スーパーロボット大戦 無限戦争 マリ・ヴァセレート包囲網 作:ダス・ライヒ
「こんな状況、いつぶりだっけ…?」
自分たちを守る英霊たちを失い、背後を守るケンジローのジャスティスも失い、遺跡を守る英霊たちと分断されたマリのライジングフリーダムは、押し寄せる連合軍に包囲された。
次々と集まってくる連合軍の選りすぐりのパイロットらが駆る機動兵器に、シュヴァルツリッターの集団戦法で追い込まれているマリは、警告音が響き渡るコクピット内でこれ程までに追い込まれたのはいつぶりかと、自分を落ち着かせるように思い出す。
「駄目! こんなんじゃ、落ち着きにもならない! むしろイライラするだけ!」
だが、それで冷静を保てるわけがなく、苛立ちの恐怖だけが湧いてくる。どうにか反撃するも、それは全く当たらず、更に状況を悪化させるように、唯一フェムテクス装甲に対抗できる実弾を発射する腰のレールガンを破壊されるだけであった。
「一体どこの部隊だ? 見たところ、ザフト系のMSと見えるが…」
そんなシュヴァルツリッターの集団に包囲されているマリのフリーダムの下に、英霊たちの防衛線を突破した連合軍の強者たちが駆る機動兵器が集結しつつあった。
漆黒のザクⅣを駆るルーク・アルフィスは、シュヴァルツリッターの事を知らないのか、機体の形状からして所属している同盟軍のMS部隊と思い始める。
「データ照合…該当無し。この馬鹿げた作戦を立てた奴の私兵か?」
データ照合を行うも、シュヴァルツリッターのデータどころか元になっているブラックナイトスコードのデータも無いので、ルークはこの馬鹿げた作戦を立てたカンゼンダーの私兵と思い込む。
だが、シュヴァルツリッターを運用しているのは、連邦軍に属しているファルツ装甲軍のヴィクトール・フォン・ファルツ准将旗下の特務装甲旅団である。
自分が必要のないくらいに押しているので、ルークは静観を決め込んでその場に待機する。
「何処の部隊か知らないが、あのガンダムを討つのは正義のこの私だ!!」
シンパ等に英霊の相手を押し付け、自分一人でやって来たマイン・ウィクターの駆るライゴウガンダムは、連邦軍の識別反応を見せるシュヴァルツリッター部隊が居るにも関わらず、自身の身勝手な正義で攻撃を行う。
『な、何をする!? こちらが味方だと分かった上の事か!?』
「黙れ! そいつを討つのは正義の私だ!!」
このマインの身勝手な正義による攻撃は、パウル・ディートリヒ大佐率いるシュヴァルツリッター隊の連携を乱した。
誤射する勢いで攻撃を行うマインのライゴウガンダムに対し、パウルは味方だと分かって撃っているのかと問えば、彼女は聞く耳持たずに逃げ回るマリのフリーダムを執拗に追撃する。
「しつこい再出撃に応じて見てみれば、俺の出番はあるのか?」
応急処置のような整備を終えたクランシェカスタムを駆るファベーラは、そのしつこい再出撃を応じたことを後悔した。
現に自分が不必要なくらいの戦況であり、むしろ味方同士による足の引っ張り合いになりかねないとして、その戦いの静観を決め込んだ。
「急いで来てみれば、味方の足の引っ張り合いなどとは…」
『攻撃する?』
「いや、標的が隙を見て逃げ出したところを攻撃する。それまで待つ」
チイムとラランのジムⅣのカスタム機も到着したが、味方同士の小競り合いに乗じてマリのフリーダムが逃げ出す頃合いを見計らい、そこを仕掛けるべく静観を決め込んだ。
「はぁ~なんだよ。もうボロボロじゃねぇか。期待して損したわ」
マリのフリーダムと全力で戦えることを期待していたスパルタン・ロビンことロビン・レヴェントンであったが、相手が既に大破状態なので期待して損したと言って、ガンダムAEG-1アサルトジャケットのコクピット内のシートにもたれ掛かり、脚を組んで対象が撃墜されるのを待つ。
「ほぅ、こいつは結構! 俺のために弱らせてくれたようだなぁ!」
