「悟。私の属性は光なんだ。少し披露するね」
「傷が癒せるんだっけ? あと、武器が出せる」
「そう、あと、こういうこともできるよ。セイントファイア」
呪霊に魔法を掛けると、燃えながら消えていく。
「凄いじゃん」
「ふふ。悟ほどじゃないけど、私も出来ること増えたんだ。でも、これだけでお腹ぺこペコだけどね」
「僕、朝ごはんまだなんだよね、一緒にご飯食べよ」
「そうだね」
そしてファミレスである。
「悟、腕組んだままだと食事できないよ……」
「出来る出来る」
そう言いつつ、呪専に戻る。
「伊地知ー。置いてってごめんね。急用があってさあ」
「こちらの世界の伊地知かい? よろしくね」
「特級呪詛師の夏油さん!?」
伊地知がハワワ、となる。
警報がめっちゃなる。
慌てて来た夜蛾が、傑を見て少し緊張した。
警報をまず止め、お茶を出した。
「話は聞いている。並行世界の傑、だったか」
「はい、夜蛾先生」
「何か証明できるものはあるか?」
「これはどうでしょうか」
光を浮かべる。
「警報が鳴らない?」
「呪術ではないので。これは女神様のご加護です」
「女神様に帰依したと聞いたが……信じがたいな」
「どのみちこちらの世界で布教の予定はないので、信じなくても良いですよ。悟の監視下にあるという事だけ納得してもらえたら」
「これ、傑がなんでもいうこと聞いてくれるチケットね。呪術師のくせにこんなん作るの信じられないけど」
「ほう。なら、身を守る以外に人を傷つけないと命じられるか」
「ええ〜」
「私はいいよ、悟。やってくれ」
「人を傷つけないでね。ただし、僕の許可があったり傑や教団メンバーや生徒達を守るためなら別!」
「わかった」
夜蛾はその言葉にひとつ頷いた。
「では、傑にはこの任務を……」
「あっ そういうのなしね。傑は僕の補助監督その2にするから」
「悟。傑はお前のクラスメイトの傑ではないのだぞ」
「わかってるってぇ」
夏油の肩を組み、ベタベタ触る五条がわかっているとはとても思えない夜蛾だった。それから数日後。
「って事で、並行世界で離反しないでくれたルートの僕の親友です! あと、こっちの乙骨は並行世界の乙骨、こっちの乙骨は転校生の乙骨ね!」
「こっちでは初めましてだね。よろしく」
「よ、よろしくお願いします」
「皆とは仲良くさせてもらってたので、今度も仲良く出来たらって思います」
「しゃけ!」
「場合によっては離反する奴ってことだろ? 大丈夫なのかよ」
「どちらにしろ、呪術界は離反してるんだけどね。女神様に見放される事を考えたら、とても悪いことは出来ないよ。重傷は無理だけど、軽い癒しの祈祷が使えるから、硝子の手が足りない時は私も癒せるよ」
「癒しの祈祷ね……胡散くせー。乙骨もめちゃくちゃ呪われてるし」
「あ、それ僕が自分で呪ってるんだ。婚約者が死んじゃってね。現世に縛り付けるにはこれしかなくて」
「えっ」
「あとでこっちの里香ちゃんにも死者の声を使ってあげるから、ゆっくり話しなよ」
「それは顔合わせの後にしてくれない? 皆、これから教団メンバー紹介するから、オリジナルと間違えないようにね。特にオリジナルの傑は呪詛師だから、間違えたら死ぬよー」
乙骨の呪いが爆速で解決である。
そんなわけで、五条達は顔合わせした。2Pカラーと言う事で、白を纏っている。
後、七海や家入、恵も顔合わせの場に呼ばれている。
「灰原!」
「やぁ、七海!」
連絡を受けた七海は、灰原を見て脳がバグる。
会えて嬉しい。でもこの灰原は偽物なのだ。
「僕の気持ちわかった? 七海。もうめっちゃバグるよね」
「……そう、ですね。灰原は、呪術師の仕事についてどう思います?」
「僕は呪術師辞めたからねー。でも、人を治療するのも、自分のレベルに合わせた呪霊を倒すのも、ウニャ様にお仕えするのも、楽しいよ!」
楽しい。そうか。灰原は幸せなのか。その言葉な七海の心に染み入った。
「そう、ですか。今後の予定は」
「治療か討伐か迷ってるんだよね。どっちも人手不足だし」
「なら、治療を優先していただけますか? 家入さんの隈、凄いことになってますし」
「そだね、これから、僕ら、闇、光、火、雷で家入さんのスペシャル祈祷するんだけど、七海も参加する?」
「おい、聞いてないぞ」
「参加、とは」
「一緒にお祈りしてくれるだけでいいよ」
「ってことで囲め囲めー」
「うわー何をするー」
「ちょっとマッサージもするよー。横になってね」
ということで、家入を囲んでお祈りの体制である。
マッサージも交えて、なんか怪しい儀式っぽくなってる。
「硝子ちゃん、元気になってやぁ♡」
「硝子、元気になぁれ♡」
「家入さん、頑張るあなたに女神様のご加護を!」
「硝子、若々しい感じに治療するよ」
「家入さん、元気になってください」
「闇が3人もいります? これ……。家入さん、頑張ってください」
「五条さんで練習重ねてるので安心してください」
「お前らきっしょ……お……おお……!? あー気持ちいい」
家入は光り輝き、隈は無くなった。
