虹ヶ咲学園の恥晒し   作:種子島

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 最近投稿できてなくてすみません!

 久しぶりの投稿なのにバカみてぇな内容ですみません!





家庭訪問は突然に

 

 

 

 

「今日はこの辺にしておきましょうか」

 

「そうですね。一応はオフの日なのでやりすぎは禁物です」

 

「はぁ〜疲れた! 早く家に帰ってお風呂入りたいよ〜! オフだけに!」

 

 

 虹ヶ咲学園のグラウンドで3人の少女がタオルで汗を拭きながら言葉を交わす。

 

 優木せつ菜、桜坂しずく、宮下愛の3人は虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会に所属する正真正銘のスクールアイドルであり、本来はオフの日である今日も自主練に精を出していた。

 

 自主トレもそこそこに切り上げ、少女たちは部室で練習着から制服へと着替えながら言葉を交わす。

 

 

 

「お二人は午後は予定あるんですか?」

 

「私は特に無いですね」

 

「愛さんも無いかなぁ。せっつーは?」

 

「私ですか? 私も特に無いので勉強を……あっ」

 

 

 何かを思い出したというようなリアクションをするせつ菜。そんな彼女の顔を2人は覗き込むようにして見つめる。

 

 

「何かあったの?」

 

「いえ、別に今日必ずしなければならない用事ではないのですが丁度いい機会だなと」

 

「と、言いますと?」

 

 

 

「昨日零士さんに借りたボールペンを返しそびれてしまったので、今日この後返しに行こうかなと。零士さんの家は学校からとても近いので」

 

 

 せつ菜は何気ない顔でそう言うが、そんな彼女を見る2人は少しだけ驚いたように目を丸くしていた。

 

 

「零さんの家?」

 

「はい。この前行った時にちゃんと道も覚えたので問題はありません!」

 

「先輩の家、行ったことあるんですね」

 

「えっ! もしかしてせっつーと零さんって…!」

 

 

 何故か興奮気味に食いついてくる愛の態度を不思議そうに見つめるせつ菜だったが、少し考えた後に沸騰したように顔を赤くさせて大声を上げる。

 

 

「ちっ、違います違います!! 別に零士さんと私はそういう関係ではないです! この前だって勉強を教えるために行っただけで…!」

 

「あっ、テスト前の勉強会ですね。そういえばそんな事もありましたね」

 

「そ、そうですそうです!」

 

「なーんだつまんなーい」

 

 

 浮いた話ではなかった事を知り、愛は不貞腐れたようなポーズを取る。しかしすぐに目を輝かせてせつ菜の方へと顔を近づける。

 

 

「でも零さんの家ってちょっと興味あるかも! 愛さんも着いていっていい!?」

 

「え? いや、それは私に聞かれても……零士さんに今から向かうと連絡するついでに聞いてみます?」

 

「えー、どうせならいきなり行ってビックリさせようよ〜」

 

「さ、流石にそれはご迷惑なんじゃ」

 

「だいじょーぶだいじょーぶ! 零さんそんなことで怒んないって!」

 

 

 苦笑いを浮かべながら愛を止めようとするしずくだったが、好奇心に火がついた陽キャギャルを止めることはできず、少女3人によるサプライズ家庭訪問が確定したのだった。

 

 

 そして至極当然ながら、零士はその事を知る由も無いのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 『休日』

 

 それは最も人類の胸を踊らせる魅惑の二文字。人は休日を求め、休日を迎えるために日々を生きているのだと言っても過言ではない。

 

 それはこの俺こと松本零士も例外ではない。今日は同好会の練習も学校も休み。つまりは完全なる休日なのだ。今日は日々の疲れを癒すために全力で休日を満喫し楽しむとしようじゃないか。

 

 

「さてと、まずは何をするかな」

 

 

 

 

 ────────うん、脱ぐか。

 

 

 俺はその場で服を脱ぎ散らかして産まれたままの姿へと還る。所謂フルチンというやつだ。

 

 あぁ、この解放感……たまらねぇぜ。これは一人暮らしならではの特権だよな。親や姉妹がいたら絶対にできないし。

 

