D×D? あのギャグ小説がどうしたって? 作:名無しのごんべい
文ちゃんの天敵が決定しました。
七話 「一兄ってドMでもあったんだね。リーア姉のお尻はどう?」 「最高です!」
はい皆さんおはこんばんちは! 小野木 文です!
突然ですが、私は今謎の空間に来ております!
あたりは薄い霧で覆われており、地面は靴の半分くらいがつかる程度に水浸し! 少し向こうにうっすらと地面と木らしきものが見えます!
実は私、ここに見覚えがあるんですよ。
いや、私はさっきまで自分の家のベッドでパジャマ(裸Yシャツ)で横になってたはずなんですよ? 間違ってもこんなところにいつもの制服姿でいるはずがない。
なんで裸Yシャツかって? そんなもんアンタラの欲情を煽るために決まってんだろうがぁ!! というのは冗談で実は前世の兄のせいだったり……。
「朝起きて裸Yシャツ姿の妹を起こすことこそ我が生きがい」と言い切った兄さんはかっこいいと思う。
そしてそんな兄さんに流されて裸Yシャツで寝るのがデフォルトになった私はどうかしてる。今更? ナニヲバカナ……。
で? 何の話だっけ?
あーそうそう、ここに見覚えがあるって話でしたね。なんだったかなぁ……。
「くそう、この喉にブリの骨が刺さったかのような不快感……ってブリの骨はまずい。ガチで死ぬ」
なんだろう、最近じゃないんだ。もっと昔の……そう、前世。多分前世だよ。前世の……こんなファンタジーな景色はないはずだから、直接じゃない。間接……液晶越し?
「! 思い出したぁ! ダーリンの部屋じゃんここ!」
そうだよ! 水の神殿のダーリンの部屋じゃん! いやーすっきりした!
そうそう、私が後ろに少し進んだら……ほらあった! 鉄格子でふさがれた扉と材質不明の石の壁! この後ろに回ろうとしても見えない壁が……なかったわ。普通に後ろに回れたわ。
じゃあ真ん中の小島がダーリンの出現ポイントで、その奥にはこれと同じ壁があるはず。いやー思い出せてよかった! 時岡は名作だしね!
「……って違う! 思い出してどうしろってんのよ! っていうかここがダーリンの部屋ならチョー危険ジャン!」
急いでハリセンを構える私。いや、ハリセンでどうしろって話だけどね。
もしここが本当にダーリンの部屋ならここは時岡の世界、昨日まで私が15年間にもわたって生きてきた世界とは違ってギャグ補正なんてものは存在しない。
こんなちっぽけなハリセン一つでダーリン相手にどうしろと?
「シリアスなんて嫌いだ……ギャグぅぅぅぅぅぅ!!! 早く来てくれぇぇぇぇぇぇぇ!!」
来てくれぇぇぇぇぇぇぇくれぇぇぇぇぇぇくれぇぇぇぇくれぇぇぇ…………。
木霊でしょうか? いーえ、絶望です。ふんす!
いったいどうやって戦えばいいんだ! 誰か教えてくれ! ハリセンは何も答えてくれない……!
「こ、こうなったら先制攻撃じゃぁ! くらえ、たらい落とし!」
多分ダーリンがいるであろう真ん中の小島の木の奥にたらいを落とす。
ゴワンゴワンゴワンゴワン……。
たらい は むなしく くう を きった !
……ゆーめーであるーようにー、私は瞳を閉じた。
寝よう! 多分寝て起きたら私はベッドの上、こんなことはなかった!
と思ったらだんだん眠くなってきた。やった! 第三部完! アーアーアーアーアアアアアーアー文ちゃん大勝利UC。
『やれやれ、これは次回に持ち越しか。お前と話すことができるのはいつになる事やら』
んぇ? 誰かいるの? ちょい待ち、目が開かない。あ、やば、意識が……。
「……いや、なんでさ」
目が覚めたら、そこは自室のベランダでした。
ベッドからここまでの距離は約2メートル、寝相にしてはダイナミック過ぎないかニャー。
よっこいしょと体を起こしてウォッチ! 今何時!?
……朝6時ー! はやい! 早すぎる! 妖怪の仕業じゃ! 悪魔と天使と堕天使はいるけど妖怪っているのかな?
