もしユメ先輩が居なくなった直後のホシノが現代のアビドスに来たら   作:気弱

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目覚めたら、二年後の砂漠で

ホ(奇跡なんて起きっこないですよ、先輩)

 

ホ(そんなものあるわけないじゃないですか。それよりも現実を見てください!)

 

ユ(は、はぅ…)

 

ホ(こんな砂漠のド真ん中に、もう大勢の人なんて来るはずがないでしょ!?夢物語もいい加減にしてください!)

 

ユ(うえぇ、だってホシノちゃーん…ご、ごめんね?)

 

ホ(…………っ…そうやってふわふわと、奇跡だの幸せだの…もっとしっかりしてください!!あなたはアビドスの生徒会長なんですよ!?もう少し、その肩に乗った責任を自覚したらどうなんですか!)

 

それが、私とユメ先輩の最後の会話だった。私もあの時はイライラしてユメ先輩に当たっていたことは自覚していたし次の日に謝ってまたくだらなくも楽しい生活を続けられる

 

そう思っていたのに

 

次の日からユメ先輩は学校どころかどこに行っても見つからなかった

 

先輩が居なくなってもう20日、探し回っては夜に後悔を続ける毎日…

なんで私はあんな事を言ってしまったんだろう。ユメ先輩だって変な方向だったりいつも失敗ばかりしていたけど本当にこの学校…ううん、アビドスを復興させたいって強い気持ちで頑張ってくれていたのは分かっていたはずなのに

 

ホ「っ…ユメ先輩…どこにいるんですか…」

 

日が経つにつれ、頭の中では嫌な想像ばかりしてしまう

はやく寝て先輩を探しに行かなくては行けないのに

 

ホ「見つけたら…絶対に怒ってやるんだから。そして…謝るんだ」

 

………………

 

 

(ジリリリリ)

 

目覚ましの音で目が覚める。いつの間にか眠っていたみたいだ

はやく起きて学校に行ってユメ先輩を探しに行かないと

 

…あれ…私目覚ましなんてかけたっけ…?

 

ホ「……あれ」

 

疲れた体を起こすと何故か私の前にはピンクのカーテンのような物が垂れ下がっていた

……これ…もしかしなくても私の髪の毛?

 

ホ「…昨日までは短く整えていたのに…もしかして先輩を探すことに必死で髪の毛が伸びていることに気が付かなかったのかな」

 

っと…そんな事を考えてる場合じゃない。今日こそはユメ先輩を見つけなくては

 

目覚ましを止め、ベットから降り洗面台に向かう。たまたま置いてあったヘアゴムで邪魔な髪を後ろにとめる

 

……なんだか髪が長くてユメ先輩みたいだな………ううん、今は仕方ないけど先輩に見られたら絶対に「私と同じ!」みたいにキラキラした目で見られるに決まってる。見つけたらすぐに髪を切らないと

 

そんな事を考えながらも支度を済ませ、家を飛び出した

 

(アビドス高等学校)

 

…先輩を探す前には必ず学校に来ることにしている。あの先輩のことだからふとした拍子に学校に戻ってきている可能性もあるしなにより私達の居場所だからこんな状況でも少しだけ落ち着きを取り戻せる

 

でも気のせいかな?なんだかグラウンドがいつもより綺麗になっている気がする

まぁ最近あまり見てなかったけどこんなものだろう

 

違和感を覚えつつも正門を潜り生徒会長室に向かいいつものように扉を開ける

 

(ガチャ)

 

ホ「?昨日鍵なんてかけてないはずなのに」

 

…………おかしい、急いでいたからあまり気にしないようにしていたけど今朝から違和感が多い

グラウンドが綺麗なのや部屋に鍵がかかっているのもそうだけど…私の部屋に見慣れないものがいくつかあったような気がした

 

?「あれ?ホシノ先輩、生徒会室に何かようがあるんですか?」

 

ホ「っ!?」

 

突然後ろから声をかけられ咄嗟に銃を抜き振り向くとそこにはベージュのロングヘアに黄緑色の瞳の胸が大きい女の子がいた。

 

?「ほ、ホシノ先輩?急に銃なんて抜いてなにして…」

 

ホ「だまれ!ここはアビドス高等学校の校内だぞ!お前こそここで一体何をしている!」

 

?「何言ってるんですか、私もアビドスの生徒ですよ?」

 

最初は強ばった表情をしたものの私の問いを聞いて首を傾げる

こいつは何を言ってるんだ、ここにはもうユメ先輩と私の2人しかいないのにアビドスの生徒なわけない

私の名前を知っているってことはきっとろくでもない所属のやつで先入でもしていたのだろう

 

?「と、とりあえず落ち着いてください!今日の先輩変ですよ?」

 

ホ「……私の名前を知ってるってことは誰かの差し金?」

 

?「もー!!!そろそろ私怒りますよ!?今日の膝枕なしにしますからね!? 」

 

……何を言ってるんだろう?膝枕?