マッサージもエロさはなく、魔法をかけながらなのもあり最小限揉みほぐすだけという感じだった。弱い電流が流れて心地いい。
「お水をどうぞ。女神様に頂いたお水と女神様の恵というおひたしで、おひたしを食べると破傷風とかにならないんです」
「おいしい」
久々にスッキリした心持ちだった。外から中から浄化された感じ。
「女神様にお礼言うて!」
「女神様ありがとう。お前らもありがとう」
「硝子、いつもお疲れ様」
「一週間に一度くらいリフレッシュしよっか」
そしてガサガサとおやつを広げていく。
「でも皆でやるとやっぱ凄いな、いつも二、三回祈祷しないとなのに、一回じゃん」
「えっ そうですか? よっぽどの重症でない限り2回もする事あります?」
「直哉さん、マッサージに隠れて3回ぐらい祈祷してましたよ」
「思いやりが足りないとかわかっとるわ! しゃーないやろ、呪術師歴長いんやし! お腹ぺこぺこやぁ」
「やっぱり私みたいなエセ光属性は灰原のような真の光属性には勝てないんだね……」
「あっ えっ 違くて! 俺は傑の治療すげー好きだし! 治療中に傑、いっぱい約束くれるし!」
「夏油さんは積極的に治療対象口説いて気分上げてかないと癒せないんですよね」
ワイワイワイワイ。
「僕も癒して!」
五条がベッドに寝転がると、わぁっとよってたかって治療する。
「わー! いいじゃん! すごくスッキリする! 傑の治療あったかーい!」
「ふふ、私の癒しは悟に一番効くんだよ」
イチャイチャイチャイチャ。
「マジでその人の為にどれだけ真摯に祈れるかが治療の成否を左右するからな」
チューと栄養ゼリーを飲みながら五条。2回も頑張ったのでおやつのお時間です。
直哉はもう少しがっつりジャムパンを貪っている。
「えっ ということは、五条さんが敵対してる総監部とかは」
七海の質問に、教団メンバーは重々しく頷いた。
「悟くん、憂太くん、雄くんはそういう人にも治療できるんやけど、ちょっと効率は落ちるなぁ。ウニャ様のとこは戦闘特化だけで生産とか身の回りのお世話とか回復とかそれ以外の事が出来るのがほとんどおらん……」
「悟のそういう所、私は凄く好きだよ。非術師は大体癒せない自分が惨めになるよ」
「傑くん、一番ムラあるしなぁ。その点五条家は立派やな。ムラが少なめの人多いやん。硝子ちゃんはムラもないけど低空飛行やし……硝子ちゃんは普通に氷属性とか選べば良かったんやない?」
「チクりますよ! チクりました!」
「雄くんのイケズ! あ“ー!! 吊るされるやん、自分!」
「じゃあ傑は俺せんよー!」
「ずるい! 僕も専用!」
「君はそもそも怪我しないし、反転術式使えるじゃないか」
「傑のヒールはすっごいあったかいから特別♡」
イチャイチャイチャイチャ。
はえー家入さんにマッサージいいなぁと遠くで見守る伊地知に流れ弾が急に飛ぶ。
「伊地知もどう? おいでー」
「い、いいんですか!? 何かの罠とか!」
「ないよ、いつもお疲れ様」
「悟の真心を疑うのかい?」
「いえっ!! お願いします!!!」
「私も灰原のあったかいヒールを受けたいです」
「それパンダも出来る?」
「しゃけしゃけ!」
「俺もいいですか?」
直哉がざざあっと距離を取る。
「……なんですか」
「いや、自分めっちゃ恵くんに憎まれとるから。こっちではなかようしてくれるとええな、と」
「なんだよ、ボコったのか?」
「自分が禪院家から逃げて、真依ちゃんと津美紀ちゃんも勝手に続いて、しばらく真希ちゃんと恵くんに目の仇にされてたんや。真希ちゃんは入信して誤解解けたけど、恵くんは禪院家の後継として入信許されんかったから……」
「真依が入信? ああまあ、確かに実際に加護あるんじゃあな」
「真依ちゃんは怒ると怖いんやで。何せ数少ない生産属性やからな。逆らったらあかん。津美紀ちゃんも何かと重宝する数少ない土属性やし」
「……じゃあ私は?」
「一番多い闇属性やからな。いっくら雑に扱っても大丈夫や。自分のがレア! まあええわ。2人ともどーぞ」
「そーかよ」
真希は毒気を抜かれて笑った。自分の知る直哉と、2Pカラーの直哉は違うのだと理解できた。なお、理解したくない人が若干二名。
とにかく、生徒や教師や補助監督、術師にスペシャル豪華な治療セットを施していく。
それらは、彼らは聖職者で、呪術師とは違うのだと強く印象付けるのだった。
それから、東京校と京都校で交互に週1でスペシャル治療デーを設ける事になったのだった。
その後、話し合いの結果、灰原は京都校で治療をする事になった。
夏油は相変わらず悟に連れ回されているので。
マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
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https://odaibako.net/u/karin2022v
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