来る世界を間違えたかもしれない妖精と確実に間違えた侵略者   作:ものため

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1.存在意義はトマホーク

「叩き斬ってやる!マジカルトマホォォゥゥクッ!!!」

 

「や、やめッ!!」

 

 魔法少女らしき少女がどっかで見たことあるような巨大トマホーク……というかバトルアックスを怪人に叩き付ける。

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁああああ!?!?」

 

「からの……マジカルハリケェェェェェン!!」

 

 魔法少女が起こした竜巻に怪人は巻き込まれる。溶解液……ではなく不思議なエネルギーにより怪人の体は溶けていく。

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁああああああああ!?!?」

 

 目の前の魔法少女マジカルレッドに手によりズタズタにさられていく怪人を眺めながら、

 

「契約……しなきゃ良かったのかしら……」

 

 妖精キュイは目の前で行われている残虐ファイトを止めるべきかどうか悩むのであった。

 

~~~

 

 数分後

 

「へ!今日も手応えのねぇ怪人だったぜ」

 

 少女変身を解除するとファンシーなのかメカメカしいのか分からない服から、セーラー服になる。彼女の名前は赤井 竜子……やんちゃ所の騒ぎじゃない女子高生である。

 

「その手応えの無い怪人に私の故郷滅ぼされるんだけど!?」

 

 龍子の前にいる猫っぽい生物はキュイ、妖精である。キュイの故郷である妖精の国は侵略国家ワールナー帝国の手により滅ぼされてしまったのだ。……滅ぼされたのだが……

 

「目の前の起きる残虐ファイトのせいで可哀想という気持ちが勝ち始めちゃってる」

 

「あ?畜生以下の侵略者の事で悩む必要なんてねぇだろ」

 

「なんでこの子こんなに攻撃的なの???」

 

 平和な日本とは思えない発言にキュイは疑問しかなかった。

 

「つーか、地下闘技場行こうぜ、あの怪人共は憂さ晴らしには丁度いいが金にならねぇ」

 

「最初の1年は平和な世界って思ってたんだけどな…」

 

 蓋を開けたらこれである。血なまぐさい女子高生がいるわ、地下闘技場があるわ、そこらのジジイが怪人ぶちのめしているわという、人間が普通にバトル漫画ぐらい強い世界なのであった。

 

「ていうか、魔法少女の力いる?無くても余裕じゃない?」

 

「いるだろ」

 

 良かった?のかは不明だが一応存在意義はある様でキュイは安心した……のだが、

 

「マジカルトマホーク出せねぇだろうが」

 

「嘘でしょ!?私の存在意義トマホーク!?」

 

 マジカルトマホーク、肩のアーマーから飛び出したくる巨大なトマホークである。どっからどう見てもバトルアックスに見えるがトマホークである。変身しないと出さないので、キュイの存在は必要不可欠なのだ。……本当に必要か?

 

「ま、キュイは復讐を果たせる、アタシは気にくわないヤツをぶちのめせる、win-win ってやつだ」

 

「いや、復讐望んでないから、新垣 由井としての今の生活最優先だから」

 

 彼女はからこれ10年も前に人間の子供に擬態して保護され新垣 由井として暮らしているため、こちらの生活のが優先度が高いのである。

 

 復讐心が無いのは何故か?コイツ身内も友達もいなかったからどうでもいいと思っている。避難ギリギリで女王に良く分からん宝石(実は国宝)託されてるけど、面倒くさいなとしか思ってない。

 

「本当になんでワールナー共も今頃になって来るのよ……」

 

「絶対その宝石が原因だろ」

 

「受けとらなけりゃ良かったわクソッタレ!!」

 

「人の事いえねーけど、お前も大概口悪いよな」

 

 この2人割りといいコンビなのかもしれない。

 

~~~

 

 場所は変わり薄暗い大型船の中、ここは侵略者ワールナー軍の拠点である。

 

 その一室、円卓の置かれている一室には4人の姿があった。あった。

 

「「「「……」」」」

 

 彼等はワールナー帝国四天王、ワールナー帝国の上層部である。

 

「……思ってる事言ってもいいかしら」

 

 最初に声を主はマカ、喋り方以外の何もかもが毎度変わるため、性別含め諸々不明の存在である。

 

「アーシも同じこと思ってるからいいわよ……はぁ」

 

 ため息を吐く彼女はルラ、角と蝙蝠の様がある事を除けば、ただの美少女と言えるだろう。

 

「あまり、口には出したく無いが……」

 

 堅物そうな声の鎧の男は、ザキシム。四天王の最大戦力である。

 

「いや、うん。まぁ、いいんじゃねーっすか?つーか一緒に言おうぜ」

 

 スーツの胡散臭そうな男はクロマ、遠い目をしながらスーツに着けてるアクセサリーをいじっている。

 

「んじゃ、一緒に言うわよ。せーの」

 

「「「「国宝の確保無理じゃない?」じゃね?」だろ?」ではないか?」

 

 全員の意志が意志が一致した瞬間である。

 

「いや、だって無理じゃない?そこら辺の年寄りでさえ明らかに強いじゃん酷い時なんてアーシの攻撃無効化してくるし」

 

「達人がゴロゴロいるゆえ、自分磨きにはいいのだがな」

 

「それはザキシムが武人だからよ。あくまで仕事で侵略してるワタシたち的には辛いどころじゃないわ」

 

「マジでそれな。こっちの工作を力技で突破されるのクソ過ぎだろマジで」

 

 どうやらザキシムを除いて全員が勘弁してくれと思っている。……そら歩けば化物見たいな戦闘力の一般人とエンカウントするのだから心も折れる。

 

「あら?クロマあなた、こんな世界のヤツらに好きなようにされるなんて情けねーとか言ってなかったかしら」

 

「止めてくださいよマカの姐さん。こっちは本気でその発言後悔してるんすよ」

 

 言わなかった事になんねーかなとクロマと頭を抱えるのであった。

 

 ワールナー四天王の受難は始まったばかりである。

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