クワトロ玩具箱   作:かりん2022

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夢を見た。

 

『賢者様……賢者様……』

 

夢を見た。

 

『賢者様、どうか、ウニャのところまで来てください……』

 

《賢者:ウニャ?》

 

 目が覚めると、巨大な猫耳幼女が私を覗き込んでいた。

 だが、その幼女には剣が突きつけられている。視界の隅にはカウントダウンがあって、24時間をカウントしてる。

 私が起き上がると、幼女は歓声をあげた。

 

「ニャー! 賢者様来てくれた!」

 

《賢者:君は?》

 

 声が出ない。でも吹き出しが出た。まるでセリフみたいに。

 

「ウニャはウニャです! 7歳です!」

 

 字幕が現れる。

 

「おい、人形! こいつが殺されたくなかったら俺達に従え!」

「ニャー……」

 

 状況がわからない。

 近くには女神像とお供物。そして食料。

 そして幼い猫耳と犬耳、長耳の幼児、褐色の幼児が合計4人。

 そして黒づくめの男達。

 幼児は順番に人形を目覚めさせる。

 自分は召喚されたのだろうか。どうなってしまったのだろうか。

 

 ……。どうでもいいか。

 

 他の人形も会話をしようとするが、声は聞こえず、吹き出しも見えない。

 褐色の幼児の番になって、人形が起き上がらなくて。

 

 男はあっさりと剣を褐色幼児に振ったので、私もあっさりと呪霊にぶっ飛ばさせた。

 

「な、何だ!? ぐっ」

 

 黒づくめの男達も叩きのめす。

 他の人形も動いていたようだったが、私が一番早かったようだ。

 何だかひどく苛立っていて、自分の感情なのにどうにもできない。

 

《賢者:ここは?》

 

「ウニャ、わからない。誘拐された」

「賢者様、怒ってるの? 賢者様がやったの?」

 

 猫耳の子と犬耳の子が目を潤ませて私や人形を抱えた。

 

《賢者:子供を虐める悪党が嫌いなだけだよ》

 

「賢者様、子供を虐める悪い人が嫌いなんだって」

「僕の賢者様が、ウニャの賢者様はヒーローなのって」

「私の賢者様が、拘束を手伝うそうです」

 

 とりあえず、犯人を縛る。彼らは、ミニャンジャ村という場所の子どもらしい。猫獣人のウニャ。犬獣人のワフ。エルフのサラと、ドワーフのロコ。女神の使徒が興した村で、使徒の子孫の村人は使徒の力を受け継ぐ者が多い。その力を狙われ、攫われ、女神様に魔法の力を頂く儀式をやらされて、異世界から賢者を招く力を得たのだそうだ。

 こちらでは、女神様は実在する力ある女神で、最強女神とも呼ばれているらしい。

 最強。その言葉を聞き、胸が痛くなった。

 また、力を使うとお腹が減る。

 そして、賢者と召喚主はウィンドウを出せるようだ。

 召喚主達がウィンドウをどうにかすると、他の賢者の吹き出しが見えた。

 

 この厄災をどうにかできる賢者を送ってくれた事、女神様に祈りを捧げる。

 送られた私にしたら困ったものなのだが。

 

 名乗る前に、ウィンドウに、表示がなされた。

 

『入力してください

 名前

 属性▼回復属性

 得意なこと

 異世界で活動する気はありますか?▼はい』

 

 属性は幾つかの中から選択制で選べるらしい。

 

《賢者:属性とは?》

 

「賢者様は、ウニャ達を助ける為の魔法を女神様に授けられるんだよ」

 

〈賢者:ま、魔法!? 個性みたいなのが得られるって事!?〉

 

≪賢者:個性って何や?≫

 

[賢者:俺も話に混ぜてください! 個性ってヒロアカみたいな特殊能力ってこと?]

 

「俺もできたー!」

 

 賢者が四人集まり、軽く話す。

 

 簡単な属性やシステムの話を聞く。

 実際にいる神からお力を賜る以上、忠誠は必須だろう。

 守る為の力が欲しいと思った。でも、呪術師として働いていく事はできないだろう。ウニャの側仕えと呪術師の激務の両立は無理だ。

 

《賢者:私は既に就職の為に専門学校に行っていてね。激務だから、ウニャの側仕えと両立は難しいんだ。とはいえ、今の進路に思う所もあってね。考える時間が欲しいかな》

 

「学校! ウニャも行ってた!」

「ワフも!」

 

〈賢者:僕も学校行きたい! 7歳になったら行けるんだ!〉

 

《賢者:待って、君ら、何歳? 私は16歳》

 

 人形だから、年齢がわからないんだよね。これは私が最年長あるかも。

 

〈賢者:僕、緑谷出久。5歳!〉

 

≪賢者:保科宗四郎。10歳や≫

 

[賢者:え、俺、唯一の大人? 24歳、医者だよ。ってまさか、まさかだけど。保科くんの世界とか、怪獣って出たりする!?]

