新エリー都に住む『あなた』とエージェントのお話 作:ぽこちー
一目惚れだった。
助けに来てくれた隊員さんたちが死んで、友達が死んで、家族が死んで、ひとりぼっちだった。
エーテルが活性化していき、エーテリアスが大量に現れて、もうダメだと思った。あの鋭い刃に切り裂かれるのか、あの巨大な腕で吹き飛ばされるのか、それともこのまま見つからず、ひとり孤独に死を迎えるのか。
恐怖だけが、俺を支配していた。
そんな時、閃光が走った。閃光は次々にエーテリアスたちを貫いていく。
周囲のエーテリアスが消滅した時、彼女は現れた。
「お主、大丈夫か?」
優しい声だった。
俺と変わらないくらいの背丈の彼女は、三節棍をしまい、俺の手をそっと握った。
「安心するが良い。我がお主を安全なところまで連れて行く。だから、泣くでない。男であろう?」
その顔を、その声を聞くだけで、俺を縛りつけていた恐怖が、嘘のようにほどけていく。
「さて……行くぞ」
彼女は次々にエーテリアスを倒していった。体が傷つき、腕がもがれても、決して立ち止まることはなかった。
俺に一切の怪我を負わせることなく、ホロウの外へと逃がしてくれた。名前を聞くことはできなかった。けれど、彼女が最後に向けてくれた笑顔は、幼い俺の心に強く焼きついた。
そして、俺は決意した。
彼女みたいな人間になりたいと。
彼女のそばに立てる存在になりたいと。
奇妙な男であった。
自分が傷つくことを省みず、他者を助けることに命を捧げている、実に奇妙な男。最初のうちは、危なっかしくて見ていられず、無意識のうちに男を追っていた。だが、男と接しているうちに、それは我の意思へと変わっていった。
男が向いている方向。
男の仕草。
男の声。
気づけば、男のすべてが気になるようになっていた。
不思議な感覚だった。
“それに、そうすればパイセンとずっと一緒にいられますもんね!”
トクン、と胸部装甲の奥で音が鳴った。
機械であるこの我が。
ときめいてしまった。
我が、この男に好意を抱いている……?
ありえない。
だが、否定すればするほど、その感情は輪郭を持ち、鮮明になっていく。
「そうか……これが、恋というものか」
一度認めてしまえば、もう止まらなかった。
想いは抑えきれず、奴へと静かに溢れ出していく。
「……ふ、ふふっ」
奴はホロウレイダー。
我は治安官。
本来、決して交わることのない関係。
それでも。
奴は我のメンテナンス日を正確に把握している。
我の日程に合わせ、必ず姿を現すのだ。
だが、それだけでは足りない。
もっと奴と触れ合いたい。
もっと長く、同じ時間を過ごしたい。
いっそのこと、治安官の立場を利用して、奴を
だが、それには障害が多すぎる。奴にただならぬ感情を抱く者が、多すぎるのだ。そして、その者たちがいるからこそ、奴は今日も傷ついていく。
ならば、いっそ———
邪悪な思考が脳裏をよぎる。だが、それをすれば、奴は悲しむ。我は、奴が悲しむ顔を見たくはない。
“…………ここに、いるっす”
奴は我を好いている。それは、確かな事実だ。ならば、生き急ぐ必要はない。待つこともまた、生きる上で大切な時間である。
我は、そう奴に言った。
だから今は、この関係を噛みしめるとしよう。
だがもし。
もしも、奴を傷つける存在が現れた時は———
ライカンの話を書いた当初、ここまで深く考えてなかったんすけどね……
なんか続いちゃった
【定期】
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ネタバレになるかもだけど、Ver.2.6の新キャラの話は?
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構わん、書け
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もう少し待て。ネタバレダメ、絶対