誠斗視点
「なるほどそうなんですか。それで次はですね!」
俺は今、早苗から質問攻めにあっていた。
咲夜との事も聞かれたが、殆どは外の世界の事だった。
まあ流行とかそっち方面の事だったが。
俺はそっちには疎いんだよ……
そんな事を考えてたら、奥から人が歩いてきた。
子どもの姿だが、身に纏う気配は人間のものではない。
「早苗〜、誰か来たのか〜」
「あっ、諏訪子様。起こしちゃいました?」
「大丈夫大丈夫。今起きたとこだがら」
「よっす諏訪子」
「おっ、魔理沙じゃん。そっちは外来人かな」
二人に諏訪子と呼ばれた少女が俺の方を向いた。
その目からは好奇心と、若干の警戒心。
「十六夜誠斗だ。一昨日外から来た」
「洩矢諏訪子だ。十六夜という事は紅魔館のメイドの……」
「ああ、兄だ」
「へぇ〜」
諏訪子は値踏みするような目線で俺を見ている。
頭から足まで、ジックリと……
「(匂うな、ベッタリと)誠斗ってさ、外で何やってたの?」
「……あまり聞くもんじゃないと思うが」
「いいのいいの。言いたくないならそれで(黒かな。まだグレーか)」
「そ、そうか」
何が聞きたいんだこいつ。
「諏訪子様は、この守矢神社に祀られている神様なんですよ」
「人間じゃないとは思ってたが……もっと大物が出てきたな」
「別に気軽に接してくれていいよ」
「……そうする」
神様って……もっと威厳あって、神様!って一発でわかる感じのを想像してたんだが……
「そういえば神奈子はどうしたんだ?」
「神奈子様は今日、天魔様の所へ行ってますよ」
「天魔か……そういえば会った事ないな」
「いや、普通会えないから」
神奈子……早苗が様付けで呼んでる辺り、彼女も神なのだろう。
天魔は……確か天狗のトップだったか。
「そういえば、早苗と誠斗の話に出てきた連邦って単語が気になるな」
「唐突だな」
「いいだろ。気になんだし」
「はあ……外の世界の紫だと思っとけ」
「誠斗さん、合ってるようで合ってないですよ」
「説明が面倒くさいってのがビンビン伝わるね」
「だって霊夢達にも説明したし……」
「だからって面倒くさがるなよ……」
だって面倒くさいんだから、しょうがない。
「なあ、た〜の〜む〜よ〜」
「はあ。早苗、補足出来るか?」
「わ、わかりました」
取り敢えず、霊夢達にした説明と同じものをした。
早苗が以外と補足出来てるのに驚いたが。
「なるほど、大体わかったぜ」
「それ、わかってないやつ……」
「あはは……」
「にしても早苗、博識なんだな」
「あ、いえ。姉さんが結構調べてて。それで……」
驚いた。早苗にも姉がいたのか。
……兄弟姉妹がいるやつ多くないか?
霊夢や魔理沙はいたと言ってたし、俺にもいる。
「四葉かぁ……元気にしてるかなぁ」
「その口振からして、こっちに来てないのか?」
「出て行っちゃったんです。家に縛られるのが嫌っだたみたいで」
「それが原因で早苗ともよく喧嘩してたね……」
空気が少しシンミリになった。
どうして兄弟姉妹の話になると皆んな暗くなるんだ?