あんなのする方もされる方もただ恥ずかしいだけでしょ…いや、ちっとも興味は無いけど…うん

 

とりあえず敵対しているような目をしていない事を確認しゆっくりと銃を下ろすことにした

 

ホ「ここの生徒って言ったよね。名前と学年は?」

 

?「本当に今日の先輩はどうしたんですか…」

 

ノ「十六夜ノノミで2年生ですよ」

 

やっぱり聞き覚えがない

 

ホ「ノノミ、私の事を知ってる口ぶりだったけどどこまで知ってるの」

 

ノ「今度はなんですか〜…小鳥遊ホシノ[[rb:3年生 > ・・・]]でしょ?」

 

……3年生?

 

ホ「私はまだ1年だけど」

 

ノ「へ?ま、またまた…今日は変な冗談が多いですね…そろそろ会議が始まりますし早く行かないとまたセリカちゃんに怒られちゃいますよ?」

 

セリカ?また知らない名前が増えてしまった

多少信じられないけどノノミからは敵対心なんてこれっぽっちも感じないし本当に生徒なのだろう

……ここは素直に話して情報収集した方が施策かな

 

ホ「その会議に行く前に色々教えて、私はノノミやそのセリカって子は知らないし聞いたこともない。昨日までは私とユメ先輩の在校生2人だけのはず」

 

ノ「……いつもみたいにふざけてる感じがない…本当に覚えてない…?」

 

ホ「この学校に入学してくれる子がいるなら嬉しさで覚えてるはずだし私だって変な質問してるのは自覚してるんだから」

 

ノ「…………ホシノ先輩、すみませんけど1度だけ自己紹介を来て貰えませんか?できれば役職とかも」

 

ホ「自己紹介?……アビドス高等学校の一年で副生徒会長の小鳥遊ホシノだけど 」

 

ノ「なるほど…状況が読めました✨」

 

ホ「??」

 

ノ「とりあえず説明をする前にこっちに来てください!多分喜びますよ!……あっ間違えても戦闘態勢にならないでくださいね?」

 

ホ「ちょっ…」

 

何かを閃いたようにニコッと笑うと突然私の手を引いてどこかに走り出してしまった。見た目だけじゃなくてなんだか行動までユメ先輩に似てる…って…油断しないでおこう

 

暫く引っ張られていると「アビドス対策委員会」という手書きのドアプレートが書いてある部屋に案内された

 

ノ「みんなーお待たせー」

 

?「ん、2人とも遅い」

 

?「もー!ホシノ先輩またフラフラどこかに行ってたんですか!?今日はいつもより早く会議をするって伝えましたよね!」

 

?「まぁまぁ…落ち着いて、セリカちゃん」

 

中に入るとそこにはセミロングの銀髪の…犬っ子?になんだかツンツンしているツインテールの女の子とメガネをかけた子が椅子に座っていた

 

ノ「そうだよーセリカちゃん。多分ホシノ先輩混乱しちゃうから落ち着いて欲しいな」

 

セ「な、なんで先輩が混乱するんですか」

 

ノ「多分ね、このホシノ先輩は私達が知るホシノ先輩じゃないと思うの」

 

?「ん…どういうとこ?」

 

ノ「ふっふっふ…昨日私が読んでいた漫画と同じシチュエーション!多分だけど過去のホシノ先輩が今ここにいると思うの!」

 

「……………」

 

教室が一瞬で静まり返る

うん、私もこの子が何を言ってるのかよく分からない

 

ノ「みんななんで黙っちゃうの!?」

 

?「い、いや…突然でしたので…」

 

セ「そうよ。流石に漫画の読みすぎだと思うわ」

 

?「ん」

 

ホ「少し頭の緩い方だったんですね」

 

ノ「みんな酷い!?じゃあそれ以外に今のホシノ先輩の状況を説明できますか!?」

 

?「ん、冗談」

 

?「冗談…ですかね 」

 

セ「寝坊して怒られるのが嫌だからふざけてるだけじゃないの?」

 

ノノミが言うことはにわかには信じられないけど仮に未来に来たとしたら今の私は何をしてるの

というよりこの子達は本当に何者なのだろう…もう頭が痛い…敵では無いのは分かったけど今の私にはユメ先輩をはやく探しに行かなくていけないのに

……でも、なんだか久しぶりに楽しい…かも

 

「みんな、何騒いでるの?」

 

ホ「!!」

 

ノ「あ、せんせ」

 

ホ「大人がこんな所に何をしに来た!!」

 

「!?」

 

油断していた…まさか大人がこの学校に侵入していたなんて

もしかしてこの子達は囮で私を油断させるための罠…?だったらこの大人は最後の最後で失敗したね。この状況なら私に取り入ることができると思ったの?

