スーパーロボット大戦 無限戦争 マリ・ヴァセレート包囲網   作:ダス・ライヒ

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陣営:連邦
名前:デアハルト・クリーガー
性別:男
年齢:27
階級:中尉
乗機:グスタフ・カール+ケッサリア
概要:第178対地MS大隊に属する小隊長。前の戦線でも地上のMS部隊やゲリラへの攻撃で戦果を挙げてきた。
今回訳が分からずに従軍するも、どうせ手柄の機会と切り替えが早い。

陣営:同盟
名前:バンデル
性別:男
年齢:29
階級:大尉
乗機:ダナジン
概要:同盟軍全領域軍に属するMS中隊長。デアハルトに戦友を討たれた恨みがある。
任務には忠実だが、鉢合わせたら討ち取ってやろうと躍起になるあまり周りが見えていない気がする。
キャラ提供は神谷主水さん

陣営:連邦軍
名前:マイン・ウィクター
性別:女
年齢:27
階級:中佐
乗機:ライゴウガンダム
概要:高い実力と正義感を持つ女性で軍人を中心にシンパも多い
弱きを助け強きを挫くを地で行き、現在の非人道兵器を量産する連邦を公然と批判する厄介者。
民間人を助けるため等で命令違反をし続けたり、言うことを聞かず、それとなく消えて貰おうとしても実力は極めて高いため、本来決死だった作戦も成功させてしまい、シンパが増える悪循環になっている。
キャラ提供はRararaさん

陣営:連邦軍 
名前:チイム&ララン
性別:チイム 男 ララン 女
年齢:どちらも21歳
階級:どちらも大尉
乗機:チイム・ジムⅣ(近接強襲型) ララン・ジムⅣ(中距離支援型)
概要 :同盟軍から双子の悪魔と恐れられた双子のエースパイロット。モチーフは伝説巨人イデオンの双子の悪魔。
阿吽の呼吸のような連携で、数々の敵を屠ってきた。その容赦の無さからか、双子の悪魔として恐れられている。
チイムのジムⅣは近距離戦を重視したカスタム機で、ラランのジムⅣは中距離からの支援を重視したカスタム機。
キャラ提供はM Yさん

陣営:連邦軍
名前:スパルタン・ロビン(ロビン・レヴェントン)
性別:男
年齢:18
階級:少尉
乗機:ガンダムAEG―1アサルトジャケット
概要:民間から志願者のスパルタンⅤ。ナルシストで自信家な性格をしており、他者を見下している問題児。一応ながら軍事教練は受けているが、余り守っていない様子。
そのせいで味方の大半からは嫌われているが、実力が上の者には敬意を示している。
キャラ提供はマルクさん


第13話

 ファベーラを初めとする先遣隊がマリたちに対し攻勢を強める中、本隊の出撃準備が整い、直ちに出撃せよとの命令が下る。

 

「何の任務か分からんが、手柄になることだけは確かだな。デアハルト・クリーガー中尉、グスタフ・カールで出るぞ!」

 

 命令を受け、続々と出撃する連邦軍の第178対地MS大隊に属する小隊長であるデアハルト・クリーガーは、SFS「ケッサリア」に乗機であるグスタフ・カールを乗せ、同型機と共に出撃する。

 対地攻撃を主体とする部隊であってか、グスタフ・カールは重武装であり、それを乗せているケッサリアも多連装ロケット砲を装備していた。

 

「連邦軍と共闘しろ? 一体、どういう意味なんだ?」

 

「私には分かりません…」

 

「まぁ、命令だから仕方ないがな。行くぞ!」

 

 同盟軍の方でも出撃命令が出たのか、集められた部隊が続々と出撃していく中、連邦軍と共闘しろと言われたことに、同盟軍善良機群に属するMS中隊の中隊長であるバンデルは部下に問い掛ける。

 無論、当の部下が分かるはずもない。これをバンデルは仕方が無いと決め、乗機であるダナジンに乗り込んで出撃する。

 

「このファウンへの転属かと思ったが、オルドリンに現れた例のガンダムを討てとの命令か。なれば、それを果たすまで! 出撃だ!!」

 

 スパルタンⅤで無いにも関わらず、普通の人としてライゴウガンダムを与えられた女性パイロットであるマイン・ウィクター中佐は、傘下の大隊と共に出撃した。

 彼女は弱きを助け、強きを挫くを地で行く正義感の強い女性軍人であり、ライゴウガンダムを与えられることから高い実力を持っていた。

 持ち前の正義感ゆえ、現在の非人道的な兵器を採用して量産する連邦軍を公然と批判する厄介者である。命令違反も何度か行い、言う事も聞かないが、実力はあるので生き延びて来た。

