リムルに喰われる悪魔に転生してしまった…… 作:てきとーでいこう
昨日、俺は
「うーん。めっちゃ見覚えある」
この世界では見たことがない。
が、
そう、リムルが
そしてその扉からは俺の見覚えのある青髪の悪魔が姿を現し、
「お迎えにあがりました」
そう言った。
それに対して俺は
「何やってるんですか
呆れた声でそう返した。
いや、ほんとに何やってるの?
いや、でも
ここまで考えて俺はあることを思い出す。
リムルに仕えることになる悪魔3人娘が膠着状態になる理由。
原初は不滅だか
これが判明した理由は
「今、私は
他でもない、この
俺が知らないうちにこの世界の歴史はだいぶ進んでいたらしい。
それこそもう少しで世界が大きく動くことになる、
そのことを認識した俺は思わず
「……マジか」
と、呟いてしまうのだった。
◇
「よぉ、久しぶりだな」
少し混乱しながらも扉を潜り抜けると初回と同じようにワインを嗜んでいた。
……今思えばなんで
まだこの時代では召喚されていないはずだが……召喚された配下が持ってきたりでもしたのか?
いや、今はそこはいい。
んなことを気にしてる場合じゃない。
「ざっと300年ぶりですね」
「アイツらにしては珍しくちゃんと鍛えたようだな」
俺を一瞬観察して、
相変わらずの観察眼である。
とはいえ最初とは種族が違うからな。
長年生きている原初なら当たり前にわかるのだろう。
「鍛えられたというか……いたぶられたというか……」
「それでも強くなってるだろ? なら鍛えられてると言える」
「嫌でも強くなんないと死にますからね」
「なら、それがあいつらなりの修行というわけだ」
とんでもねぇ修行だな。
弟子が死ぬ可能性があるとか。
いや、でもそんな漫画もわりとあるか。
ワンチャン死ぬレベルのきつい修行を乗り越えて主人公たちが強くなる、みたいな。
……つかその最近って一体いつの話だよ。
もう転生してから800年たってんだぞ?
一体今地球はどうなってんだろうか。
ワンチャン第三次世界大戦が起きて人類絶滅してるかもしれん。
……うーん。
それだけはないといいな。
今は悪魔だけど元は人間だ。
自分と同じやつらが絶滅していてほしくはない。
……まぁ確認する術はないんだけど。
っと、忘れてた。
「というか私のこと
俺は
なんでわかっているのに聞くのかというと──
明らかにおかしいのに質問をしない、なんてことになれば怪しまれるだろうという考えが一つ。
そしてもう一つが一応本人の口から確認しておきたい、というものだ。
これで盛大に間違ってたら後々面倒なことになる。
何せ俺が一方的に
そんな考えがこもった俺の質問に対する
「あぁ、あいつらな。
とまぁ淡白なものだった。
本来ならそんなあっさり言っていいことじゃないんだがな。
悪魔の頂点に君臨する原初の2人が原初の1人に負けたのだ。
単純計算で
うん、改めて考えてもバケモンだな。
「んじゃ、やるか。修行」
俺がそんなことを考えていると
俺はそれについていきつつ質問する。
「今からですか?」
「あぁ、そうだ」
「ちなみに内容は?」
俺がそう聞くと
「毎日実践だ」
そう言い放った。
ラストの修行日記、【赤い悪魔との訓練日記】
開始である。
◇
《1日目》
さて、今日から最強悪魔である
やはりというべきか俺の成長に伴って原初修行前よりも力を出している。
それにより俺が原初修行で成長できたという実感が湧くのだがそれと同時に
そりゃ相手は原初、こっちは
成長したと思ったのにまだまだ届かない。
それがここまで心にくるものなのか、と俺は驚いていた。
けれどもそれで立ち止まるわけにはいかない。
命をかけてここまで来たんだ。
こんなとこで止まってられるかってんだ!
