ラーメンが食べたくて 異世界転生ハードモードとんこつ味   作:ぱちぱち

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第47話 魔物

神聖歴579年 冬の中月 25日

 

 

 雪に包まれた冬の森を歩く。冬場の森は他の季節に比べると見通しが良いが、雪に隠れたなにかに足を取られたりして危険なため、雪の上を歩くための靴を履いて移動する。

 

 円形のスキー板のような雪上靴は雪を面で捉えるため、地面まで足を埋没させずに歩ける。その分バランスが難しいが、慣れてくると体力も使わないしかなり楽に雪上を移動できるようになった。

 

 

「寒くないか、タロゥ」

 

「はい、大丈夫ですコーケン師範代」

 

 

 雪が積もらないよう傘のような構造をした帽子を被ったコーケン師範代にそう返す。この帽子もそうだが、今着せてもらっている雪山用の衣服は非常によく考えられたものだった。獣の皮で出きた外套は雪による水の浸透をよく防ぎ、冬の寒さをかなり軽減させてくれているし、その内側の衣服は頑丈で、更に保温効果上げるために一部に綿が使用されている高級品だ。

 

 また随所に武具を入れるためのポケットや収納が存在しており、その中には小刀や投げナイフ、礫といった細やかな装備が収められている。仮にこのまま遭遇戦が起こっても即座に対処できるだろう。

 

 この旅装はパチン・コ流を学んだものが街の外に出る際の標準装備のようなものらしく、弟子として認められたものは全て同じものを持っている。ただ俺は流石に成長期というか若すぎるため成長を考えてまだ持っていなかったのだが、今回の外行きが決まったため急遽カッチン工房に無理を言って仕立ててもらったものだ。

 

 

「カッチンさんには、悪い事をしました」

 

「親方はねぇ。若い子が外に出るのはあんまりいい顔しないんだよ。ほら、やっぱり危険だからさ」

 

 

 俺の言葉にコーケンさんがそう応える。今回の目的地はサニムから日帰りで帰れる距離にある農村で、更にコーケンさん以外にも数名パチン・コ流の門下生が同行している。彼らは皆実戦経験があり、コボルト程度なら複数体相手取っても有利に戦える実力者たちだ。

 

 彼らに更にコーケンさんまでいるこの旅程はかなり安全な行程なのだが、それはそれとして子供が外に出るというのはやっぱり危険だ。ましてや、その旅の目的が魔物退治であるのだからカッチンさんが渋るのは、良識ある大人としては当然の反応だろう。

 

 

 

 

 

 魔物。近年では人種の一部として扱われるようになってきた魔族とは異なり、知恵の無い魔法を扱う動物の事を指す存在だ。彼らは総じて種族固有の魔法を持っており、人間たちに敵対的な行動を取るものも多い。そのため人の生活圏に人を脅かす魔物が現れた場合は国の戦士団や依頼を受けた冒険者等によって駆除される事になる。

 

 

「見た目はちぃっとデカいねずみでござました。畑を荒らしとったんで、タゴの奴が鍬ば持っておどしたろて。そんが、そんがタゴの奴、いきなり首が無ぅなって、ああああっちゅう間に血が!」

 

 

 そう言ってこの村の村長は、身振り手振りを交えて対峙した魔物がどれほどの脅威だったか、どれほどの恐ろしさだったかを伝えてくる。コーケン師範代は村長の言葉を聞きながら「それは酷い」だとか「惨いことだ」と口にして、一通り村長の話を聞いた後に労う様に彼に言葉をかけた。

 

 

「恐らく首狩りねずみでしょうな。本来は森の奥に住む手ごわい魔物です。この辺りを縄張りにしている大狼が負けたか衰えたかで縄張りを広げたか……」

 

「す、数日前。狼の吠える声が何度も聞こえて……!」

 

「その時に縄張り争いが起きたのでしょう。大狼は近層の森の主。それが敗れたか死んだとなれば……ちと不味い。急ぎねずみ退治を行いましょう」

 

 

 村長からの聞き取りを終えた後、コーケンさんは門下生たちに首回りを防護するように指示を出し、俺にちょいちょいと手招きをした。

 

 

「これを首に巻いておきなさい」

 

 

 そう言ってコーケンさんは皮で出来たネックガードを手渡してきた。

 

 

「今回戦う首狩りねずみは首狩りという魔法を使ってくる。信力で弾けば効果はないが、弾けなければ首辺りに魔法の斬撃が飛んでくるってものだ」

 

「それは……危険度が高いどころじゃないのでは?」

 

「対策をしなければ非常に危険だね。だが、ちゃんと備えていればちょっと大きいねずみくらいの強さになるから大丈夫さ。これはどの魔物にも言えることだけどね」

 

 

 その為のネックガードだ、と言ってコーケンさんは自身の首にも防具を巻き付ける。人の首を跳ね飛ばす魔法の斬撃もこれで防げるらしい。なんの皮で出来てるか非常に気になるが、多分魔物の皮とかなんだろう。

 

 信力で弾くって言葉も気になるが、それは街に帰った後にコーケンさんかレンツェル神父に尋ねてみよう。

 

 

「良いかタロゥ。ここから先は全てが勉強だ。冬の森の歩き方は教えたね? 次は冬の森での探り方と戦い方を見せるよ」

 

「はい!」

 

「良い返事だ。でも、森に入ったら返事はするな。手のサインをいくつか教えるからこれでやり取りするんだ」

 

 

 コーケン師範代はそう言って、3パターンの手の動きを教えてくれた。『ついてこい』と『逃げろ』、それに『待て』。命に係わる重要なサインだから絶対に忘れるなと厳しい声音で言われた後、俺たちは冬の森へ足を踏み入れた。

 

 




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タロゥ(6歳・普人種男) 

生力26 (26.0)
信力93 (93.1)UP
知力25 (25.0)
腕力31 (31.0)
速さ25 (25.0)
器用26  (26.0)
魅力26 (26.0)
幸運15  (15.0)
体力30 (30.0)

技能
市民 レベル3 (100/100)ー
商人 レベル3 (31/100)UP
狩人 レベル3 (63/100)UP
調理師 レベル3 (100/100)ー
地図士 レベル2 (33/100)UP
薬師  レベル1 (71/100)UP
我流剣士 レベル2 (79/100)UP
木こり レベル2 (30/100)UP
楽士 レベル1 (80/100)
教師 レベル1 (27/100)UP
パチン・コ流戦闘術 レベル2 (43/100)UP
語り部 レベル0 (25/100)UP


スキル
夢想具現 レベル2 (32/100)UP
直感 レベル2  (33/100)UP
格闘術 レベル1  (29/100)UP
剣術 レベル3  (6/100)UP
弓術 レベル1  (98/100)UP
小剣術 レベル1 (98/100)UP
暗器術 レベル1 (98/100)UP
斧術  レベル0 (45/100)UP
フォークダンス レベル5(35/100)UP
フォークマスター  レベル0 (35/100)UP
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