 

「やはりこれこそ人のあるべき姿だよな。さて、どうせなら他に人がいたらできないことを満喫したいよな」

 

 

 

 

 ────────うん、イヤホン無しでAV見よう。

 

 

 

「がっはっは!! 全裸でイヤホンも無しでAVを見る! これこそ男の一人暮らしの究極体に他ならない!!」

 

 

 俺は高笑いを浮かべながら本棚に並んだド◯ゴンボールの単行本をずらす。するとあら不思議、その後ろには隠された男のロマンがあるじゃないですか。

 

 ……え? 高校1年生のくせに18禁を堂々と見てんじゃねーよって?

 

 

 

 

 ………うるせぇ! イこう!!!

 

 

 

 俺はAVをセッティングしてリモコンの再生ボタンを押す。すると女子供には見せられないようなあっはーんでうっふーんな光景が拡がる。

 

 

 

「ふっ、なんて贅沢な時間だ」

 

 

 

 

 ピンポーン

 

 

 

「んだぁ? この音……」

 

 

 ってウチのチャイムじゃねーか。

 

 

 悪いが今は漢の休日を満喫しているんだ。用があるなら後にしてくんな。具体的には俺が賢者に転職した後に。

 

 

 

 ピンポーン

 

 

 

「……はぁ」

 

 

 俺は玄関に足を運んでドアスコープから外を覗き見る。するとそこには思いがけない見知った顔が複数並んでいた。

 

 

「なっ! 菜々!? それにしずくと宮下も!?」

 

 

『あ、零士さんですか? みすません急に押しかけてしまって』

 

『やっほー零さん! 来ちゃった♡』

 

『すみません先輩、こんな急に』

 

 

 

 思わず出た大きな声が外に漏れ出したのか、3人から反応が返ってくる。

 

 コイツら何でいきなり俺の家に? いや、そもそもどうして俺の家の場所を……いやそういえば菜々はウチに来たことあったな。って、そんなことより…!

 

 

 

『零士さん、昨日お借りしたボールペンを返しそびれたのでお持ちしたのですが……今大丈夫ですか?』

 

 

 

 大丈夫なワケねーだろぉが!!!!!!!

 

 

 

 オイオイオイオイ、嬢ちゃんこちとらフルチンなんだぞ。しかも部屋の中ではAVを垂れ流し状態ときたもんだ。間違ってもドアなんか開けられないし部屋にあげることもできない。

 

 

 

『零士さん?』

 

『零さん、おーい』

 

 

 

 と、とにかく今はこの状況を何とかしないと。

 

 

 

「わ、悪い。何でもねーよ。ボールペンだったっけか? ドアの前に置いておいてくれや。後で拾っとくからよ」

 

『え? いや……ドアを開けてくれれば普通に手渡ししますけど?』

 

「あー、悪い。今ちょっと外出られなくてな」

 

 

 

 フルチンだもの。み◯お。

 

 

『大丈夫ですか? もしかして具合が悪いとか』

 

「あ、あー! まぁそんな感じだ! とにかく外置いておいてくれ! それか別に返すのは今度学校で会った時でいいからよ!」

 

『具合悪いなら尚更心配じゃん』

 

 

 くっ、宮下…! 今はお前のその優しさが辛い…! ありがたいが今は引いてくれ…! この俺の頭と息子の頭のダブルお辞儀に免じて…!

 

 ドアスコープ越しに外を見ると、菜々と宮下は心配そうな表情でこっちを見ている。2人の善意に心を痛めながらも次なる一手を考えていた時だった。顎に手を置いたしずくがポツリと呟く。

 

 

 

『先輩、何か隠してませんか?』

 

「ギクゥゥッ!?」

 

『……ギクって口で言う人初めて見ましたよ』

 

 

 はっ、しまったつい! しずくが妙な事を言うから声が漏れてしまった! 決して図星を突かれた訳じゃないぞ!

