リムルに喰われる悪魔に転生してしまった……   作:てきとーでいこう

7 / 22
はっきりと言わせてもらうぜ!

なんでこんなに伸びてんの?

いや嬉しい、とても嬉しいんですがちょっと想像以上で驚いてます。
みなさま本当にありがとうございます。
誤字脱字報告助かってます。



原初会談

 

 

「眷……属?」

 

 (ルージュ)から放たれた言葉に俺の思考が止まる。

 え、眷属?

 (ルージュ)って眷属いた……はいたけどその部下的なやつはいなかったよな。

 強いていうなら後の(レイン)(ミザリー)

 後の白氷宮でたくさん配下の悪魔がいたけどそれも描写的に(レイン)(ミザリー)の配下っぽいし……

 

 ちょっと待って、いくらなんでも言葉の攻撃力が高すぎる。

 

 俺が頭の中であたふたしていると相棒から思念が入る。

 

(おいおい、とんでもないことになったぞこりゃあ。お前これ知ってたのか!?)

(いや知らねぇよ! 俺が視たのは原初全員が集まるとこまでだ! 俺だってこれは予想外だよ!)

 

「あら、(ルージュ)自ら眷属のお誘い? 珍しいわね」

「まぁな」

「けど(ルージュ)がそこの2人に興味を持つのもわかるわ。あと100年あれば悪魔公(デーモンロード)になっていたでしょうから」

「たった500年で悪魔公(デーモンロード)か……確かに異常に早いな。ずっと悪魔狩りをしていた成果というわけだ」

 

 (ブラン)(ルージュ)(ジョーヌ)がそれぞれの思いを口にする。

 たった500年……やはり原初ともなると時間感覚が違うらしい。

 俺もだいぶズレてきたなと思ってはいたが上には上があるということか。

 というかもうちょっとで進化できるんだ。

 思わぬ収穫だ。

 

悪魔公(デーモンロード)は今片手で数える程度しかいませんからね。それがこんな短い期間で2人も現れるというのは異常でしょう。だから呼んだのですか? 私たちを」

「そうだ(ヴェール)。ずっと覇を競い合っている中で有力なヤツが出てきた訳だ」

「けど貴方はそれはそれで面白いという性格では?」

「そうだな。だからオレも監視だけはして元々は放っておくつもりだったんだが……」

 

 そこで(ルージュ)が俺らに目線を向ける。

 な、なんだよ。

 急にそんなことされても困るんだが!?

 ほら、相棒も困ってるぞ。

 だからやめてくださいお願いします。

 

「お前ら、全力出せば悪魔公(デーモンロード)に勝てるだろ」

「いやいやいやいくらなんでもおかしいよ! いくら悪魔公(デーモンロード)に近いと言ってもまだ上位魔将(アークデーモン)だよ? 流石に無理だって」

 

 (ルージュ)の言葉に(ヴィオレ)がそう返す。

 当たり前の話だ。

 種族の(ランク)が違う。

 進化前と後で最大魔素量(マックスエネルギー)に大きな差があるからだ。

 

「そうか。じゃあオレがコイツらがそれぞれ上位悪魔(グレーターデーモン)だった頃に単独で上位魔将(アークデーモン)に勝ったのは見間違えというわけか」

 

 その(ルージュ)のセリフに俺は戦慄する。

 コイツ、一体どこで見ていやがった!?

 

 俺らは以前赤(ルージュ)の言った通り上位魔将(アークデーモン)をそれぞれ単独で倒したことがある。

 

 理由は至極単純。

 悪魔を殺しまくって危ない奴だから排除しようぜ、という動きだ。

 まぁ当然っちゃ当然なんだが戦いまくる悪魔という種族なのに今更だろうというのが俺の正直な感想だ。

 

 実際に戦ったのだが、弱かった。

 いや、弱くはないのだがなんというか技術がない。

 ずっと生きていたことで進化したりしたのだろうが碌な戦闘経験がないと見える。

 こちらが仕掛けたフェイントとかには全部引っかかるし攻撃が単調すぎる。

 パワーやスピードはあるがそれを活かすための技術がない。

 予測が簡単で(ランク)が上ながら『夢中領域』を使うまでもなかった。

 相棒と戦った方が苦戦した。

 

 終わった後相棒と少し情報を共有したのだがそっちも同じような感じだった。

 相棒が仕掛けた罠を思いっきり踏んでそこから一方的にぶん殴ってたらしい。

 俺にはそういう権能のスキルはないから羨ましいと思った次第だ。

 

 だけど戦闘は戦闘だ。

 油断して不意打ち喰らってお陀仏というのは話にならないためちゃんと戦闘中も戦闘後もしばらく警戒していた。

 それで大丈夫だと結論付けたのだが──

 

(おい、お前監視されてるのに気づいてたか!?)

(いや、知らんぞそんなの!? ……けどどこかで知られていた可能性はあるな、原初だし)

 

 慌てて相棒に確認するとやはり相棒も気づいていない。

 正直意味がわからない。

 当の俺たちが監視されていたのに気づいていないというのがやばい。

 その類のことを疑って確認までしたのに、だ。

 

 そもそも知っているのがデマの可能性もある。

 ……が、だとしてもこんな常識はずれのことを言うか?

