東方直葬録   作:ピーヒャラ

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若干グロ注意。


外なるセカイ

先日の酔っぱらい()たちのクレーム対応()は始まるのも終わるのも紫が原因で幕を閉じた。その後の宴会は紫がバカほど酒を飲まされて倒れ、私の酒の貯蔵庫が寂しくなっただけで終わった。あいつら遠慮を母なる大地に置いてきてやがるよ。

 

日が昇るまで飲んだ後「またくるよ!」という全力で拒絶したい話をされた後飲んだくれは帰って行った。来ないで?あんたら好きだけど来ないで?紫は「楽しかったようでなりよりよ♪」と言ってスキマに逃げて行った。オマエニンゲンジャネェ!!妖怪だったわ。

 

また来た時に貯蔵庫が空だったらあいつら何するかわからないため、建物を増設したいと思ったのだが木を増設するのも味気ない。しかし建物を作るとなるとそこら辺の専門知識がない。素人が素材を自由に扱えたとしても限度がある。そんなわけで

 

「都に誰か行かせようかな…?」

 

考えついた計画はこう。

①幻想体の誰かを都に遠征させる

②幻想体に職人っぽいやつ喰わせる

③記憶を幻想体越しに見る

 

これで作り方わかるな!人道ガン無視だけど。私これでも元転生者なんですよ?でもね?鬼としての…自覚?みたいなやつに目覚めちゃってるから「殺し?だめだよそんなの!」な日本人が「まぁ…必要なら殺すけど」になっちゃった。漆黒の意思…いやあそこまでがんぎまってはないわ。

 

自分で言ってもいいけど陰陽師とか他の妖怪とかいるでしょ。難癖つけられたらただひたすらに面倒。単純な物理でなら戦えると思うけど封印とかされると大変だし…。

 

 

え?何、君行きたいの?でもなぁ、君クリフォト抑止力ないんだからって深夜テンションで作ったせいでかなりバケモン性能になっちゃってるんだけど…やり過ぎない?「やり過ぎたほうがちょうどいい」って?それはそうだけどさ…。紫になんか突っ込まれないか心配なんだけど…。「鬼ってこの前来た奴らばっかりなんだしちょっとくらいダイジョブダイジョブ」?確かに…それならいっか。じゃあ頼める?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

笑う死体の山

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_______________________

 

新月の真夜中、朱色に塗られた巨大な門の前にはいくつかの篝火と2人の槍を持った門番が侵入者が入らぬように警備をしている。しかし如何に慣れているといえど真夜中である。門番の1人が大きく欠伸をする。

 

 

「ふぁ……ねみぃな…」

 

「寝たら俺もしばかれるから起きろ」

 

「つってもよ…夜中ずっと立ったままはねみぃよ…」

 

「それはそうだが給料はいいんだ。我慢しろ」

 

「我慢するか…にしてもなんでこんなただ立ってるだけなのにあんな給料いいんだろうな?都には陰陽師様が結界張ってくれてるし真夜中に門通ろうなんてするやつ1人もいねぇじゃん」

 

「無駄口を…まぁ、確かにな。妖怪共はこっそりやりたいだろうし、この羅城門から入るやつは鬼くらいじゃないか?」

 

「ゲッ、そんなん来たら逃げ…逃げれるかこれ?」

 

「無理だな、背中見せた瞬間殺される。もしくは見逃してもらうか」

 

「だから給料高いんか…来ないことを祈るばかりだな」

 

「なに、あの式神が時間を稼いでるうちににげれればそれでいいだろう」

 

そう言って男が指さした先には、半透明な体にスライムのような体、そして夥しい量のギョロギョロと動き続ける赤眼。それは門の警戒を命じられている陰陽師が捕え、式神にした妖怪であった。百目鬼(どどめき)。一応鬼に属する妖怪である。*1

 

