クワトロ玩具箱   作:かりん2022

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【呪】先生、ここキャバクラじゃないです

原作0軸に女神部屋と共にトリップしてしまった面々。

彼らは、ひとまず五条家の人々に治療を行う事で当面の資金を得るのだった。

 

「お疲れやなー。これで元気はつらつやで♡」

「お爺ちゃん、ずっと元気でいてねー」

「怪我が治りますように……」

 

 直哉の火属性疲労回復、五条の闇属性ボケ防止、夏油の怪我治療である。

 代償は全員分のプリペイド携帯とお小遣い。

 

「ドンドンおにぎり握りますよ!」

「灰原、具も入れてあげてください」

 

 ちなみに炊くのは2回目である。祈るとお腹がすくとは説明済み。

 そこへ五条が到着した。

 

「傑!」

「あ、こっちの悟」

 

 祈りを捧げると光と共に傷が癒えていく。

 

「説明!」

「最強女神様に帰依したルートの自分らが部屋ごと帰依せんかったルートの五条家にトリップってとこやな」

 

 直哉はおにぎりをはむり。

 

「最強女神様って何!」

「最強女神様は最強女神様だよ。偉大なんだぞー? 崇めよ讃えよ」

 

 悟様と崇められながら五条。

 

「本当に加護を下さる神様のようで、こちらの悟様方からご祈祷をしていただきました。怪我・疲労・ボケに効果がありました」

「何それ。傑は呪術師?」

「呪術師は辞めたよ。女神様に帰依したからね」

「そーそー」

「呪術界に並ぶ教団組織を立ち上げたんや」

「御三家全員行ったの!?」

 

 流石に驚く。

 

「五条家丸っと、禪院家は若い子がちらほら、加茂家は憲紀くんだけやなー」

「教団は若者が多いですね。本当に奇跡をくれる神様だから、支持者は多いですよ。呪術界もこの前パンフ貰っていきましたし。……今更なのですが」

 

 七海はパンフを用意する。

 

「僕ら、10年間見込みのある人は勧誘してたからね! 残ってるのって正直、僕たちを信じてくれなかった人か、この人はダメだって判断した人だけなんだよね」

「女神様のご加護を受け継ぐ次世代の事を考えて、早めに子供作りたいねって合コンとかのセッティングしようって集まったんだよね〜」

「要は恋バナやな!」

「ゲドーくんとGLGは親友離れしてからやなーって」

「それはダメ」

「ははは。いっそ双子の子を狙っちゃう?」

「美々子と菜々子? いいと思うよ!」

「それは流石に犯罪臭がするからダメ」

 

 きゃっきゃっきゃっきゃ。

 

「それ、例えば僕も帰依できる?」

「残念だけど、ややこしくなりすぎるから、この世界での信者募集はしたくないかな……。それに、このご加護、女神の使徒たるウニャ様へのご奉仕前提なんだよ。そもそも祈祷は召使へのお仕事道具の下げ渡しだからね。本来の仕事を疎かにすることは許されない」

「そっちの僕もウニャ様の下僕やってるの?」

「そうだよー。この前は護衛で活躍したよ!」

「戦闘用員多いから活躍できる機会滅多にないねんな。羨ましいわ」

「必要時に召喚魔法で召喚されて仕えるんだよね」

 

 きゃっきゃっきゃっきゃ。

 

「洗脳の可能性は?」

「んー。あのね悟。忠誠を誓えば術式をもらえるって言われたようなものなんだよ。術式を持てなかった人達は進んで契約してくれたし、術式持ってる人も喜んで契約してくれたよ。洗脳の必要なんてどこにもないんだよ。逆らえば、本当に加護をくれる女神から見放される。それでなくとも、普通は感謝で一生懸命働くよ」

「まあ、そうね。どんな事ができるの?」

「属性武器が出せるよー。あとは属性回復。闇が心で、光が傷で、炎が疲労回復。他は内緒」

 

 そうして、それぞれ武器を出して見せる。

 

 きゃっきゃっきゃっきゃ。

 

「仲がいいのはわかったよ。戻り方に当てはある?」

「さあ?」

「直接的な神託はすげー少ないんだよな。バイトしながら帰還出来るか様子見したい」

「せやな。無責任にかき乱したくないわ」

「お告げ通りだと、ウニャ様に会えなかった私って、呪詛師になってるかもう死んでるかだよね。私はここで祈祷のバイトさせて欲しいかな」

 

 そこで、のほほんとしていた一同が一変した。

 

「警報や!」

「召喚待機します」

「僕呼ばれたから行ってくる!」

「私も行ってきます」

「僕も」

 

 そして消える五条、伊地知、乙骨。

 

