「何よこれ……」
「本当にここにガルドがいるのか?」
「たぶん…いると思います。」
古城達は”フォレス・ガロ”とギフトゲームをするため、手紙に書かれていた指定場所に来た。しかし、そこにはあるはずの家はなく、代わりに樹木が生い茂る森林が広がっていた。
「…ジャングル?」
「ハハッ、虎が住んでんだから仕方ないだろ。」
「十六夜さんは本当に緊張感がないですよ。」
ふと、一つの木を見ると、一枚の紙が貼ってあった。
『ギフトゲーム名:ハンティング
プレイヤー名:久遠飛鳥
春日部耀
ジン=ラッセル
暁古城
クリア条件:ホストの本拠内に潜むガルド=ガスパーの討伐
クリア方法:ホスト側は指定武具でのみ討伐可能。指定武具以外では”契約”によりガルド=ガスパーを傷つけることは不可能。
敗北条件:降参、もしくはプレイヤー側が上記の勝利条件を満たせなくなった場合。
指定武具:本拠内にて設置
宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の下”ノーネーム”と”フォレス・ガロ”はギフトゲームに参加します。』
「…指定武具で討伐!?これはまずいです!」
”契約書類”を読み終わると同時に黒ウサギが慌てる。それを見た耀は黒ウサギに聞く。
「このゲームそんなに危険?」
「いえ、ゲーム自体は簡単です。しかし、指定武具となると飛鳥さんのギフトで彼を操ることも、耀さんのギフトで彼を傷つけることもできません。」
「すいません。初めに”契約書類”を作った時にルールを指定していれば……」
「ジン君、貴方のせいじゃないわ。あの外道を叩き潰すのに、これくらいのハンデがあった方がちょうどいいわ。」
「大丈夫。私たちがついてるから。」
そう言いながら四人は森林の中に入って行った。黒ウサギと十六夜は、入口で待つことになった。
☆
一方その頃、”ノーネーム”の拠点に来客が着ていた。
「すいませーん。誰かいますか?」
「何でしょうか?」
リリが扉をあけると黒いフードをかぶった男の人が立っていた。
「こんにちは。僕は暁古城に用があるのですが。」
「古城さんならまだ出かけております。なので私が伝えましょうか?」
「こんなに小さいのに偉いねー。…じゃあこれを渡しておいてくれるかな。」
フードの男は、リリに何かの果実と手紙を渡し告げる。
「その果実は、暁古城以外に食べさせてはいけないよ。お姉ちゃんだから出来るね。」
「はい!わ―――」
リリが『分かりました』と言おうとすると、すでにフードの男はいなくなっていた。
☆
古城達は、家というより館を思わせる建物の中でガルドと対峙していた。
「グォォォォォ!!!」
「これちょっとやばそうね」
「飛鳥はジン君たちを連れて逃げて!」
耀が慌てて叫ぶ。それと同時にガルドが襲いかかってきた。
「ありがとう。春日部さんもすぐに戻ってくるのよ!」
「わかった。」
ガルドを止めてくれている耀に礼を言い、飛鳥はジンに
「ジン君!逃げるわよ。」
「でも、中にまだ―――」
「いいから
途端にジンの目から光が消えていく。ジンは飛鳥を担ぎ上げ、どこにそんな力がと思うほどのスピードで走る。そして、もと来た道の半分ほどのところでようやく飛鳥が止まらせる。
「もういいから、
すると、ジンが突然力が抜けたように後ろに倒れこんだ。当然飛鳥も地面に落とされる。
「う、うわ!」
「きゃ!」
「だ、大丈夫ですか。それより、今のが飛鳥さんのギフトですか?自分でも信じられないほど、力が溢れだしてきました。」
「私は、『私を連れて逃げろ』という意味で言ったのではないのだけど……」
ジンは飛鳥を助け起こしながら聞く。
「どうしてあんなに焦っていたんですか?それに耀さんは?」
「