巨乳大好きマン   作:覚め

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タイトルみたいな回。
もうどうしようもないぜ。


あー、あー。

「えっと…なんで人間が?」

 

「温泉に行っただけなのに…」

 

「全くこれだから村紗は」

 

「私のせいじゃないよね。…どうする?ナズーリンが探すんだから、ナズーリンが地上に連れていく?」

 

「私はそんなに力持ちじゃないよ」

 

…なんだろう、離婚前夜のガキの押し付け合いみたいな雰囲気を感じる。言っておくが今の俺は浮くことができない。ぶつけられた横腹が異常な痛みを訴えているためだ。ごめん、本当に痛い。一応人体の急所だからね。美鈴師匠曰く。内臓破裂とかしてねえんだからマジで助かった。いやー鍛錬鍛錬。実際のところは勇儀のせいもあるだろう。勇儀のせいで気絶癖がついた気がする。逃げ癖みたいに。しかし、なんだこの三人。青頭巾にセーラー服、あとネズミ。…何やら既視感を感じる。

 

「…よっこい」

 

「うわ立った」

 

「どうするのさ」

 

「星どこ!?」

 

「三日くらいあれば自主的に帰るんで、それまで居させて」

 

「三日で!?」

 

なんだ、この舟はそんなに速かったのか。脇腹を抑える。流れをかなり強く意識して保ってはいるが、正直言って内出血とかかなり多そうな予感。でも見たところこの船にいるのは妖怪ばかり。後、気づいたのがある。青頭巾、多分着痩せしてる。色のせいか本人のせいかは知らないけど。あとはなんか知らない後ろの変な煙みたいなやつのせいかも。とにかく今は寝させて欲しい。船酔いとかはしないタイプだから、安心して放っておいてくれ。…でも水と食料はくれ。そうしないとゲロじゃなくて死骸が転がる。

 

「まーじいてえ」

 

「村紗のせいだから村紗船長が世話するべきでしょ」

 

「船長やってるんだからここに来たらダメじゃない?」

 

「いや、この船自動だから」

 

「船長の意味…まあいいか。じゃあ村紗船長、頼んだからね」

 

「…って訳ね」

 

「今の会話からは村紗船長の地位の低さしかわからないけど」

 

おんおん泣き出した。普通くらいの胸が、俺の寝かされているベッドと体に圧され横に出てくる。とても素晴らしいね。勿論言っておくが俺はデカくなくても胸は好きだ。過去にも言ったかな。なのでこう言う横乳が出てくるのはとてもよろしい。俺はさっさと傷を治したいが、着痩せしているであろう青頭巾の正体を暴きたい。ちなみに残されたのはセーラー服。村紗船長と言うらしい。船長…セーラー服なのに船長か…おかしくはないのかもしれない。

 

「と言うわけで私は村紗。船を沈めてた幽霊よ」

 

「へぇ。幽霊なんだ」

 

「…反応がおかしくない?」

 

「口調が突然変わる方がおかしいよね」

 

「…そうかも…確かに…」

 

「俺も地底に住んでたし、それくらいじゃね。パンチが弱い」

 

「アイデンティティなのに!」

 

そもそも船幽霊って…あれだろ。幽霊船には無力なやつだろ。知ってるけどそもそもが弱いよね。あ、横腹つつかないで。痛いから。弱いからね、普通に。めっちゃ突いてくるんですけどこの人。痛い。それはそうと、見づらいので服をめくって横腹を見てもらうと村紗は若干の悲鳴をあげた。…もしや、内臓破裂に俺が気づいていないだけ?鈍い痛いとかそこらへん全部内臓の痛みをじわじわと知覚してるだけだったりする?…そう言えばさっき走馬灯が見えたよな。…え、あの、困ります。そう言っても多分誰かが助けてくれるとかないだろうけど、怖い。

 

「めっちゃアザ」

 

「心配させんじゃねえよ」

 

「痛っ!打たれた!」

 

「…後さ、俺のこと船から降ろすときは場所指定していい?」

 

「駄洒落?」

 

「根本が親父だな。なんで女の格好してんの?」

 

