スーパーロボット大戦 無限戦争 マリ・ヴァセレート包囲網   作:ダス・ライヒ

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前回のあらすじ

「ファイナルフュージョン、承認ッ!!」

ポケベルは偉大。
押せば、宇宙の果てに居るキャプテン・マーベルが駆け付けるのだ。


来る勇者王たち

 時は遡り、窮地に陥ったマリがGGGに助けを求め、GGGポケベルを押してしまった。

 マリを捕らえ、そのポケベルを見たカンゼンダーは大罪人を助けに来るはずがないと嗤い、ポケベルを踏み潰した。

 

 だが、我らが勇者王、獅子王凱が属するGGGは、例え大罪人であろうが、罪と向き合い、それに後悔し、反省の心を持つ者を見捨てない。

 それに不老不死を渡すわけにはいかいので、必然的にGGGはディバイン・ドゥアーズと共に、カンゼンダーとの戦いに赴くのだ。

 

「諸君、マリ・ヴァセレートは大罪人であり、助けに行くのは気が引けると思うが、彼女は日々己が犯した数々の罪と向き合い、反省の色を見せ、永遠の生と言う名の牢獄に己を閉じ込め、日々戒めを受けている。そんな彼女の希望となるべく、我らGGGは救援に向かうのだ」

 

 既にGGGはマリの経歴を調べ、大罪人であることを理解していた。

 だが、GGGの長官である大河幸太郎(たいが・こうたろう)はマリが己の罪と向き合い、戒めを受けていると悟り、希望を持たせるべきだと職員たちと協力しているディバイン・ドゥアーズの面々に告げる。

 

「フン、長官は優し過ぎるからな! どうせどんな奴でも助けに行くんだろ?」

 

「その通りだ! 例えどんな人物であろうが、助けを求めるのであれば、助けずにはいられないのが私の性分だ。悪人であれば、説教や制裁をするがね」

 

 右腕的存在であるモヒカンがトレードマークである火麻激(ひゅうま・げき)は、誰であろうが助けを求めるなら駆け付けるのだろうと問えば、大河は頷き、助けを求める者を助けるのが自分の性分だと自信満々に答える。

 ただし、悪人の場合は説教や制裁をする為だ。

 

「フォルコメンハイト・カンゼンダーなる男への攻撃を命じられた先遣隊が、既に彼女を救出作戦を展開しているだろう。我々GGGとレジスタンスのブルー戦隊の共同で、彼らの支援に向かう! 艦長、直ちにGGGポケベルの反応を示した座標に、ハイパースペースジャンプを!」

 

 ジョンソンやマンドー、灼熱のガイからなる先遣隊がフォルコメンハイト・カンゼンダーの攻撃を行うことを知っており、レジスタンス軍のブルー戦隊と共に、その支援に向かおうと自分らが乗艦しているスターホーク級クルーザーの艦長に、破壊されたポケベルが最後に示した座標に、ハイパースペースジャンプと呼ばれるワープ航法をするように命じた。

 これに応じた艦長は航海士に座標の計算を命じ、ポケベルの最後の反応の位置を特定。位置を計算後、直ちにハイパースペースジャンプを行う。

 

「おそらくかなりの敵艦隊、それも連邦軍と同盟軍の艦隊が展開している事だろう。ガオーマシン各機はコアユニットと共にハイパースペース後に発進! 事前に承認するので、プログラムドライブ入力後、直ちにファイナルフュージョンせよ!」

 

 惑星ファウンで大規模なマリ捕獲作戦が展開されているのを大河は承知であり、ワープ直後に衛星軌道上や近海に展開する敵艦隊と会敵する可能性に備え、主戦力であるガオガイガーにガオファイガー、ガオガイゴーの合体プロセスを事前に許可を出し、ワープ後に直ちに各ガオーマシンと共に出撃してプログラムドライブ後に合体するように命じる。

 

「了解!」

 

