呪雄奇譚   作:ぴりもに

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だいぶ遅くなりましたが、第2話です。やっと投稿できた……

ちなみに今作に登場する魔界転生は1981年版の映画をモチーフにしています。




第2話「復活・怨嗟の始まり」

 

寛永14年から15年(1637年〜1638年)の間に勃発した、江戸幕府のキリスト教徒弾圧に端を発した島原の乱……その乱の一揆軍の中心人物が、天草四郎時貞である。

天草は一揆衆を率いて果敢に戦ったものの、最終的に討ち取られ、晒し首にあった。この際、幕府軍将兵は戦果を誇大に伝えるために、一つの首を2つに断ち割り、4万5000個の首を得たと称した。

現代、島原の乱で死んだ者達の墓は熊本県天草郡にある「富岡吉利支丹供養碑」…通称「千人塚」にて埋葬されたという……

 

「ん……?」

 

深夜2時の丑三つ時……パトロールの警官が千人塚を通り過ぎようとした瞬間、気配を感じライトを向けた。

しかし、そこには誰もいない……

 

「……気のせいか……」

 

警官はそのまま通り過ぎたが、気のせいではなかった。“見えていなかっただけ“で、そこには1人の男が立っていた。

雨の日だというにも関わらず、戦国武将のような袴姿で墓の前に立っていた。

 

「おぉ……なんということだ……」

 

顔は男らしい顔つきではあるが、どこか女っぽさを感じる美丈夫ともいうべき中性的な容姿……カリスマ性を感じる出で立ち……その男は涙を流していた。

男は墓の前で涙を流し、その場に崩れ落ちた。

 

「うっ、うっ……!!」

 

墓の前で号泣する男だったが、突然立ち上がり、空を見上げた。

 

「神よ……!全能にして万物の作り主たる神よ……!!見よ!貴方の下僕達の墓の大群を……!!何故、貴方はあの時答えなかった……!?彼らの血みどろの祈り……惨たる戦いに何故貴方は沈黙を守ったのだ……!!?」

 

その男の言葉は、いるかどうかも分からぬ神への怒りの叫び……

 

「思えばあの戦いの94日……我らは神の国と神の義を求めて……戦いつつ、ひたすら貴方のことを……讃えてきた……!老若男女…幼子の端々に至るまで……骨を噛む飢えに苦しみながら……絶え絶えの声で祈りを唱え続けてきた……!」

 

男は神への怒りを訴えながら、墓全体が見える位置まで移動した。そして、全ての墓を見て……男はまた泣き崩れた。

 

「貧しき兄弟達の霊よ……!」

 

目の前にある墓の前で膝をつき、墓石を悲しげに抱きしめる。まるで、今生の別れを告げるかのように……

 

「願わくば……安らかに、天国の門に至らんことを……!!うっ、ううう……!!だが、もはや……私は天国の門を叩こうとは思わぬ……!!今宵限り、私はお主達と別れる……!!」

 

とめどなく流れ出る涙を、男は必死に拭い……立ち上がり、天に向かって叫んだ。

 

「そうだ!!神も聞けいっ!!今こそ私は貴方を捨てるっ!!聖なる教え、慈愛の心!一切のものをかなぐり捨て、我と我が兄弟のために……復讐の旅に出立する!!」

 

男の目はすでに覚悟を決めていた。自分が信じてきたものを否定してでも、成就しなければならない目的のために……

 

「呪いの闇に巣食う者よ……!毒持てる蛇、禍々しき悪魔よ……!今こそ現れて災いの力を貸せ!姿を見せよ……来たれ!復讐するは我にあり……!!我、これを報いん!エロイムエッサイム!エロイムエッサイム……!我は求め訴えたり……!!」

 

男は呪文のような、呪詛を唱え始める。すると……空が赤く光り、稲妻が轟く。

 

「おおっ!!よくぞ来た魔界の神よ!!さぁ、我が体内に巣食い、汝の力を我に与えよ!!この天草四郎時貞……!怒りと憎しみの炎を持ってこの世を焼き尽くし!この目の前に広がる地獄絵を……今一度この世に現してみせよっ!!!」

 

─────────────────────────

 

「……すると、あなたこことは別の世界で呪霊という呪いと戦っていた、と……」

「まぁ……そんな感じ。」

 

あの戦いの後、2人に詰められた私は事情を説明した。私が呪術高専の生徒だったこと、呪術師だったこと……だけど、呪詛師だったことは話さなかった。2人は恐らく人がいい……これを話したら傷つけてしまうかもしれないからだ。

