もしユメ先輩が居なくなった直後のホシノが現代のアビドスに来たら 作:気弱
夕暮れのアビドス。いつものように6人で並び、夕食の献立について他愛もない話をしながら歩いていた、その時だった。 路地裏の暗がりに積まれた空き缶や鉄パイプが、派手な音を立てて崩れ落ちる。
「……ん。今の音、何?」
シロコが真っ先に反応し、6人は警戒しながら音のした方へと足を踏み入れた。 そこにいたのは、見るに耐えないほどボロボロになった一人の少女だった。
「っ……嘘、でしょ……?」
アヤネが口元を押さえて絶句する。 銀色の髪は泥と血に汚れ、纏う黒い衣装は無残に裂けている。何より異様だったのは、その頭上に浮かぶヘイローだ。青い輝きの中に、不吉な「黒」が脈打つように混じり、ひび割れている。 その顔は、隣に立つシロコと瓜二つだった。けれど、今のシロコより至る所が成長し、その瞳には光の一切が失われている。まるで、この世のすべての地獄を一人で見てきたかのような、空虚な顔つき。
(……クロコちゃん……!?)
ホシノの心臓が激しく跳ねた。 けれど、すぐさま強烈な違和感が襲う。未来で彼女から聞いた話では、彼女は「色彩」に染まった先生と共に、この世界を破壊するために圧倒的な力を持って現れるはずだった。 しかし、目の前の彼女には、世界を壊す力どころか、今日を生き延びる力さえ残っていないように見える。
呆然とする5人を余所に、少女――クロコは、うつろな足取りでこちらへ一歩、踏み出した。
「大丈夫!? ひどい怪我だよ!」
最初に動いたのは、お人好しの塊であるユメ先輩だった。 「先輩、待って――!」 ホシノの制止よりも早く、シロコテラーの生存本能が牙を剥く。
「ッ!!! く、来るな……!!」
カチャリ、と錆びついた音が響く。ボロボロになった愛銃が、正確にユメの額へ突きつけられた。 「使命から、逃げた私を……。こんなところまで、追いかけてくるなんて……色彩の、刺客なの……?」
彼女にとって、見ず知らずの女がボロボロの自分に迫ってくるこの光景は、自分を壊しに来た幻覚にしか見えないのだ。
「ユメ先輩危ない!!」 セリカが叫び、シロコ、ノノミ、アヤネが反射的に銃を構える。 「待って! この子は敵じゃ――」
ホシノが必死に皆を止めようとした、その瞬間だった。 ガシャン、と重い金属音が路地裏に虚しく響いた。クロコの手から、愛銃が滑り落ちたのだ。
「……みん……な……?」
ホシノが向き直ると、クロコの瞳に、ほんの一筋だけ光が戻っていた。 そこにいたのは、彼女がかつて失った「生きた仲間たち」の姿。銃を構えるその勇ましくも健やかな姿を見て、彼女の張り詰めていた何かが、音を立てて砕け散った。
糸が切れた人形のように、ゆっくりと倒れ込むクロコ。
「危ない!!」
ユメが咄嗟にその身体を抱きとめた。 「熱い……! みんな、この子酷い熱だよ! 早く学校に戻ろう!」
意識を失い、ユメの背中で揺られながら、彼女は絶え間なくうわ言を漏らしていた。 「……ごめんなさい……私が……私が、生きてるから……ごめんなさい……」
学校に到着し、保健室のベッドに彼女を横たえる。
「私、先生を呼んでくるね!」
そう言って走り去るユメ先輩の背中は、いつもよりずっと頼もしく見えた。 残された5人は、眠る少女を囲んで立ち尽くす。
「この子……シロコ先輩にそっくりですよね……。何者なんだろう。それに、この銃……」 セリカが床に置かれたボロボロの武器を指差す。 「……ん。私のドローンと、形が似てる。でも、全然違う」
当たり前の疑問だ。 未来の記憶という、あり得ない経験をしていなければ、ホシノだってこの答えには辿り着けなかっただろう。
