新エリー都に住む『あなた』とエージェントのお話   作:ぽこちー

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えー、無凸フィオニーと餅で30000円になります



フィオニー・レファエラ ①

 

 

 

 

「未来の『あなた』へ。これは今の私の記録……大切にしてね」

 

 パシャリ、とカメラのシャッター音が響きました。

 ソファに寝そべっていた『あなた』が後ろを振り返ると、そこにはスマホのカメラに向かって笑みを浮かべるフィオニーの姿がありました。

 

 ……何故か、亀甲縛りにされた状態で。

 

 身動きが取れないため、おそらく手元のスマートウォッチでカメラを操作したのでしょう。

 縄でギッチギチに縛られており、フィオニーの白い肌には縄の跡が赤く浮かんでいます。

 

 赤く染まっているのは、肌だけではありません。

 フィオニーの顔はホカホカと熱を帯び、息も荒くなっています。その表情はどこか虚ろでありながら、確かな意志を宿しており、これから起こる出来事に期待しているようにも見えました。

 

 フィオニーを縛ったのは、『あなた』ではありません。

 フィオニーが自分自身を縛ったのです。

 

 どうやって1人で縛ったのか。

 しかも、亀甲縛りというマニアックな縛り方で。

 様々な疑問が浮かびましたが、とりあえず最初に聞きたいことがある。そう考えた『あなた』は、深いため息をつきながらフィオニーに問いかけました。

 

“……何をしているの?”

 

 すると、フィオニーは、はぁはぁと息を漏らしながら、火照った顔で『あなた』を見つめて言いました。

 

「未来の『あなた』へ向けてのメッセージ、だよ。あんなことがあった、こんなことがあったって、2人の思い出を語り合えるように、ね」

 

 とても素晴らしい試みだと思いました。

 けれど、今の写真を見て、未来の『あなた』は何を思うのだろうか。

 というか、今の『あなた』は何を思えばいいのだろうか。

 そんなことを自問しながら、『あなた』はフィオニーの言葉を待ちました。

 

「っっ♡ その目……人に対して絶対に向けてはならない、汚物を見つめるようなその目♡ キく♡♡♡」

 

 フィオニーはブルリと身体を震わせました。

 

“これは、何?”

 

「亀甲縛り、だよ? 『あなた』が大好きなやつ……♡」

 

 好きなのは自分じゃなくてお前だろ、と心の中でツッコミを入れます。

 

 そして、話にならないと判断した『あなた』は、フィオニーの前へと立ちました。

 

「あっ♡ 私、めちゃくちゃにされちゃう……?♡♡♡ ちょ、ちょっと待って♡♡♡ 今、録画ボタンを押すから♡♡♡」

 

 フィオニーはクネクネと身体を動かしながら、スマートウォッチを必死に操作し始めます。

 

 そんなフィオニーを他所に、『あなた』はフィオニーを担ぎ上げました。

 

「お゛っ゛……♡♡♡」

 

 『あなた』の肩が鳩尾に入ったのか、フィオニーは野太い声を漏らしました。

 けれど『あなた』は気にすることなく、フィオニーを担いだまま歩き始めます。

 

「このままベッドに連れてかれて、身動きできないまま『あなた』にされるがままにされて……♡♡♡ ふふっ♡♡♡ 想像しただけで、身体が疼いちゃう、ね♡♡♡」

 

 フィオニーが肩の上で何かを言ってますが、無視です。

 

「言葉責め……? おもちゃ責め……? 目隠しプレイ……? スパンキングに鞭打ち、ロウソクに……♡♡♡」

 

 当然、無視です。

 

「私の身体じゃ耐えられないこと、たくさんするんだ……♡♡♡ ドSな彼氏にいっぱい調教されちゃって、この続きはFanboxで……ってやつなんだ、ね♡♡♡」

 

 ひたすら、無視です。

 

「ふふっ……ふふふふふっ……♡♡♡は 大丈夫、だよ♡♡♡ 私、死なないから♡♡♡ 『あなた』がやりたいこと、ぜーーーんぶ、私にぶつけて良いんだよ……?♡♡♡ ……ってあれ? どこ行く、の? そっちはベッドじゃなくて玄関……あっ♡♡♡ まさか野外プレイ???♡♡♡ 黒枝の裁決官である私に、そんなことさせちゃう、の???♡♡♡ っっっ♡♡♡ 考えただけで、身体が♡♡♡ うぐぇっ!?!?」

 

 背中がナ(・)ニ(・)か(・)で(・)濡れたと同時に、『あなた』はフィオニーを玄関の外へと投げ捨てました。

 

「ごほっ……げほっ……♡♡♡ 相変わらず手荒い、ね♡♡♡ でも、そんなところが……ってあれ? どうして、玄関に手をかけてる、の? 帰っちゃう、の? 野外プレイは? というか、私、は? あっ、ちょ」

 

 ガチャン!! と、『あなた』は勢いよく玄関を閉めました。

 玄関の向こう側では、フィオニーがピーピー叫び声を上げています。

 

『もしかして、これが放置、プレイ……???♡♡♡ わ、私は『あなた』と一緒なのが好きで、でも、これもまた……♡♡♡』

 

 背後から聞こえる声を無視し、『あなた』は部屋の中へと戻ります。

 そして、録画中のスマホを手に取り、カメラに向かってこう言い、録画停止ボタンを押すのでした。

 

 

“燃えるごみは月・水・金”

 

 





(fanboxおよびR18版の投稿は今のところ)ないです。←ホントォ??

篠澤広のシリオンことフィオニーですが、ただのドMというわけではなく、
限界を超えるという点に重きを置いているので、ほんへは若干解釈違いかも……?

フィオニーってSMプレイには憧れを抱いていたとしてもいざヤるとなった時はひよって涙目でこちらを見上げてくると思うんですよ。
あくまで想像して興奮するだけであって、破滅願望があったり実際にそういうことをして欲しいというわけではないと思うんすよ。
口ではいろいろ言ってるけど、結局イチャラブするのが正義だと思うんですよ(オタク特有の超早口)。

……やっぱ篠澤広じゃないか(歓喜)

あと、死なないってのは分かっていても、フィオニーを庇って致命傷を負いたいよね。
そんな自分を見て不死鳥モードになってほしいよね。
裁決官という立場にも関わらず、自分のを優先して裁決を下して欲しいよね。
その結果、大切なものを失って死よりも辛い孤独を味わってほしいよね。

えぇ、それが私の癖ですが何か???

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