「やはり、オールマイトは最高だ! この俺がオールマイトの象徴を引き継ぐのだ! 聞いているのかね! デクくん! メドローアくん!」
「聞いてねーよ! っていうかなんでオメーが女神様のチェックすり抜けてんだよ、マジで!」
「あ、あはは……。まあ女神様公認で更生可能ってことで。こう見えて、ワフ様のお気に入りだし、数少ない生産属性だし、役立ってるし……」
「けどよ! なんで俺たちが同じ班!?」
今日、デクと爆豪とダークマイトは教団のボランティア活動に来ていた。
AFO問題が片付いたので、ワフ様から力を得たものに、ワフ様は二つ義務を課した。一つはワフ様の身の回りのお世話。一つは、定期的なボランティア活動だ。
女神様の信徒として、女神様に幸せをいただいた分、周囲を助けなさいという事である。
デクのような回復属性は簡単だが、爆豪や燈矢のような攻撃系の賢者にはなかなか難しい。それで、緑谷の護衛としてお仕事をしているのだが。
今後、問題を起こしうるオールマイトの厄介ファンの代表格として、オールマイトはダークマイトの対応に苦心していた。
ダークマイトの説得に向かったオールマイトだが、光属性を得たオールマイトはあまりにも光属性だった。ダークマイトはその圧倒的光の輝きに説得には応じたものの、全力でオールマイトの後を継ぐと大暴走。
闇属性と生産属性と悩んでいたが、結局、個性を活かすべく生産属性を選択した。
闇属性だと悪堕ちした時マジで手がつけられなくなるので生産を薦めたという事情もある。
これとオールマイトの友人のデヴィッドの研究により、アンナがいなくても個性を超強化した状態で使えるようになったのだ。
ダークマイトは生産系の個性なのにスペシャル強いというマジで凄い男である。
人の話を聞かず、妄想癖な所を除けば有能な男なのである。
オールマイトは、なんとか1人でも多くのヴィランをヒーローないしワンドへと変えたいと更生活動に力を入れており、今回、古参の信者である緑谷と爆豪を頼った形である。2人は信徒としては先輩なので。
なお、ワンドとは新しい言葉で、語源は魔法の杖。
ヒーロー資格より遥かに取りやすい個性及び魔法を使える資格である。
個性を全て封印するのはかえって犯罪を増やすと言うことで、新たに創設された制度だ。ワンドには級があり、言うなればワンド資格の頂点がヒーローとなる。
「やあ、頑張ってるね!」
「「「オールマイト!!!」」」
「私は君達がワンドとして活躍しててとっても嬉しい! その調子でヒーロー資格を取れるように頑張ろうね! さあ、今度はこの病院に行ってほしい」
「「「了解」」」
そして移動していると、突如として黒い霧に襲われた。
「デク!! 下がれ!」
「これは物質的な霧ではないね」
「かっちゃん! ダークマイト!」
そして、3人は学校に倒れていた。
「緑谷、爆豪、どうした? この男は?」
「ん? 呼びましたか、相澤先生!」
相澤先生は、2人いる緑谷に戸惑う。
「緑谷が2人!?」
「相澤せんせ、い……。ここは……なぜ、僕たちは学校に……?」
「とにかく、保健室に連れて行くぞ。元気な方の緑谷。手伝え」
「はい!」
そして、保健室に移動した。
聞きつけたオールマイトも駆けつける。
「相澤先生、今日は白雲さんはいいんですか?」
「休日なんだから、白雲の所にいてやれよ。最近ようやく安定してきたんだろ」
「白雲。確か、AFOに脳無にされてた男か。今入院しているとか」
3人に気遣われて、相澤先生は困惑した。オールマイトも動揺する。
「は? 白雲は死んだ。AFOってどういう事だ。脳無ってなんだ。入院ってどこの病院だ!」
「AFO!? どういうことだ」
「えっ あっ まさか過去とか!?」
「お前、何年生だ」
「こっちの世界は、僕は一年生です!」
「僕は2年生です……。白雲さんはUSJ実習の時に保護して……いや……まずいな闇属性がいない」
「おいデク、過去ってなんだ?」
考え込むデクに爆豪が問う。
「ここは女神様のいなかった世界なのかもしれない。白雲さんを助けるのは死者の声が必要だから、僕たちでは助けられない」
「なんてことだ! 私が生産属性を選んだばっかりに!」
悲劇に浸るダークマイトを無視して、緑谷は確認を進める。
「とにかく先生、USJ実習はいつになります?」
「明日だ。で、事情は説明してもらえるんだろうな? その男は?」
「この人はダークマイトさんです。オールマイトの大ファンで、今、オールマイトの更生プログラムを受けてて、その一環で僕とかっちゃんのボランティア活動を手伝ってもらってました」
「私の? そいつも私の生徒ってことかい?」
「オールマイトの後継者の座は私が奪い取る!」
「だそうです。それよりも、USJ実習、俺達も連れて行ってもらえませんか? ヴィランが襲ってくるんです」
「白雲と志村転弧を諦めるにしても、一歩間違えれば犠牲者出てたかもだしな」
「「諦めてたまるか!」」
「うーん。じゃあまず、ご飯をいっぱい用意してください。あと、オールマイト。覚悟を決めてもらいます」
「う、うん? 協力できることはなんでもするよ」
それから、根津校長も交えて会議をする事に。
話を聞いた根津校長、相澤先生、オールマイトは頭を抱えた。
でも緑谷と爆豪はAFOがあっさり倒せたのを見てしまってるし、超強力に育ったクラスメイトを知ってるのでなんとかなるやろと思っている。ダークマイトもいるし。
2人は忘れている。そのAFOをあっさり倒した次世代ヒーロー荼毘くんは、この世界ではヴィランなんすよ……。
もちろん、将来立派なヒーローになるクラスメイト達も今は殺気で動けなくなるような卵である。
それをわかっている根津校長は中止にするか、万全の対策を打ってヴィランをお迎えするかで死ぬほど悩むことになる。
マシュマロ
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