「……この子は、砂狼シロコちゃん本人だよ」
ホシノの静かな声が、夜の保健室に響いた。
「えっ……?」 「そんな、だってシロコちゃんはここに……」
「……信じられないかもしれないけど、本当だよ。別の場所で、別の時間を生きて……そして、すべてを失ってしまった、もう一人のシロコちゃんなんだ」
ホシノはベッドの横に座り、傷だらけのクロコの手を、そっと両手で包み込んだ。
「どういうことですか、ホシノ先輩?」 アヤネが震える声で問いかける。ホシノはベッドで横たわるボロボロの少女を見つめ、静かに、けれど迷いのない口調で答えた。
「この子は別の時間軸のシロコちゃん。私や先生……みんながいなくなって、一人で対策委員会を支えていたけれど、その心の隙を『色彩』に突かれて反転してしまった存在……らしい」
「らしい、って……。まるで誰かから聞いたみたいな言い方ですね」 ノノミの鋭い指摘に、ホシノは一瞬言葉を詰まらせた。
「……私が、この子本人に聞いたことがあるから……かな。今は混乱しちゃうから詳しくは言えないけど」
かつて未来で出会ったシロコテラーの言葉を思い出す。自分たちの死と絶望を糧に生まれた彼女の正体を、今この場で全て明かせば、セリカたちを余計に混乱させてしまうかもしれない。 彼女たちは難しい顔をしながらも、「ホシノ先輩が言うなら」と、その言葉を飲み込んでくれた。
「……ん……」 その時、ベッドの上の少女――シロコテラーが、重い瞼を持ち上げた。
「よかった、目が覚めた?」
「……ホシノ……先輩……?」 朦朧とした瞳がホシノを捉える。
「まだ傷が痛むと思うから、ゆっくり休んでよ」 安心させようと、ホシノがその頭に手を伸ばした瞬間だった。
「ち、近寄るな!!」 パシン、と乾いた音が響く。
シロコテラーはホシノの手を激しく弾き飛ばすと、自分の頭を抱えてベッドの端で丸くなった。
「ホシノ先輩は死んだの……! これは色彩が見せてる幻覚……。お願い、早く消えて! ……もう、先輩を撃ちたくない……っ!」
「シロコ先輩……」 セリカが悲鳴に近い声を漏らす。ホシノも固まった。救えると信じていた。けれど、彼女の負った傷は、想像を絶するほど深く、そして暗い。
「安心して、シロコちゃん。わた……おじさんは敵じゃないよ?」
ホシノはあえて、この世界では使わない一人称を口にした。シロコテラーの知る「小鳥遊ホシノ」に歩み寄るために。 「信じられないかもしれないけど……今は、ゆっくりしてほしいな」 震える背中を優しく撫で続け、声をかけ続ける。次第に、シロコテラーの呼吸が落ち着きを取り戻していった。
「……ここは…本当に…過去の、世界……?」
「うん」
「……ん……そっか。逃げ、出せたんだ……」
落ち着きを取り戻した彼女の口から語られたのは、地獄のような「真実」だった。 ホシノを殺し、仲間を失い、借金に追われながらも一人で戦い、最後には色彩と出会ってしまったこと。 そこまではホシノも知っていた。だが、その先は違った。
「先生も色彩によって変化した……。私は自暴自棄になって、死ぬつもりで、変化した先生や……『無名の司祭』に攻撃を仕掛けた」
「無名の司祭……?」 セリカの問いに、シロコテラーは虚ろな瞳で頷く。
「……だけど、その時。もう一人の、テラーとなった『私』が現れて……私は負けた。先生とその私はどこかへ消えて……私は、最後の力を振り絞って逃げてきた」
静まり返る保健室。ホシノの脳内を、かつてない衝撃が駆け抜ける。 (クロコちゃんが二人……? 私が過去を変えたせいで、色彩の襲来の形まで変わってしまったの……!?)