その時、外で大きな破砕音が聞こえた。
「……!?何の音だ?」
「この気配……神奈子が帰ってきたね」
確かに、外からは霊夢と咲夜の他に気配が一人増えている。
諏訪子に負けず劣らずの強い気配。
彼女が神奈子か。
「取り敢えず外に行こっか」
「そうだな……二人が心配だ」
諏訪子の提案に賛同して、俺達は外の様子を見に神社から出た。
神社からで出て目にしたのは……
地面に倒れている二人と、少し顔が怖い女性だった。
あれは切れてるな。
二人は……柱に潰されていた。
死んでない辺り、加減したんだろう。
彼女が神奈子か。
「おーい神奈子、何をやってるんだ?」
「諏訪子か。な〜に、境内で暴れてたから止めただけさ。
全く、壊れたらどうするつもりだったんだか」
あんたの方が被害デカそうだが……
だが口には出さない。
柱に潰されたくはない。
「ん?そっちの男は?」
「ああそうだったね。彼は十六夜誠斗。そこのメイドのお兄さん」
「ああ、そうか。
初めまして、八坂神奈子だ。この神社の神だ」
「初めまして、十六夜誠斗です」
「敬語じゃなくていいぞ。諏訪子にも同じ事を言われただろう?」
「……そうさせてもらう」
「取り敢えず、二人を中に運ぼうぜ?」
それもそうだな。
取り敢えず運ぼう。
俺が咲夜を背負って、魔理沙が霊夢を背負い、神社に戻った。
……それにしても
「何でだろうなぁ」
「何がですか?」
「いや、紫には敬意なんて湧かないのに……あの二人には自然と、な?」
「日本人だからじゃないですか?」
なるほど、納得した。
神社内にに戻ってたから数分、霊夢と咲夜は目を覚ました。
そして……正座をさせられていた。
まあ、人様の敷地内で私情でやり合ってたら、ねぇ?
「それで、何か申し開きは?」
「「ありません……」」
神奈子の圧に萎縮している。
魔理沙は目が点になっていた。
まあ、割と二人とも萎縮するようなタイプじゃないだろうし……
あっ、笑い出した。
「ちょっと魔理沙、何笑ってんのよ」
「いやwwwお前のその姿がwww面白くてwww」
「ちょっとこっち来なさい、引導を渡してあげる」
そう言って霊夢がお祓い棒を取り出した。
元気だなぁ。
だが、流石に止めないと……
神奈子の圧が凄い。
「ほら、一旦落ち着けって」
「そいつが笑うのを辞めたら落ち着いてあげるわ」
「ほら、魔理沙も」
「いやwwwだってwww」
「(ブチィ)」
「霊夢落ち着け、女の子がしちゃいけない顔をしてるぞ」
霊夢は止まらない、魔理沙は笑い続けている。
どう収拾をつけろと?
あ、ちょ
バタン
バチッ
霊夢の押しに負けて、地面に倒れた。
その時、何か壊れた音が聞こえた。
「イタタ、ごめん誠斗」
「霊夢?何やってるの?」
「わざとじゃないってば」
「大丈夫ですか誠斗さん?」
「あ、ああ。何とか」
俺は恐る恐る腕を見る。
そこには、見事にスパークしている腕輪があった。
「…………………」
「ん?何だそれ?」
「機械ですか?」
「さっき霊夢が押し倒した時に壊れたんじゃない?」
「い・い・か・た!」
……マジで壊れてる。
嘘だろ?なあ?
マジで言ってる?
俺の刀も?スマホも?銃も?昨日買った本も?
………ロケットも?
「な、なあ誠斗。フリーズしてるけど、どうした」
「嘘だろ……」
「ええっと……大切なものなんですか?」
「……入れてた」
「なんて?」
「これに私物を……全部入れてた」
「「「「「「………え?」」」」」」
八坂神奈子
種族:神
能力:乾を創造する程度の能力
二つ名:山坂と湖の権化
守矢神社に祀られている二柱の一神。
信仰が減った事で存在が危うくなり、問題解決の為に幻想郷へ神社ごと移住した。
なのだが……信仰が減る要因だった技術革命が好きらしい。
洩矢諏訪子
種族:神
能力:坤を創造する程度の能力
二つ名:土着神の頂点
守矢神社に祀られている二柱の一神。
神奈子や早苗と一緒に、幻想郷へ神社ごと移住した。
守矢神社の本来の祭神。
かつて神奈子に戦争を仕掛けられ、治めていた国を奪われたらしい。
今はそんな事感じさせないくらい仲は良いが。
東風谷四葉
早苗の姉。家に縛られるのが嫌で、出奔した。
家の事で、妹や両親とは喧嘩が絶えなかったらしい。
誠斗の腕輪
拡張領域が搭載されているやつ。
誠斗は荷物や私物をここに入れている。