(●_●)<……
(◎n◎)<……あ、説明回のようなものです。
(◎n◎)<もう投稿したい欲求が出てきてるので、書き上がるとすぐに投稿しちゃってるので、全然ストックとか出来てません。
そういうわけで、どうぞ。
『ということがあったガメ』
「……よく倒せたわね」
『大変だったガメ』
あれは本当に大変だった、とカメの着ぐるみが深々と頷く。
言うまでもなくオールドポンドである。
それを聞くのは大型齧歯類のペット*1ことドーと、その上に乗っかるテレジア。
そして、
「じゃあ、隣にいるのが」
『おう、シシカバネだガメ』
オールドポンドの隣で正座させられている真っ白な少女、シシカバネ。
しかしその目線は横を向いており、正面にいるテレジアの方を向こうとしない。
困ったもんだガメ、とオールドポンドは内心でため息をつく。
なぜテレジアに対してこのような態度なのか、彼にはわからなかった。
それはテレジアも同じだが、彼女の場合は少し考えることが違った。
(何かしら)
それは、疑問だった。
テレジアはじっと、シシカバネの横顔を見つめる。
目を凝らし、よく観察する。
テレジアはシシカバネに対して違和感を抱いていた。
だが、その違和感がなんなのか、テレジア本人にもわかっていない。
何か違和感がある。それだけの、しかし決して見過ごせない感覚。
まるで、見覚えがあるかのような─────そこまで考えたところで、オールドポンドがポンとシシカバネの頭に手を乗せた。
『まぁ相性悪いみたいだし、テレジアと会う時は引っ込ませるガメ』
それを聞いたシシカバネはぐいんと勢い良くオールドポンドの方へ顔を向け、ポコポコと彼を叩き出した。心なしかジト目が深くなっている。
『ちょ、叩くのはやめるガメ! STRを発揮するなガメ!』
半ば必死に止めようとしているオールドポンドは、シシカバネの首根っこを掴み立ち上がると彼女の方も無抵抗に持ち上げられた。ぷらんぷらんとぶら下がっている。
『ふぅ、酷い目に合ったガメ』
「……」
『……テレジア? なぜそんな羨ましそうな顔を?』
テレジアは猫みたいに首根っこを持ち上げられているシシカバネの方を見つめ、それに気付いたシシカバネは密かに口角を上げた。
ドヤ顔である。
その瞬間、テレジアは苛立ちを覚え、そしてほぼ同時に自身が苛立ったという事実に驚き、硬直した。
(……嫉妬、ね)
そう、内心で自身の感情の原因を探り考えたテレジア。
嫉妬など、少なくともテレジアという少女がするなど本人も考えつかないことだった。
それもこれも、全てはオールドポンドが前提を覆したから。
(レベルは下げられない。そのはずだった)
しかしオールドポンドは【邪神】という器を斬った。
傷をつけ、穴を空け、器に溜まっていたはずのリソースは全て流出する。
結果、今のテレジアのレベルは精々が十にも満たない程度にしか上がっていない。
オールドポンドがいる限り、【邪神】のレベルが一定以上まで上がることはない。
生きる希望を与えてくれたオールドポンドへの好意は、もはや恋と言っても過言ではなかった。
─────同時に、テレジアはこうも思うのだ。
(もし殺されるなら、あなたが良い)
万が一は、いつだってあり得る。
もしもの時は、オールドポンドに殺されたい。
誰でもない希望をくれたあなたに。
それが偽らざるテレジアの本心だった。
そう考えるテレジアを、シシカバネが感情のない瞳で見ていたことをテレジアは気付けず。
気付くよりも前にオールドポンドがシシカバネを下ろした。
『ま、今は伝説級だけど、こいつも成長すればもっと強くなるガメ』
つまりレベル上げ必須ガメー、と続けるオールドポンドにシシカバネも頷く。
通常のモンスターと同じで、特典武具となった【シシカバネ】はリソースを集めることで成長する。
そこでふと気になったテレジアは疑問を問いかけた。
「オールドポンドは【剣神】なのよね」
『おう、そうだガメー』
「シシカバネの召喚には何のコストを支払っているの?」
テレジアが気になったのは、シシカバネの召喚及び維持コストだった。
強力なモンスターを召喚する場合、何かしらのコストが重くなる。それは当然のことであり、当たり前の法則だ。
例えば【魔将軍】というジョブがある。
アレは悪魔を呼び出し使役するが、インスタントに召喚ができる分、呼び出すコストが重く設定されている。
オールドポンドが所有する【シシカバネ】。生前よりも強いUBMを召喚するとなれば、相応にコストを必要とするはずなのだ。
そしてオールドポンドは前衛系の超級職であり、