 

≪賢者:当たり前やろ。逆にそっちでは怪獣いないんか?≫

 

[えっ えー!! 漫画の登場人物!? 16歳君、君の名前は!? 何か変わった生き物いる!?]

 

「ウニャは7歳です!」

「ワフは6歳!」

「サラは10歳です」

「ロコ、5歳!」

 

[賢者:あ、ああ。そうだった。今は子供達の事だな。俺は今契約しちゃうよ! 俺には大層な使命もないし、就職先も小さな診療所で、しばらく羽を伸ばすって親にもいってあるし、全然OK! ロコ君に仕えるよ!]

 

「ほんと?」

 

[賢者:ほんとほんと。名前読太。属性、回復属性。得意なのは外科手術! 好きなのは漫画!]

 

[読太:お! カウントダウンが消えて、職業が医術士ってなったな。よろしく、ロコ様! ささっと健康鑑定しようか、並べ並べー]

「読太さん、よろしくお願いします!」

 

 そして、健康鑑定の結果、4人とも健康だったらしい。

 

[読太:で、緑谷君と保科君だが……んー!!! ぶっちゃけお前ら、多分だけど将来、緑谷くんは世界を救うヒーロー、保科くんは日本を守るのをアシストする剣士になるから……よく考えて欲しいっていうか……! いや、どうすればいいんだろうな? これ、パワーアップフラグ? 離脱フラグ?]

 

「ヒーロー! ウニャ知ってる! 強くて守ってくれる人! 賢者様みたいな!」

「ワフの賢者様、世界を救うヒーローなの!?」

 

〈賢者:でも僕、無個性で……〉

 

≪賢者:未来を知ってるんか?≫

 

[読太:漫画で見たってだけだから、本当に現実になるかどうかは知らない。行動で変わるだろうし。えっと、保科君は怪獣退治の剣豪の一族の末っ子で、緑谷君は無個性で爆豪って爆発が個性……汗を爆発物に変える異能を持つ幼馴染がいて、オールマイトが憧れのヒーロー。あってる?]

 

〈賢者:あってる……? かっちゃん爆発させられるよ。すごいの! バーンって!〉

«賢者:あってる≫

 

 私は迷った。何だか怖い。それに、人に呪霊の事って言っちゃダメだし。

 そう思いつつも、私はするりと言っていた。

 

《賢者:私の所には呪霊が出る。名前は夏油傑》

 

[読太:うおーい! もうすぐ嵌められて100人以上殺して離反するやーつ!]

 

「ニャー!?」

「わうっ!?」

「ひゃっ」

「ひっ」

 

[読太:理子ちゃんの護衛依頼もう終わった? 灰原死んだ? 九十九に会った?]

 

《賢者:九十九って特級術師かな? まだ会ってないよ。理子ちゃんの依頼は1ヶ月前に、失敗したよ》

 

[読太:九十九に会ってすぐぐらいの時期に灰原死ぬよ。等級違いで、多分お前らへの嫌がらせ。産土神と戦わされて死ぬ。七海はそれきっかけに呪術師志すのやめて就職。お前は散々依頼の集中で心を削られて心身ともに限界になったあたりで、幼女二人を助けて虐待してた村を皆殺しにして教祖になる。非術師を殺したりして金を稼ぐようになる。多分、最初から五条と殺し合わせるために仕向けられてた。入学段階から]

 

《賢者:は?》

 

「夏油傑さん、お腹すいた」

 

《賢者:あ、ああ。食事にしようか》

 

 私達は食事をする。

 その間に、大雑把に教えてくれた。

 

[読太:緑谷君の世界は、8割が異能者の世界で、異能は個性って呼ばれてる。魔法みたいなものだ。異能を人助けに使う人はヒーロー、悪用するのはヴィランって呼ばれてて、個性は使用が資格制になって厳しい試験を突破しないと使えない。個性は世代を追うごとに威力が上がってて、制度も、教師も、親も、何もかもが新世代に対応できてない。個性は4歳までには発現する。呪霊がいなくて術師ばっかり。夏油君の理想の世界だな。夏油君の世界より地獄だが]

 

[読太:保科君の世界は、大昔から怪獣が出現してて、災害扱いになってる]

 

[読太:夏油君の世界は、一部にしか見えない呪霊と呼ばれるお化けが暴れ回ってて、それを見える人、呪術師が倒している。個性みたいなのがあって、これを術式という。呪術師の数は足りてなくて、呪術師は皆苦しい思いをしてる]