確かにそうだわと笑う男。しかし唐突に百目鬼のギョロギョロと周囲を見ていた目が一斉に篝火の先。灯りがなければ一寸先も見えない闇を見つめていた。それにより門番たちのさっきまでの空気は消え去り槍を中段に構え、辺りは秋で紅葉した落ち葉が風に流される音だけが響いていた。

 

ベチャッ‥ベト   ベチャ…ベト

 

今は新月。満月に妖怪達が行動が盛んになるのとは真逆。妖怪達は巣で静かに惰眠を謳歌する月。しかし聞こえてくる音は人のものにあらず。

 

ベチャッ‥ベト   ベチャ…ベト

 

何か粘性のあるものが地面にそれをつけ、離し、またつける。そんな音だった。門番の血の気が引いていき、冷や汗が顔を伝い、地面に落ちる。百目鬼は変わらず睨み続けるまま。

 

ベチャッ‥ベト   ベチャ…ベト

 

音が近くなっている。それだけで呼吸が浅くなり、手が震える。歯が噛み合わずガタガタと音が鳴る。百目鬼の目が充血し始め、木が軋むような鳴き声が漏れる。

  

 

 

ベチャッ‥ベト  

 

 

 

ベチャァッ

 

篝火で僅かに照らされた道に細く黒い影が落ちる。否、それは影ではない。それは足だ。黒い、全ての吸い尽くしてしまいそうなほど黒い。その足が見えた瞬間百目鬼は、警報の代わりに叫ぼうとし

 

グチャァ

 

門の上からそんな音が聞こえた時にはもう手遅れだった。百目鬼の体は黒いナニカに覆い被さられた。その後黒いナニカがそこを退くと、地面には歯のようなもので抉られた跡がくっきりと残っていた。喰われた。鬼には遠く及ばずとも、鬼の名を冠する妖怪が。一口で。

 

ナニカが門番の方へ振り返る。人の腕のようなものや木の破片、果てには妖怪のものと思われる頭が、みな黒く、丸いナニカの周りに浮かび上がっていた。そこには規則性がないように見える。だが、違った。笑っていた。人の骨も、妖怪の頭も、皆一様に、笑っていた。

 

「ヒッ、なんだよ……こい『バクンッ』」

 

狼狽えて声を震わせた門番の1人が篝火から出てきたもう一体のナニカに喰われる。ナニカは複数いた。道からきたナニカに注意を引かせ、その隙に式神と門番の1人が喰われた。あぁ、こんな仕事うけなきゃよか

 

 

バクンッ

 

 

 

______________________________________________

 

 

 

 

 

 

 

報告書 『黒の深夜』について

 

 

この報告書は丁以上の陰陽師、または正三位以上の公家以外の閲覧を禁止する。

 

 

新月の九つ*2。羅城門より、門番2名と丁の陰陽師の式神が消え(状況証拠やその後の行動から捕食されたものと思われる)『黒の深夜』の一つ玉(これ以降参號と呼称)が3体で結界を破壊して侵入。一体は真っ直ぐ朱雀大路をを通り大内裏へ疾走。その間2体は市街地へ夜間警備の兵士、陰陽師を捕食しながら移動を開始。報告を受けた当時徹夜4日目の右大臣様の判断により詰所に滞在中の丁以上の陰陽師が討伐に動く。戌以下は騒ぎを聞きつけ暴れるであろう妖怪達の抑制が任された。

 

早急な部隊編成の後、大内裏に向かう参號に二分の一を向かわせ、残りの二分の一は市街地に向かった二体の参號の元へ移動を開始。

 

 