だから当然ながらMPの伸びは悪い。魔法系、生産系の超級職には大きく劣る。
故に支払っているのはMPではなく、恐らくHPでもなければSPでもない。
なぜなら何かしらの制限を掛けているだろうとはいえ、シシカバネを常時放し飼いにしている。
それは、膨大なコストでも支払わなければできるはずがないとテレジアは考えた。
『あー、それはガメ』
テレジアの疑問に対し、オールドポンドは。
『ざっくり言うと、無理難題試練をクリアしたおかげで消費0で呼び出し続けられるようになったガメ』
既に条件をクリアした、という解答を返した。
オールドポンドは指を一つ挙げて続けた。
『【白邪咲輪 シシカバネ】の装備スキルは今のところ四つあるガメ。まず一つが《
続けて、二つ目の指を挙げる。
『二つ目は《
「……エンブリオを?」
『気持ちはわかるガメ。でもここで終わりじゃないガメ』
驚きの情報を出したオールドポンドは続けて三つ目の指を挙げる。
ちなみにシシカバネは胸を張っていた。自慢げであったがテレジアは無視した。
『三つ目、《
ぶっちゃけ伝説級の特典武具のレベルじゃないガメ、とオールドポンドは呟いているが、テレジアとしても同意見だった。
エンブリオもジョブもコピー可能なスキル。そして消費が激しかろうと敵がいれば強制的に吸収して自身のエネルギーとするスキル。
これが強くないのなら何だというのか、という程である。
例えるなら、他の人間もオールドポンドのエンブリオとスキルのコンボを得られると言えば分かりやすいだろうか。
『まぁ兎に角、シシカバネにコストは掛かってないから安心するガメ』
「あなたが苦しんでないのなら、それでいいわ」
『おおっと思ったよりも重たい発言が来たガメ』
問題ないのであれば、それで良い。テレジアとしてはそういう気持ちだった。
心配し過ぎかもしれないが、彼女としてはどうしたって考えてしまうものだ。好きな相手であれば、尚更に。
『む、そろそろログアウトの時間ガメ』
「そう。そろそろお別れなのね」
『また会いに来るガメ』
「ええ。待ってるわ」
オールドポンドはちょいちょいとシシカバネを招き寄せ、シシカバネはその姿を変えて元の指輪の姿へと変じる。
それをアイテムボックスに収めると、テレジアの部屋から出るため扉へ向かう。
と、出る直前に振り返り、
『そうだ。先に言っとくガメ』
「何?」
『どのくらい時間が掛かるか分からないけど、プレゼントを渡すから楽しみにしててくれ。それじゃあガメー』
そう言って、扉を出ていった。
……扉を出てすぐに「ぬぉ!?」やら『ガメ!?』やら声が響いてきたが、すぐに多くの足音に掻き消されて消え去っていった。
テレジアはしばらく不動でいて、跨っていたドーから降りると、そのままベッドに寝転がる。
その顔は、赤かった。
『嬉しいのである?』
「うん」
『即答なのであるな』
この日、テレジアに生きる理由と楽しみが一つ増えた。
【白邪咲輪 シシカバネ】
(◎n◎)<相変わらずスキル特化。超級武具には一歩劣るが、スキルでは良い勝負。
(◎n◎)<召喚スキルに関してのコストが0。他の装備スキル及びシシカバネのスキルは制限とかあるけど、それも踏まえても破格。それもこれも無理難題試練クリアしたから。
(◎n◎)<三つとも、シシカバネが過去に就いていたジョブのスキルを魔改造したもの。けど元の原型を全く留めていない。というかUBM時代のスキルを餌にして改造した。やってることは転スラの先生。
(◎n◎)<なお今後の成長次第でスキルは増える模様。
グラムの必殺スキル
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我が剣に曇りなし
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剣一つあれば良い
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神剣
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一剣万象
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剣の理
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全なる一刀
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そんなものはない