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【個】プレゼント交換!
「爆豪と緑谷が雄英高校に進学予定か」
「デク! 俺は余裕だが、お前絶対落ちんなよ!! あと負けんな!!」
「が、頑張るよ、かっちゃん」
「2人とも、がんばれよー!」
クラスメイトの皆も暖かい声援を送る。
デクが頑張っていたのは学校中が知っていた事だった。
この10年、いろんな事があった。
最強女神教団は個性の使用に関する資格制度の改革に力を入れていたが、常に乗っ取りの被害との戦いだった。
結局、組織が幾つにも分裂してしまい、それぞれ元気に支持者を増やしている。個性も神が与えたもうた恵であり、それを否定することは良くないということだ。
どちらにしろ、難儀な個性の保持者をサポートしたり、個性が活かせる職を紹介したり、個性の使用強化申請を手伝ったり、政府にヒーロー以外の個性の使用許可を求めて行くおおまかな活動は変わらない。
教団ごとの特色もあり、例えば最強女神教団は無個性のサポートもしていた。
いうまでもなく次代オールマイト育成の為である。爆豪がデクに負けるなと言ったのはそれだ。
世間一般的に、ヒーロー以外も個性を活かしたい、という想い自体には反論はなく、というか賛同者も多く、個性の活用を目指す政治家も出てきて、日本はおおまかにはいい方向へと向かっていた。
悪用しかできそうにない個性、破壊衝動が付随する個性も多く、それらに特化した教団も生まれてしまっていて、両手を挙げての賛成はできないが……。しかし、以前よりヴィランは減り、その動きは歓迎されていた。
もはや原作通りに行くのかどうか誰にもわからない。
そもそも燈矢がヒーローをしている時点でブレイクしていると言ってはいけない。
とはいえ、燈矢は弁えていた。
原作開始時期は今ではないと。
緑谷がヒーローになった時、弟含め、緑谷も爆豪もオールマイトも纏めて完璧な形で粉砕すべく、今は目立たぬように教団の奉仕活動等に徹していた。夏くんにも手を出しかねなかったので、あえて精神不安定な所を見せて操りやすく見せかける細工もしている。エンデヴァーは何も知らず身の程を知ってくれたと安堵している。ココアより甘い考えである。オタクの息子さんAFOにスパイしてますよ。
時がきたらデンジャラスなスペシャルスマブラ大乱闘は確定している。それがAFOだろうとヒーローだろうと、最後に立つのは1人になるだろう。
そしてここまで来て、まさかの当事者のオールマイトも保護者のエンデヴァーも何も知らない悲しみ。そこに守るべき原作の流れはなさそうなのだが。例えばヘドロヴィランも普通に教団に所属して慈善事業をしている。
そして、試験当日。
教師は驚いていた。
「今回は無個性が粒揃いだな……!」
「装備が同じに見えるが」
「無個性を支援する最強女神教団の提供だよ。彼らは無個性のヒーローを生み出す事で全員が輝ける社会を象徴させたいらしい」
教師達はゲンナリした顔をする。
立派だとは思うが、あらゆる面で恵まれた(出ないとヒーローになるのは無理だ)ヒーローにはややわかりにくい信念である。
「無個性について行けるのか……?」
「歩む道の険しさは本人が一番知っているだろうさ」
「それはそうですが……やはり反対です」
「いえ。無個性だからと道を閉ざしてしまうのは反対です」
「間を取って水準を満たした一名の採用にしようかと考えているよ」
その言葉に、教師もオールマイトも納得する。
そして、オールマイトは候補生達を観察した。
無個性達は、壮絶な覚悟を持って戦っているように見えた。
「これ、不合格になったら天罰が、みたいなのとかない? あまりに真剣すぎないかな」
「今年度の試験に合格した1人の無個性ヒーローが神の加護を得て超パワーを得て、いずれオールマイトを超え、日本を救うと予言が出ているそうだからね。彼らは彼らなりに我こそは日本を救うヒーローにならんと真剣に試験を受けているようだね」
「宗教か……」
「それは個性による未来視……ですか?」
「さてね。宗教家のやる事だから、未来視、本当に予言、単なる妄言、なんでもありうる。2度目だけど、水準を超えなかったら合格はさせない。それで納得はもらっているのさ」
オールマイトは考える。
ブレインをしてくれているサー・ナイトアイの個性は未来視だ。
サイドキックとして迎え入れてから一年は、その未来視は完璧だった。
それが、徐々に乱れてきた。
ここ10年、日本に対する占いや未来視といった能力が酷く撹乱されているらしい。
というより、運命をぶち壊す何かが日本で蠢いているのではないかということ。
サー・ナイトアイは個性が役立てない事に恐縮していたが、オールマイトとしては事務処理だけでもだいぶ助かっている。更に言うなら、海外なら未来視が聞くからと、友人の問題を未来視して解決してくれてそれだけでも一生恩にきてもいいくらいだ。
宗教が増えてきたのもここ10年のこと。
接触して見るのもいいのかもしれない。
変えられないはずの未来が、教団を噛ませる事で変えられたという事例もある。改めて試験を見る。
無個性の彼らは、0ポイントの巨大ロボにも連携しつつ果敢に立ち向かっていた。
「やったー! 受かった! 受かったよ、かっちゃん」
「たりめーだ! 散々特訓に突き合わせやがって。激励式行くぞオラァ!」
尚、海岸掃除は教団の奉仕活動の一環としてやり遂げている。
早速異世界に行くと、ワフ様は祝ってくれた。
