リムルに喰われる悪魔に転生してしまった……   作:てきとーでいこう

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お久しぶりです。

色々と予定が立て込んでいたのとモチベがほぼゼロになるというダブルパンチでこんな遅くの投稿になってしまいました。

モチベがないとか言っている私が言えるセリフではないが私も原作でリムルとの絡みを描きたいので応援していただけると嬉しいです。


相談

 

 

 窓から差し込む光を受けて目を覚ます。

 ベッドから起き上がり、部屋に備え付けられていた本棚にあった本を取り出して読む。

 

 本来、悪魔である俺に『眠る』という行為そのものは必要ない。

 無駄だとわかっているのになぜやっているのか問われれば答えは簡単だ。

 

 久しぶりに人間らしい生活をしてみたい。

 

 これが全てだった。

 

 実質的な軟禁状態である、という事実を除けば個人の部屋でゆったりと過ごす。

 なんとも素晴らしい日々だろうか。

 

 今までは原初たちとつるんだり、旅をしていたりしていたため人間らしい生活をは言えなかった。

 もちろん旅は歩いて向かっていたりしたのだが『帰る場所』というのはなかった。

 ただ進み続けるだけで落ち着ける空間はない。

 

 が、王族のプライベート空間とは言え落ち着ける場所を見つけたため、やってみようと思ったわけだ。

 

 そしてその感想は

 

 素晴らしい

 

 これに尽きる。

 

 リムルがわざわざ寝る必要がないのに寝ている理由がわかった気がする。

 元に人間の感覚が残っているため落ち着くのだ。

 すでに1000年以上生きていて何を今さらと思うかもしれないが心の問題なのだ。

 心がそれで落ち着くのならやる価値はある。

 今の俺に焦ることはないのだから。

 

 ある程度の自由行動はできるけどこの国から離れるってことはできないし。

 冥界に逃げ込めばルドラたちには追ってこれないだろうけど(ヴェルダナーヴァ)がいるから関係ないしな。

 

 そもそも簡単に冥界に帰れないし。

 

 リムルたちが物語終盤らへんに手に入れていた時空間操作とかがなきゃダメなんじゃなかろうか。

 あれ、でもディアブロは3人娘スカウトする時冥界に行ってたしな……うーん、わからん。

 空間転移であっさり行けたりするのかな。

 

 試してみたいところではあるが……うん、やめておこう。

 後々面倒なことになりそうだ。

 

 別に今の生活に困っているわけじゃないしな。

 俺をプチッと殺せる相手の身近な場所にいるのには残念ながら慣れてしまっているし。

 

 そう思えば俺メンタル面結構無敵かもしれん。

 どんなに強い相手でも俺を瞬殺できるってこと自体が同じならそこまでメンタルに来ないし。

 俺を瞬殺できない相手なら「なんだ、あの人たちより弱いのか」ってなるし。

 案外俺も人の精神性じゃないな。

 弱肉強食というこの世界の法則を嫌って言うほど知っているからかな?

 ま、時間がこんなにたちゃあ精神性も変わるか。

 

 今読んでいる本は魔法に関する本だ。

 それもルシアの魔法の。

 

「なんでこんなとこに置いてあるんだ」

 

 と聞いたら

 

「そりゃそう簡単に人に見せられねぇだろ。ルシアの魔法の知識」

 

 と帰ってきた。

 

 それはそう、なんだけど……

 なんで魔法戦の悪魔にその本をやすやすと渡すかな。

 いつでもプチッとできるから?

 だろうけどさ……

 

 なんて俺が悩んでいても仕方ないのでおありがたく『預言者(アテルモノ)』と一緒に魔法の勉強をしている。

 俺がめっちゃ長い年月かけて鍛えた魔法よりも優れている人間ってやっぱおかしいよね。

 究極能力(アルティメットスキル)持っているから、って言われたら何も言えんけど。

 実際リムルが究極能力(アルティメットスキル)手に入れてから味方陣営のインフレ凄かったし。

 

 俺も欲しいな……究極能力(アルティメットスキル)

 少なくともスキル面では互角になれる。

 まぁ手に入れたら入れたでいろいろ厄介なことが起きそうだけどな。

 ヴェルダナーヴァとかヴェルダナーヴァとかヴェルダナーヴァとか。

 