 

 

『……やっぱり何か隠してますね』

 

「HAHAHA☆ 嫌だなしずくたんったらもう〜! 俺が何を隠してるって言うんだよ」

 

 

 むしろ何も隠してねぇから問題なんだよコンチクショウ。

 

 するとさっきまでは俺のことを心配していたはずの2人まで、いつの間にかジト目をドアスコープ越しに向けていることに気がつく。

 

 

『零士さん…? 何を隠してるっていうんですか?』

 

『零さん、観念しよ?』

 

「おっ、おいおい! 待てお前たち! だから俺にやましいことなんて何も!」

 

『だったら何で頑なに出てこないんですか?』

 

 

 3人は完全に俺のことを疑っている。日頃の行いが良い俺に対してあんまりじゃないか?

 

 ええい、もうこうなっては仕方ない。とりあえず爆速で服を着てAVを止めてそれを隠して戻ってくるしかない…!

 

 

 

 と、決意をしたその時だった。

 

 

 

 

 ガチャ

 

 

『あれ? てか鍵開いてんじゃん』

 

「〜〜〜〜ッッッ!?!?!?!?!?」

 

 

 バンッ!!!!!!

 

 

『うわぁ! びっくりした!』

 

 

 

 突然のことだった。ドアノブがスーッと回り出すのと同時に一瞬だけドアが開きかけた。全身から吹き出す冷や汗よりも早く俺は反射的に開きかけたドアを閉じた。

 

 

 俺の馬鹿野郎ッ!!! マジで鍵あけっぱじゃん! 危機感無さすぎだろアホちんフルチン野郎ッ!!!

 

 

『ちょっ、零士さん! 今の反応やっぱり何かを隠してるんですね!』

 

「いやむしろ何も隠してないからまずいんだって!」

 

『言ってる意味が分かりません!』

 

『よーし! 3人がかりだ!』

 

 

 俺が鍵に手を伸ばすよりも先に再びドアノブが回ってドアが開きかける。俺はドアに全体重をかけて開くのを防ぎ、向こうの3人は何とかしてドアを開こうと三位一体となって対抗してくる。

 

 

「ま、待てお前ら! 冷静になれ!」

 

『零士さんが大人しくすればこんなことはしません…!』

 

『あぁ…! なんだかドラマの突入シーンみたいですね…! 負けるな私…! 私は検挙率No. 1の女刑事(デカ)、桜坂巡査部長です…!』

 

 

 桜坂ァァァ!!!! てめぇこんな時までエチュードを楽しんでんじゃねぇぞオラァン!? 大した女優魂だぜ!!!

 

 

『女子とはいえ3人だよ! 零さんに勝ち目ないよ!』

 

「馬鹿野郎お前俺は勝つぞお前!!!」

 

 

 ま、マズい…! 確かに押され気味だ…! 思えば扉の向こうにいるのは、桜坂はともかく部室棟のヒーローとか呼ばれてるギャルと可愛いダンプカーのニジガク同好会が誇るパワータイプじゃねぇか!

 

 

 ぐ、ぐぉぉぉぉ!!! くそっ、俺の高貴なイメージを崩したくなかったから言いたくなかったが仕方ねぇ…! このままアイツらにち◯ぽ見せつけることになるよりはマシだ…!

 

 

 

「ま、待ってくれ!」

 

『往生際が…!』

 

 

 

 

 

「俺は今全裸なんだ!!!!!!」

 

 

 

 

『『『…………はい?』』』

 

 

 

 扉にかかる圧力が消える。俺はその隙に扉を閉めて鍵もかける。一息ついて腕から力を抜くと、扉の向こうから慌てたような菜々の声が聞こえてくる。

 

 

 

『れ、零士さん…? 今の発言は……』

 

「言葉の通りだ。俺は今は全裸であり、だからお前らの前に姿を出せなかったんだ」

 

『じゃ、じゃあ今先輩は本当に……』

 

 

「あぁ、フルチンだ」

 

 

 その言葉を皮切りに向こうからの発言が途絶える。俺はドアスコープを覗くと、3人とも顔を赤くしてワナワナと震えていた。

 

 

『な、なんで服を着てないんですかっ!?』

 