 

セ「ちょっ…ほ、ホシノ先輩!?」

 

?「……」

 

「ま、待ってくれホシノ…急にどうしたんだい?」

 

ホ「うるさい!大人は口を開けば甘い誘惑ばかりする、口を開く前にこの学校から」

 

ノ「はい、ストープ!」

 

ホ「むぎゅ…!?」

 

突然横から手が伸びたかと思うとその大きな胸に沈めるようにノノミが私を抱き寄せた。く、苦しい…抜け出そうと思えば抜け出せるけど…何故か攻撃したくない…

 

ノ「ほら、みんなもこれで分かったでしょ?あの殺気、私達の知ってるホシノ先輩なら先生に向けないでしょ?」

 

セ「そうね…流石に信じるしかないわね」

 

?「ん、確かに」

 

?「ノノミ先輩…疑ってすみませんでした」

 

「ごめん、ノノミ…先生にも分かるように説明して欲しいかな」

 

ノ「んー…多分ですけど、今の先輩の体に2年前のホシノ先輩が入り込んでるーって感じじゃないですか?昨日読んだ漫画と一緒です!」

 

ホ「んー!んんんん!(と、とりあえず離して!)」

 

ノ「わっ!ご、ごめんなさい」

 

流石に息が限界になったので解放してもらった……ちょっと癖になりそうで怖い

 

その後みんなで椅子に座って状況を確認することになった

 

「それじゃあ簡単に説明すると、私はシャーレから来た先生で」

 

シ「ん、私は砂狼シロコ」

 

セ「なんだか改めてホシノ先輩に自己紹介ってむず痒いわね…黒見セリカよ」

 

ア「私は奥空アヤネです 」

 

ノ「そしてさっきも自己紹介したけど私が十六夜ノノミです✨」

 

……ノノミにセリカ、アヤネにシロコ…この子達が私の後輩に当たるらしい。

その後も自己紹介は続いた。そしてこの時代?の私を教えてもらったのだけど…2年間で一人称はおじさんになってぐーたらでこんな可愛い後輩たちを困らせるような奴になってるの?

 

にわかには信じられないけど本当に私は2年後の体に乗り移ってしまったらしい

 

ホ「信じられない状況ですが、信じるしかないですね」

 

ノ「ふふーん♪どうですか?後輩を一気に持った気分は?」

 

ホ「ま、まぁ…悪くはないです…」

 

セ「なんかホシノ先輩の敬語ってむず痒いわね…」

 

ホ「私の行動全てむず痒いって言ってる気がしますけど」

 

ア「ま、まぁ仕方ないですよね…普段とは180°真逆の先輩ですし… 」

 

「ノノミ、それで元に戻る方法とかは分かるかい?」

 

ホ「!」

 

そうだ、今はこんなことをしている場合じゃないんだ

はやくもとの体に戻ってユメ先輩を探しに行かなくては

 

ノ「えーと…すみません…流石にそこまではわからないです」

 

「まぁそうだよね…せっかくだし戻れるまでゆっくりしていくとか」

 

ホ「そんな時間はないんです!はやくユメ先輩を探しに行かないと…」

 

「……」

 

私がユメ先輩の名前を出した瞬間、先生を含むみんなが辛い表情をしている…?

 

ホ「ど、どうしたんですか?」

 

ノ「えっと…居なくなってどれくらいになるんですか?」

 

ホ「…20日…ですが」

 

ノ「っ」

 

「ホシノ」

 

何故か苦虫を噛み潰したような表情を浮かべ黙ってしまったノノミの代わりに先生が口を挟んだ

 

「戻りたいのは分かるけど私達には今は方法が分からないんだ、今のホシノには私の言葉は信じられないと思うが絶対にもどる方法を見つけるから今はシロコ達と一緒にいてやってくれないか?」

 

ホ「シロコ達と…?」

 

「ほら、今のホシノしか知らないシロコ達に稽古を付けてあげられるしなによりユメが見つかった時に話の話題になるだろ?それに今のホシノを見て分かったんだがだいぶ無理をしてるようだし戻れない間くらいはいいんじゃないか?」

