(◎n◎)<作者の考える原作ブレイク担当その2
(◎n◎)<ところで全く関係ありませんが、超かぐや姫という作品をここ数日で知り、心と情緒をぶっ壊されました。
追記 2/19
(◎n◎)<ちょっと原作で修整が必要な部分が出てきたのであとがきを少し削除します。
昔から、窮屈だった。
▼◀▼◀▼◀
良いところの家に生まれたこと。
その家は裕福であったこと。
環境に恵まれ、親からの愛情を持って育てられたこと。
これらに対して、不満を抱くつもりはない。
ただ……どうしようもなく、窮屈だった。
ああしなさいこうしなさい。
それはきっと当たり前のことで、正しいことだったのだろう。
実際言われた通りにして間違ったことはないし、失敗もしない。何かと要領が良かったのも理由か。
でも、狭いんだ。
抑えつけられているようで、藻掻きたくなる。
間違っているのは俺のほうだ。それは理解している。
こんな感情、欲望など、抱いてはならない。
それは人間として当たり前のことであり、普通のこと。
どうしても抑えきれない時は、フィギュアや人形を買い、それに対して発散することで抑えてきた。
脳内で相手を想像し、欲をぶつける。
そして、終わったあとにいつも思うのだ。
俺は、最低な人間だと。
いつも何処かで満足できていないことを自覚し、自身を嫌悪し、それでも表には出さずに抑え込んだ。
一生、吐き出しきれずに抑え続けることになるのだろうと思っていた。
そんな時だ。
俺は<Infinite Dendrogram>というゲームを知った。
限りなく本物に近い五感を体感することのできるゲーム。NPC……ティアンも、現実の人間と区別ができないくらい良くできているらしい。
それらも魅力的だったが、俺が惹かれたのはとある一文だった。
『マスターは自由』。何をしようと、自由なのだと。
─────そこでなら。
俺はきっと、ありのままの自分を曝け出せる。
好きに奪い、好きに殺し、好きに壊し、好きに嬲る。
悪役ロールプレイというやつで、実際のゲームの出来がどうなのかは知らないが、自由にやって良いと言うのならやってみたくなった。
俺は早速<Infinite Dendrogram>を買い求め、焦る気持ちを抑えてログインした。
ログインして、管理AIを名乗る存在にチュートリアルを受けながら、俺は確信した。
感じ取れる。視覚、嗅覚、触覚、聴覚。その全てが本物に似た、あるいは本物そのもので。
このゲームは、間違いなく俺を満たしてくれるものなのだと。
俺は<Infinite Dendrogram>の世界に降り立った。
─────そこで、何を突きつけられるかも知らないまま。
▼◀▼◀▼◀
「おぉ……」
思わず感嘆の声が漏れる。
最初にスポーンするの場所に選んだのは、機械の国だというドライフ皇国。
最低限の情報以外のことなど頭に入れず購入したので、詳しいことはわからない。
五感で取り入れられる情報は、全てに違和感を抱かせない。
ひどまずそこは合格であり、次はNPCの反応だ。
「とはいえ話しかけるまでもないが……」
適当なカフェに入り、外を眺める。
入った時に対応した店員はNPCで、少なくとも反応に違和感はない。即座に不合格にはならなかった。
それですぐに合格とはならないから、外にいるNPCを観察する。
マスターの見分けは簡単だ。手に紋章があるからそれを見ればいい。
マスター以外に目を向け、反応を見る。
立ち仕草、歩き方、表情、筋肉の動き、無意識の仕草、感情の反応。
「合格だ」
多くを見るまでもなく、この世界のNPCは現実の人間と見分けがつかないほどに精巧だと理解できた。
故に合格。
とはいえすぐにやるつもりはない。
ジョブに就いて、レベルを上げて、エンブリオを孵化させて、さらに進化させてからだ。
すぐにやるつもりはない。
今は、とりあえずエンブリオが孵化するのを待ってから行動する。
そのつもりだった。
「相席、失礼しても?」
「あ?」
そう声をかけられ、視線を向ける。
最初に思ったのは、美人だな、というもの。
顔立ちが相当に整っている。男か女か、性別は分かりにくいし誤魔化されているが、なんとか判別できる。
次に思ったのはなぜここに、というもの。
席は他にも空いている。わざわざここに座る理由などないはずだ。
最後に思ったのは、
先ほど観察していたNPCとは違う。
人なのに人じゃない。いや、人の範疇ではあるが、その中でも逸脱してる。
そんな印象を抱いた。
「なんだ、お前」
「ラインハルト・C・ドライフです」
「……わかってて言ってるだろ」
「はい」
無表情に、こちらをおちょくるようなことを口にする。
思わず苛立ったが、息を吐いて上を見上げ、落ち着かせる。
慣れてるだろ、現実で、こんなことは。
「なんで、俺に話しかけてきた」
「あなたが危険
「……」
危険だから、ではなく。
危険
それだけで、こいつが俺が何をしたくて来たのか分かっていると理解せざるを得なかった。
「なら、どうする? まだ何もしてない俺を捕まえるか?」
「いえ、もう終わりました」
「は?」
もう終わった?