 その所為かシンパが多く、マインに付き従う人員は二個大隊規模にも及び、このカンゼンダーの異常な作戦にも全員が付いてきた。尚、機種はバラバラである。

 

「厄介者の正義感の女も出撃するか」

 

「兄さん、私たちもそろそろ」

 

「ララン大尉よ。軍隊では、チイム大尉と呼べと言ってるだろ」

 

「ごめんなさい、チイム大尉」

 

 ライゴウガンダムを駆って出撃するマインを見ていた男女の双子も出撃するため、各々の乗機へと向かう。

 男の方がチイムと言う名で、女の方はラランと言う名前であり、階級も同じであった。

 双子の軍人は敵方の同盟軍から双子の悪魔と恐れられているエースパイロットであり、阿吽の呼吸の如きMAV(マブ)戦術で数々の同盟軍のパイロットを屠ってきた。

 この作戦に呼ばれたと言う事は、その実力をカンゼンダーに買われての事だろう。

 

「この最新鋭のジムⅣは扱い易く、どんな状況でも対応できるが、突出した性能が無く、物足りなさを感じる」

 

「ガンダムが欲しいの?」

 

「あぁ。試作型PT(パーソナルトルーパー)でも構わん。それには、オルドリンで暴れ回ったガンダムを討たねばな」

 

「うん。私たち双子の悪魔なら、あのガンダムも討てるわ」

 

 二人の乗機はジムⅣであり、チイムは近接戦闘型、ラランは中距離支援型のカスタマイズが施されている。

 ジムⅣの汎用性と操縦性の高さ、拡張性を評価するチイムが、誰でも扱えるような機体であるために突出した性能を持っておらず、それに物足りなさを感じていた。

 ラランも同じく飽きているので、ガンダムや試作型PTを手に入れるべく、マリのライジングフリーダムガンダムを討とうと言うのだ。

 

『お二人とも、ご武運を!』

 

「うむ、出撃する! 行くぞ、ララン!」

 

『えぇ! ララン、ジムⅣで出撃します!』

 

 専属のオペレーターより激励を受ければ、双子の悪魔の二機のジムⅣは出撃した。

 

「やっと出撃命令かよ。遅いっての!」

 

 惑星ファウンの衛星軌道上に待機するオータム級重巡洋艦のハンガー内にて、フルアーマーガンダムと酷似したアサルトジャケットを身に纏ったガンダムAEGー1のコクピットで待機していた少年は、待ちに待った出撃命令を受け、笑みを浮かべて興奮する。

 少年の名はロビン・レヴェントン。所属はUNSC海軍であるが、18歳という年齢に反してガンダムに乗り、海軍少尉の階級を位を持っている。それもそのはず、ロビンはスパルタンⅤであり、スパルタン・ロビンなのだ。ミニョルアーマーを与えられていないが、ガンダムタイプのMSを与えられていることが何よりもスパルタンⅤと言う証である。

 

『おい、早く射出しろよ!』

 

「艦長…!」

 

「早く紛い物のガキを、地上へ捨てろ!」

 

 ロビンが民間からのスパルタンⅤの志願者であったのか、必要最低限な軍事教練しか受けておらず、ナルシストな自信家の性格で、他者を見下している問題児であることから、オータム級のクルーたちから嫌われていた。

 機動兵器用降下ポッド内に居るアサルトジャケットを駆るロビンが地表へ向けて早く射出しろと催促すれば、艦長はスパルタンⅤである彼を紛い物呼ばわりし、直ぐにポッドを射出するように告げる。これに応じ、管制官はロビンが駆るアサルトジャケットを収めた降下ポッドを、マリ等が居る場所へ向けて射出した。

 

「あぁん!? あのおっさん、ポイントを間違えてんじゃねぇか!」

 

 遺跡周辺に向けて射出されたロビンの降下ポッドであるが、ポイントがズレていたのか、ウィルティネクス軍本隊の方へと降下してしまった。目標であるマリのフリーダムと交戦できないことに、ロビンは苛立って巡洋艦の艦長に文句を言う。

 

『れ、連邦軍の降下ポッド!?』

 

「まぁ良いや。雑魚相手に、ウォーミングアップと洒落込むかな」

 