大内裏に向かっていた参號に接触した陰陽師が攻撃を仕掛けようとすると、脇目を降らずに走っていた参號が突如方向を変え、側面から攻撃しようとした陰陽師3名を捕食。奇襲しようとした陰陽師5名が後ろにある口から出てきた黒い吐瀉物のようなものをかけられ、胴体が溶かされる。その5名の残った頭を捕食した後、変異を開始。後ろにもう一つの黒い玉ができ、二つ玉(これ以降弍號と呼称)に変異。陰陽師が動揺した隙に弍號が複数の口から甲高い悲鳴を出す。すると半径3町*3内にいた妖怪、人、動物、建物問わず一斉に体の一部、または全身が溶け出す被害が出る。身体を溶かされた陰陽師7名を弍號が喰らい二次変異を開始、また後ろに黒い玉が付き、3つ玉(これ以降壱號と呼称)に変異。

 

その後、悲鳴から負傷し抵抗できない陰陽師、偶然居合わせた妖怪、市民を喰らい、黒い玉が四つ、五つと増えていき、最終的に十五個の黒い玉ができた段階(これ以降4つ玉以上を零號と呼称)で捕食行為を中止。満足したように朱雀大路を引き返していった。大内裏へ向かったのはあくまで陰陽師を釣る動きであったと思われる。陰陽師の1人が『印』をつけ尾行しようとしたが都を出てすぐにその部分だけの肉片を抉って捨てられていたため現在地不明。これらから相当な知性を持っていると思われる。

 

 

その知らせを聞き、二体の参號を討伐に向かった陰陽師の一部が討伐を拒絶。他の陰陽師と口論になりながら遠方から市街地を探ってみた結果、あったのは黒く粘性のある液体と鮮血だけで死体はなく、二体の参號はもう都から出ているようだった。おそらく民間人や警備の陰陽師は全て食べられたものと推測される。その市街地にいた人数を計算し、二体の参號はどちらも零號に変異しているものと思われる。

 

損害

 

陰陽師

* 甲 8

* 乙 34

* 丙 25

* 丁 53

* 戊 6

* 己 9

* 庚 4

* 辛 8

* 壬17

* 癸 10

 

民間人

平民 300以上

貴族 20以上

 

以上の被害が出たことから帝より、この妖怪を『特定危険指定妖怪』に登録し『黒の深夜』として全国に知らせるよう命じられた。

 

_______________________________________

 

 

『笑う死体の山』

危険度:ALEPH

ストーリー: かつて施設内での他のアブノーマリティの収容違反の際に数多くの死者が発生した。その死体は山のように積まれ、その被害の凄惨さから通常すぐに取り掛かるはずの清掃は延期となった。その後その死体は徐々に腐敗・溶解していき、やがて混ざり合う。

 

そして、この存在は誕生した。否、誕生してしまった。

 

この存在はただ肉を喰らうという本能のみに従い、周囲の人々を襲い、喰らい、巨大化していく。いくら喰らえどその食欲はただ増すのみで、その暴走は決して収まりようがない。

 

最初の暴走は甚大な被害が出た部門の最後の職員が持っていた爆弾を飲み込んでそのまま喰われ、自爆したことで終了した。(pixiv百科事典より)

 

 

 

既存能力:死体を喰らうことで『笑う死体の山』の『死体の山』が増え、体力が回復します(上限3つ)

    :その悲鳴、その肉体、その吐瀉物はあなたの体を、心を蝕みます

    :一定以上の攻撃を受けると『死体の山』が削れてしまいます

 

 

改竄中

 

改竄中

 

改竄中

 

改竄中

 

新規能力:『死体の山』を融合・分離が可能となり情報が全員に共有されるようになりました また爆破されてもいいように

    :知能を手に入れました もう本能のみではありません

    :『死体の山』の上限が消えました 真なる山となれるならば

    :喰らった死体の能力の行使が出力25%でできるようになりました 喰らったあなたの分も

 

あなたはラッパの奏者なりや?

 

 

 

 

___________________________________________

 

 

ちょっとやりすぎたかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1
監視が得意だが動きが鈍く力もそこまでである。流石に天邪鬼には勝つ

*2
12時

*3
約327m




黒の深夜。なんか当たり前のこと言ってるみたいになってしまった。
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