 

「いやはや……そんな世界があったとは、この御成、驚きましたぞ。」

「俺も……それにしても、さっきムサシが言ってたこと、気になるな……」

「天草四郎時貞……だね。」

 

私が言うと、タケルくんはあるものを取り出した。それは歴史上の偉人を纏めた図鑑のようなものだった。

それをパラパラとめくり、あるページで止めた。

 

「あった!この人!」

 

タケルくんが開いたのは、件の天草四郎時貞のページだった。

 

「天草四郎といえば……島原の乱の中心人物ですな!」

「うん。でも、最後は幕府軍に討ち取られて、晒し首に……」

 

さきほどのムサシというゴーストの話だと、英雄の中でもっとも危険な男……と言っていた。だが、ムサシはあの後すぐにどこかへ消えてしまい、詳細は話さなかった。

 

「そういえば、眼魔の様子もおかしかったな……もう眼魔とは敵対してないはずなのに……」

「確かに……タケル殿を恨んでいましたぞ!」

「いずれにしても……何も分からない状態だ……」

 

そう、私達は今、何も分からない状態……相手に関する情報は何もない。

すると、タケルくんは言った。

 

「とにかく、同じ事件が起きてないか街に行ってみよう!」

「私も協力しよう。呪力を扱う相手なら、私の力が必要になる。」

 

タケルくんの意見に賛同するように、私も口を開く。

 

「それに、助けてもらった礼をしなければね。」

「そんな……気にしなくてもいいのに……」

「服も貸してもらったし。」

 

今の私は、この寺にある修行僧用の服を借りている。さっきまで一張羅で他の服がないから助かった。

 

「しかし、サイズは大丈夫でしたが…長さが……」

 

御成は苦笑いを浮かべていた。この服……確かにサイズは合っていたが、長さが足りず短く感じる。まぁ、致し方ない。

その時、ドタバタとこちらに近づいてくる足音が聞こえた。

 

「タケルさん、アカリさんが来てますよ。他にもう一人お客さんを連れて……」

「アカリが?わかった。」

 

茶髪の修行僧の話を聞き、私達は玄関の方へ向かった。

 

「タケルー!」

「アカリ、どうしたの?」

 

玄関を開けると、そこにはショートヘアでタケルくんと同じくらいの女性が立っていた。

 

「実は……」

 

アカリくんの後ろに、もう一人女性が立っていた。黒のロングヘアで、アカリくんよりも小さい身長……

 

「こちら、私の後輩の天野 里香子(あまのりかこ)ちゃん。」

「こ、こんにちは……」

 

里香子という女性は一度頭を下げ、頭を上げて顔を見せる。その顔を見た瞬間、私は目を見開いた。

 

「理子ちゃん……?」

 

目の前にいる女性の顔は、私にとって忘れられない人の顔に瓜二つだった……天内理子。私の目の前で死んでいった年下の女の子……

 

「理子ちゃん!」

「夏油さん!?」

 

私は思わず里香子ちゃんに近づき、肩を掴んでいた。

 

「きゃぁ!?」

「ち、ちょっとなんなのあなた!?」

 

当然だが里香子ちゃんは声を上げ、アカリくんは里香子ちゃんから私を引き剥がした。

ハッと我に帰った私は、すかさず謝った。

 

「ご、ごめんね……知り合いの子に似てたから……」

「そ、そうですか……」

 

里香子ちゃんはアカリくんの後ろに隠れ、私を警戒してしまった。

 

「それで……どうしたの?アカリ。」

 

微妙な空気を立て直すように、タケルくんはアカリくんに尋ねた。

 

「実はね……里香子ちゃんの周りで、最近変なことが起きてるの。」

 

タケルくんは二人を中へ通し、詳しい事情を聞くことにした。

 

「最近……私の周りにいる人が原因不明の怪我をすることが多いんです……」

 

聞くところによると、彼女と友達が話していると、友達の方が“目に見えない何か“に襲われて怪我をすることが多発しているらしい。友達だけでなく、教師、家族、それだけでなく、買い物先の店員までも……そのせいで彼女はマンションの自室に籠りがちになってしまったそうだ。

 

「この子、元から大人しい子ではあったんだけど、この異変のせいで引きこもりがちになっちゃって……」

「だって、私が誰かと話したら、みんな怪我するから……」

 

彼女が悲しそうに言うと、タケルくんは首を横に振った。

 

「違うよ。君は何も悪くない……悪いのは復活した眼魔だ。」

「眼魔……?」

 