「なんで……逃げたんだろう。みんなを助けられなかった私なんて、あのまま……死ねばよかったのに……っ!」
「シロコちゃん、それはダメだよ」 言いかけた言葉を、ホシノは手で塞いで止めた。
「……なんで……そんなことが言えるの」 「だってシロコちゃんは、もう十分に苦しんだじゃない。過去は、壊すものじゃなくて、伝えていくものだよ」
「っ!」 クロコが再びホシノの手を振り払う。その瞳には、激情が宿っていた。 「私がいたから……みんなが死んだんだ! ホシノ先輩だって、ユメ先輩のことを諦めきれずに……!」
「シロコちゃん。『ここの』私は、ユメ先輩を救うことができたんだ」
「……え?」
その場の全員が息を呑んだ。 「確かに怖かった。ユメ先輩が死んじゃうんじゃないかって……でも、結果的に私は、何も失わなかった」
ガラリと、保健室のドアが勢いよく開いた。 そこには、肩で息をしながら、今にも泣き出しそうなほど必死な形相をしたユメ先輩と、彼女に連れられて困惑した表情の先生が立っていた。
「……先生、来てくれたよ! ホシノちゃん、その子の具合は……」ユメ先輩が肩で息をしながら、先生を伴って駆け込んできた。
「……なんで……ユメ先輩がここに……?」 シロコテラーが絶句する。面識はない。けれど、ホシノが肌身離さず持っていた写真の中で、何度も、何度も見た「アビドスの後悔の象徴」がそこに立っていた。 彼女の知る歴史では、ユメは砂漠で力尽き、それをきっかけにホシノは孤独に狂い、最後には自分がその心臓を撃ち抜いて止めるしかなかったはずなのに。
「ホシノ先輩……説明してよ! 何が何だか分からないわよ!」 セリカの怒鳴り声が静寂を切り裂く。
「ホシノ、これはどういうことなんだ……?」 困惑する先生。その真っ直ぐな視線を受け、ホシノは覚悟を決めた。
「……忘れもしない。ユメ先輩が行方不明になって20日が経った、あの夜のこと」
ホシノは語り始めた。 あの日、絶望の中で未来の世界へ飛ばされたこと。そこで出会った未来のセリカやノノミ、アヤネ。そして、何よりも自分を、生徒を大切に守ってくれる「大人」がいたこと。 未来の自分が託してくれた、ユメ先輩の居場所を示す地図のこと。
「そんなことが、あり得るのですか……?」 アヤネの問いに、ホシノはベッドの上のシロコテラーを指差した。
「現に、彼女はユメ先輩が死んだ世界を知っていて、私たちのことも知っている。……これが、彼女の生きてきた『真実』なんだよ」
だからこそ、今の自分には「本当に失う痛み」は分からない。 未来の自分に助けられ、ユメ先輩を事前に救い出してしまった自分には。
「……シロコちゃんの失った気持ちは、私には分からない」 「……」
「でもね、私は教わったんだ。例えユメ先輩が亡くなったとしても、過去を、想いを、未来に連れていってあげることはできる」
ホシノはシロコテラーの目を真っ直ぐに見据えた。
「未来に連れていったからこそ、未来の私は、この世界を作り出すチャンスを私にくれたんだと思う。……『奇跡』はいつ起きるか分からない。だから、死ねばよかったなんて、そんなこと言わないでほしいな」
その言葉を言い終わる頃、シロコテラーの瞳から先程までの激情は消えていた。 その代わりに、ダムが決壊したように大粒の涙が溢れ出す。
「私……生きてて、いいのかな……。誰も守れなかった、臆病者の私が……」
「大丈夫だよ。生きてちゃいけない人なんて、この世に一人もいないんだから」
ホシノがそう告げた瞬間、部室の空気が一変した。 「そうですよ! シロコ先輩!」 セリカが叫び、真っ先にベッドへ駆け寄る。「ん、私ならもう大丈夫。だから安心して」 **シロコが、**自分と同じ顔の、けれどひどく震えている少女の肩を抱いた。「シロコ先輩、もう大丈夫ですから!」 アヤネが泣きながら彼女の手を握る。 「私たちと一緒にいましょう? シロコちゃん」 ノノミが、包み込むような優しさで彼女の背中に手を添えた。