ガンダムAEG-1ファイヤーウェアを駆るエムリス・ナイドレイヴンは、ロビンとは違って出世欲に駆られているので俄然やる気であり、長距離狙撃に適した180ミリキャノン砲を構え、逃げ回るマリのフリーダムに照準を合わせようとしていた。
「何処のスパルタンか知らねぇけどよ。あんなに弱った奴を倒して何が面白いんだか」
同じAEG-1を駆るエムリス機を見たロビンはそのやる気に呆れ、違う装備の同型機に冷めた目線で眺める。
ガンダムに乗っていることから、エムリスの事を自分と同じスパルタンⅤだと思い込んでいる様だが、彼は通常の兵士である。
「邪魔者が居るが、関係ねぇ! 見たところフェイズシフト装甲だが、あの有様じゃ何発かぶち込めば、バッテリー切れだろうなァ!」
同型機に乗るスパルタンⅤに冷めた目で見られていることを知らず、将官クラスの階級の昇進の千載一遇のチャンスと睨み、照準が合い次第、実弾である180ミリキャノン砲の引き金を引いた。
『うわっ!?』
「またか! どいつもこいつも、邪魔ばかりを!」
発射された大口径のキャノン砲の砲弾は、マリのフリーダムに命中する。続けて誤射を気にすることなく第二射を発射したが、直ぐに避けられてしまう。
僚機が被弾し掛けたことに、リズムを崩されたことに激怒するパウルは、味方の邪魔ばかりをするマインのライジングとエムリスのファイヤーウェアに激怒する。
だが、邪魔をしてくるのは、味方の連邦軍の者だけでは無かった。一時共闘関係にある同盟軍も、シュヴァルツリッターの邪魔を行う。
「そのガンダムを討つのは、俺のザクだァ!」
『だぁぁっ!?』
ルザー・ヴァハークが駆るF2型風味のザクⅣも、友軍のシュヴァルツリッターを押し退け、マリのフリーダムに攻撃を仕掛ける。ザクマシンガンによる攻撃であり、実弾ではフェイズシフト装甲には効果的ではないが、意地電力を更に消費させることには効果的であった。
「バッテリーが!?」
相手の連携は乱れているが、それでマリが置かれている状況が変わったわけではない。むしろ実弾による攻撃で電力の消費は激しくなり、更に状況は悪くなるばかりだ。
「いかん! 馬鹿者共の所為で連携が崩れてしまった! これでは敵にチャンスを!」
が、シュヴァルツリッター隊の連携を完全に崩れ、マリに脱出のチャンスが巡ってきた。
早期の立て直しを図ろうとするパウルであるが、反射神経が常人より鋭いマリはこれを逃さず、残るバッテリーをフルに使い、大破寸前のフリーダムを地上へと降ろす。
「馬鹿め、地上へ降りたか!」
『私の正義を、受けて見ろ!』
『お前を討つのは俺だァァァッ!!』
地上へと降り立ったところで、シュヴァルツリッター隊の邪魔をした三機のMSが一斉に攻撃を仕掛けてくる。これにマリは戦闘バッテリー切れで色を失ったフリーダムを乗り捨てるべく、脱出装置を作動させて地上へと飛び降りた。
ゲルドバの身体のままだが、憑依しているマリは知ったことがなく、地上に受け身を取って降りた瞬間に憑依を解き、元の姿に戻ってからこの場を逃亡する。
乗り捨てられたフリーダムは三機の攻撃を受けて爆散し、多数の破片を周囲にまき散らす。帰る分のバッテリーしか残っていないのか、爆発は抑えられていた。爆発の衝撃で吹き飛んだ首は、地面に落下し、無残な屍を晒す。
『俺だ! 俺がやったんだ!』
『私だ! 私の正義があのガンダムを討ったのだ!』
『いや、俺のザクだ! ガンダム共より先に俺のザクがあの翼のガンダムを討った!』
フリーダムを同時に攻撃した三名は、あのフリーダムを自分が仕留めたのだと互いに主張し始める。
「けっ、あんな弱った奴を仕留めたくらいで。殺し合いをしようってのかよ」
手柄の横取り合いを始めようとする三人に対し、ロビンは呆れて三人のどちらかというか、同時に仕留めたフリーダムのパイロットを確認する。
『ワァァァッ!? 僕は、僕は関係ないィィィッ!! 助けてェェェッ!!』
「あれがあのガンダムのパイロットか? どう見たって、あんなに大損害をあのガンダムのパイロットには見えねぇな」