聞き慣れたい単語に首を傾げる里香子ちゃん……まぁ、仕方ないか。隣のアカリくんの方は驚いている様子だ。

 

「ちょっと待って……眼魔はもう敵じゃないはずでしょ!?」

「それについては少し説明が……」

「御成、アカリに説明よろしく!」

 

タケルくんは突然立ちあがった。

 

「俺は里香子さんの問題を解決するよ!」

「ちょっと待った。私も同行しよう。」

「夏油さん。」

 

タケルくんに続くように私も立ちあがった。

 

「もし相手がまた呪力を扱うなら、私の力が必要だろう。」

「それもそうですね。でも……」

 

タケルくんはチラリと里香子ちゃんの方を見た。里香子ちゃんはさっきのことがあって私の方を警戒している様子だった。

 

「い、いえ、私は大丈夫です……お二人とも、よろしくお願いします……!」

 

……里香子ちゃんはなんとか私を受け入れようとしているようだ。

 

「そうだ…御成、マコト兄ちゃんとアランに連絡取ってくれる?さっきの天草の件……眼魔が関わってるから二人にも伝えないと。」

「わかりましたぞ!タケル殿もお気をつけくだされ!」

 

 

───────────────────────

 

私達3人は街に出て歩きながらどうするか話している。

 

「さて、どうやって見えない何かをおびき出すか……」

「里香子さん、友達が襲われた時……どんな会話してた?」

「そんなに特別なことは……昨日何食べたとか、好きな動画の話とか……」

 

里香子ちゃんから聞く限り、彼女と友達は普通の日常会話をしていただけ……狙う理由は会話の内容ではなさそうだ。

 

「うーん……こうなったら誘き出そうか。」

「誘き出す?どうやって?」

「ふふっ、それはね……」

 

私は二人に作戦の内容を話し、移動した。移動先は町外れにある港……ここなら敵が現れても広いから対応できるし、相手が逃げても周りは海だから取り逃す心配も少ない。

 

「へぇ、じゃあ里香子ちゃんは一人暮らし?」

「は、はい……こっちでやりたいことがあって、無理言ってこっちに来たんです。」

 

私と里香子ちゃんは港で他愛のない世間話をしている。この場にタケルくんの姿はない。

 

「じゃあ、さっきのアカリくんとはそれで知り合ったの?」

「はい、アカリさんの『幽霊を可視化する研究』に興味があってチームメンバーに入れてもらったんです。」

 

後は、ここに例の敵がくるか……と思った矢先、呪術の気配を感じた。

 

「危ない!」

 

私は里香子ちゃんの手を引き、自分のところへ引き寄せる。それと同時に黒い弾が彼女の後頭部を通り過ぎる。

 

「ちっ……感づいたか……!」

「そこにいるんだろ、姿を見せろ!」

 

私が叫ぶと、目に見えない敵が姿を現した。その正体は十字槍を持った槍の眼魔だった。

 

「怪物……!?」

「あれが眼魔だよ、里香子ちゃん。」

「いったん出直すか……!」

 

槍眼魔は懐から大量の黒い玉を取り出すと、それを地面に向けて投げた。すると、黒い玉から黒いパーカーを羽織った戦闘員のような眼魔……眼魔アサルトが大量に現れた。

 

「こいつらの相手でもしてな!」

 

そう言うと槍眼魔はその場から逃げ出そうとした。しかし、

 

「逃さないぞ、眼魔!」

 

槍眼魔の目の前にタケルくんが立ちはだかる。会話している時にタケルくんがいなかったのは、このためだ。もし相手が逃げようとしても逃げられないようにするため。

 

「仮面ライダーゴースト……!怨、怨、怨……!!」

 

槍眼魔の身体に黒い渦のようなものが纏わりついている……やはり呪力を扱うようだ。

対し、タケルくんはゴーストドライバーを腰に出現させ、眼魂を取り出す。私も同様に腰にドライバーを出現させ、眼魂を取り出した。

そして、同時に眼魂をベルトに装填する。

 

《アーイ!バッチリミナー!バッチリミナー!》

 

ベルトから音声とともにパーカーを羽織ったゴーストが現れ、周囲を舞う。

 

『変身!!』

《カイガン!オレ!》

《カイガン!ダークライダー!》

 

私達は同時に叫びレバーを引く。

 

《レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!》

《闇の力!悪い奴ら!》

 

黒いスーツが身体に装着され、その上から黒いパーカーが私達の身体に被さり、変身完了……

 