 なんていうかな。

 あの人なんか干渉してきそうなんだよ。

 

 いや、そりゃこの世界の神だからできるんだろうけどさ。

 スキルっていわば個人情報みたいなものじゃん。

 それを堂々と盗み見るってどうなんだよ。

 

 とはいっても干渉されたらされたでなんかスキル魔改造されそうなんだよな。

 スキルが強くなるのは非常に嬉しいからなんか複雑な気分だ。

 

 さて、と。

 現実逃避はこれくらいにしてちゃんと相談を聞かなければ。

 

「んで、どうすりゃいいと思う」

「いやー、もう無理やり頼み込むしかないんじゃないですか? 土下座してでも──ダメですね、逆効果だ」

「詰み?」

「ですね」

「………っ! だぁ─…っ! 結局こうなるのかよ!」

 

 目の前でルドラが盛大に愚痴る。

 用意した机に突っ伏しているルドラを見て大変だな、と思いながら眺める。

 

「ヴェルグリンド様を宥められるのはあなたしか居ないんですから仕方ないですよ」

「だよな……」

 

 ことの発端はとある国がナスカ王国に戦争をふっかけたことから始まる。

 最初は平和的に行こうとしていたルドラだったが流れは止められず結局戦争することになってしまった。

 

 結論から言うと勝った。

 そりゃまぁギィと渡り合える勇者がいる国だからな。

 これで負けたらどうすりゃ良いんだという話だ。

 

 で、問題はここからだ。

 捕虜にした敵国の王族が言ってしまったのだ。

 

「ヴェルダナーヴァ様のご威光に頼っているだけのこの下賤なクズ供が!」

 

 と。

 

 これはね、もうダメですよ。

 ルドラやルシアを貶しているのはもちろんダメなのだが、下賤なクズ、という括りにヴェルグリンドも入っているのだ。

 多分知らなかったんだろうね、目の前にある女性が創造神の妹だって。

 

 ルドラたちと自分への不快な言葉。

 このダブルパンチでヴェルグリンドの怒りが限界を超えてしまったのだ。

 

 それにより、今こうして敵の王国全部滅ぼそうとしているわけだ。

 これまでに類を見ないほどの愚か者じゃないか?

 魔国連邦(テンペスト)に戦争を仕掛けたファルムスもここまでじゃなかったぞ?

 

 リムルはスライムであり、新参だったっていうこともあるからバカってことはわかるが理解できなくはない。

 この世界の生態系最下層筆頭だもんねスライムって。

 

 けどさ、今回は違う。

 マジもんの神なんだよ。

 

 創造神がたかが一国に住み着いてるって何か事情があると考えたりはしなかったんですかね?

 それともナスカ王国に幽閉されるくらい下に見ていたとか?

 それは慕っているって言えるのか?

 いや、人それぞれ考えがあるからそんなはっきりと非難はできないけどさ。

 

 けどやっぱ

 

ヴェルダナーヴァ(あの人)がこの国に縛られているという考えは甘すぎると言わざるを得ませんね」

「だよなぁ……こっそり思考を読んでみたらヴェルダナーヴァの力利用する気満々だったし」

「あの国ができるのだから自分の国でもいけるだろ、とでも考えたんでしょうね」

「全く持って迷惑な話だ」

「戦争するよりも面倒な問題に発展してしまいましたしね……」

「グリュンの不機嫌を治すとかいう戦争よりも難易度の高いミッションだぜ?」

「愛されている貴方だからまだこうやってあーだこーだいう余地がありますけどそうじゃなかったら目も当てられませんね」

 

 ルドラと違って寵愛を受けていない俺の場合を考えてみる。

 

 まず第一にまともに話を聞いてくれない可能性が大、そして意見を言えば結構な確率でヘイトがこちらに向く。

 んでプチッとされる。

 

 理不尽すぎるだろこれ。

 

「ったく。仕方ない。そろそろ行動に移さないと本格的にまずいことになる。ひとまず全力で説得を試みる」

「それで止まりますか?」

「止まってくれることを祈る……というかなんとしても止める」

 

 ルドラは覚悟を決めたような表情でそう言う。

 よくそんな面倒な人をずっと好きでいられるな。

 

 俺だと好きでいてくれて嬉しい以上に面倒だ、が勝ってしまう。

 

「俺様はそんな部分も含めて愛しているからな」

「……思考を読みました?」

「いや、ただの勘だ。お前人間らしいとこあるからな」

 

 ルドラのセリフに俺は内心動揺してしまう。

 俺が転生者であることは誰にも言っていない。

 

 バレた?