「無個性の代表として、オールマイトを引き継ぎ、日本を照らし、女神様と僕の威光を知らしめてください。おめでとうございます!」
<デク:必ずや! ありがとうございます!>
デクはワフ様より激励され、気を引き締めた。
それから、無個性の教団員にバシバシと肩を叩かれた。
そして学校に通う。体力測定、ヒーロー実習といい所がなかったデクの所に、オールマイトが訪れた。やっとである。
「デクくん。ちょっといいかな」
「は、はい!」
カバンを持って部屋に行くと、サー・ナイトアイがいて圧を飛ばしていた。
「ひっ」
ナイトアイと握手する。
「やはりだ。未来が安定しない。教団員だと特にめちゃくちゃだ」
「そうか……」
「オールマイト。僕を選んでくれたという事でいいでしょうか?」
デクは焦っていた。ただでさえ負担が並外れているのに、本来に未来より譲渡が遅れている。一刻も早く引き継いでほしい。
「君を?」
「何を知っているのかな」
ナイトアイが問いかける。
「我が教団と、僕、緑谷出久は、悪の化身AFOを倒す為、全力を尽くします。日本を救う為に」
「AFOがまだ生きていると?」
「教団も未来視を持っているのか?」
緑谷は言った。
「僕は5歳で予言をもらいました。OFAを受け継ぎ、AFOを打倒する運命を持っていると。しかし、予言がされた事で未来は変わるんです。変わった未来はもう誰にも読めない。主(ワフ様)は、言われました。より良い未来を掴み取れるよう、頑張りなさいと。確かにAFOは倒せましたが、その未来ではナイトアイを初めとした多くの人間を失い、日本も崩壊してます。そんな未来は認められません。OFAはその力の巨大さゆえ、無個性以外が引き継げば破裂します。沢山の無個性のライバルを用意して、それでも僕が勝ち抜きました。とはいえ、決めるのはオールマイト、貴方です。ここに無個性のメンバーのリストもあります」
「な、なるほど?」
「時期は合うね。そのときのために教団が動いて未来が変わったから、私が読めなくなっていったと」
「そうです。自然に接触が出来た今、オールマイトを治療する準備もあります。治療については守秘義務を負ってもらいますが」
ナイトアイの事情は既に知っている。
向こうから接触もされているからだ。
「君の知っている未来情報を教えてもらおう」
「こちらに資料があります。ただ、OFAは負担が大きく使いこなすのが難しい個性です。候補者の決定は急いでください」
デクはカバンからノートを出して渡す。未来情報、無個性者一覧、数枚の秘密保持契約書。あとはカバンに溢れんばかりの携帯食料。
オールマイトはパラパラと読む。そして契約書にサインをし、ナイトアイに渡す。
ナイトアイもサインをする。
「うん、それは君にするよ」
「いいんですか?」
「試験の内容はちゃんと見せてもらっていたからね。君が一番動けていた。覚悟もあるんだろう? その体の仕上がりは、物心着く頃からの努力抜きにはできない。5歳からの研鑽に敬意を表そう」
「ありがとうございます」
オールマイトの髪を貰い、食べる。
「それでは、治療を行います。お二人とも、偉大なる女神様とワフ様に祈りを捧げてください。そして、オールマイトの快癒と平和を共に願ってください」
デクはオールマイトの膝下に跪いて祈りを捧げる。
オールマイトの体が発光した。
すぐにデクは携帯食料を食べだす。
「……無個性では?」
「加護と個性は別です。ムグムグ。例えば、現時点では隠してますが、僕の幼馴染でもぐもぐ。教団員の爆轟くんは水の加護を得ています。ごくん。僕はOFAの運用で怪我をしまくることが、ハムハム。わかっていたので回復の加護を願いました。チューっ すみません、加護は使うとお腹減って」
「それは、例えば私達も加護をしてもらえたりは……?」
デクはさらにノートを2冊。
「教義と今後の計画の冊子です。そうですね……。入信の案内に3時間ほど掛かります。招待者はオールマイトとナイトアイ、それと相澤先生に限りますので、それ以外には内緒でお願いします。入信する覚悟が出来たら爆豪くんに声をかけてください。AFOとの戦闘を考えると、入信拒否はないと考えてます。加護を渡すのは当然教団の秘奥なので、誰にも見られない場所でお願いします。相澤先生の力添えは必要だと教団では判断してるので、必ず声を掛けてください。では、個性訓練をしたいので、失礼します」
「君宛じゃないのかい?」
「出来るだけ、OFAを引き継いだと知られるのを遅らせたいんです。なら、オールマイトとは人前での接触はない方がいい」
「そ、そうか……」
「個性変更届はUSJ訓練施設での授業後に出しておきます」
そうして、デクはなんとか部屋の外に出た。
「ふやああああああああ」
憧れの人達と話して緊張したデクは、ふやけて栄養ゼリーを吸う。
「おっと、修行しなきゃ」
なんといっても、USJ訓練施設の実習がすぐなのである。訓練施設も用意してある。
正直、ワンムーブ骨折一回の個性なんて恐怖なので使いたくない。でも、デクは数多の無個性を踏み台にしてここにいる。もうこの茨の道を突っ走るしかない。
マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
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https://odaibako.net/u/karin2022v
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