「タケルさんと夏油さんが、変身した……?」

「里香子ちゃん、下がって隠れてて。それと念のため……呪霊操術!」

 

変身した私は手のひらに濁った色の玉を出現させると、それを地面に向けて投げる。すると玉の中から煙とともに前に倒した刀眼魔が出現し、里香子ちゃんを守るように眼魔アサルトの前に立つ。

 

「里香子ちゃんを頼む。」

 

刀眼魔にそう伝え、私は両手に呪力を纏い、眼魔アサルトを拳で殴り飛ばしながら槍眼魔の方へ突っ込む。

 

「はぁっ!」

「デヤァ!」

 

すでにタケルくんと槍眼魔が交戦を繰り広げている。タケルくんが剣で戦っているのに対し、槍眼魔は中距離から槍で突きだしている。

 

「タケルくん!」

 

私は呪力を纏った拳で槍眼魔に殴りかかる。

 

「むっ!」

 

槍眼魔はすかさずかわしてくるが、私はかまわず拳を繰り出す。槍は近・中距離で効果を発揮する武器……だが、こう近くで拳を繰り出せば対応は難しい。

 

「よし……エジソン、頼む!」

 

私が戦っている間に、タケルくんはベルトの眼魂を交換し、ベルトのレバーを引いた。

 

《カイガン!エジソン!》

 

ベルトから灰色と黄色の、電球のような手をしたパーカーゴーストが現れ、黒いパーカーに変わってタケルくんの身体に被さる。

 

《エレキひらめき発明王〜!》

 

タケルくんは灰色のパーカーに着替え、フードにアンテナのような角が生え、顔に電球のようなマークがついた。タケルくんは手に持った剣を組み替えて銃に変形させた。

 

「ハッ!」

 

銃から黄色の光弾を放ち、光弾は槍眼魔に襲いかかる。

 

「ちっ!」

 

槍眼魔はとっさに槍で防ぐが、槍で光弾を受け止めた瞬間、槍眼魔の身体に強烈な電撃と痺れが襲いかかる。

 

「があぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

タケルくんが撃ったのは電気の弾丸だった。それを槍眼魔が槍で受け止めたことで槍に帯電し、眼魔を痺れさせたのだ。

 

「次はムサシ!頼む!」

 

タケルくんはさらに眼魂を交換し、レバーを引く。

 

《カイガン!ムサシ!》

 

ベルトからさきほど私達に姿を見せたムサシと似たようなパーカーゴーストが現れ、タケルくんの身体に被さる。

 

《決闘!ズバッと超剣豪!》

 

袖のない赤いパーカーに着替え、フードの後頭部にちょんまげのような刀の装飾が施され、顔にはエックス字に交差した剣のマークがついた。

銃に変形させた武器をさらに短長の2本の剣に分離させ、両手に持って宮本武蔵のような二刀流になる。

 

「天下無双!ダァっ!!」

「この……舐めるなぁ!」

 

まだ痺れている槍眼魔に向かって突進するタケルくん。しかし、槍眼魔はなんとか身体を動かし、槍の先から黒い渦……呪力を光線のように放った。

 

「タケルくん!」

 

マズイと思った私はタケルくんの元に向かって走った。だが次の瞬間、タケルくんは呪力の弾を剣で受け止めたかと思うと、それを絡め取るように剣に纏わせてしまった。

 

「なっ……!?」

「はぁぁぁぁ……デヤァ!!」

 

驚く私をよそに、タケルくんは駆け出し、呪力を纏った剣で槍眼魔を一閃。さらに縦に一撃を食らわせて槍を真っ二つに切り裂いた。

 

「夏油さん、今です!」

「あ、ああ!」

《ダイカイガン!》

 

私は慌ててベルトのレバーを引いた。すると私の背後に紫色の紋章が浮かんでくる。

 

「はぁぁぁぁぁ……!!」

 

私が印を結ぶと右脚に黒と紫色の呪力を纏う。そのまま飛び上がって槍眼魔に飛び蹴りを繰り出した。

 

「たぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「ぐおぉぉぉぉぉ!!」

 

蹴り飛ばされた槍眼魔は地面を転がり、倒れた。

 

「う、ぐ……!せっかく、見つけたのに……!!あの方の、養分になる女が……」

「養分?里香子ちゃんのことか?」

 

槍眼魔の言葉に、タケルくんはチラリと里香子ちゃんの方を見た。里香子ちゃんは刀眼魔のおかげで怪我一つなかった。

しかし、養分ということは……里香子ちゃんは誰かの餌になる可能性があったわけだ。

 