 司令室内に集められた我らの勇者王である獅子王凱、その従妹にしてサイボーグであるルネ・カーディフ・獅子王、勇者王の後継者である天海護(あまみ・まもる)戒道幾巳(かいどう・いくみ)は応じ、各々のコアマシンである搭乗機に向かう。

 

「まさか、こんなにも早く押してくるなんてな」

 

 ハンガーへ向かう道中の描写を省き、IDアーマーを身に纏ってガオガイガーのコアマシンであるギャレオンと合体、フュージョンした獅子王凱は、想定より早くマリがGGGポケベルを押し、自分たちに助けを求めたことに驚く。

 彼もまたヘルガーンにおける戦いで、マリの実力の高さを見ていたのだ。知識も高く、戦力も英霊召喚で自前に揃える魔力も有している。そんな彼女がGGGに頼らざる負えない状況に陥ったことに、数々の窮地を脱してきた勇者である凱は、これから戦うフォルコメンハイト・カンゼンダーに畏怖する。

 

「ヴァセレートは俺が戦いたくないと言える実力者なはずだ。そんな彼女が俺たちに助けを求めるほどの相手…! フォルコメンハイト・カンゼンダーは、それほどまでに恐ろしい男と言う事か…!」

 

 マリを追い詰めるほどの難敵と戦うことに恐れを抱くが、凱は臆しない。

 何故なら、勇者であるからだ。

 

「だが、俺たちは奴のような難敵と何度も戦って来た! 奴に教えてやるぜ! 最後に勝つのは、勇気ある者だと!」

 

 勇気。

 凱はその言葉を胸に数々の難敵と戦い、奇跡を掴み取って勝利を収めて来た。時には負けたことがあるが、それでも勇気を振り絞って立ち上がり、再び勇気を持って挑んだ。

 どのような敵であっても、挑む勇気と諦めない心を忘れず、凱とGGG、その後継者たちは歪んだ完璧主義者であるフォルコメンハイト・カンゼンダーに挑むのであった。

 

『ハイパースペース、解除!』

 

『ぬぅ、やはり艦隊が待ち受けていたか!』

 

「俺たちの接近を予見したとは! カンゼンダーって奴は侮れないぜ!」

 

 惑星ファウンの近海にワープ航法で到着したGGGとレジスタンス軍の連合部隊の前に、連邦軍と同盟軍の連合艦隊が待ち構えていた。

 連邦軍はUNSC海軍の艦艇を中心としたコルベット艦やフリゲート艦、駆逐艦、重巡洋艦に軽空母と言った大小合わせた九十隻以上もの大艦隊であり、同盟軍は旧コヴナント海軍の大小の雑多な艦艇述べ百二十隻以上からなる大艦隊だ。両軍が展開する航空機や機動兵器などの艦載機を含めれば、数千機に達する。

 艦橋からくる無線連絡で、凱はカンゼンダーが自分らの到着を予見していたと口にし、侮れない相手だと思う。

 

「ヘルガーンで現れたアンノウン部隊です!」

 

「ディバイン・ドゥアーズだか、ディスコード・ディフェーザーなどと知らないが、ここで叩かないと! 全艦、MAC(マック)の照準を敵大型艦艇に! 艦載機の展開は継続! 残敵を叩く!」

 

 ファウンに展開するUNSC海軍の艦隊の旗艦である軽空母の艦橋内で、オペレーターからの報告で初老の女性提督は、一気に連合部隊を叩かんと傘下の全艦艇にMACと呼ばれる艦首に搭載された主砲を照準するように命じる。同時に艦載機を展開させ、同盟側のコヴナント海軍艦隊と共にGGGの連合軍部隊を撃滅するつもりであった。

 

「恐ろしい光景だぜ! 連中は戦争してるんじゃないのか!?」

 

「どうやら、フォルコメンハイト・カンゼンダーは彼らの共同戦線を取らせる程の権力があるようだ。その力をどうして平和のために使わん!?」

 

