新エリー都に住む『あなた』とエージェントのお話   作:ぽこちー

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最近レミエールの恋愛小説が増えてきましたね。
もちろん、それ以外のキャラも。
非常に嬉しい限りです。
——だったら、恋愛は他の作者様に任せて俺は曇らせだったりギャグだったりと好き放題書いて良いのでは……!?!?



オルペウス&「鬼火」 ①

 

 

「ふっ……私のナイフは闇をも斬り裂く……であります」

 

 腕に包帯を巻き、黒いマフラーを靡かせながら、オルペウスは痛々しい決め台詞を口にしました。

 

「シュッ……シュッシュッ……であります」

 

 風を切り裂く音まで自分の口で再現し、いちいち格好つけながらナイフを振り回すオルペウス。

 その姿を横目に、『あなた』は鬼火へと視線を向けました。

 

『……プロキシ君から借りたアニメを観た。そしたら、こうなった。ただそれだけだ』

 

 鬼火は『あなた』からそっと視線を逸らし、薄く汗を流しながら答えました。。

 

 普段の鬼火は、オルペウスに対して人一倍厳しいです。

 だが、ごく稀に——いや、『あなた』が絡む時だけは話が別でした。

 

 オルペウスが『あなた』の戦いを見たいと言った時。

 オルペウスが『あなた』の任務についていきたいと言った時。

 オルペウスが『あなた』と一緒に出かけたいと言った時。

 オルペウスが『あなた』と一緒に寝たいと言った時。

 オルペウスが『あなた』と(以下略。

 

 要するに、『あなた』が関わることなら何でも、鬼火はオルペウスに甘いのです。

 

 普通なら、自分の彼氏へ近づく女性を快く思わないものでしょう。

 しかし、オルペウスと鬼火は一心同体。

 オルペウスは鬼火であり、鬼火はオルペウスでもあります。

 それに加え、鬼火にとってオルペウスは妹であり、娘のような存在でもあった。

 当然、『あなた』にとっても同じです。

 

 だからこそ。

 オルペウスが『あなた』と楽しそうに過ごしている姿を見るたびに、鬼火は満足そうに微笑み、無言で頷いているのです。

 

 いわゆる——後方彼女面というやつです。

 

『どうだ、オルペウス。私の彼氏は格好いいだろう』

 

 そんな声が聞こえてきそうなほど、鬼火は炎の鼻息を「フンス」と鳴らし、得意げな顔を浮かべているのです。

 

 その様子を見ながら、『あなた』は考えました。

 なぜ、わざわざ低い声を作ってナイフを振り回しているのか。

 

 そして、『あなた』は一つの事実に気づきました。

 

 

 今振り回しているの、俺のナイフじゃん。

 もしかして、俺の真似してるの?

 いや、流石に違うよな。俺、こんなセリフ吐かないし。

 ってことは、見たアニメに影響されたな?

 そして、鬼火は……

 ははーん、さてはこいつ、彼氏の武器を使う娘を見て悦に浸ってるな?

 

 

 冷ややかな視線を鬼火へ向けると、鬼火は気まずそうに明後日の方向へと視線を逸らしました。

 

『……フン』

 

「私に斬れぬものなどない……であります」ドヤァ

 

 その横で、オルペウスはナイフをチロリと舐めながら、低い声で言い放ちました。

 

 

 いや、それはナイフじゃなくて斬鉄剣を持っている人が言うセリフだろ。

 

 

 そう心の中でツッコミを入れながら、『あなた』はオルペウスからナイフを取り上げました。

 

「あぁ!? か、返してほしいでありますぅ〜!!」

 

 危険なので没収です。

 それに、ナイフなんて舐めたら危ないでしょう、とオルペウスを叱ると、彼女はシュンと肩を落としてしまいました。

 

「私の、ナイフ……」

 

 

 いや、俺のナイフだから。

 

 

 おもちゃを取り上げられた子供のように落ち込むオルペウスを見て、鬼火は「やりすぎだろ」とでも言いたげな冷ややかな視線を向けてきます。

 

 

 いやいや鬼火、いつもの態度はどうしたんだ?

 オボルス小隊をまとめる鬼の隊長はどこへ行った?

 人は子を持つと性格が変わるとよく聞きくが、お前もそのタイプなのか?

 

 

 状況は完全に1対2です。

 自分はまったく悪くないのに、完全に悪者扱いされています。

 

 

 いや、普通は立場が逆じゃね?

 父親が娘の味方をして、母親が二人を叱るものじゃね?

 もしかして俺がお母さんなの??

 

 

 これでは、どっちが鬼教官なのかわかったものじゃありません。

 そう言いたい気持ちを必死に抑え、『あなた』は大きくため息をつきました。

 そして、近くに転がっていた廃棄予定の大きな盾を手に取ります。

 

 『あなた』はその盾を宙へ放り投げ、ナイフを構えました。

 そして、まるでキャンバスに絵を描くかのように、静かにナイフを振るいます。

 風を切り裂く音だけが響き、盾は形を保ったまま地面へと落ちました。

 

 その瞬間。

 

 盾はバラバラになり、地面へと崩れ落ちます。

 盾には訓練や実戦でできた傷跡だけが残っており、『あなた』が切り裂いた跡は一つとして見当たりません。

 まるで豆腐の断面のように、滑らかで美しく切り分けられていたのです。

 

「おぉ……おおおおぉぉ〜〜!!!!」

 

 オルペウスはそれを見て、感嘆の声を上げました。

 

 その反応が嬉しくなった『あなた』は、思わず自分らしくもない決めゼリフを口にしてしまいます。

 

 

 

“生きているなら、俺は神様だって殺してみせる”

 

 

 

 すると、オルペウスと鬼火は目を輝かせ、感嘆の声を上げました。

 

「やはり兄さんは直死の魔眼持ちだったのでありますねっ!! 両儀式だったのでありますねっ!! 遠野志貴だったのでありますねっ!!!!」

 

『どうだオルペウス!! 私の彼氏はかっこいいだろう!!』

 

 やんややんやとアニメの話題を交えながら、『あなた』を褒め称える二人。

 

 ……これでは先が思いやられるな。

 

 そう心の中でため息をつきながら、『あなた』は切り裂かれた盾の破片を拾い集め始めるのでした。

 





でも、自分でも恋愛小説を書きたい。
「ダァスケヴェ」な話を書きたい。
性癖を曝け出したい。
感想を貰いたい。
高評価を貰いたい。
承認欲求を満たしたい。

だから、書くね(CV:東山奈央)


【追記】
下のリンク先に今考えていることをまとめました。
よろしければ読んでくれると嬉しいです。

今考えていること

『あなた』の台詞は?

  • 地の文だけで表現してほしい
  • 今くらいのセリフ量が良い
  • もう少し喋ってほしい
  • めちゃくちゃ喋ってほしい
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