っていうか早すぎて暇。なぜか眠気のないすっきり快眠だし学校まであと2時間はあるし。
「散歩でもしますかー」
そっのまっえに朝ごはん! 食パンをオーブンにシュゥゥゥゥゥゥゥッ!! 蝶! エキサイティング! 3分にセットしてそのままオーブンの前で待機。まだかな? まだかな?
……ダメだ、この3分間だけでも限りなく暇になる。制服に着替えるか。
着替えシーンはキンクリ! すべての時間は消し飛ぶ! 今日のボス、ハトのフンを頭からかぶってショック死。
着替えが終わるとそこにはホカホカと湯気を立てる食パン。マーガリンを用意するぜ! 決してチーズをのせ忘れたとかじゃない!
そのまま食パンを咥えて外に出る。散歩……どこに行こうかなぁ……。
ん? 公園に人影発見! ってあら? あれって……。
「……やっぱりリーア姉もドSだったんだね! 私もいじめて~!」
「あら文。どうしたのこんな時間に?」
「文ちゃん。おはようございます!」
「え? 部長……文ちゃん来てるんですか?」
リーア姉にシア姉に一兄か。一兄が四つん這いになっててその上にリーア姉が乗ってる。うん。立派なSMプレイだ。
「一兄ってドMでもあったんだね。リーア姉のお尻はどう?」
「最高です!」
「100回追加ね。あとこれは貴女が考えているようなプレイではなくて純粋なトレーニングよ」
「私はそのお手伝いを……」
悪魔ってそんな体育会系なこともするんだねぇ。……私も踏まれたいなぁ。
「とりあえず、はいこれ」
「? ハリセン?」
「ツッコミ用に必要かなって思って。私はシア姉と遊ぼうかなぁ」
「ちょ、ちょっと待って! アーシアをそっちに引き込まないでぇぇぇぇぇ!!」
一兄の魂の叫びが聞こえるけど気にしない気にしない! ハリセンの音もいい感じ!
ドリンクをもって心配そうに一兄を見つめるシア姉に近付く。最初の掴みが肝心! 私の渾身の一撃はいつもの天丼ネタ! 逝くぜ!
「シア姉シア姉!」
「あ、はい! どうしたんですか文ちゃん!」
おう、これぞまさに聖母の微笑み……それを大爆笑に変えてやるぜ! 指パッチン!
ゴワンッ!
ちょ、直撃! ……フ、フフフ。なかなか痛いけどこれでシア姉も……。
「だ、大丈夫ですか文ちゃん!? 動かないでくださいね、すぐに治療しますから!」
え? いやあの……。
シア姉のあったかい手が私の頭をなでると、これまた暖かな光がじんわりと広がって私の痛みを消してくれる。
……うん。違うんだ。お心遣いは嬉しいけど私の求めてた反応と違う。
「はい、これでもう大丈夫です。気を付けてくださいね? 頭ってとっても大事なんですから」
う!? ま、眩しい!! シア姉の微笑みが眩しすぎるッ!!
くそう! フー君はまだか!? このままでは私が浄化されてしまうッ!!
「こんな大きなたらいが頭に落ちてきたら泣いちゃうと思うんですけど……文ちゃんは我慢できるんですね。私なんてきっと泣いちゃいますから、文ちゃんは強いです」
「……ふ、ふっふーん! そうでしょ? 私って強いんだから! このハリセンで誰でもなぎ倒せるんだから!」
「ふふ、はい! でも怪我しちゃだめですよ?」
や、やめて! それ以上私を温かい目で見ないで!
そこはツッコんでよ!? 「ハリセンじゃ無理でしょ!」って感じでツッコんでよ!
「……部長。アーシアってすごいですね」
「そうね。対文用の最終兵器として使えるかもしれないわ」
クッ!? こんなに私と天然で意識の差があるとは思わなかった!
「ソレジャアワタシイチドイエニカエルネ。マタホウカゴ」
「はい! また部室で会いましょう!」
……逃げるんじゃねぇからな! ただのとんずらなんだからな!
冒頭に深い意味はありません。
神様からの第三の特典が勝手にやってるだけです。
次回、「おま、やめ、やめろぉ!」「サスケェッ!! お前は、俺にとって消化されるただの火の粉だぁ!」