 驚いて主兵装の口径を向ける多数のウィルティネクス軍機に対しロビンは、ウォーミングアップになると前向きに考え、アサルトジャケットの左腕にシールトと共に装着された二門のビームバルカンを掃射する。火力はオリジナルより向上しており、放たれたビームの雨は複数の敵機を引き裂いた。

 

『が、ガンダムだ! ガンダムが出たぞ!!』

 

「へいへい、その調子で俺に向かって来てくれよ!」

 

 ビームバルカンを掃射した後、降下ポッドのハッチを蹴り破り、その姿を敵軍に晒した。直ぐに敵機が撃ってくるが、ロビンは笑みを浮かべ、攻撃を躱しながら右腕に装着された二連装ドッズライフルを放った。通常の二倍以上の火力で、立ち止まりながら撃っていた敵機群は纏めて引き裂かれる。アサルトジャケットが二連装ドッズライフルを撃つ度に、敵機は強力で貫通力の高いビームに引き裂かれていく。

 アサルトジャケットは鈍重な見た目に反し、スラスターを増設して元のAEGー1以上な運動性を有していた。スパルタンⅤの身体強化の薬物投与によって強化されたロビンの身体能力も合わさり、ウィルティネクス軍は撃破されるばかりだ。それにファウン戦線に左遷された将兵なので、ウォーミングアップ目的で戦闘を仕掛けたロビンを落胆させた。

 

「あ~ぁ、つまんねぇな。ウォーミングアップにもならねぇや」

 

 期待外れな敵軍に対し、ロビンは落胆しながらも、機体のバックパック右側面側に一門装備されたドッズランチャーを向け、狙いを付けずに発射する。右腕の二連装ドッズライフルより更に強力であり、一発撃つだけで多数の敵機を消し飛ばしてしまった。

 

「取り合えず、掃き溜めに任せて、遺跡に集まってる連中をやっちゃいますかな!」

 

 ある程度の敵機を一掃したロビンは、遺跡に集結しつつあるマリの英霊たちに狙いを定め、残るウィルティネクス軍を放置して立ち去った。

 

 

 

『こちらカラス! 今現存している残存部隊は、遺跡に集結しろ! 遺跡を確保するんだ!』

 

 カンゼンダーの命で次々と連邦軍や同盟軍の部隊が集結し、マリに英霊と傭兵たちは包囲されつつあった。

 包囲網の薄い場所に攻撃を集中し、脱出すべきなのだが、指揮車を守るディランザ・ソルを駆るカラスは何か考えがあってか、残存する戦力に遺跡へ集結して確保するように指示を出す。

 

「っ! マスターだけでもか! ウルズ小隊、遺跡を確保する! バーコフ分隊も続け!」

 

 カラスの考えを察してか、クルーゾーは指示に応じて傘下のM9やバーコフ分隊のスコープドッグらを引き連れ、遺跡を確保するため、守備隊である師団本部を攻撃する部隊に参加する。

 このカラスの指示を応じ、既にシュラク隊や伊隅ヴァルキリーズの機動兵器が攻撃を行っており、増援部隊よりも戦闘力が低い所為か、制圧間近であった。

 

「ヴァルキリーリーダー、君たちもカラスの指示を受けていたのか?」

 

『あぁ、こうも敵、それも交戦しているはずの両軍が共同してマスターを攻撃してくるとは思わなかった』

 

『何か、目的があっての攻撃だろうね』

 

『おそらく、不老不死を手に入れようとする者の策謀だ』

 

 クルーゾーらウルズ小隊が来る頃には、遺跡を守っていた師団は戦意を喪失してか、全ての機材や設備を置いて逃げ出していた。動ける機動兵器は逃げていたが、搭乗者の居ない機体は放置されている。弾薬や負傷者は置き去りにして逃げた。

 ファウン戦線のだらしなさを気にせず、クルーゾーは指示に応じて遺跡を確保した者たちに問えば、指示を出した張本人であるカラスは、乗機が抱えている指揮車をゆっくりと置き、両軍が共闘して攻撃してきたのは、マリの不老不死を狙う者の策謀であると明かす。

 その正体がカンゼンダーだと気付いてはいないが、カラスは両軍が共闘して攻撃してきたことから、その目的が分かっていたようだ。

 

「そんな輩に、不老不死を渡すわけにはいかん!」

 

「だとすると、最悪の場合は…?」

 