何を言って─────
「
「─────」
言い放たれた言葉は、俺の心の奥底にしっかりと突き刺さった。
なるほど、確かに。
あぁ、そうだな。
認めるよ。
確かに俺は……もうお前を、ティアンを、NPCとして見ていなかった。
再び天井を見上げ、脱力する。
「クソが」
心にあったのは、敗北感。
言い負かされたのではない。
話しかけられ、反応した時点で詰んでいた。
「……で? 明らかに皇族であろうお方が、なんで市井にまで降りてきてるんですかねぇ?」
「そうですね。それには理由があります」
「どんな?」
「本来、今日は妹が友人とレベル上げに向かう予定でした。しかし、妹の友人が発熱したそうなので」
「急に空き時間ができたと」
こいつ……ラインハルトは頷き返した。
……さっきは散々言われっぱなしでやられっぱなしだったから、こっちも何かしてやろうと観察してたが。
逸脱してる、と感じたのはこれか。
そしてこいつ自身はそれを自覚していない。
なぜか。
それはラインハルトが意図的に封じて、信じ込んでいるから。
だから本人なのに気付けないし、わからない。
「それは違いますが……」
「俺の中で納得できてるんだから良いんだよ。ほっとけ」
「……そうですか」
全く、と椅子にもたれかかる。
こいつに隠し事は通じない、というのはよぉくわかった。
ムカつくが、精神という才能において俺なんかよりも遥かに上の人間だ、このラインハルトという生き物は。
人間の癖に、人間から逸脱しかけている。
……こんな奴がころころ生まれてくるような世界なのか? 化け物過ぎるだろ。
「私のようなハイエンドが生まれてくるのは稀です。数百年に一度、という頻度でしょう」
「ハイエンド、ね」
言い得て妙だ。ハイエンドなんて。
この世界の人間の中で生まれる、類稀な
いや、というより
どちらにしろ規格外の存在であることには変わり……
「なんでここまで教える?」
気付いて、問いかける。
わざわざ話すことなどないはずだ。
言う必要はない。教える必要はない。
会って、話して、事前に食い止めた。
それだけの関係のはずだろう、俺とお前は。
「そうですね。私とあなたは、それだけの関係でしかない」
「なら」
「私は以前、とある人と出会い、変わりました」
ラインハルトは、俺の言葉を遮り話し出す。
理由を話すためだろう。
「あなたにも、あの時と似たものを感じています」
「どんな」
「あの時は焦りと不安でした。嫌われたくなかった。感情に熱が灯ったのはその時でしょう。今は……」
今は、と口ごもり。
「安心、でしょうか」
「安心?」
「上手く言い表せませんが……あなたと話していると、穏やかな気持ちになれる。これは、なんと言えばいいのでしょうね」
ラインハルトは、自身でも困惑しているように見えた。
心の情緒。それがこいつにもある。
精神を自分で弄り改造できる奴に、心ときたか。
まぁ、ありえないわけじゃないが。
そうだな。敢えて言うなら……
「友人、なんじゃないか?」
「……友人」
「妹にも友人はいるんだろ。お前はどうなんだ」
「いませんね」
「即答かよ」
というか即答できるくらい人間関係薄いのかお前。
精神的にアレなんだからそこら辺は上手くやれるだろ。俺にも出来たぞ。
「では、あなたが私の最初の友人です」
「心を読めこの野郎」
「よろしくお願いします」
「聞け」
─────これが、ラインハルト・C・ドライフとの出会いだった。
俺はもう、この世界をゲームだとは思えなかった。
だからもう、この世界で好きなように暴れることは、もう出来ないのだろう。
……だからこそ、だろうな。
俺のエンブリオは孵化し、<超級>に至る。
発散できなかったからこそ、至ってしまった。
……不本意なことにな。
『FULLstress』
(◎n◎)<精神的にストレス抱えているのでこんな名前。
(◎n◎)<ラインハルトと知り合ったのはクラウディアが互いに自身の人格を認識していなかった頃。
(◎n◎)<この日から数日後、クラウディア経由でベヘモットを紹介され知り合いになる。
(◎n◎)<ラインハルトには劣るけど、十分に天才に分類される才能の持ち主。
(◎n◎)<けどゲームだと認識できなくなったのでジョブに就く気になれず、常に無職。
(◎n◎)<そして発散できないストレスで<超級エンブリオ>に進化した。
【■知■創 ■■■■■■】
TYPE∶キャッスル・レギオン
能力特性∶■■複製
スキル∶《
(◎n◎)<内容はまだ秘密で。
グラムの必殺スキル
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我が剣に曇りなし
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剣一つあれば良い
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神剣
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一剣万象
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剣の理
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全なる一刀
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そんなものはない