スーパーロボット大戦 無限戦争 マリ・ヴァセレート包囲網 作:ダス・ライヒ
名前:ラクサス
性別:男
年齢:85
階級:不明
変身:偽ウルトラセブン
概要:カンゼンダーの父親の代から仕えている執事である巨漢の老人。老いて尚も眼光は鋭く、全盛期の実力は現在の現役世代を遥かに凌駕する程だった。カンゼンダーにではなく、貴族である彼の父に忠誠を誓っている。
ナイフを使った軍事格闘術の達人であり、アイスラッガーを手にした近接戦闘の強さは凄まじい。
自分の命は勿論、カンゼンダーでさえ彼にとっては主の願った一族の繁栄の道具でしかない。裏切り者や逃亡者の始末も請け負い、味方もろとも敵を攻撃するのも躊躇いが無い。
キャラ提供はケツアゴさん
ベルドド・デムス
ウィルティネクス軍ファウン戦線の司令官。年齢は六十歳くらいで階級は大将。
ゲルドバの叔父であり、ウィルティネクスの名家の一つであるデムス家であるが、甥と同じく無能と揶揄され、ファウン戦線の司令官に左遷された。
そんな反発心からか、デムス家の政敵と通じている。と言うか、媚びへつらっており、装備を優遇してもらっている。挙句、横流しすら行っている始末。
戦線司令官であるため、五十万の兵力を指揮下に置いている。
キャラ原案はオリーブドラブさん
ウィルティネクス軍のファウン戦線の司令官であるベルドド・デムスの甥であるゲルドバを拉致したマリは、英霊たちと共に武器商人らが集まる街へと来ていた。
「ほぅ、ボスの言った通り、このクソッタレを連れてきてくれるとは。わざわざファウンに出向いた甲斐があったってもんだ」
ゲルドバを縛り上げて連れて来たマリたちの前に現れたのは、武器商人「ブラックジャック」の使いの者たちであった。パイロットスーツを剥ぎ取られて素っ裸にされた挙句、散々殴られて気絶したゲルドバを見た使いの者は、大いに地獄のようなファウンに来た甲斐があったと喜んだ。
「こいつ、なんかしたの?」
「そいつか。うちの商品にケチ付けて金を支払わなかった挙句、犬を嗾けたクソッタレだ。用心棒のおかげでボスには一発の銃弾も当たらなかったが、俺は肩を撃たれちまったがな」
マリがゲルドバがブラックジャックに何をしたのかと問えば、使いの者は過去に買った商品、即ち武器が使えなかったとクレームを付けて料金を支払わなかった挙句、手下たちを差し向けて来たと答える。
「これで、こいつに負わされた治療費や修理費、弾薬費も含めて搾り取れるぜ」
悠々とゲルドバに近付き、髪を掴んで顔を持ち上げる使いの者は、あの時に負わされた損害請求を利子を付けて搾り取れると口にする。
「その後はどうすんの?」
「決まってる。こいつを売り捌くのよ。奴隷として売れなきゃ、取れる物を根こそぎ取って捨てるだけだ」
「お金は取って良いから、こいつ使わせてくれない? 必要なの」
「なんだって? このクソッタレが必要…?」
ゲルドバをどうするのかと問えば、使いの者は奴隷として売るか、売れなければ臓器などの取れる物は全て取って捨てると答えた。これでは遺跡攻撃が出来ないので、ゲルドバの財産はあげるから本人だけはくれと要求する。
これに使いの者は機嫌を悪くし、髪から手を放してマリを睨み付ける。彼女の護衛の英霊たちは、非常事態に備えてか、戦闘態勢を整えていた。
「こいつに落とし前を付けさせるつもりで依頼したはずだが。このクズが必要だとは聞いてねぇぞ?」
「そいつが居なきゃ、遺跡に攻撃できないから。それに、もう口座番号は聞き出してるし。殴って聞いたら直ぐに教えてくれた」
「フム、利子を付けた損害賠償は補えるが。まぁ、元は取れるな」
使いの者は落とし前を付けさせるため、ゲルドバを連れてくるように依頼したと言って、腰のホルスターに手を伸ばしていたが、マリが彼の口座番号が示したメモを渡せば、元が取れると言ってホルスターから手を遠ざけ、控えている部下たちに下がるように告げる。
「その代わり、何か買い物をしたいんだけど。良いかな?」
「その前に、そこのクズの預金を引き出してないかどうか確認させろ」