「う……うぁぁぁ……っ!!」
温かい。 地獄のような孤独を歩んできた彼女にとって、それは何よりも残酷で、そして何よりも求めていた温もりだった。 シロコテラーは、かつて自分が救えなかった仲間たちの腕の中で、幼子のように声を上げて泣きじゃくった。
その光景を、ユメ先輩は静かに涙を流しながら見守り、先生は優しく、けれどこれからの戦いを見据えた強い眼差しで、彼女たちの絆を見つめていた。
どれだけの時間、彼女が泣き続けていたのかは分からない。その間、セリカたちは嫌な顔ひとつせず、ただ静かに、壊れそうなシロコテラーの心を温めるように抱きしめ続けていた。
ようやく涙が止まり、落ち着きを取り戻したシロコテラーを、シロコがじっと至近距離で見つめる。
「……」 「ん……どうしたの……?」 見つめられ続けることが気になったのか、シロコテラーが弱々しく声をかける。シロコは彼女の首元を指差して、ポツリと言った。
「……マフラー……してないんだね」 「……うん。失くしちゃったの。私にとって、何よりも大切なマフラーだったんだけどね……」
それを聞いたシロコは、無言で自分の鞄を漁ると、「んっ」とぶっきらぼうに何かを差し出した。それは、青い生地に黒文字で『2』と書かれた覆面だった。かつてホシノたちと「銀行強盗」に向かった際、全員で身につけたあの覆面だ。
「これは……大事なもの……でしょ?」 「ん。私にとってはマフラーと同じくらい大切。対策委員会のみんなと繋がってる証だし、思い出も詰まってる。……だから、もう一人の私。これあげる」
「どうして……」 受け取った覆面を、まるで宝物のように胸に抱きしめながら、クロコはシロコを見上げる。 「ん。それがいい気がしたから」 シロコの短くも迷いのない言葉。
その光景を見守りながら、ホシノはそっと息を吐いた。 (……うへへ。もう、この子は大丈夫だよね) 結局、私ができたのは未来で教わったことをクロコちゃんに伝えてあげただけ。やっぱり、私の大切な後輩たちは、私の想像よりもずっと強い。
「シロコ」 先生が、静かに呼びかけた。
「ん」 「ん……?」 二人の少女が同時に返事をする。先ほどまでの張り詰めた空気が一瞬でどこかへ飛んでいってしまうような、奇妙で少しだけおかしい光景。
「あはは……これは確かに、紛らわしいね」 ホシノが苦笑しながら提案する。 「先生、そっちのシロコちゃんは、二人でいる時は分かりやすく『クロコちゃん』って呼んであげたら?」
「……クロコ……。うん、それがいい」
「ん。私も、いいと思う。呼びやすい」 本人の了承も得て、彼女は今日から、この世界で「クロコ」という新しい名を得た。
「それじゃあ、改めて……クロコ。君はこれから、どうしたいだい?」 先生の眼差しは、教師としての深い慈愛に満ちていた。 「もう一人のクロコや、色彩に飲まれた『私』のことも気になる。けれど、まずは君自身の意志を聞かせてほしいんだ」
問題はまだ山積みだ。もう一人のシロコテラーと、変化した先生。彼女たちが「色彩」の尖兵としてこの世界を壊しに来る可能性は、依然として消えていない。 しかし、クロコは静かに首を振った。
「……多分だけど。私は……もう自由になれると思う」 「どうしてそう思うんだい?」
「ん……今、思い出したの。あのもう一人の私が消える間際……『もう二度と、私たちはあなたの前に現れない』って言ってたような気がする。その時は、私が消されるからそう言ったんだと思ってた。……でも、たぶん、そうじゃないみたい」
クロコの瞳に、わずかな希望と、そして深い困惑が混じる。 「あいつらは……あいつらも、本当は……」
「そっか……。それならクロコ、ここでまた私の生徒になるつもりはないかい?」