 火麻が自分らの進路上に展開する多数の大型宇宙艦艇に恐れおののき、戦争をしているはずの両陣営が共同戦線を張って自分等を攻撃してくることに驚愕する。

 両軍に共同戦線を張らせる程の権力を持つカンゼンダーに、大河は実力を認めながらも、その力を平和のために使わないことに激怒していた。

 

「どうする? いつも通り、勇気を出して強引にでも突破するか!?」

 

「無論だ! 予定通りに強行突破し、惑星ファウンに突入する! 艦長、全速前進だ!」

 

「りょ、了解! 強行突破する! シールドを前面に集中しろ! 全速前進だ!」

 

 目前に展開する艦隊に、GGGの面々は臆することなく強行突破を試みようとする。

 流石のレジスタンス軍の者たちも真正面から大艦隊と戦うことに臆しているが、強行突破は何度か行った経験があってか、その指示を実行した。

 

「ミーティングで述べた通り、事前にファイナルフュージョンは承認している! 機動部隊、全機発進!」

 

「各戦闘機大隊、GGG機動部隊に先行し、ファイナルフュージョンを支援しろ!」

 

 事前にファイナルフュージョンを承認していると各担当者に告げた大河は、指揮下のGGG機動部隊に出撃を命じる。合体中の隙を補うためか、戦闘指揮を執る戦隊指揮官は傘下の各戦闘機大隊にその支援を命じた。

 

「こちらジェイアーク、戦闘機隊に続く!」

 

 レジスタンス軍の戦隊に随伴していたジェイアーク級超弩級万能戦艦を駆るソルダートJも勇者ロボたちの合体を援護すべく、ⅩウィングやYウィング、AウィングとBウィングと言った戦闘機隊に続く。

 

「このジェイアークは超弩級戦艦であるが、目前に多く見えるフリゲート艦で500メートル代が基本か。これではコルベット艦だな。いや、掃海艇レベルだ」

 

 ジェイアークを駆るソルダートJは、UNSC海軍のフリゲート艦の大きさと長さで、自分のジェイアークがコルベット艦に見えると言うが、コルベット艦もジェイアークの全長を上回っていることから掃海艇に格下げする。

 

「だが、掃海艇は小型ゆえに機動力がある! それにキングジェイダーにメガフュージョンも可能だ!」

 

 凱と同じく、ソルダートJも臆することなく、目前の大艦隊に果敢に挑むのであった。

 

「っ!? 海軍司令部より入電! 戦闘を停止し、即時撤退せよと!」

 

 だが、何者かの差し金か、GGGとレジスタンス軍の連合部隊、UNSC海軍とコヴナント海軍の連合艦隊による戦いは起こらなかった。

 ヴィンデル・マウザーはフォルコメンハイト・カンゼンダーをこちらの手を煩わせることなく排除する機会と判断し、敢えて勇者たちを通そうと連合艦隊に撤退を命じたのだ。

 

「撤退だと!? 戦いたくなくて、指令を偽造したのではあるまいな!?」

 

「ほ、本当です! 海軍司令部からの命令なんです!」

 

 この撤退命令はコヴナント海軍の艦隊にも届いており、エリート(サンヘイリ)族の提督はグラント(アンゴイ)の通信士に臆病風に吹かれ、撤退命令を偽造したのかと問われるが、ヘッドフォンを渡され、それを耳に付けて真実であると確認する。

 

「っ!? 今だ! 直ちにファイナルフュージョン!」

 

「了解! ファイナルフュージョン、プログラム・ドラァァァーイブ!!」

 

 海軍司令部を介した撤退命令に連合軍艦隊の動きが止まる中、その隙を大河は逃さず、各勇者ロボにファイナルフュージョンを命じる。

 これに応じ、卯都木命(うつぎ・みこと)初野華(はつの・はな)、アルエット・ポミエはプログラムドライブを入力し、ボタンを押して発動させる。命は利き手に手袋を付けて保護カバー叩き割って押すが、華とアルエットは力が無いのか、金槌で保護カバーを叩き割って押していた。