そのパイロットとはゲルドバであるが、ロビンはマリがそのゲルドバに憑依し、フリーダムを操縦していたことを知らない。
「あの、我々はこの後どうすれば…?」
『撤収しろ。貴様たちと貴重なシュヴァルツリッターを失うわけにはいかない。それにカンゼンダー氏に対する恩義は果たした』
自分らが総力を挙げて仕留めたフリーダムのパイロットの正体が、先ほど泣き喚いているゲルドバであると分かったパウルは、本部に居るヴィクトールにどうすべきかと判断を仰いだ。これに本部から状況を確認していたヴィクトールは、カンゼンダーに十分な恩義を果たしたと言ってパウル等に撤収命令を出す。
「分かりました。あのパイロットはどうするので?」
『放っておけ。後はカンゼンダー氏や歩兵部隊が対処してくれる』
「了解しました。全機、直ちに撤収だ!」
撤収命令に応じたパウルはフリーダムのパイロットであったゲルドバをどうするのかと問えば、ヴィクトールはカンゼンダーと連合軍に任せろと返した。これに応じ、パウルは数機ほど小破したシュヴァルツリッター隊を引き連れ、直属の上官が居る本部へと帰投し始める。
「目標の撃破を確認! パイロットは脱出した模様ですが…?」
『ンン? 流石は連邦と同盟のエース部隊ってところだが、誰が仕留めたかで揉めてるな』
ヴィクトールの命でパウルのシュヴァルツリッター隊が撤収した後、スパルタンⅤのスパルタン・アーサーことアーサー・ロバーツが到着した。
彼が到着する頃には目標であるライジングフリーダムが撃破されており、マリに捨てられ、恐怖の余り発狂するゲルドバ、そして誰が目標を討ったのかと揉める両軍の機動兵器しか残っていなかった。
これにアーサーは監督に見えている光景をありのままに報告すれば、監督は自分が仕留めたように撮ると言って、残骸に向かうように指示を出す。
『よし、お前が仕留めたと言う事にしよう。直ぐに撮るから、残骸に立て!』
「は、はい…!」
この指示にアーサーは、正気を失い、幼児退行したゲルドバを殺さずに済んだと胸をなでおろし、監督の指示に応じてフリーダムの燃え盛る残骸の上に立ち、自分が仕留めたと言わんばかりの構図のポーズを取る。
『うむ、良いポーズだ。お前も中々やるようになったな。これで、スパルタンⅤの入隊志願者はうなぎ登りだろう』
「ありがとうございます」
一連の撮影を行えば、監督は指示を出さなくとも良いポーズを取るアーサーを褒める。これにアーサーは感謝の言葉を述べながら、同盟軍側から抗議されるのを恐れてか、直ぐにフリーダムの残骸から離れた。
『目標を撃破を確認!』
『我が連邦軍が奴を撃破したのだ!』
『違う! 我々同盟軍だ! 貴様らはその邪魔をした!』
フリーダム撃破の報告は、直ぐにカンゼンダーが居る作戦本部に知らされた。連邦軍か同盟軍が自分らが撃破したと主張し始める中、カンゼンダーは作戦を継続していると口を開く。
「作戦は継続中だ。まだ臨戦態勢を解くな」
「はっ? もう目標は沈黙して、パイロットは発狂し過ぎた余り、幼児退行を起こしておりますが?」
「あれは憑依されていたに過ぎん。女を探せ。付近に居るはずだ」
作戦が継続していると言うカンゼンダーに対し、マリの事を知らない者たちが疑問の声を上げる中、彼はマリを探せと指示を出す。この命令に誰もが疑問を抱きながらも従う中、タニスは秘匿兵器の準備をするのかと問う。
「カンゼンダー様、まだゾンダー軍団が残っておりますが、ガオゾンダーも出すので?」
「用意しておけ。あの老害が事を起こすのを想定せねばな」
「了解であります。素体に関しては、私に一任して頂けるなら…」
「勝手にしろ。私の完璧な作戦を乱さない範囲でな」
「畏まりました」
秘匿兵器の名はガオゾンダーであり、自身が老害と蔑むラクサスが謀反を起こすことを想定し、タニスに準備を命じる。
ガオゾンダーを動かすには素体が必要だとタニスが答える中、自分の完璧な作戦を乱さない範囲であれば一任するとカンゼンダーは彼に告げる。それに応じたタニスは素体を確保すべく、作戦本部を後にした。
