
魅力62 (62.0)
幸運36  (36.0)
体力71 (71.0)


技能
市民 レベル4 (77/100)
商人 レベル3 (100/100)ー
狩人 レベル4 (66/100)
調理師 レベル3 (100/100)ー
地図士 レベル3 (100/100)ー
薬師  レベル3 (48/100)
剣士 レベル6 (18/100)
木こり レベル2 (70/10)
楽士 レベル3 (48/100)
教師 レベル3 (74/100)
パチン・コ流戦闘術 レベル6 (100/100)ー
テイマー レベル2 (80/100)UP
絵師 レベル3 (90/100)
語り部(紙芝居) レベル5 (100/100)ー
水兵 レベル2 (45/100)
執事 レベル3(100/100)ー
乗馬 レベル0(23/100)



スキル
夢想具現 レベル3 (100/100)ー
直感 レベル5  (3/100)
パチン・コ流格闘術 レベル6(100/100)ー
パチン・コ流武器術 レベル6(100/100)ー
飛行術 レベル3 (31/100)
フォークダンス レベル5(100/100)ー
フォークマスター  レベル1 (100/100)
念話 レベル2 (72/100)
女たらし レベル6 (71/100)UP
野獣の眼光 レベル0(21/100)
ネゼ・カルデラ式マナー レベル3 (46/100)
釣り師 レベル4(3/100)


英雄スキル
夢想具現仏恥義理(ぶっちぎり)


カルデラ近隣地図
https://kakuyomu.jp/users/patipati123/news/822139845715828802
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

異世界食堂 二軒目!(作者:電動ガン)(原作:異世界食堂)

7日に1度、世界に現れる洋食のねこやの扉・・・▼だが!世界にはまだあった!!!▼ねこやの扉が現れるドヨウの日とは別に、スイヨウの日に現れた扉▼その扉は定食屋ふたばの扉であった。


総合評価:4556/評価:8.37/連載:63話/更新日時:2026年07月28日(火) 12:16 小説情報

ミリ知ら転生超銀河悪役領主(作者:新人X)(オリジナルSF/戦記)

1mmも知らないSFファンタジーRPGのストーリー序盤で死ぬ帝国貴族に転生したストラテジーゲーマーが、ストーリーをガン無視で人型機動兵器を開発して覚悟ガンギマリの激重秘書官と一緒に銀河制覇を目指す話▼※この作品は『小説家になろう』『カクヨム』にも掲載しています。


総合評価:6572/評価:8.31/連載:43話/更新日時:2026年03月18日(水) 18:05 小説情報

祖父の遺品整理をしていたら封印AIが起動したので、地球中の異星遺産を回収して成り上がる(作者:パラレル・ゲーマー)(オリジナル現代/冒険・バトル)

三十五歳、売れないフリーライターの久世恒一は、親に頼まれて東京にある祖父・久世宗玄の家を整理することになる。▼変人扱いされていた祖父の家で彼が見つけたのは、封印された異星文明の管理AI《イヴ》と、現代ではチート級の価値を持つ超技術だった。▼最初の遺産《セル・チューナー》は、地球のバッテリーを桁違いの高性能品へ変質させる基幹技術。▼スマホは一ヶ月充電不要。死に…


総合評価:2604/評価:7.96/連載:49話/更新日時:2026年05月26日(火) 21:44 小説情報

ブラック企業にすり減らされた社畜が主人公になれるアプリを手にしたらどうなるか→(作者:ぱちぱち)(オリジナル現代/冒険・バトル)

タイトル変更しました▼【旧題:最安10円レンタルチート ブラック労働で過労死数歩前だった俺の心の癒しだった動画アプリがマジモンの神アプリだった 】▼山里一也は金がない。時間も無ければ彼女もない。健康診断結果も20代とは思えない。▼唯一の娯楽は通勤退勤時にスマホのアニメ視聴。このまま会社の社畜として緩やかに死に向かって進んでいくだけだった一也の人生は主人公をレ…


総合評価:3555/評価:8.63/連載:108話/更新日時:2026年08月12日(水) 07:00 小説情報

異世界でカドショ開いたけど、常連客がヤバいヤツばっか(作者:イカド)(オリジナルファンタジー/日常)

異世界にカードゲームがあったので、カドショ店長になった。▼魔物倒したりダンジョンを攻略する冒険者の話を聞きながら、のんびりカードをしばければ俺はそれで良かったんだ。▼だけどなんで俺の店にやってくるのはSランクの冒険者だの、一国の王女だの、竜王だの、魔神だの、ヤバいヤツしかいねえんだ。▼やめろ、俺の店で世界の興亡に関わる話をするんじゃない、俺をこんな奴らの元締…


総合評価:3497/評価:7.9/連載:7話/更新日時:2026年04月03日(金) 07:03 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>