代わりにブラックジャックから装備を買いたいと言えば、使いの者はゲルドバの口座から金を引き出してないかどうか確認する。
「フム、一銭も引き出してないようだな。元どころか、お釣りが出るくらいだ。良いだろう、その方がボスも喜ぶ」
数秒後、確認が取れたのか、使いの者は端末を指差しながら買い物をして良いと答えて去って行った。
これで交渉が成立したので、マリはブラックジャックより武器や装備を買うために端末へと向かう。
「交渉成立だな。それで、何を買う気だ?」
「軍隊かな?」
「我々
「あのクズとハゲの軍隊は信用できないから。人員はそこらで揃えれば良いし」
身を潜めていたガウリが姿を現し、何を買うのかと問えば、マリは軍隊を揃えられるほどの武器と装備を買うと答えた。既にケンジローを初め、召喚した英霊たちとゲルドバを人質にベルドドの軍を動かせば良いのだが、彼女にとってはウィルティネクス軍は信用できないので、現地から人員を補充すると答えた。
「軍隊を結成するのか? それで、司令官は誰とする?」
「こいつかな?」
次に私設軍の司令官は誰とするのかと問われると、マリはゲルドバを指差しながら答えた。
どうやらゲルドバを人質にベルドドに軍を動かさせるのではなく、マリがそのゲルドバとなって遺跡攻略を要請すると言う事であったようだ。
それを実施すべく、マリは憑依の魔法を使う指輪を左手の指に付け、ゲルドバの頭に指輪を付けた左手を添えた。
「ラクサス、魔女の現在地は?」
ファウンにある私有地の邸宅でコーヒーを嗜んでいるカンゼンダーは、マリの現在地を問う。代わりに答えたのは、彼に仕える巨漢の老執事ラクサスだ。
「現在、武器商人の集結地に居ります」
「武器や装備の買い物か? フッ、こちらは正規軍を動かしている。傭兵を集めたところで、無駄だ。場合によっては、買収するか。その方が確実に成功する」
ラクサスが端末を取り、マリの現在地があの武器商人らの街であることを伝えれば、カンゼンダーは武器と装備を買い、傭兵を集めていると睨み、成功の確率を上げるために傭兵たちの買収を検討する。
「それより、会う予定の方がお越しです」
「あぁ、通せ。ここで面談する」
その後、ラクサスは来客の予定があると告げる。それを思い出してか、カンゼンダーはこの部屋に通せと返答する。ラクサスは応じて端末を操作し、来客を部屋に招いた。
「どうも。ご面談を受けて頂き、誠にありがとうございます」
数分後に、カンゼンダーに訪ねてくる来客がこの部屋へと来訪した。三人の護衛を伴ってであり、面談を受け入れてくれたことに感謝の言葉を述べて一礼する。
「ん、護衛は必要ないと思うが?」
「えっ? 護衛は付けて良いと…」
「はぁ、付けるなとメールで書いていなかったのか」
来客が三人の護衛を連れて入って来たことに、カンゼンダーは少し驚いて護衛は必要ないと言えば、来客が連れてきて良いと返した。これにカンゼンダーは呆れてメールを見なかったのかと問い、警戒のために護身用に持っている拳銃を手に取った。
そんなカンゼンダーの予想を的中させてか、来客の三名の護衛が彼に襲い掛かろうと拳銃を素早く抜いて撃とうと銃口を向けた。この動きをラクサスは見逃さず、来客のために割っていたアイスラッガーを三本纏め、それを三名の護衛に向けて同時に投げ付ける。
「えっ? えっ!? な、なんでぇ!?」
三人の護衛は眉間にアイスラッガーを突き刺され、同時に死亡する。来客は何も知らなかったらしく、混乱していた。
「おい、護衛の経歴は調べなかったのか?」
「えっ!? 俺、知らなぁっ!?」
襲撃されたにも関わらず、異様なまでに落ち着いているカンゼンダーは、護衛に扮した暗殺者三名の経歴は調べなかったのかと聞くが、混乱している来客は真面に答えられない。それに苛立ってか、カンゼンダーは取り出した拳銃を足に向けて撃ち、来客を激痛で我に返らせた。
「そこに死んでる三人の護衛の経歴は調べなかったと聞いたのだ」