それに、書籍版とWeb版の内容を俺は知っている。
今俺を追い詰めている
今でさえ圧倒的な力を持っている
しかも大勢だ。
物語がどっちに転ぶかはわからない。
だけど、そんな化け物たちにそう易々と殺されてたまるかってんだ。
最初から目をつけられなければいいだけだがもう原初とガッツリ絡んでいる俺と相棒は今更だろう。
ならばできるだけ強くなる。
これしか生き残る方法はない。
だからこそ今この冥界で最強のこの悪魔から学ばなければならない。
全てを。
《356日目》
毎日毎日
これまで一回と勝ててないし、そもそも攻撃すら当たらないけれど自分が成長してる実感がある。
修行開始から約1年。
それだけでここまで伸びていると実感できる。
今度は鍛え上げたこいつらをより有効に使うための技術を磨く。
ずっと同じことを繰り返していた
ある程度流れというのはできているが毎回同じような戦いにはならない。
実践だからこそ生まれるアイデア、動き。
それを試して試して試しまくる。
ひとまずの目標は悠々と俺を相手している
《2467日目》
ついに
まさか魔法を使わせることだけに2000日以上かかることになるとは思わなかったがそれでもいい。
「オレに魔法を使わせるとはやるじゃねぇか」
っていう言葉も引き出せたしな!
とはいえまだ
次の目標は一回、たった一回でいいから戦闘中に
それが相手にダメージを与えなくてもいい。
当たる、これを目標にしていこう。
まぁ、それが死ぬほどむずいんだが。
《13459日目》
今日は魔法主体で攻めてみた。
今までも魔法で攻めていたことはあるのだが全部かわされているので魔素の無駄だと思っていた。
けど、時間はたっぷりある。
だから試してみるだけならいいだろうと思った。
参考にしたのは威力こそパワーの
あの圧倒的な弾幕を俺が再現する。
攻撃を当てるということだけにフォーカスし、威力を下げて範囲を上げる。
まずは攻撃を当てるということだけを目標にした。
《18563日目》
今日は記念すべき日だ。
というかもう俺の中で記念日確定となっている。
まだ納得していない部分もあるがこれは快挙だ。
今日、ついにあの
それも俺の拳で。
やったのは単純。
けど、逆に言えば俺の狙いにわざわざ乗らなければ避けれたということである。
次の目標は威力とかを犠牲にしない、普通の
《25475日目》
あれから10年以上全くと言っていいほど攻撃は当たらなかったが今度は当てることができた。
攻撃を当てることなどにフォーカスしない、普通の戦闘でだ。
残念ながら
けど、多少は相手にダメージを与えられたようだ。
まぁ目の前ですぐに回復されたんだが。
あれだけ苦労してようやく当てた攻撃を即座に回復されて結構悲しかった。
けど、
次は一発を狙うんじゃなくて普通に殴り合えるくらいになりたい。
一気にレベルが上がったが目標がないよりはマシだ。
時間はあるのだ、問題ない。
ゆっくりと経験を積み上げてクリアすればいい。
《31675日目》
やはりというべきかなかなか相手に攻撃が当たらない。
ちょくちょくは当たるようになってきているのだがそれでも殴り合いと言えるレベルではない。
俺も多少は
なんで俺が修行してるのに
今でさえ勝てないのに更に強くなるなんて勘弁してもらいたい。
けどないなら作るまでだ。
こちらで相手の動きをある程度誘導して隙を作る。
そして36500日目──
「お前、とんだバケモンになったな」
「なんですかいきなり」
授業最終日、いきなり
俺が化け物?
いやいや、俺は全然だぞ。
そりゃ『
リムルという
信じられるか?
今俺が頑張って積み上げてきた800年近い年月までたった数年で追いついてくるんだぞ?
意味わからん。
あと、そんな
一度ミスを突いたらもう二度とやってこない。
どんどん弱点が減るってどうすりゃいいんだよ。
しかもまだ魔法と格闘とかだけでこれだぜ?