「はぁ、はぁ…!」
フリーダムを乗り捨て、憑依していたゲルドバも捨てたマリは、森の中へと逃げ込んでいた。
まだ上空から自分を隠しているほどの緑は残っているが、戦闘の所為で各所で火災が発生しており、いずれかは発見されることだろう。だが、森の中には連合軍の歩兵や小型のATが入り込んでおり、ケンジローかウォルマを見付けてか、銃声が聞こえてくる。
「女を探せと言う命令が来たが?」
「見付けたら手籠めにするか?」
「馬鹿野郎、作戦中だぞ。んなことすりゃあ、上官に殺される。見付け次第、報告しろだとよ」
「ちっ、つまらねぇな! まぁ良い、その女以外は殺して構わないんだろ?」
「あぁ、殺して構わん」
目の前にも連邦軍か同盟軍の数名の歩兵が見えたので、マリは直ぐに身を隠し、通り過ぎるのを待つ。雑談をしながら探索しているようで、息や気配を殺しているマリに全く気付かず、通り過ぎていく。
過ぎ去るのを待てば、隠れている場所から飛び出し、自動拳銃を取り出してから安全装置を外して遭遇した時に備える。
『何処だぁ!? あの女は!? ぶっ殺してやる!!』
捜索する敵兵を避けながら遺跡を目指して進んでいると、恐ろしい叫び声が聞こえて来た。
ナイト・ラプターを駆るゼファーだ。自分らが着く前に連合軍に撃破されたことを知ったが、フリーダムから脱出したのがゲルドバであったことで、まだマリが生きていると分かり、拡声機から大声を上げながら森林地帯を無差別に攻撃していた。
どこに居るか見当も付けずに攻撃しているので、連合軍の歩兵らに命中しており、退避を始める部隊が続出し、混乱を起こしている。最悪の場合、連合軍とカンゼンダーの疑似ゾンダー部隊による味方同士の内紛が始まることだろう。
『みんなアニメにするべきだ! テレビをぶっ潰してやるゥゥゥッ!!』
更に内紛を悪化させるように、カンゼンダーの疑似ゾンダーロボ部隊は無差別攻撃というか、何者かに捕まれ、森林地帯に手榴弾のように投げ付けられていた。
『オラぁ! ガイジしか生まねぇ精子とクソを垂れ流すしか能がねぇクソ気持ち悪いオタク共ぉ! 不老不死の女をいぶり出せェ!!』
味方が居るにも関わらず、森林地帯への爆撃を行うのは、偽ウルトラマンセブンとなったラクサスであった。差別的な罵詈雑言をまき散らし、マリをいぶり出さんと自爆型の疑似ゾンダーロボを投げ続ける。
普段はこんな乱暴ではないラクサスであるが、全盛期を当に過ぎて衰えを見せ、年々に迫る老い、現主人であるカンゼンダーから老害と見下され、いつ棄てられるか分からない状況に恐怖し、焦りを覚えていた。
ウルトラマンの力という全盛期を上回る力を手に入れた所為で上機嫌と言うか力に取り込まれてしまったのか、抑え込んでいた悍ましい本性を露わにし、抑え込もうとせず、このような野蛮の如き行動に出ている。
『わしら高貴な者たちを上級国民などと罵りやがって! このクソ庶民共が! 出て来たのが庶民共じゃなく、不老不死の女を出しやがれェ! サブカルチャーとか言う無価値な物にハマる無能な奴らだから、クソ庶民共しかぶっ殺せねぇのか!? あぁん!?』
名家カンゼンダー家の執事と言う事で出自も高貴な貴族な生まれであったが、中産階級や低取得者などの庶民と呼ばれる人たちを見下す最低な貴族であった。自身の出自や経歴を誇りと言うか、全盛期の輝かしい経歴の余り下々の人々を見下すようになっており、フォルコメンハイト・カンゼンダーを自然出産で生まれていないと言うだけで、怪物扱いしていた。
そんなラクサスも先に述べた通り、悍ましい本性は執事と言う立場とあってひた隠しに抑えていた。
だが、人は他者に隠している本性を隠せるほど器用ではない。
執事となる若い頃から幾つかの犯罪歴があったようだが、カンゼンダー家に仕える執事一家として、両親の権力で犯罪歴をもみ消してもらっていた。執事となってからは社会的立場ゆえに暴力性を抑えていたが、フォルコメンハイトの先代当主から銃を使った無差別大量殺人の誘いを受け、殺戮に興じていた。