 ヴェルダナーヴァが情報源か?

 

「ま、そんな悪魔がいても良いだろ。お前みたいな奴結構好きだしな」

「そうですか」

「良い加減素を出してくれても良いんだぜ? あの時みたいに」

 

 あの時というのはヴェルダナーヴァに俺の逃走計画が台無しにされた時のことだろう。

 あれはまぁ俺がかつてないくらい気を張っていたからな。

 

「自分は死にたくないのでね」

「そんなに俺様は信用ないか?」

「どっちかっていうとヴェルグリンド様ですね。貴方に対して下手なことすると死にそうなので」

「あいつはあいつで結構お前のこと気に入ってるぞ?」

 

 えぇ?

 嘘でしょ。

 

 たまに廊下ですれ違ったりするとめっちゃ睨まれてるんだが?

 あれで気に入られてるは無理があるでしょうよ。

 

「それは信じ難いですね、本当に」

「ま、あいつの態度分かりにくいからな」

「そういうもんですか」

「そういうもんだ。なんなら一緒に説得しにいくか?」

 

 そういうルドラの目からは冗談ではなく本気の誘いであることが感じられた。

 けどすまんな。

 俺はまだ死にとうないのだ。

 

「遠慮します」

「ま、分かってたけどな。できればガチで来て欲しかったが」

 

 そう呟きながらルドラは立ち上がりドアの方へ向かう。

 そして最後に「じゃあな」と軽く挨拶をして出ていった。

 

 あの国がこのあと生き残るかどうかはルドラに掛かっているわけだ。

 ヴェルグリンドの説得を頑張ってもらおう。

 

 あの国が生き残れるのはどれくらいの確率かな、なんて我ながら最低なことを考えていると

 

「やぁ」

「なんのようですか?」

「ボクに対する当たり強くない?」

「気のせいでは?」

「まだあの時のこと根に持ってるの?」

「持ってます」

「そこは嘘でも違いますって言ってよ」

 

 ヴェルダナーヴァ()がやってきた。

 俺と軽く会話をしながらヴェルダナーヴァは椅子に座る。

 

「妹様のことをどうにかしなくて良いんですか?」

「ボクが口を出しても仕方ないだろう? こういうのは自分で決めるべきだ。ボクが言うとあの子はきっと従ってしまう。それはボクの考えであってあの子の考えではないのさ」

「そうですか」

 

 いつもはふざけているように感じられるのに時々神を思わせるような発言をする。

 実際神なのだがこういうのを体験すると本物なんだな、と思う。

 普段はとても神の姿とは思えないのに。

 

「ねぇ今失礼なこと考えなかった?」

「気のせいです」

「本当?」

「はい。たぶん」

「曖昧だなぁ」

 

 俺のセリフにヴェルダナーヴァは苦笑いをする。

 

「まぁそれは置いといて……いや、置いときたくはないんだけどね? 本題の方が大事だからね」

「本題?」

「そうそう、君さ──」

 

 

 

 

 

 

 

 

   この世界の未来をどこまで知ってる?

 

 

 

 

 

 




ステータス(本来の力)
種族:悪魔公
名前:なし
称号:なし
魔法:『元素魔法』『暗黒魔法』
ユニークスキル:『預言者』『夢中者』『疾走者』
エクストラスキル:『魔力感知』
コモンスキル:『思念伝達』
耐性:物理攻撃無効
   精神攻撃無効
   状態異常無効
   自然影響無効
   痛覚無効

ステータス(受肉時)
種族:上位魔将
名前:なし
称号:なし
魔法:『元素魔法』『暗黒魔法』
ユニークスキル:『預言者』『夢中者』『疾走者』
エクストラスキル:『魔力感知』
コモンスキル:『思念伝達』
耐性:物理攻撃無効
   精神攻撃無効
   状態異常無効
   自然影響無効
   痛覚無効
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