 

『ファイナル・フュージョン!!』

 

 出撃前にギャレオンとフュージョンし、予めガイガーとなっていた凱はプログラムドライブを受信すると叫んだ。

 その後、ガイガーの下半身が真後ろに変形し、コマの如く高速観点して周囲に電磁竜巻を巻き起こして敵側に姿を隠す。電磁竜巻をなぜ発生させるかは、敵の妨害を抑止し、合体を確実に成功させるためである。

 三機のガオーマシン、新幹線を模したライナーガオー、ドリル二本を装備した戦車型のドリルガオー、ステルス戦闘機を模したステルスガオーがガイガーに集結した。ステルスガオーが背部に取り付き、ライナーガオーが両肩に、ドリルガオーが両足に付けば、我々が待ち兼ねていたスーパーメカノイドが誕生する。

 

「ガオ! ガイ! ガー!!」

 

 その名はガオガイガー。

 ガオガイガーを知る者なら待ち望んでいた真の勇者、否、勇者王である。

 

『ガオファイガー!』

 

 後発機で戦闘特化型であるファイティングメカノイド、ガオファイガーもガオガイガーと同じファイナルフュージョン方法を取っていたが、コアユニットであるガオファーから来るプログラムリングと呼ばれる制御プログラムでガオーマシンを誘導するので、合体が成功しやすいのだ。

 ガオガイガーの合体ノウハウの蓄積のおかげで安定しており、トラブルらしいトラブルは少ないのだ。

 

『ガオガイゴー!!』

 

 ライオン型のマシンではないニューロノイドである覚醒人凱号もまた、ガオガイガーの系統を組むスーパーメカノイドであった。

 ガオガイガーと同じ電磁竜巻を周囲に巻き起こし、三機のガオーマシンを自機に合体させ、ファイナルフュージョンを行う。そこに姿を現したのは、ニューロノイド特有のいまいちな見た目のメカではない、ガオガイガーの流れを組み、酷似した姿を持つスーパーメカノイド、勇者王ガオガイゴーであった。

 

 一機ずつやっているのではない、ガオガイガー、ガオファイガー、ガオガイゴーが三機同時にファイナルフュージョンを行っているのだ。

 電磁竜巻が消え去った後に現れた全高30メートル代の三機のスーパーメカノイドと言う圧巻の光景に、両軍の艦隊は驚愕して思わず動きを止めた。

 

「おぉ…!?」

 

「ゆ、勇者だ…!」

 

「それも三体も…!?」

 

「か、カッコいいィ!」

 

「うわっはー!」

 

 コヴナント海軍のサンヘイリ族の将兵らは三機のガオガイガーの同時合体に圧倒され、自分たちの母星で語られている伝説を思い出した。同じくその姿を見ていた小柄なアンゴイ族たちは、三機のガオガイガーの勇ましい姿に心を躍らせ、燥いでいた。

 

「子供の頃、あんなロボットが出てくるアニメを見ていた…!」

 

「兄が見ていたロボットアニメにそっくり…」

 

「俺が持ってるロボット玩具に似ているぞ…!」

 

 UNSC海軍の将兵らも、幼少期の頃を思い出す。

 

「攻撃してこない? ならば今の内だ! ルネ、護、幾巳、一気にファウンに降りるぞ!」

 

 先の撤退命令を受けてか、連合艦隊はGGG並びガオガイガーらに攻撃を行っていなかった。

 ファイナルフュージョン後、敵がどう出るかを見計らっていたガオガイガーの凱だが、これを惑星ファウンへと一気に降下できるチャンスと捉え、ガオファイガーとガオガイゴーを引き連れ、全速力でファウンへと向かう。

 凄まじい勢いで迫る三機の巨大ロボに恐れてか、連合艦隊を組んでいたUNSC海軍とコヴナント海軍はそれぞれの所属に戻り、撤退を開始してファウンへの道を空けた。

 