ラクサスが先代当主に忠誠を誓っているのは、先代当主もまた彼と同じく悍ましい本性の持ち主だったからである。
その先代当主もまたカンゼンダー家に代々受け継がれる伝統的の異様な完璧主義教育で心を病んでおり、顔を隠して人を殺すことで自信を保っていた。即ち、正体不明の大量殺人鬼であったのだ。
正体がバレればカンゼンダー家は潰れるが、虐待とも受け取れる異様な完全教育のおかげか、完璧なまで足が付かないように徹底して正体を隠し、自身の犯行を移民や出稼ぎ労働者、不法居住者、難民などのその他諸々の立場の弱い人たちに濡れ衣を着せ、警察や情報機関からの捜査から逃れていた。
時には国粋主義者や極右勢力、政治団体、極右政党と手を組み、自身の行った殺人を全て彼らの敵対者や外国勢力の仕業に仕立て上げ、犯罪歴をもみ消させたこともある。執事であるラクサスもそれ等の犯罪に加担し、共に人生を謳歌していたのだ。
正体がバレそうなこともあったようだが、自身の正体に気付いた者を人脈を使って犯罪者や外国のスパイ、共産主義者と言った外国勢力の手先に仕立て上げるか暗殺し、難を逃れていた。
だが、先代が自身の子供が完璧主義について来られないことから、遺伝子調整を行った試験管ベビーのフォルコメンハイトを当主にしてからは、ラクサスの人生は転落を始める。
除け者扱いした挙句、自身が先代と共に築き上げたストレス発散の殺戮会場をゴミでも捨てるかのように破壊し、挙句にカンゼンダー家すら潰そうとしたのだ。
これを許すまいと思い、ラクサスはフォルコメンハイトを排除せんと人脈を使って暗躍するが、完璧な人間を目指して作られたフォルコメンハイトを止めるには至らず、何もかもを破壊されるか奪われ、こうして無様に生かされている。
『本当にテメェらは撃ち殺すしか価値がねぇ奴らだなァ! キメェアニメ見てるからかァ!? テメェらオタクも陰謀論者も移民や不法滞在者と変わらねぇんだよォ! 国を蝕む害虫とさえ気づいてねェだろうなァ! いや、そいつ等よりも劣るゴミかァ!! ブハハハッ!!』
先代当主と大量殺戮を行う際以外、決して表に出さないようにしていた本性を表しながら、自爆型疑似ゾンダーロボをマリが居るとされる森林地帯に向けて投げ続けていた。
当然、そんな本性を露わにしながら暴れているので、遂にフォルコメンハイト・カンゼンダーに見限られ、彼は連合軍に攻撃許可を出した。ラクサスは気付かぬうちに、自らの死刑執行書にサインをしていたのだ。
『ぬぁ!? この庶民共がァ! 俺はカンゼンダー家に代々仕えて来た執事のラクサス様だぞォ!? 俺を攻撃しやがってェ! ぶっ殺してやるゥ!!』
自分の失態であるにも関わらず、自らの手に余る力を手にしてしまった所為で暴走状態のラクサスは、己の過ちに気付くことなく連合軍との交戦を始めてしまった。
「これで、遺跡まで行けそう」
ラクサスがウルトラマンの力に取り込まれて暴走してくれたおかげで、マリは遺跡へと行けると思ったが、彼女を狙うのはラクサスだけでは無かった。
「うひひひっ、すげぇ綺麗な嬢ちゃんの首だァ…! これは切り取って飾らないとねぇ…!」
そんなマリの目前に姿を現し、その首を狙わんとしたのは、連続殺人鬼にして女性の首を切断してコレクションとするクレアラであった。
自らの手で首を切らねば気が済まないのか、専用の疑似ゾンダーロボから降り、笑みを浮かべて大鎌を持ってマリの目の前に立ちはだかる。
キートン山田「後半へ続く」
ラクサスって、あれだっけ?
ドラゴンボールZの魔人ブウ編に出て来たライフル男の召使いがモデルだっけかな?
まぁ、俺が勝手にやったことだけど。平気で味方を殺すから、前当主と一緒にライフル男と同じく無差別殺人やってそう。つか、やってるだろ。
原案者のケツアゴさんには申し訳ないけど(笑)。