新エリー都に住む『あなた』とエージェントのお話   作:ぽこちー

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リクエストをいただいた儀玄に、私の性癖ドバーっとぶっかけてしまいました。
ご了承ください。


儀玄 ①

 

 適当観のとある一室で『あなた』は、文字がプリントされた枕を大量に並べていました。

 このような行動に至った理由は、『あなた』の恋人である儀玄が疲れ気味だと風の噂で聞いたからです。

 

 一応、雲嶽山の修行者でもある『あなた』ですが、戦闘力はたったの5です。はっきり言って戦力外です。

 

 

『お嫁さん(予定)を……いじめるなーーーーっ!!』

 

 

 そう叫びながらエーテリアスに全力で突撃したとしても、相手はびくともしません。そんな『あなた』に儀玄の手伝いなどできるはずもありませんでした。

 

 それならせめて料理で癒そうと考えた『あなた』ですが、潘からは厨房への立ち入りを固く禁じられています。

 『あなた』が食材に触れた瞬間、それらは例外なくダークマターへと変貌してしまうからです。

 

 

『俺の未元物質(ダークマター)に常識は通用しねぇ!!』

 

 

 そんな迷言を残しつつ食材を次々と黒焦げに変え、最終的に潘の右ストレートでワンパンKOされた過去を持つ『あなた』ですが、不思議なことに雲嶽山の面々からは好かれていました。

 

 お茶目というか、どうしようもなくポンコツなところが、愛される理由なのでしょう。

 

 ちなみに今の口癖は「チョアヨ」です。意味は知りませんし、どこで覚えたのかも思い出せません。

 

 何もできない自分に落ち込みつつ、『あなた』は姉弟子である福福に助けを求めました。すると福福は、YESとNOの文字がプリントされた枕の存在を教えてくれました。

 福福曰く、「今日は癒してあげられるよ♡」の日はYES、「今日はちょっと余裕がないかな」という日はNO、そう意思表示するための枕なのだそうです。

 

 それを聞いた『あなた』は、即座に適当観を飛び出しました。衛非地区で売られていた枕を可能な限り買い集め、満足げな気分で自室へと戻ります。そして、冒頭へと戻るわけです。

 

 道中、妖艶な雰囲気の大人のお姉さんからピンク色のキャンドルを大量にもらった『あなた』は、それらも部屋中に配置していました。

 

 ほんのり甘い香りとえっちぃ光に包まれた部屋の中心。布団の上で『あなた』は、YESと大きく描かれた枕を抱きしめています。

 

 

『チョアヨー♪ チョアヨー♪ 儀玄チョアヨー♪』

 

 

 上機嫌で儀玄の帰りを待っていると、突然、背後の襖が勢いよく開きました。驚いて振り返ると、そこには儀玄が立っていました。

 

 

『儀玄、チョアヨー♪♪』

 

 まるで主人を出迎える犬のように駆け寄る『あなた』でしたが、儀玄は動かず、部屋と『あなた』を静かに見比べています。

 

 そして、不思議に思った次の瞬間、『あなた』は布団へと押し倒されていました。

 

 

 “え、なんで自分押し倒されているんすか? てか、え? なんで防音の術を? なんすかその目? まるで獲物を見つけた野獣のような眼光じゃないすか。ちょっと、舌を舐め回しながら近づいてこないでください。怖いんですけど。ねぇ、聞いてます? あ、ちょっと、ねぇ。———アッ”

 

 

 そうして、「据え膳食わぬは女の恥よな」という儀玄のセリフを最期に、『あなた』の記憶は途切れています。

 

 翌日の朝、儀玄は肌をツヤツヤと輝かせながら『あなた』の部屋から出て行きました。

 シリオンならば適当観の外にいても気づくほどの異臭を漂わせる部屋の中心で、体液でグッチャグチャに塗れた『あなた』が姉弟子に救出されるのは、その20分後でしたとさ。

 





アナタヲイジメヌンデ……
あ、やっぱ虐めてほしいっス!!


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