「し、調べませんでしたァ! ぶっちゃけ格安だったんでぇ! そんでめんどくさかったんでぇ! ごめんなさぁいぃ!!」
「そうか。私のミスではなく、貴様のミスか。では、責任を取って死ね」
「えっ!? エェェッ!? な、なんで!? なんでなんですかァ!? なんで俺が死ななきゃならっ!!」
来客が護衛の経歴を調べなかったのは、格安で雇え、面倒くさかったからと答えた来客に、カンゼンダーはそちらのミスであり、責任を取って死ねと銃口を向ける。自分も被害者なのに、その責任を取って死ぬのはおかしいと攻撃する来客であるが、背後に回り込んだラクサスに首を圧し折られて死亡する。
「ラクサス、暗殺者を招いたのは貴様か?」
「いえ、私ではございません。そこの陰謀論で荒稼ぎしたクズが、騙された結果でしょう」
「いや、貴様には疑いがある。この完璧たる私に忠誠を誓わず、既に萎んだカンゼンダー家に忠誠を誓っているな? あんな腐り果てた貴族にしがみつくなどと…」
礼を言うところであるが、カンゼンダーは暗殺者を招き入れたのはラクサスであると疑い、銃口を向ける。これにラクサスは動じることなく、招き入れたのは陰謀論で荒稼ぎをしていた来客者が気付かない所為だと弁明するが、カンゼンダーは聞き入れず、自分に忠誠を誓わず、自分を生み出した貴族のカンゼンダー家に未だ忠誠を誓っているのが証拠であると告げた。
自身が忠誠を誓うカンゼンダー家を愚弄する遺伝子を組み込んだだけの試験管ベビーの彼に怒りを覚え、ラクサスは隠し持っていたナイフを突き刺そうとするが、避けられて逆に銃口を後頭部に突き付けられる。
「老いた貴様にこの私は殺せん。では、これで貴様はクビだな」
「なっ!? 私は生涯に渡ってカンゼンダー家に仕えて来た! 家を勝手な理由で取り潰した貴様などに決める権利が…!」
「もう老いぼれは不要だ、老害。新しい若い執事を採用している。だが、実力はまだ保っているな。チャンスはくれてやろう」
かつてラクサスは現役世代を凌駕する実力を誇っていた。が、それは過去の事。既に老いたラクサスは、自身の全盛期すら上回っているフォルコメンハイト・カンゼンダーに敵わなかった。
そんなラクサスにクビを宣告する彼に、自身が生涯に渡って仕えたカンゼンダー家を取り潰した者にその権利が無いはずだと言ったが、逆に老いぼれの老害は不要と返された。失敗を許さないカンゼンダーであるが、まだ実力が十分に保っていることを踏まえ、チャンスを与えた。
「魔女の捕獲作戦に参加しろ。それで、ポストくらいは用意してやろう」
「くっ…! 成功のあかつきに、家の再興は…?」
「約束しよう。成功すればの話だがな」
そのチャンスとは、マリを捕らえる作戦に参加する事であった。成功のあかつきにカンゼンダー家の再興を約束するのかと問えば、カンゼンダーは約束すると答え、ラクサスを納得させた。
「よかろう。必ずその約束を果たせ。貴様の作戦、必ずや成功させて見せる!」
カンゼンダーの要望に応じたラクサスは、作戦を必ず成功させると答え、部屋から出て行った。
「フッ、老いた伝説はもう要らんのだ」
約束するとラクサスを納得させたカンゼンダーであったが、当の彼は約束を守らず、使い捨てるつもりであった。
魔女の捕獲作戦の準備が進められていることを知らされていないウィルティネクス軍の戦線司令部に、拉致されているはずのゲルドバが訪れていた。
戦線司令部の場所はかつてファウンを支配していた独裁者が逃げ込んだ建造途中の巨大宇宙戦艦であるが、ウィルティネクス軍は無駄な物と見なして完成させず、大量に搭載されていた兵装のみを完成させ、戦線司令部兼要塞として使っている。駐屯戦力は戦線司令部とあって二個軍団相当が駐留しており、要塞の火砲の数も合わさって、難攻不落の如くその守りは堅い。
この戦線司令部を攻め落とすには、軍集団規模の戦力が必要となるだろう。
「おぉ、ゲバよ! 探していたのだぞ! 一体どこに居ったのだ!?」