 

……何を言ってるんだ、この大人は

 

ホ「ふざけるな!今の私には遊んでいる時間なんてないんだ!」

 

「あっホシノ!」

 

扉を勢いよく開け外に飛び出す

今もユメ先輩がどこかで苦しんでいるかもしれないのに私だけ遊んでる訳にはいかない。1人でも絶対に戻る方法を見つけるんだ

 

だけど宛もなく仕方なく1度家に帰ることにした

 

帰宅し改めて家の中を見ると見覚えのないものやユメ先輩と私が写ってる写真の横にあの大人やみんなと楽しそうに笑って写ってる写真などが置いていた

 

私って意外と鈍感なのだろうか…それともユメ先輩を探すことに必死で気づいていても気が付かないふりを無意識にしていただけなのだろうか

 

ホ「……ユメ先輩」

 

ベットに寝転び、ツーショットの写真を取る

こんな事をしている時間なんて無いはずなのに……

 

?「きて…」

 

ホ「んっ…」

 

?「起きて〜」

 

いつの間にか寝ていたのだろうか…目を擦りゆっくり目を開け声のする方を向く

 

?「やっと起きた!おはよ〜」

 

ホ「…私!?」

 

声の方向を向くとピンクの髪に黄色と青のオッドアイに特徴的なアホ毛。髪が長くなって緩そうな雰囲気だけどこの感じは確かに私だ

 

ホ「なんで私が…それにここは…?」

 

ホ(現在)「んーおじさんにも分からないけど夢の中かな?」

 

ホ「夢…」

 

ホ(現)「そ、夢の中。昨日変な声に頷いたらこの空間にずーっとぷかぷか浮いてるだけになってるの」

 

ホ「……それじゃあ私がなんでここに居るのとか分かるの?」

 

ホ(現)「簡単に言えば過去の私に今の私の体を貸してるって感じかな。あっそれは見てわかるか」

 

ホ「どうしたら戻れるの」

 

ホ(現)「それは過去の私次第かな?」

 

ホ「何言って…」

 

ホ(現)「まぁまぁ安心して。さっき私も見てたけど先生なら必ず元に戻る方法を見つけてくれるからさ」

 

ホ「……話す気はないなら無理やりにでも」

 

ホ(現)「それはおじさんも疲れちゃうし得策じゃないと思うよー」

 

まるで疲れるけど負けない、そう言っているようにも聞こえた。こんな緩くなってしまった私に負けるなんてありえない

さっさと締め上げて帰り方を聞いた方が手っ取り早い

 

ホ(現 )「そろそろ起きる時間だね」

 

銃に手を伸ばそうとした瞬間体から力が抜けていく

 

ホ(現)「起きる時間が近づいてるみたいだから、少しだけヒントを教えてあげる」

 

ホ「ヒ…ント…?」

 

ホ(現)「先生やみんなを信じて、こっちで進んだ時間はあっちには影響はないみたいだからユメ先輩の事は一旦置いといて貴方(私)が本当に気づいておかないといけないことを先生やシロコちゃん達と学んできて、それが近道だよ 」

 

ホ「な…にを…」

 

ホ(現)「それじゃあ頑張ってね〜」

 

(ジリリリリ)

 

目覚ましの音で目が覚める

…うん、さっきのことはハッキリ覚えている…2年間で私はあんな性格になっているのか…

 

ホ「はぁ」

 

答えらしきものは見つからなかった。けれども進展はあっただけマシか

とりあえず私の元の時間に影響はないみたいだけどはやく戻ることに超したことはないはず、はやく戻る方法を見つけに行こう

 

ホ(先生やみんなを信じて)

ホ(貴方が本当に気づいて置かないといけないことを先生やシロコちゃん達と学んできて、それが近道だよ)

 

ホ「………っ〜!!分かりましたよ!今日も学校に行けばいいんでしょ!」

 

そうして身支度を済ませて学校に向かった

 

(続く)




初めましての方は初めまして、ぼっちざろっくで赤面山田を書いていたものです
最近燃え尽きていましたけどブルーアーカイブにドハマリしてしまいこんな感じのシリーズ物を書くことにしました

まぁ自分がシリーズもの書くと元々あまり無かった人気が無くなってしまいますが…好きなものを書くという初期のスタンスを思い出すためにも書き始めました

最初なので少し重ために書いてますが次からわちゃわちゃ日常系のお話で書けたらなーって考えているので良かったら見てください!


ps 忙しくて描き負えられるか地震だなかったりします
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