澄野拓海「希望ヶ峰学園?」 作:たくみきんぱつ
長い長い航路はの終わりかけ、オレはかなり眠くなっていた。
窓の外は空が赤いとはいえ、太陽が出ている分明るいはずなのに眠い。
十神……に扮したカムクラに誘拐され、結構な時間ずっと起きていた。何もしてない、ただ座っているだけのはずだがかなり体力を消耗している気がする。
眠気の中、オレはふとあることを思い出した。
そういえば、江ノ島はなんでオレの顔をあんなに近づけて、まじまじと診たんだ? オレの身体を既に調べてあるならあんなことはしなくてよかった筈だ。
…………まさか。
そう思いながら、オレはカムクラの方を見る。相変わらず、ずっと窓を眺め続けていた。
その瞳はとても楽しそうには見えない。深い深い暗闇があって、暗闇を越えた先にだって何もない。形容しようとするならば虚無だろうか。
「……お前…大丈夫か?」
カムクラがこちらを向く。今までこの長い時間、あれ以上質問をしてもこういう仕草はしなかった。赤い目がオレをじっと見つめる。
今までと違って質問ではなく、心配だったからか? コイツのことは江ノ島盾子以上によく分からない。
その時だった。機内がそこそこに揺れて、オレは前の座席を咄嗟に掴む。カムクラはオレが大袈裟に見えるくらい平然としていた。
「ッなんだ!」
「着きました。」
カムクラが数時間ぶりに口をきいた。
着いた? ……アメリカにか?
「じゃあねー澄野君、カムクラ先〜輩。」
江ノ島と戦刃がそう言って、手を振りながら機内の外に出ていこうとする。
このまま行かせたら未来機関の人たちが危ない!
「待て! 江ノ島ッ!」
そうやって、立ち上がった時だった。
オレは腕を後ろに引かれ、足で踏ん張ることもできずに尻もちを着いた。
ゔっ、と声が漏れる。
「…カムクラッ!」
オレはカムクラに裏切られたかのような視線を飛ばす。
お前は江ノ島の仲間じゃないじゃなかったのか!?
「これは警告です。」
「どういう意味だ! なんで邪魔をする!?」
「江ノ島盾子を追うなら、あなたは江ノ島盾子の手によって、江ノ島盾子の指し示す絶望となるでしょう。」
……? 説明されてもあまり理解ができなかった。それが説明として成り立っているのかもわからない。カムクラの視点からは成り立っているんだろうが…。
「オレが…絶望……?」
「未来機関に行くことも推奨しません。そうすれば、あなたは未来機関に巣食うダニに食い潰されるでしょう。」
……ダニ?
「……才能を持たない人間は、ダニの様なものです。」
…………。
どんな思想だよ……。ダニってなんだ、ダニって。
どうする? カムクラは警告だと言った。無視するか?
でもわざわざ警告するって事は、それはつまりオレの身を案じてってことか? いや、それはなんか違う気がする…。
というか、未来機関に巣食うダニって……。未来機関は世界の復興をしながら絶望と戦っている組織の筈だ。なんでそんなネガティブな印象を持つ言葉で使う?カムクラにとってはそんな組織なのか?
オレは蒼月に裏切られたことを思い出す。それだけじゃない、霧藤のこともだ。
オレは彼奴等のことを知らなかった。百日もあって、あの結末だったんだ。
オレは何も知らない。この世界のこともまだよくは分かっていない。
苗木達のことも、未来機関のことも、目の前にいるカムクラのことも、オレはまだ、何もかも知ったばかりなんだ。
今、オレの中で確実に分かるのは、江ノ島盾子が悪い奴だってことだけだ。今アイツを逃したら、大勢の人が犠牲になるかもしれない…。未来機関だって潰されてしまうかもしれない!
オレは、オレはどうすればいい? どうすれば正しい選択ができる? どうしたら間違わない?
……時間はない。
今ここで、オレは未来を選ぶんだ!!
脳内で今までの記憶が流れ出る。
『オレは、お前と戦う!!』
『…主人公でもキドってるつもり?』
『こんなの!こんなの絶対おかしいよ!!』
『俺達は中に居る生徒達を助けに来たんだ!』
『私は、あなたのことを信じるわ。あなたのあの宣言を。』
『もし、絶望に捕まりでもすれば露悪的に処刑されるのは目に見えていることだ。』
『中身は地球上に存在しない生物のもののそれだって、わかったんだよね〜。』
『これは警告です。』
『あなたは未来機関に巣食うダニに食い潰されるでしょう。』
オレは………………
『江ノ島盾子を追う。』
『カムクラの警告を信じる。』
アンケートをしてみようと思います。
気が向けばどっちも書きます。
期限は特に決めてません。
特に票が集まらなければ私の好きな方を書きます。
追記
アンケート内容と更新内容が違うかもしれません。当時はそっちの方が多かったということです。選んだ選択肢の方を読めるように更新を頑張ります。
アンケートの投票が二十を超えてないうちは大分割れていたことを未来の自分に書いておきます。
オレは………………
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江ノ島盾子を追う。
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カムクラの警告を信じる。