 

「ほぅ? それは本当のことなのかな?」

「クフフフフ。私も気になるところですね」

「私もそれについて興味があるわね?」

 

 (ジョーヌ)(ノワール)(ブラン)がそう言う。

 残りの(ヴィオレ)(ブルー)(ヴェール)も同じように視線を向けている。

 唯一違うのはこの状況を作り出したギィである。

 愉快そうにワインを飲んでいる。

 

 クソ、面倒なことをしやがって……と思ったがここでそれを口にすると殺されるので心の奥で留めておく。

 それ以上にこの状況をどうにかしなければ。

 

「……一応勝ちはしました」

「私も勝ちはしました」

 

 勝ったとだけ言う。

 それ以上のことは望まれていないだろう。

 重要なのは結果であって仮定ではないのだから。

 ひとまずはこれで大丈夫、なんて思っていると──

 

「「!?」」

 

 俺たちはその場から急いで転移する。

 転移した場所から先ほどの場所を確認すると、そこは灰と化していた。

 

「ほら避けれるじゃねぇか。なんでそんなギリギリ勝ったみたいな風に言うんだよ。もっと堂々としてりゃいいだろ」

 

 (ルージュ)は理解できないと言わんばかりにそういう。

 

 そんなこと言われてもね!

 こっちはあなたに監視されていたことが発覚してそれどころじゃないんですよ!

 とは口が裂けても言えないので誤魔化す。

 

「その上位魔将(アークデーモン)はパワーとスピードだけでしたので……」

「だとしても上位魔将(アークデーモン)には変わりないだろうが」

 

 なんで俺こんなに責められてるの!?

 いや、責められてはないんだろうけど……なんなら褒められてるんだろうけどメンツが強すぎでそう感じざるを得ない。

 

 俺が様子を伺っていると

 

「はぁ、まぁいい。座れ」

 

 (ルージュ)はため息をつきながら椅子を作り直しそこに座るように促す。

 相棒と視線が合い、どうする?と一瞬互いに考えを伝えるが逆らうという選択肢はないので言われるがまま座った。

 

「さて、話を戻すが俺はコイツらを眷属にする。それでいいな」

 

 (ルージュ)は周りに確かめるようにそういう。

 さっきまでならどうぞどうぞご自由にという雰囲気だったのだろうが今は違う。

 

「ちょっと待って! ボク! ボクがやる! こんな奴隷……じゃなくて手駒……でもなくて、そう、配下! こんなの見逃せないよ!」

「あらあら。それはダメよ。私の眷属にするのだから。(ヴィオレ)、貴方は残忍な性格だからきっと受け入れてもらえないわよ」

「そうだぞ(ヴィオレ)。だが(ブラン)、それはお前もだ。この中で私が1番魔法に優れているだろう。悪魔は魔法が全て! 私以外の選択肢などあるまい!」

 

 (ヴィオレ)(ブラン)(ジョーヌ)がそれぞれそう主張する。

 この3人は特に争っているから相手に有利になりそうなことは見逃せないのだろう。

 

 ところで(ヴィオレ)さん。

 あなたの残忍な性格隠せてませんよ、せめて配下までの奴隷と手駒のセリフは隠しましょう。

 まぁその思いは(ブラン)も持ってそうだけど。

 

 (ジョーヌ)は勢力争いとは別にただ単に核撃魔法とかを教えたりして威力勝負とかしたいのかもしれない。

 この中だったら(ジョーヌ)かもしれない。

 修行の中で死ぬかもだけど。

 多分理論とかそういうのは教えないで実践練習だろうな。

 見て盗めとかいって核撃魔法を俺らにブッパしてきそう。

 

 そういうのをちゃんと教えてくれそうなのは(ブラン)だけど怒らせたら殺されるよな、絶対。

 なんかの任務を与えられて失敗したら相当気に入られていない限り多分死亡。

 安全ではないな、うん。

 

 (ヴィオレ)は言わずもがなだな。

 拷問とかされそう。

 これも耐久の訓練だよとか言って。

 原初だからね、絶対やばい。

 

 結論から言えば3人ともやばいということです、はい。

 

「おいおい急にどうした? さっきまではどうでもよさそうだったじゃないか」

「うるさいな(ルージュ)。そんなのは僕たちの勝手だろ」

 

 その言葉を(ジョーヌ)(ブラン)が肯定する。

 やはり自己中心的だ。

 当事者である俺らのことをまるで考えていない。

 

 4人が言い争っているうちに軽く他の原初を観察する。

 (ノワール)は相変わらず笑みを浮かべている。

 多分これからのことを考えてだんだろう。

 強くなった俺らと戦う未来とか?