「UNSC海軍並びコヴナント海軍の艦隊、撤退を開始しました!」

 

「何者かの手に乗せられている気がするが、これは最大限のチャンスだ! 我がGGGとブルー戦隊も勇者たちに続く! 随伴して惑星ファウンに降下せよ!」

 

 撤退していく両艦隊に大河はヴィンデルの影を感じ取ったが、一戦交えずファウンに降下できるチャンスなので、直ぐに即決して三機のガオガイガーに続いた。

 

「一戦交える覚悟で来たが、どうやらその手間が省けたようだな」

 

 ガオガイガーらに続いてGGGとレジスタンス軍の連合部隊がファウンに急行する中、ジェイアークを駆るソルダートJも戦闘機隊と共に向かうのであった。

 

 

 

『ファイナルフュージョン!』

 

 Gストーンから力を授かり、凱のIDアーマーに近い姿となったマリが、脳内に入ってきたGストーンからもたらされた情報を元にその言葉を叫んだ。

 彼女の叫び声に、Gストーンが発見された遺跡の地下にある開かずの間であった重い扉が開いた。開かずの間の正体は格納庫であり、メスのライオンを模したギャレオンのようなメカと五機のガオーマシンらしき動物型のメカが駐機していた。マリの叫びに反応してか、それらのメカは目を光らせて起動する。

 動き始めた六つのメカは開かれた扉を潜り、それらを呼び寄せるビーコンとなったマリの下へ集結するのであった。

 

「ファイナルフュージョン? まさか、勇者王みたいに合体しようってのか!?」

 

「あれを見ろ。合体に必要なメカたちが彼女の方へ集まってくる!」

 

「合体とは、激アツじゃねぇか!」

 

 マリがファイナルフュージョンと叫んだと聞けば、ジョンソンは獅子王凱のようにガオガイガーに合体するのかと言えば、マンドーは彼女の下に六つのメカが集結するのを目撃する。これに灼熱のガイは、熱い展開を期待する。

 遺跡の開くことが無かった開かずの間から飛び出し、マリの下へ集結したメカ、ギャレオンの兄妹機、その名もキャレオンは何らかの合体ロボとなる胴体へと変形し、Gストーンの影響で光り輝く彼女を吸収した。

 

「これが、ファイナルフュージョン…? なら、プログラム、ドラァァァイブ!!」

 

 ライオン型メカに吸収されたマリが驚く中、目前の端末と言うか表示された画面に向け、彼女は本能に従い、その画面に向かって頭に浮かんだ言葉を叫びながら拳を降ろした。

 すると、先の連邦軍と同盟軍の連合艦隊でガオガイガーがファイナルフュージョンをする際に見せた電磁竜巻を発生させる。

 

「おぉ! ガオガイガーみてぇに合体すんぞ!」

 

「期待通りだぜ!」

 

「合体の際に、なぜ竜巻が!?」

 

 電磁竜巻を発生させ、合体しようとする六機のメカに一同は興奮する。一人、竜巻を発生させることを烈火のケンジローは疑問を抱いていた。

 

「馬鹿め、目前で合体するとは。むざむざそれを見逃すと思っているのか? 各部隊、竜巻を発生させたライオン型のメカを攻撃せよ!」

 

 だが、それを見逃すほどカンゼンダーは甘くは無い。

 合体中のマリと六機のメカに向け、カンゼンダーは指揮下の部隊に攻撃を命じた。彼の指揮下にある兵器群が、電磁竜巻を起こして合体中のマリと六機のメカに攻撃を始める。

 

「やはり攻撃されるか!」

 

「テメェらァ! 合体中に攻撃するなんてよぉ! ロマンがねぇのかァァァッ!?」

 

 電磁竜巻を起こして姿を隠していても、攻撃するのは当然であった。マンドーがそれを指摘すると、合体中に攻撃を加えるカンゼンダーらに、灼熱のガイこと凱は激怒し、怒りの炎を滾らせ、二振りの灼熱の剣を振るって必殺技を行う。