「なんかあったの?」

「ウニャ様の所に盗賊が出たみたいなんだ。これは下手に動けないから祈祷によるバイト一択かな。その代わりに食料をたくさん貰えるかな。大人しくこの部屋に引きこもって迷惑は掛けないよ。あ、お風呂とお洗濯とトイレはお願いしたい」

「んー。一応、報告はしていい? 僕が2人揃って報告あげたほうがいいと思う。そんで呪詛師じゃない傑がいるって知らせたほうが事故がない。京都校で祈祷のバイトできる?」

「もちろんだよ。ありがとう、悟。迷惑掛けるね」

 

 その後、帰還した五条と夏油と五条の3人、連れ立って報告へ。

 

「五条と夏油がセットで離反した世界の転移者だと!?」

「直哉と憲紀もいるんですけど。むしろ離反したのはそっちじゃないの?」

「どうした御三家!?」

「何故そんな事を!?」

「女神様に帰依したからだけど」

「何故宗教に!?」

「加護で色々くれたから? もう忠誠心マックス!」

「何をくれたら従うのだ、六眼よ」

「傑の未来を予知して呪詛師になるのを防いでくれたのと、傑と一緒が良かったからかなぁ」

「相変わらず仲良しめ……」

「あと術式くれた」

 

 そういって、女神信者の五条は闇の武器を出して消した。

 

「は?」

「本物の実在の女神でさ、帰依すると忠誠と引き換えに術式くれたんだよね。あっ 今は並行世界に飛ばされてる状態だから、信者は応募してないよ。悪いけど」

「無下限があるではないか」

「術式ない家の奴らはめちゃくちゃ喜んでたけどね。術式持ちも喜んでたよ。もちろん僕も嬉しい。僕細かいの苦手だから、闇属性を手に入れて苦手が消えたし」

「まあでも、傑の事信じられないってのはいると思う。だから」

 

 向こうの五条は、夏油と頷きあうと、ぺろっとチケットを出した。

 

「『夏油傑が五条悟の事をなんでも1ヶ月聞く券』!」

「夏油傑が五条悟の事をなんでも一ヶ月聞く券!?」

「は? 何作ってんの傑!?」

「これを使って、こっちの悟に1ヶ月京都校で祈祷のバイトするよう命じてもらえば、信じてもらえるかなって。ウニャ様のための資金調達で売ったやつだから、チケット使ってる最中はウニャ様も召喚お目溢ししてくれるし」

「ちなみにこのチケット、俺こと五条悟にのみ! 有料で販売してます!」

「三年分発券してあるんだけど、別に悟のお願いだったら私、なんでも聞くし余ってたんだよね」

 

 ざわざわざわざわざわ。

 

「言い値で全部買う」

「言ったな? じゃあ一枚だけ売るわ。1ヶ月分の俺らの携帯料金と食費と五条家滞在費用はそこから出してね。お小遣いは流石に自分たちで稼ぐよ」

「全部っつったら全部出せ」

「ええ……三年もこっちにいる羽目になるとは考えたくないんだけど」

「三年分セットで戻れるまで保証してやる。一週間で帰れてもな」

 

 チケットは追い剥ぎばりに買い取られ、即座に使われた。

 

「じゃあ傑。とりあえずお前今から俺の補助監督その2な。ずっと俺といろよ」

「えっ まあそれでも良いけど」

「傑、呪霊の取り込み大量にさせるとおかしくなるからそれだけ気をつけてね」

「了解」

「……まあ良い。そちら基準の等級引き継ぎで任務を振らせてもらう。夏油は六眼が責任持って監視せよ。とりあえず1ヶ月」

 

 総監部は、ほぼ正確に1ヶ月後の争いを予見した。

 それまでは放置すればいい。放置したほうがいい。

 

「ウニャ様のお世話と特に今は盗賊撃退任務が優先だから、僕らのペースで仕事させてもらうよー。補助監督やってたメンバーもいるし良いよね?」

「よかろう。ひとまず六眼は投げ出した任務に戻ってもらおう」

「私たちのせいで、仕事を中断させてごめんね悟。行こうか」

 

 そんなわけで、差し出された手を五条は握った。

 

 ……。…………。

 

「脳がバグるわ」

 

 不足していた傑分が補充されて喜ぶ五条の魂だが、この傑分は偽物なのだ。

 これ以降、悟の中ではいつでも傑肯定派と偽物否定派が大乱戦する事となる。

 でもとりあえずこの手は2度と離さない。

 

 それはともかく、五条家に並行世界とはいえ次期当主候補直哉と次期当主候補憲紀が保護されるのは許されねーのでさっさと寄越せと禪院家と加茂家から猛烈な抗議が行くのだが、17歳の猫耳女子高生とキャッキャウフフするのに慣れ切った今、今更腐ったドブにつかりたくねー2人なのです。




マシュマロ
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