先生の突然の提案に、クロコは弾かれたように顔を上げた。 「えっ……それって……」 「襲われないに越したことはないけれど、いつ来るか分からない脅威に怯え続ける必要はないんだ。クロコはこれまで、十分すぎるほど苦しんできた。なら、これからは楽しいことがあってもいい。私はそう思うんだよ」
先生の穏やかな、けれど力強い言葉に、クロコは戸惑うように視線を泳がせた。 「ん……いい提案……。でも……同じ場所に、同じ人間が二人いるのは……きっと、世界にとって悪いことだって……」
「ん! それなら先生がきっとなんとかしてくれる。先生は、そういうのが得意だから」 シロコが断言するように頷く。 「そうですよー。先生なら、私たちをまるごと守ってくれますよ♪」 ノノミも花が咲くような笑顔で後に続いた。
「……でも……」 まだ踏ん切りのつかないクロコに、ホシノが軽快な調子で声をかける。
「わた……おじさんも、別の世界の自分の体に入ったことあるし、意外と大丈夫だと思うよ〜」 「……おじさん……?」 「そうそう。だからさ、ずっとは居られなくても……たまに顔を出すくらいなら、誰も文句言わないって」
ホシノの言葉に、クロコの瞳に溜まっていた涙が、今度は嬉しさの光を反射してキラリと輝いた。 「……ずっとは、無理かもだけど……たまに、顔を出すくらいなら……」
ようやく絞り出したその言葉を聞いて、部屋の緊張がふっと解けた。それと同時に、セリカが呆れたように溜息をつく。
「……やっぱり、ホシノ先輩の『おじさん』呼びは慣れないわね」 「分かります! 見た目はこんなに可愛らしくて小さいのに……」 アヤネまで便乗してクスクスと笑い出す。
「なにをー!? 私だっていつかは大きく……なる予定なんだからね!? ほら、地道にカルシウムも摂ってるし!」 ホシノが子供のように地団駄を踏むと、それを見ていたユメ先輩が「こらこら」となだめるように割って入った。
「もー、ホシノちゃんたら……。そんなに怒ったら、せっかくのいい雰囲気が台無しになっちゃうよー?」 「ユメ先輩まで!? 私の味方がいない……!?」
「ふ、ふふ……。あはは……っ」 不意に、ベッドの上から鈴を転がすような笑い声が聞こえた。 全員の視線が集中する。そこには、お腹を抱えて肩を震わせるクロコの姿があった。
(クロコの笑い声が響いた後……)
保健室に差し込む月光が、少しずつ淡い朝の光に混じり始めていた。 「……ん。私からだと、おじさん呼びしないホシノ先輩の方が違和感がある。……やっぱり、先輩は先輩だね」
そのクロコの言葉に、ホシノは「うへへ、一本取られちゃったね」と、心底嬉しそうに目を細めた。 絶望の底にいた少女が、今、この瞬間、アビドスの「今」に繋がった。
「さて、それじゃあ……」 先生が優しくクロコの頭を撫でた。「今日はゆっくり休んで。明日からは、新しいアビドスの日常が君を待っているから」 クロコは照れくさそうに、貰ったばかりの覆面を抱きしめ、小さく「ん……」と頷いた。
窓の外では、アビドスの青い空が広がり始めていた。 あの日、未来の自分が託してくれた「奇跡」。それは、ユメ先輩の命を繋ぎ、そして今、孤独だった少女の心さえも救い出した。
鞄の中で揺れるクジラのキーホルダーが、朝日に照らされてキラリと輝く。 かつての絶望も、これからの不安も、全部抱えて歩いていける。 アビドスの空は、今日もどこまでも青く、どこまでも澄み渡っていた。
これにて「本編」は!完結です!!いやー…シロコテラーが1話しか出せなかったし過去ホシノの時空にもいて欲しいって考えた結果過去ホシノのその後を書くことに…マジで今回の話がご都合主義以外でハッピーエンドに出来なくて困ってしまった
その結果開き直りです(笑)
あと数話番外編を書く予定ですが今回のようにシリアスではなくギャグというかホンワカな物が出ます