「…」
「ぎゃおー!」
「下剋上よー!」
下剋上。それは弱者が強者に刃向かい立場を奪う行いのことを言う。…何故下剋上をするんだい?君達は随分と良い物をお持ちでは無いかな。と、まあ襲われていたわけだ。道具が人を支配する世界が彼女ら付喪神姉妹の願いらしい。秋の神とは違い、姉の弁々の方が妹の八橋より立派な物をお持ちだ。妹も中々。姉は琵琶、妹は琴の付喪神らしい。付喪神って物に憑くはずでは?…今度古びた楽器を見つけたらグラマラスな女性かもしれないってことか。なるほど楽しい。
「姉さん頑張ってー!」
「ヒャッハー!」
「異変の影響だよなぁ」
「いだだだだだだ!!」
「今度は私よ!」
「ごめんこっちの体温味わってるからちょっと黙ってて」
「下剋上!」
その掛け声と共に琵琶の音が響く。遅れて琴の音。おい、琴はそんな縦に立てて弾くようなものじゃないだろ。お前本当に付喪神か?と思いながら爆音のせいで一瞬眩む。頭がズキズキする…。いくら集中しても、音は避けれない。片手間でどうにか出来るほどそれぞれが楽であるわけでもない。…やっぱり二対一は割と無理難題に数えられると思うよ、俺は。八橋は…八橋の胸…!?置かれた琴のように微動だにせず、しかし動きの終わりには琴の弦を弾くような揺れ方をしている。その様からは琴の音が広がる様。実際には動きの終わり以外にも胸は揺れている。だが、相手には動きの終わりにのみ揺れている様な印象を与えるその魅力。
「っ…」
「八橋、ここは私の場よ」
「私がやるのよ!」
「ふふっ…じゃあ任せたわ!後ろを!」
「それ多対一で言うか?」
弁々の胸を再度見る。こちらは連続で揺れており、逆に動きが終われば揺れも収まる。なんて言う胸なんだ。ブラのおかげで定位置も決まっているため、収まるべき場所もほぼ一定!なんて魅惑的な姉妹なんだ。くそっこの姉妹思ったよりもえっちぃぞ…どうなってんだこの姉妹。付喪神だからってそれぞれを体現しながらえっちくなって良いわけねえだろ、ふざけんなよ。連続的な揺れの弁々が先に来る。勿論避ける。が、その先に微小な揺れと共に来る断続的な八橋。こちらもまた避ける。
「うおっ」
「ぎゃっ」
「だっ」
「…押し潰れている姿も…」
さて、どうしたものか。俺的にはこのまま堪能していたい。俺の経験則がまだ正しければこの先に巨乳は居ないだろうし。異変って面倒だよなぁ。…しかし、付喪神か。何故こんなにも豊満な体で出て来たんだ。俺が我慢できないだろうが。くっそ、この二人が俺の情緒を掻き乱す。伝統楽器を表す胸が。胸にのみ目を向けていたから気が付かなかったが、体つきも良い。バランスが大事と話したが、そのバランスも整っている。こう言うのがモデル体型と言うのかな。弁々は細く、八橋は少しムチっと。いやらしい目で見ていたところ、また突進。
「ぎゃっ」
「ふぎゃっ」
「学習しろ」
「何やってんの?」
「げっやべっ」
「は?」
俺がそんな二人の動きを観察して胸に対する探究心を高めていると、なんと驚き博麗の巫女が。聞けば馬鹿でかい弦の音が聞こえたからここに来たんだとか。博麗霊夢の胸中をその背後にある陰陽玉が示している。まずい。全力で走って九十九神を回収、現場から離れる。少しした後に轟音。…そう、俺は地上では中々に厄介者の扱いを受けていたことを忘れていた。風見幽香とか、紅魔館とか。はー、こっわ。俺一応人間なのに。音が響いてからも少しだけ走り、疲れたので休憩。いや、あれは怖いから。
「な、何故私達を助けたの!?」
「あれ、もう終わり?」
「いや…あの巫女怖いし…前やられた時は冗談抜きで痛かったし…」
「下剋上先に守られるなんて…!」
「助けられたの?」
「…お前んとこの妹、なんか変じゃない?」
そう言って解放。実を言うともう少し堪能したかった。が、仕方ない。…もしかして二人とも異変関係なかったりするのかな?まあわからんから良い。今欲しいのは安全。
「地底への穴って色々とあるんだな」
「どこに行くの?」
「ふかーい」
「…ごめん弁々、妹の方なんかやらかした?」
「さぁ…姉妹と言っても同時期に付喪神になっただけだし」
「なんなんだよお前ら」
そんなこんなで地底に落ちてお家へ帰還。勇儀の筋肉質っぱいには残念ながら会えず。家の戸を開くとそこにはお燐がいた。また家出か?鍵かけてなかったっけ。それとも報告することでもあったのかな。まあなんにしろまたさとりのところへ連れて行かなければならない。面倒だよなぁ。そんな感じに戸を開いた状態で固まっているところをお燐に見つかったところ、驚いた様な顔でこちらを見ながらありえない発言をした。
「浮気かい!?!?!?」
「誰とだよ。」
「相手いたの!?」
「三股!?」
「うおっ着いてきてたの!?」
「恩人に御礼はしたいじゃない?」
途中から八橋のキャラが行方不明に…へへっ。
大きくても絶対憑いている(この表現が正しいかはわからないけど)ものの特徴を反映しろ、九十九姉妹。