ゲルドバの到来に、難攻不落の要塞の主にして全五十万のファウン戦線の司令官であるベルドド・デムス大将が出迎えた。部下に探索を出していたらしく、愛称を言った後にゲルドバに近付いて抱擁を交わす。
「どうにか生還いたしました。叔父上」
「叔父上? まぁ、良い! ゲバ、お前が帰って来れば、わしを顎で使う政治屋共も文句は言うまい!」
自分の事を叔父上と呼んだことに違和感を覚えたベルドドであったが、何処からどう見ても自分が知るゲルドバであったので、これで自分を顎で使うデムス家の政敵である有力な政治派閥に文句を言われずに済むと安堵する。
「ここまで戻るのに相当苦労しただろう、ゲバよ。今日はたっぷりと休むが良い!」
「はい、ご厚意に甘えてそうさせて頂きます。それより叔父上。至急、遺跡を占拠する連邦軍への攻撃を願いたい」
ここに戻るまで相当苦労したと思い、ベルドドは休養を取るように告げる。ゲルドバはそれに応じるが、マリの目的であるはずの遺跡を占拠する連邦軍への攻撃を進言した。
「なに、遺跡を占拠する連邦軍への攻撃? ははは、ゲバよ。疲れているのだな。あんな所、攻めるだけ無駄だ。それに連邦もあそこから動かん。放置しておくのが一番だ」
このゲルドバの進言に、ベルドドは疲労で吐いた妄言と決めつけ、遺跡は戦略上に攻める価値も無く、連邦軍はそこから動かないので、放置しておくのが一番だと返して受け入れなかった。
「はぁ、今は受け入れられないと。では、叔父上の言う通り、休養を取らせていただきます」
今日は無理と判断してか、ゲルドバは一礼してからベルドドの執務室を後にした。
「ゲバはあんな口調だったか? 妙に畏まっているが…。まぁ良い、疲れているんだろう」
ベルドドは普段のゲルドバを知っており、妙に目上に対する態度が良かったことに違和感を覚えていた。が、気にすることなく、疲れていると思い込み、普段の書類整理に戻った。
「どうだ? 叔父さんは攻撃をしてくれるのか?」
「駄目だわ。あのハゲ、無駄と言ってる」
部屋を後にしたゲルドバに声を掛けたのは、ウィルティネクス軍の将校に変装したガウリであった。隣には少尉の階級章を付けた士官服を着ているケンジローやスティックが立っている。話し掛けられた瞬間、ゲルドバの口調が女性のように変われば、ケンジローが注意する。
「おい、それだとバレてしまうんじゃないか?」
「あっ、うっかりしてた。さて、どうすべきかな?」
「明日の戦線司令部会議で提案してみるのが良いだろう。無理ならば、マスターの術で操ればいい」
「それも良いな。僕の軍隊を見せても拒否するなら、将軍共を操るか」
ケンジローに注意されたゲルドバが口調を改めれば、ガウリは明日の幕僚たちが集まる会議で、攻撃を提案すると進言する。無理ならば術で操れば良いと言えば、ゲルドバは笑みを浮かべ、自分の軍隊を見せても応じないなら、ベルドドらを操ることを検討するとし、自分の寝室へと向かっていった。
「さて、ここまで来れば良いかな?」
寝室に辿り着けば、ゲルドバは周囲を見渡し、誰もいない事を確認する。
そして、全身に力を入れて自分に取り付いている何かを引き剥がすように力を籠め、深く息を吸い込んで吐けば、ゲルドバの背後からマリが何処からともなく現れる。
どうやら、マリはゲルドバに憑依していたようだ。先のゲルドバの口調がおかしかったのは、マリが憑依して彼の身体を主導権を握っていたからだ。
「な、なんなんだ!? お前は叔父さんに何をさせる気なんだ!?」
「何って? 遺跡を攻撃してほしいんだけど」
「何を言っている!? 叔父さんが動くはず…」
「無理ならやらせるまでだけど。それじゃあ、おやすみなさい」
自分の身体に勝手に憑依し、好き勝手するマリを許せないゲルドバであるが、口を抑えられて眠らされてしまった。
「軍隊を見せても動かないなら、操らないとね」
ゲルドバを眠らせた後、マリはベルドドが自分の要望に応じなければ、洗脳して操るしかないと思い、彼のベッドを占領して明日の会議に備え、眠りについた。
あと三日くらいで来るかな…?
次回はSEEDFREEDOMの謁見シーンのパロかな。