「俺がどうオフを過ごしていようが自由だろ」

 

『それはそうですけど…!』

 

『……ていうか、なんかこの扉一枚の先に全裸の零さんがいるって想像すると……うーっ! なんか恥ずかしくなったきた!!』

 

「良かったな宮下。お前は今、ち◯ぽ丸出しの男とこの至近距離で直接会話をしているんだ」

 

『全然良くないし!!! むしろ最悪だし!!! あとち、ちッ…! ちッ…ぽとか言うな!』

 

 

 フッ……何か大きなものを失ったような気もするが、とにかくこれで形勢逆転だな。

 

 

『あ、あの……それなら早くそうと言えば良かったんじゃないですか…?』

 

「おいおいしずく。お前はそんなに俺がフルチンであることを知りたかったのか? 積極的な女子は嫌いじゃないが」

 

『……そ、そうやって先輩のペースに引き込もうとしてもダメですよ』

 

 

 む、コイツ中々手強いな。他の下ネタ耐性よわよわアイドルとは違うって訳か。

 

 しずくは顔を赤くしながらも、キッと凛々しい瞳でドア越しにフルチンの俺を睨みつけている。フルチンの俺を。

 

 

「俺の高貴なイメージが崩れるからな。フルチンで休日を謳歌していたなんて。お前ら女子からの憧れを奪わないためにだな」

 

 

『『『高貴…?』』』

 

 

「おいそこ3人でハモるんじゃねぇよ」

 

 

 しかも声だけじゃなくて首を傾げるタイミングも角度もシンクロしてやがる。ちょっとおもしれーじゃねぇか。

 

 

『と、とにかく! 服を着てきてください!』

 

「言っとくが俺はそうしようとしたんだぞ。それなのにお前らが部屋に押し入ろうとしたきたんだぞこのムッツリ三姉妹め」

 

『だ、誰がムッツリ三姉妹ですか!!』

 

「全裸の俺を見ようと部屋に突入しようとする奴らがムッツリじゃなかったら世も末だろ」

 

『だからそれは事情を知らなかったからで!』

 

『せっつー…! また零さんのペースに乗せられてるから…!』

 

『う、うぅ〜〜〜っ!!!』

 

 

 さてと、このまま菜々を揶揄って遊ぶのもそれはそれで愉快痛快だが、寒くなってきたし戻って服を着るとしよう。

 そしてついでにAVも止めて、パッケージも再びドラ◯ンボールの単行本で隠してと……

 

 

 

 

 

 

「開けるぞ」

 

『……服着てますよね?』

 

「依然フルチンだが? ぶらぶらだが?」

 

『いや着てくださいよ!!!』

 

「はっはっは、冗談だよ冗談」

 

 

 そして俺が扉を開くと、3人は一瞬だけどビクっと身構えたが、服を着ているのを確認してホッとしたようにため息を吐く。

 

 

「そんな警戒すんなって」

 

「……ちなみに聞くけど、さっきまでは本当に服着てなかったの?」

 

「モチのロンだぜ。俺もフルチンで女子とあんなに会話したのは初めてだったよ」

 

「も、もういいからっ! ほらせっつー! ボールペン出して!」

 

 

 宮下に促されて菜々はバッグから一本のボールペンを取り出す。それを受け取った俺がリビングに戻って筆箱にしまい振り返ると、しれっと家の中に上がり込んでいる3人の姿が視界に映る。

 

 

「いや普通に入ってきとるやないかい。何だよさっきまで顔を真っ赤にしてたくせに」

 

「あ、あんな恥ずかしい思いだけさせられて帰れないし! 零さんの部屋探検くらいしないとね!」

 

「えぇ〜」

 

 

 チッ……やっぱりこうなるか。まぁ、ちゃんとAVは隠してあるから平気だろう。他にも色々と見られたらまずそうなモンもあるっちゃあるんだがな……とにかくやり過ごすしかねぇ…!

 

 

 

 

 

 こうして、俺の威厳をかけた家庭訪問という名の戦いが始まったのだった。

 

 

 





 
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