 そこら辺を戦鬪狂の(ノワール)は考えてそう。

 

 (ブルー)はどうでもよさそうだ、というより寝そう。

 いや、もしかしたら寝てるのかもしれない。

 横で(ヴェール)が呆れ顔で何か言ってる。

 

 この3人は眷属どうこうはどうでもいいっぽいな。

 

 そんなことを考えていると相棒から念話がくる。

 

(なぁ、俺らはどうするよ。なんかすげぇことになってるけど)

(どうするったってどうしようもなくないか? 相手原初だぞ)

(だよなぁ。今のとこ4人だろ? 全員もれなく化け物だけどもしなるならどこがいいとと思う? 俺は(ルージュ)様か(ジョーヌ)様だな。強くなるにはこの2人がいい)

(俺も同意見だな)

 

 (ルージュ)は基本なんでも教えてくれそうだが放任主義というか課題だけ出してお前らやっとけよみたいな感じな気がする。

 対して(ジョーヌ)は1に実践2に実践、3に実践って感じだろうな。

 

 とは言ってもあくまでこれは俺らに選択肢が与えられたらの話だ。

 ほぼ確実に俺らにそんな権利は渡ってこないだろう。

 (ルージュ)はやってくれるかもしれないがそのほかの3人娘はありえない。

 

 どうせ(ルージュ)が強引にまとめるんだろうな、なんて考えていると

 

「よし、わかった。オレの眷族にするのをやめる」

 

 と、(ルージュ)が宣言した。

 その言葉を聞いて嬉々としだしたのは(ヴィオレ)(ジョーヌ)だ。

 (ブラン)は何かを考えているらしく俯いている。

 

「よし、じゃあボクのにしていいね!」

「いやだめだ」

「えー? なんでさ!」

「当たり前だろう(ヴィオレ)。君はあいつらを預けるには危険すぎるからな! 悪魔公(デーモンロード)になる前に死んでしまうぞ!」

「それは(ジョーヌ)も同じような気がするけど?」

「そんな訳ないだろう! なぁ(ルージュ)

「お前もダメだ」

「なに!?」

 

 流れるように(ヴィオレ)(ジョーヌ)の提案を却下する(ルージュ)

 不満げな2人に変わり発言したのは(ブラン)だった。

 

「なるほど、(ルージュ)。あなた面白いこと考えるわね」

「ほぉ? というと?」

「あなた私たち全員に彼らを鍛えさせるつもりでしょ」

 

 その言葉に(ルージュ)(ブラン)を除いたらその場の全員が驚く。

 

 どういうことだ?

 全員で鍛える?

 ちょっと、いやかなり意味がわからない。

 

「簡単にいうとだな。このまま言い争ってても仕方ねぇって話だ。どうせオレが言ってもお前ら聞かないだろ?」

「? 当たり前じゃん(だろう)」

 

 (ルージュ)の言葉に(ヴィオレ)(ジョーヌ)が同時に言う。

 

「簡単にいえばだ、こいつらを強くして暇つぶしにしようってことだ。お前らこの数百年ずっと拮抗してるだろ。退屈になってきたんじゃないか?」

 

 その言葉に3人娘は頷く。

 

「まぁ、そうだね。暇。だから暇つぶしとしてここに来てるわけだし」

「ずっと(ブラン)(ヴィオレ)とやり合ってきたがそれも慣れてきてしまってな」

「争いが日常みたいな感じになってるのよね」

 

 やはりというべきか、この何もない世界では暇が最大の敵なのだろう。

 争いが日常という言葉が出てくるくらいには。

 

「だろ? この7人で争ってきたがそれも飽きてきた。だったら新しく戦える奴を俺たちで作ればいいってわけだ」

「へぇー、面白そう。自分で作るなら自分好みの相手にできそうだし!」

「いいじゃないか! 私と核撃魔法の威力を競えるレベルにまで鍛えてやろう!」

 

 (ヴィオレ)(ジョーヌ)は乗り気だ。

 (ルージュ)の提案を察していた(ブラン)も笑っている。

 

 ……その笑みが壊してもいい玩具を見つけた、みたいな笑みでないことを祈ろう。

 なんていうか、ちょっと怖い。

 

「お前らはどうする?」

「私はどうでもいいや」

「私も。暇つぶしは求めてないので」

 

 (ルージュ)の言葉に(ブルー)(ヴェール)はそう答える。

 

(ノワール)は?」

 

 残された最後の原初である(ノワール)

 

「クフフフフ。私も是非とも、と言いたいところですが楽しみは取っておきたいのでね。今回は遠慮させていただきます」

 

 と、答えた。

 

 その言葉を要約すると自分は鍛えるつもりはないが戦うつもりはあるということだ。

 今回参加しなかったのも手の内を知ってしまっては楽しみが減ってしまうとでも考えたのだろう。

 そう思い立った俺は後々のことを考えて少しゾッとした。

 

「ってことでお前らは俺らが鍛える。いいな」

「「はい」」

 

 (ルージュ)のその決定事項とも言える言葉に、俺たちは嬉々として頷いた。

 

 




ステータス
種族:上位魔将
名前:なし
称号:なし
魔法:『元素魔法』
ユニークスキル:『預言者』『夢中者』『疾走者』
エクストラスキル:『魔力感知』
コモンスキル:『思念伝達』
耐性:物理攻撃無効
   精神攻撃耐性
   熱変動耐性ex
   痛覚無効
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。