 

[読太:俺の世界は、戦争もあるけど日本は戦争してなくて、普通に平和を謳歌してる]

 

[読太:ウニャちゃんとワフくんとサラちゃんは、初めの賢者ってことで、凄い人を引き当てた。女神様のお導きだと思う。俺だってこっちに専念できる医者ってことで、十分凄いけどな。でもキーパーソン過ぎて、専念して仕えられるかどうかは微妙だと思うぞ。夏油君は敵になるよりはドロップアウトしてこっちに専念してもらったほうが周囲にも本人にもいいと思うけど。どっちみち、新しい賢者を誘うのは急務だな。賢者になると、勧誘が出来るらしいんだ]

 

《賢者:待ってほしい。最初から仕組まれていた? 何を言ってるんだ》

 

[読太:お前の術式は使い勝手が良すぎるんだよ。天元様もいずれ操れるようになるし、ほぼほぼなんでもできる。術式を体ごと乗っ取る能力の呪詛師がいてな。五条君と仲が良くて、体を鍛えていて、術式が使い勝手がいいお前は、五条君の敵対者の格好の獲物だった。六眼を疎んでる、1000歳を超える、半分呪霊みたいな長生きの術師がいる。天元様の例もあるだろ]

 

《賢者:そんな……》

 

[読太:10年。お前は耐えた。でもそれが限界だった。10年後、お前は五条君に殺される。で、呪詛師はお前の体を使って、一年後に五条君を罠にかける。五条君は死ぬ。五条君は情が深いからな。大切な親友を自分の手で殺す羽目になって、その上その体を使われれば動揺する。その隙を狙われた。宿儺の世界斬で上下に真っ二つだ]

 

《賢者:悟……》

 

[読太:呪術高専をやめてウニャに仕えろ。術式を使う最低限の資格を持つフリーの術師になれ。五条から離れて、尚且つ自分の身を守る為に強くなれ。五条を死なせたくないなら。多分、読者の俺が呼ばれたのも、お前らを救わんとする女神様のお導きだと思うから。保科君は普通に強くなって自分で壁を突破していくので知らんが]

 

«賢者:自分については適当やん、まあ、ええけど……≫

 

〈賢者:あの、僕、無個性なのに世界を救うヒーローになるの?〉

 

[読太:夏油君と逆パターンだね。個性を譲る個性の持ち主がいて、君は極めて貴重な個性を受け継ぐ事になる。そして、オールマイトを破った強大なヴィランを討伐する]

 

〈賢者:オールマイトを!?〉

 

[読太:がんば⭐︎ 漫画では個性を譲られる事が決まるまで体を鍛えてなかった事で苦労してたから、訓練頑張れって言いたいけど、その分頭脳を鍛えてたからね。何がいいかは俺もわからん。世界を救うヒーロー様に一介の医者が送れるアドバイスなんざないな。まあでも、ヴィラン討伐したらかなり若いうちにヒーロー引退してたから、それまで頑張れ]

 

「わぅっ じゃあじゃあ! お仕事するの、ヒーロー引退してからでいいよっ いっぱい武勇伝聞かせて! 女神様の力、悪いやつ倒す力になるよ!」

 

〈賢者:ワフ君……!〉

 

[読太:そうか……。あと、自分か仲間に回復属性か光属性が必須だぞ。個性を使う度に体ぶっ壊れるし、そもそも個性譲渡の原因がオールマイトの大怪我だし。あっ オールマイトの怪我は内緒ね]

 

「回復属性でも強い人いるよ!」

 

〈賢者:……。うん、回復属性を選ぶよ。僕がその漫画? の通りに選んでもらえるかわからないけれど……。回復属性なら、怪我したヒーローの勧誘にも使えると思う〉

 

≪賢者:僕も似た感じの契約でええ? 家柄だけは古いから、ちゃんと人柄能力ある人推薦できるで≫

 

《賢者:私も、お願いしてもいいかな》

 

 そして、私達は契約を結んだ。

 

 

 

 

ウニャの僕

《ゲドー》

 戦士

 光属性

 

ワフの僕

〈デク〉

 戦士

 回復属性

 

サラの僕

≪ソー≫

 剣士

 闇属性

 

ロコの僕

[読太]

 医術士

 回復属性

 




マシュマロ
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https://odaibako.net/u/karin2022v
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応援するのは?

  • 堕ちないで呪術師!
  • 潰れないでヒーロー!
  • 健やかに育て防衛隊!
  • ファンよ集え読者!
  • 使徒様のお世話が先だろ賢者様!
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