「あぁ。君が考えている通り、マスターだけでも異世界へ…!」

 

「思った通りの返答だな」

 

 乗機を降りたカラスは、カンゼンダーにマリの不老不死を渡すわけにはいかないと断言する。補給のため、同じく機体から降りたクルーゾーが最悪の場合の事を問えば、カラスはマスターだけでも異世界へ逃がすと言う手段を使うと答える。

 

「それだと、傭兵共が裏切るぜ」

 

「こんな状況だ! 奴らは命欲しさに裏切る!」

 

「即答かよ。まぁ、こんな状況じゃ、最後まで戦ってのは無理な話だな」

 

 マスターであるマリだけでも異世界へ逃がそうと言い出したカラスに対し、機体の弾薬補充のために降りていたクルツは、この世界で雇った傭兵たちが裏切りだすと異論を唱える。が、この状況下では、傭兵たちが最後まで戦うはずも無いので、カラスの返答に当然だとクルツは思う。

 事実、本隊が出撃して間もなく、カンゼンダーはマリが雇った傭兵たちやベルドドと純血派を洗脳して指揮下に置いたウィルティネクス軍に向け、裏切るように告げる全周波数音声が流れた。

 

『マリ・ヴァセレートなる女に雇われた傭兵たち並び純血派の指揮下にあるウィルティネクス軍ファウン戦線の全将兵に告げる。既に諸君らは連邦軍と同盟軍の連合軍の包囲下にある。そんな状況下で、正体不明の女の為に最後まで戦うなど馬鹿げているだろう。馬鹿げた者の指揮下で死にたくなければ、我が連合軍の指揮下に入り、マリ・ヴァセレートとそれに付き従う者共を攻撃せよ。そうすれば、今回の反逆行為は不問とする。傭兵に関しては、件の女の倍の報酬を出そう。ただし、成功してからだ。この私の指示に従わねば、どうなるか分かっているな?』

 

 このマリの指揮下に置かれた傭兵たちとウィルティネクス軍に向けて告げられたカンゼンダーの忠告に、戦っている傭兵たちと洗脳された純血派以外のウィルティネクス軍将兵は、戦闘を停止する。

 傭兵に関しては倍の価格で買収し、正規軍に対しては裏切り行為を不問とする言葉が大変魅力的に見えたのだろう。当然、彼らはそれに承諾し、マリたちや純血派に攻撃を始める。

 

「フッ、飼い主に嚙み付くのは、ガラじゃないんでな! 買収など無意味だ!」

 

 マリに狂信的な忠義を誓っているウィルマは、自分を買収しようとするカンゼンダーを否定し、買収されたマリを攻撃しようとする傭兵たちを攻撃する。

 

『な、何をする!? 倍の報酬なんだぞ! 傭兵は金のある方につくのが道理だろ!』

 

「彼女の障害となるならば、排除するまでだ!」

 

 傭兵にも関わらず、買収を拒んで未だマリの味方をするウィルマに、傭兵たちは金のある方につくのが道理だと説いた。これをウォルマは耳を貸すことなく、マリの障害となるものは排除すると告げ、自身が駆るムラサメ改の機体性能を極限にまで引き出し、攻撃を躱してビームサーベルで次々と斬り捨てていく。

 

「これだから傭兵は、信用ならないんだ!」

 

 ウォルマのムラサメ改が裏切った傭兵たちを次々と始末していく中、アーモソルジャー形態のレギオス・エータを駆るスティックも、傭兵は信用ならないと言いながらビームキャノンで仕留めていく。

 

「くっ、このシルエットマシンで軍用兵器相手では、分が悪過ぎる!」

 

 安価なシルエットマシンで戦闘を行っていたガウリであるが、乗機は作業用兼自衛用であり、機動兵器相手では分が悪過ぎ、押されていた。その窮地を、レギオスを駆るスティックに助けられる。

 

『そんな民間用マシンで、何所をほっつき歩いているんだ!? 遺跡へ行け!』

 

「済まん! お前たちの足を引っ張り過ぎた! ヤーパン忍法かオーバースキルを使えれば、背中を守ってやれるのだが…」

 

 スティックに注意されたことで、ガウリは謝罪しつつ遺跡へと向かった。

 

「ちっ、やってられないね! こんな奴らと戦うなんて、命が幾つあっても足りないよ! 私はここでお暇させてもらう!」

 