「いったい誰なんだ?お前に指示を出したのは……まさか、天草?」

「………ガラ、シャ……」

 

槍眼魔は遺言のように静かに呟くと、そのまま倒れこみ消滅していった。残ったのは私が取り込む呪霊の玉のみ……

 

「ガラシャ……と言っていたね。」

「ガラシャって名前、どっかで聞いたような……」

 

タケルくんは「ガラシャ」という名前に聞き覚えがあるようだが、私は地面に落ちた呪霊玉を拾い、口に入れて飲み込んだ。

……やはり味は変わらない。吐瀉物を処理した、雑巾を丸呑みしているような味……

 

「そういえば、夏油さんって眼魔を使役できるんですね。」

「一度倒さないといけないし、今取り込んだのを含めて3体しかいないけどね。」

「でもスゴイですよ!眼魔を操るなんて……」

 

……スゴイのは君だよ、タケルくん。あの時、タケルくんはたやすく呪力を操って武器に纏わせた。一朝一夕でできることじゃない……恐らく、タケルくんには才能がある。呪力を操る力が……呪術師になる才能が……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「天草……眼魔がしくじったようじゃ……」

「申し訳ありません、ガラシャ様……まだ呪力を上手く操れないもので……」

「よい。して、天草……(わらわ)にその呪力とやらを教えてたもれ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




じゅじゅさんぽ「偉人の呪霊」

「もぐもぐ……あっ、終わっちゃった。」
「30分番組は終わるの早く感じるな……」
「というか、なんで私達……呪術高専に来てまで子供向け番組見なきゃいけないわけ?」

呪術高専の1年生、虎杖悠仁、伏黒恵、釘崎野薔薇の3人は視聴覚室でお菓子を食べながら「仮面ライダーゴースト」を視聴していた。10話ほど見たところで野薔薇が尋ねた。

「それがさ、五条先生が……」

『せっかく呪術廻戦と仮面ライダーのコラボなんだからさ〜、君らも仮面ライダーがなんたるかを知らないと〜♪つーわけで、仮面ライダーゴーストの視聴を命じまーす!TTFCで見れるようにしといたから♪』

「……だって。」

虎杖から五条への言伝を聞いた伏黒と野薔薇はハーッとため息を吐いた。その空気を変えようと、虎杖は話題を変えた。

「そういえば、『ゴースト』見てから思ったんだけどさ、歴史上の偉人って呪霊になったりすんの?」
「はぁ?アンタいきなり何言ってんの?」
「いやいや、歴史上の偉人って多かれ少なかれ恨みとか抱いてるわけじゃん?織田信長とか、今回の天草四郎とかさ。」

虎杖が言うと、伏黒は顎に手を当てて考え始めた。

「……確かに、聞かねぇな。そういう話……でも、五条先生だったら何か知ってるかもな。」
「呼んだ〜?」

話しているといきなり背後から五条悟が現れ、3人を驚かせた。

「先生!いつ来たの!?」
「ついさっき。さっきの悠仁の質問だけど……偉人の怨霊っていうのは、それこそ超厳重に管理されてるのよ。一般人は知らないだろうけど、お札による封印はしてるし、定期的にお祓いとかもしてるんだよ〜。3日に1回とかのペースでね。」
「へ〜、だから偉人の呪霊とか出てこないんだ。」
「知らなかったけど、そういうメカニズムになってたのね……」

五条の説明を聞き、納得したようにため息を吐く3人。しかし、ここで虎杖は「ん?」と声を上げた。

「……もしかしてさ、タケルってもしかしてスゴイことしてる……?」
「あっ、気がついた?」

ここで偉人を味方にしているタケルがどれだけのことをしているのか気がついたようだ。

「ぼくらのルール的に、偉人を味方にするっていうのは本来不可能なんだよ。偉人は気まぐれだし、呪霊化すると手に負えないからね。」
「先生……もし天空寺タケルが呪術高専に入ったとして……ランクはどれぐらいに……」
「特級は間違いないかな〜」

五条の即答に3人はつばをゴクリと飲んだ。

「……これからは呼び捨てじゃなくて『タケルさん』って呼ぼう……」
「いや、そもそも君達より年上だけどね。ゴースト本編開始時点で18歳だし。」

─────────────────────────

「そういえば呪術廻戦の世界における偉人の扱いってどうなってるんだ?日本三大怨霊のワードは出てきてるけど。」という想像から思いついたネタ。実際どうなのかは分かりませんが想像で書きました。
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