もしユメ先輩が居なくなった直後のホシノが現代のアビドスに来たら   作:気弱

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ギヴォトス最強、先生の膝の上に散る

いつもの放課後の部室。お茶を飲んでいたホシノの背後に、ユメ先輩がひたひたと忍び寄る。

 

「ねぇ、ホシノちゃん。昨日の夜、隠れて『おじさん疲れちゃったなー』って膝枕してもらってたでしょ? 気持ちよかったですかー?」 「ぶふぉっ!!」

 

ホシノが盛大に紅茶を吹き出した。 「ユ、ユメ先輩!? なんでそれを……っ!」 「ん。私も見た。先生の膝の上で、ふにゃふにゃになってた」 「私も見ちゃいました♪ まるで甘えん坊の猫さんみたいでしたよー」

 

クロコとノノミの追撃に、セリカが「ちょっと、ホシノ先輩! そんなことしてるなら私のバイト代の計算手伝ってよ!」と食いつき、アヤネが「……先生も先生です、甘やかしすぎですよ」と溜息をつく。

 

「違うんだよ! あれは、おじさんのテクニックというか、先生を油断させるための――」 「えー? でも今も顔真っ赤だよ? 本当は先生に甘えたくて仕方ないんじゃないのー?」

 

ユメ先輩のニヤニヤ顔に、ついにホシノの導火線が焼き切れた。

 

「いいよ! 分かったよ! 今から堂々と先生のところへ行って、『おじさん〜』なんて甘えた声を出さずに、ビシッと対等に接するところを証明してやるんだからね!!」

 

そう宣言すると、ホシノは勢いよく部室を飛び出し、隣の宿直室(先生の作業場)へと突撃していった。

 

「……みんな、準備はいい?」 ユメ先輩の合図で、後輩たちは一斉に廊下へ。扉の隙間から、5つの頭が縦に並んで中の様子を覗き込む。

 

室内では、ホシノが先生のデスクの横に立っていた。 「先生! ちょっといいかな!」 「おや、ホシノ。どうしたんだい?」

 

ホシノは一度、扉の隙間の後輩たちを鋭く睨みつけると、意を決して先生の膝の上にドカッと座り込んだ。 「今日は「私」が、先生を甘やかしてもらうからね! いい? 「おじさん」なんて言葉は使わないし、デレデレもしない。ただ、こうして座ってるだけなんだから!」

 

(おおー、言ったわね……) 隙間から見守るセリカたちが固唾を呑む。

 

しかし、先生の反応はホシノの予想を超えていた。 「……そっか。最近忙しかったもんね。頑張ったね、ホシノ」

 

先生は少しも動じず、それどころか優しく微笑んで、ホシノの背中に腕を回して引き寄せ、もう片方の手で柔らかい桃色の髪をゆっくりと撫で始めた。

 

「…………っ」 数秒。ホシノの体がビクッと跳ねる。 先生の体温、包容力のある腕、そして何よりも心地よい指先。

 

「うへへ……。先生のお膝……おじさん、気に入っちゃったかもぉ……♪」

 

「即落ちだー!!!」 隙間で見ていたセリカが思わず叫び、全員が崩れ落ちた。 当のホシノは、もはや後輩たちの視線などどこへやら。先生の胸に顔を埋めて、幸せそうに「ふにゃ〜……」と溶けていた。

 

数日後。 「あーっ! また先生に甘えてるー! 結局『おじさん』って言ってるじゃないですか!」 「証明するんじゃなかったんですか、先輩?」

 

セリカとアヤネに詰め寄られ、ホシノは真っ赤になって地団駄を踏む。 「あれは……あの時は、低気圧のせいで判断力が鈍ってただけで……!」

 

「はいはい、ホシノちゃん。次回の『おじさん封印チャレンジ』も期待してるよー?」 ユメ先輩の楽しそうな声に、ホシノは「もう、みんな嫌いだぁー!」と叫びながら、再び先生のいる方へと(逃げるように)走っていくのだった。

 

それを見ていたクロコは、静かにココアを啜りながら呟いた。 「……ん。平和。これが一番」




ホシノを照れさせるの楽しすぎてどんどん書けてしまう…
このお話ですがもう少し別の視点で続きます
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