とりあえず地上の奴らとそこまでして会いたくない。というか風見幽香が怖い。あの人、俺のこと軒先に飾るとか言ってたよね。初めて出会った時のことを思い出す…大きな胸が印象的で素晴らしかった…幻想郷に入って二人目の、まともな巨乳だったと思える。…あー、着痩せ巨乳のせいで新たなジャンルができちまったよ。まぁいいけど。人生楽しめるし。…ついでに殺されかけたことも思い出した。嫌な記憶がブワッと復活。少し震えた。なんでこの幽霊はそこを見落とさないんだよ。

 

「大丈夫、嫌なこと思い出しただけ」

 

「鬼に殴られたとか?」

 

「一部を除けば俺は殴る側だ」

 

「人間?」

 

「人間。村紗、タオルかなんかない?」

 

「馴染んで来たね。えっと…私の使ったやつで良ければ…」

 

「嫌だ、新品」

 

「強欲!」

 

「最悪血で汚すんだから、配慮だよ」

 

「え、あ、ごめん…」

 

擬似的な腹巻き。…よくよく考えれば新品を腹巻きに要求する方がおかしいのだが、それに気付いたのは村紗が俺の腹巻きを突いてからだった。ま、汚れたタオルよりは出血が分かりやすいと言うのもある。…勿論、外傷はなかったので血が出るとは思えない。希望的観測と言うやつである。横腹を抑えつつ、横になる。思ったよりも痛いね、これ。もしかしたら三日経っても治らないかもしれない。治らなくても無理やり地底に行くしかあるまい。浮ければ良いのだから。…最悪、地底への道にいるヤマメさんに…

 

「無理だな、それは」

 

「お邪魔します」

 

「誰?」

 

「お、星。こいつが怪我人。えーっと…」

 

「…あ、須磨元」

 

「そう、須磨元。で、須磨元。この妖怪が今この船で一番偉い毘沙門天代理の寅丸星ね。」

 

腹を庇いながら身体を起こす。…が、すぐに腹を庇うことを忘れた。理由は勿論その豊満な胸。なんちゅー胸だ。服の色合いは神奈子と同じだろうか。だが、神奈子と違うのは首周りと袖。かなり楽そうな服装。ゆったりとした…まあ言ってしまえば身長、体格に対して少し大きめの服に見える。その服でありながらも、陰影が付きにくい室内の暗い赤でありなら胸の存在が確認できる。それほどの胸。だが、どこか元気がない。病み上がりと言ったような感じだ。無論医者ではないが…どうだろうか。顔を見ると笑顔。だが少し疲れが見える。正常時の寅丸さんの胸を見たことはないけど、胸の存在感がありながらも何故かハリがないような印象を受ける。おっぱい観察眼を信じてみるか。

 

「…寝たら?」

 

「えっ」

 

「寝るのは須磨元!ほら、傷治してね」

 

「あ、ばか横腹はだめっ」




あー、どうしようもねえ。
ナズーリン→小せえ。だがしかしそこに価値がある。奥ゆかしさって言うかね。価値、だよね。
一輪→でけえ設定。この人と村紗の胸についてはかなり別れるだろうけど、俺は一輪が胸を張る時が少ないと思ったから大きくして欲しいんだ。一輪、かわいいよ一輪。後、元人間だからね。
村紗→普通。これで良い。幽霊なんだから。なんなら小さくてもこの人は全然良い。
寅丸星→でけえ。譲らねえ。でけえんだ。毘沙門天代理として信仰され、その結果聖を見殺しにしたことから発する自己嫌悪と、でも聖の推薦で代理として生きて信仰されてるんだからせめて生きなきゃ、の二つで板挟みになって苦しんでる巨乳が好きだから。後、この作品ではおいたわしい人だから。可愛いよ寅丸。いつまでも過去を悔い、お前に微笑みを向けた封印直前の聖をトラウマとして思い出してね。フラッシュバックだよ。過去は忘れるものじゃないからね、糧に生きていくものだからね。お前が生きて信仰されることが、実際の聖がいた証拠になるんだよ。
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