これから剣っていう新たな武器が出てくるんだからもう手に置えない。
俺も武器をもって鍛えればもっと強くなれるだろうけどそれでも
やっぱバケモンだよ、
「で、最終日ですけど今日。何か特別ルールとかあります?」
「ない」
「了解ですっと!」
その言葉と同時に俺は核撃魔法をぶっ放す。
その直後に暗黒魔法を発動して
「甘ぇ!」
が、
もちろんそれも想定内だ。
「知ってますよ!」
暗黒魔法の周りに仕掛けていた設置型の核撃魔法が発動する。
もちろんそれも当たらない。
回避した
「相変わらず当たらないですね!」
「テメェもオレの攻撃相変わらず当たんないな!」
「
互いに互いの攻撃を避けながら近接戦を続ける。
その間に暗黒魔法の発動を用意し、隙を見て発動させる。
無論、俺はあらかじめ転移済みだ。
暗黒魔法の拡がっていない……つまり
「んな見えすいた罠には引っかかんねぇよ!」
「やりそうだなと思ってはいたけどほんとにやりますか!?」
これでまた仕切り直しか、と思ったら後ろから攻撃がくる。
「驚かさないでくださいよ!」
「とかいう割にちゃんと対応してるじゃねぇか」
「私もよくやるんでね。その対応くらいはできるようにしますよ」
転移で飛んできた
再び近接戦とのなるが、『超加速』のオンオフを繰り返すことで緩急のついた攻撃を繰り返す。
「チッ!」
それにより
……が、
「クソっ!」
俺も反撃を喰らってダメージを負う。
向こうは余裕そうだがこっちは結構ダメージを食らった。
種族の差というのは本当に戦いに響くな。
けど、これである程度情報は整った。
『未来予測』発動だ。
それにより、
これまで『未来予測』を使っていなかったのは決して舐めていたわけじゃない。
使えなかったからだ。
『
予測するにあたって必要な情報量はというのは実力によって変わってくる。
だから
けど、原初は違う。
例外的に
けど、
この長い間で情報はたくさん集まったがその『未来予測』を打ち破る新たな動きをしてくることがあった。
それは
一度『未来予測』だけを信じて痛い目にあった俺は対
そこで新たに情報を集めつつ自分の集中を高める。
予測はあくまで予測。
確定ではない。
そのことを頭に入れた上で、『未来予測』を使う。
全部を信じるわけではなく、あくまで参考程度に。
けど多少の誘導があるだけで攻撃するのは楽になる。
攻撃速度度を上げ俺は
「だぁつ! 負けた!」
俺はそう叫んだ。
最終日になってもやはり俺は勝てなかった。
「いやいや、
「それは嬉しいですけどこっちはもう頭が爆発しそうです! 癖をついたら次はもう通用しなくなってて泣きましたよ!?」
「そりゃ隙生まれたら無くすだろ」
「そう簡単にできたら苦労しないんですよ」
じゃなきゃ癖とは言わない。
気づいていない様子の癖を放置してここぞという時にやっても次に同じようにすれば通用しないのだから。
こっちは『
スキルでどうにかする動きをスキルなしでやる……やっぱ意味わからん。
「けどお前も成長してるだろ。最初なんてまともに攻撃当てられなかったじゃねぇか」
「100年間あなたという化け物を相手に勝負してたんですよ? いやでも技術は鍛えられますよ」
「そうかぁ? そもそも原初の修行に耐えてる時点でおかしい気もするが……」
「それを提案したあなたが言います?」
「それもそうだな。ともかく、これで原初の修行は終わりだ。もうお前は俺たち原初の遊び相手になれるくらいには強くなった。俺も暇してるからな。たまには
赤い悪魔はそう笑いながら言った。
「わかりましたよ。まぁ、他の原初の皆様のとこにも行きたいんでそこに行ってからですかね」
俺はそう言って
【赤い悪魔との訓練日記】
完
これにて、400年続いた原初修行が終わりを迎えたのである。
ステータス
種族:悪魔公
名前:なし
称号:なし
魔法:『元素魔法』『暗黒魔法』
ユニークスキル:『預言者』『夢中者』『疾走者』
エクストラスキル:『魔力感知』
コモンスキル:『思念伝達』
耐性:物理攻撃無効
精神攻撃無効
状態異常無効
自然影響無効
痛覚無効