 

「火焔、ザァァァンンンッ!!」

 

 その名も火炎斬(かえんざん)

 凱の怒りと共に放たれた火炎の斬撃は、合体中に攻撃を行う敵部隊を焼き払う。怒りで炎が強まっているのか、カンゼンダーの私兵部隊にも配備されていた超巨大ロボ、ブリアを容易く切り裂いて炎上させる程だ。

 

『ぶ、ブリアがァァァッ!?』

 

「合体の邪魔を、するんじゃねェェェッ!!」

 

 合体の邪魔をするカンゼンダーの私兵部隊が運用するブリアを、ロマンの邪魔をされて怒りに燃える凱は次々と斬り捨てて行く。

 

「へっ、センスのねぇ木偶の坊が!」

 

 あっと言う間にブリア数十機を斬り捨てた凱は、そのセンスのないブリアのデザインに、木偶の坊と蔑んだ。

 

「合体すれば、状況を打破できる! やらせるか! 火炎烈火ァァァッ!!」

 

 烈火のケンジローことケンジローも、マリと六つのメカの合体を逆転の策と見て、それを援護するために必殺技を放った。

 その名も火炎烈火(かえんれっか)。背中より抜いた大太刀の刀身に炎を纏わせ、敵集団に向けて放つと、火炎斬と同じく敵を燃やしながら切り裂いた。

 

「今のサムライトルーパーである俺ならば!」

 

 火炎烈火の威力を見て、ケンジローはサムライトルーパーである自分ならばと自信を付け、次々と合体を妨害しようとする敵軍を攻撃する。

 

「お約束を守れねぇ奴は、お仕置きだぜ!」

 

「グローグー、フォースで攻撃しろ」

 

 ジョンソンもマンドーもこの合体の成功が勝利の鍵であると信じ、その援護を行う。

 この援護のおかげか、マリとキャレオンの周りに集まる五つのメカの合体は滞りなく進んでいた。

 イルカ型のガオーマシンであるドルフィンガオーが右腕に、カメ型のガオーマシンであるトータルガオーは甲羅を分離し、左腕に装着される。うさぎ型のガオーマシンのラビットガオーは右脚に、ビーバー型のガオーマシンのビーバーガオーは左脚と同時に変形して胴体であるキャレオンに合体する。

 最後に白鳥型のガオーマシン、スワンガオーが背中に取り付けば、胴体のキャレオン部分から頭部が飛び出し、その頭部にガオガイガーや原型機のジェネシックガオガイガーと同じ兜を被せる。

 

「ガオ、ライガー!」

 

 マリがファイナルフュージョンした合体ロボの名はガオライガー。数百年の時を経て目覚めた古の勇者王である。

 機界昇華の危機が迫る三重連太陽系から逃れた緑の星、否、三重連太陽系の難民たちが、いずれ自分たちの避難先に攻め込んでくるであろうゾンダーに対抗すべく、ジェネシックガオガイガーを元に開発されたスーパーメカノイドなのだ。

 ぶっつけ本番に近いガオガイガーとは違い、開発にはかなりの時間を掛け、数度の運用試験も行われた。だが、想定されたゾンダーは難民たちが逃亡した星系に姿を現すことは無かった。

 ゾンダーが攻め込んでくることなく百年の時が流れると、不要となったガオライガーは元の六つのメカに戻された後、先の遺跡の奥にある格納庫に死蔵される。更に数百年もの平和な時が経てば、難民から住人となった彼らにその存在を忘れられてしまう。

 

 なぜ今になって目覚めたか?

 それは、フォルコメンハイト・カンゼンダーが己の野望の為、この惑星ファウンを地獄に変えた経緯から語らなければならない。




なんか、自分で書いててなんだけど、スゲェ長引く…。

次回から急に跡付けな過去に。

完璧主義の化け物であるカンゼンダーが、惑星ファウンを地獄に変えた経緯となります。
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