 カンゼンダーの買収に応じ、連合軍と共にマリたちを攻撃したレヴィアであったが、個々で圧倒的な戦闘力を持つ英霊たちに敵わないと知り、戦場からの離脱を決める。

 

『おい、何処へ行く気だ?』

 

「逃げるのさ! お前らも命が欲しかったら、あの人を見下すような奴の言う事を聞かない事だね!」

 

 他の傭兵がレヴィアのVガンダムを呼び止めるが、彼女は命が欲しくばカンゼンダーの言う事は聞くなと告げて離脱する。

 

『どうすんだ?』

 

「へっ、諦めの速い女だぜ!」

 

『一機でも落とせば、大金だ! 一機だけでも落としてやるぜ!』

 

 凄腕のレヴィアが抜けたことで何名かは離脱ようと思い始めるが、金に目が眩んでか、一機でも落とせば大金が転がってくると思い、無謀にも攻撃を続行した。

 

「傭兵共が! 金のためなんかに、大事な命を散らしたいのかい!?」

 

 シュラク隊でガンブラスターを駆るヘレン・ジャクソンは、金に目が眩んで突っ込んでくる傭兵たちの機動兵器に向け、左肩に装備されたランチャーと右手に持った実弾式バズーカを放ち、二機を同時に撃破する。眩い爆発が起こる中、爆発の中からファベーラが所属する大隊のクランシェカスタムが、ヘレンに襲い掛かる。

 

「正規軍か!? そんな無茶な事をして!」

 

 傭兵の機体の爆発を目晦ましにビームサーベルを抜いて接近戦を挑んできたクランシェカスタムに、ヘレンは驚きながらもその斬撃を躱してから、空いている左手を敵機のコクピットに向けて叩き込んだ。

 

「うわっ!? ワァァァッ!!」

 

 コクピットに向けて放たれたガンブラスターのパンチを叩き込まれ、クランシェカスタムのパイロットは叩き潰される。パイロットが叩き殺されたクランシェカスタムは、そのまま地面へと落下していく。

 

「そんな無茶な事をするから、嫌な死に方をするんだ!」

 

『よくも大隊長を!』

 

「っ!?」

 

 搭乗者を失って落下していく敵機を見て、ヘレンは嫌な記憶を思い出す。そんな彼女に、ファベーラのブースターキャノン付きのクランシェカスタムが襲い掛かった。

 直ぐに気付き、ビームシールドを張りながら取り出したビームライフルで応戦するヘレンのガンブラスターであるが、ブースターキャノンの火力は高く、ビームシールドを張った左腕を抉り取られた。

 

「なんて火力だい! だが、負けないよ!」

 

 乗機の左腕を破壊されても、ヘレンは負けじとビームライフルを連射して応戦する。それも狙いを付けさせないジグザグな動きをしての反撃であり、その負けん気が強い反撃は、ファベーラ機のブースターキャノンを破壊した。

 

「ヌァァァッ!!」

 

『なにッ!?』

 

 ブースターキャノンを破壊されたファベーラであったが、彼は乗機を人型形態へと変形させ、一気にスラスターを吹かせて接近する。瞬発力はクランシェカスタムの方が上であり、ヘレンのガンブラスターは頭部バルカン砲を放って何発が被弾させたが、敵機を止めることは叶わなかった。

 

「今度は、私がサーベルで…!」

 

 突き出されたビームサーベルで胴体付近を突き刺されたヘレンのガンブラスターは、爆発を起こし始める。自身がサーベルで撃破されたことを知ったヘレンは、その爆発に呑まれて消滅した。

 

『誰だ!? 誰が大隊の指揮を代行するんだ!?』

 

『うちの中隊長は撃墜されている! 誰か指揮を執ってくれ!』

 

「半数以上がやられているのか! もう戦闘継続は不可能だな! こちらファベーラ大尉だ! これより大隊の指揮を代行する! 残存機は全て基地に帰投せよ!」

 

 大隊長機を失い、戦闘力を著しく低下させた大隊は、既に戦闘継続が困難な状態にあった。これを混乱している無線連絡で知ったファベーラは、大隊の指揮を代行して残存機に基地の帰投を命じた。




登場した四名の戦闘シーンは次回に。

M Yさんの応募キャラ、カンゼンダーの手に掛かった設定にして、アシュラ男爵にしてやろうかと思ったけど、炎上したくないから止めた。

これから徐々に、シュラク隊や伊隅ヴァルキリーズのお姉さんたちが散っていきます。
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