爆ぜる呪力   作:A-SENSE

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ヒーローへの第1歩

俺の住んでいる街にはよく化け物が現れる

そして、その化け物はみんなには見えないし、化け物を倒す術も持っていない

そんな街のみんなを守るのが俺の役目だと勝手に思っている

 

「さてと、そろそろ行くかな」

 

街が眠りに着いた頃、俺が家の窓から飛び出す

今日の討伐目標は五体だ

化け物共は学校や駅、人の集まる場所によく現れる

駅は人目があるからいけないけど

 

 

 

side:五条

 

 

 

「〇〇市に謎の残穢が?」

 

「はい、そうなんです...正体不明の術師が呪霊を討伐しているみたいで」

 

「なるほど...それの特定を僕に頼んだって訳か。でもそれ僕じゃなくて良くない?」

 

「それが...その術師が残した残穢から察するに、奴はとてつもない量の呪力を持っているみたいで」

 

「そっか...まあ分かったよ、僕が行く」

 

「ありがとうございます!」

 

 

 

side:天瀬

 

「これで6体目!今日は結構多いなぁ」

 

化け物といっても一括りには出来ない

それぞれ姿や強さが異なっていて、倒すのに苦労するやつもいる

俺は人とは違う力を持っている

俺が持ってるエネルギーは自分を強くしたり、みんなの怪我を治したり、出来ることは様々だ

 

「お!7体目はっけーん!」

 

俺が化け物を殴ると、小さな爆発音と共に消滅する

手元で起きた爆発は自分にも影響を与えるため、力を使うと手がボロボロになる

けど、俺の力ですぐに直せるから特に問題は無い

 

その時、校舎内から強大なエネルギーを感じた

 

「なんだ?今の...かなりの大物みたいだな。しかも、今までにないくらいの」

 

 

 

side:五条悟

 

「ここが噂の校舎か...残穢が沢山あるな、しかもついさっきの。まだ近くにいるっぽいね」

 

そんなことを言ってると奥から足音が聞こえてくる

あちらから近づいてきてくれたみたいだ

 

「おいお前!ここら辺じゃ見ないやつだな。うちの学校に何の用だ?」

 

「そうか、君が噂の呪霊狩りか」

 

「あ?呪霊ってあの化け物共のことか」

 

「そうそう、そして君が僕にぶつけようとしてるそれが呪力」

 

「っ!なんでバレて...」

 

警戒心を強めた天瀬が何時でも戦えるよう構える

 

「いやいや、そんな警戒しなくていいよ、僕は君の味方さ!」

 

「信じれるかよ、目にハチマキを巻いた白髪男とか、怪しいに決まってる」

 

「そうだ、名乗るのを忘れてたね。僕は五条悟、呪術高専で教師をやってるんだ。君の噂を聞きつけてね、良ければ生徒にしたいなって」

 

「お前みたいな怪しいヤツの言うことをすぐ信じる訳にはいかない、だから明日、俺の家に来い。もちろん、話の通じそうな怪しくないやつを連れてな」

 

「そうか、じゃあ明日君の家にお邪魔するよ、またね」

 

そう言って五条が校舎を去る

 

「随分話の早い不審者だな...それにあいつ、俺の家知らないだろ」

 

 

 

siae:天瀬

 

翌日

家のインターホンが鳴った

 

「はいはい、天瀬ですけど」

 

『こんにちはー天瀬くん!君にお話があってきたよ!』

『伏黒恵です、あなたに大事な話をするために来ました...」

 

昨日の黒ハチマキ変態男とトゲトゲ頭の少年がやってきた

トゲトゲの方はなんかいやいややってる感じがする

俺は渋々ドアを開けた

 

「なんで俺の家知ってんの...」

 

「君については高専側で色々調べさせてもらったよ」

 

「すいません、いきなり押しかけて」

 

「あっはい」

 

トゲトゲの人はきちんと敬語で話してくるのに対してこのハチマキ野郎といったら...

 

「はあ、とりあえず伏黒さん、高専ってのはほんとに実在するんですね?」

 

「はい、今は俺含め1年が3人います」

 

「まあ実在するのは分かりましたけど、そんないきなり言われても転校は出来ませんよ」

 

「そこで高専側が出せるものは3つ!まず、学費はいらないよ、君、親がいないんでしょ?親の遺産があるとしても限度があるしね」

 

「お前...なんでそんなこと知って...」

 

「2つ目に衣食住!寮があるし、制服、食事も用意出来る!」

 

「そして3つ目!君、みんなを助けるヒーローになりたいんだろ?」

 

「もう驚かねぇよ、俺のことは全部バレてんだろ」

 

「察しがいいねー!高専なら君の力の使い方を教えてあげれるし、高専を卒業して【呪術師】になれば、みんなを助けるヒーローになれるさ」

 

「あ!あと、君が高専に来てくれないと、街で暴れる悪い術師っていう提で捕まえちゃうかもね」

 

「...分かった、高専に行くよ」

 

「ほんと!?」

 

「お前に脅されて入ったようなもんだろ...」

 

「それは良かった!それじゃあ明日迎えにくるから、引越しの準備しておいてね!」

 

そう言い残して五条悟が家を飛び出して言った

 

「なんなんだあいつは...」

 

「すいませんうちの五条先生が...」

 

「いやいや、伏黒さんはお気になさらず...」

 

そうして伏黒さんも家を出ていった

こっちにも都合って物があるのにめちゃくちゃすぎる...

 

 

 

side:五条悟

 

「にしても五条先生、なんで付き添いが俺なんですか。もっと適任の人がいるでしょう」

 

「いーや、いないね。伊地知くんとか怪しすぎるし、同年代くらいの子がいた方が信じて貰えるかなって」

 

「にしてもなんで俺が...」

 

「まあまあそんなツンツンしないでさ、明日から同級生だよ?」

 

「俺はあんたに呆れてるんですよ...」

 

 

side:天瀬

 

さらに翌日

朝7時にインターホンが鳴った

俺は寝起きのままドアを開けた

 

「準備しとけって言った割に早すぎだろ!」

 

「まあまあいいから、車乗って。あとこれ制服だから、車の中で着替えてね」

 

「...っはい」

 

俺は怒りを通り越して呆れの感情を抱いた

 

 

 

「ここが呪術高専...随分広いな」

 

「あ、そういえば渡すの忘れてた!これ、学生証ね」

 

五条悟がそう言って学生証を手渡す

 

「あー、あざます...ん?4キューじゅつし?」

 

「そう今の君は4級呪術師だ、階級が上がれば上がるほど強い術師ってこと。ちなみに僕は特級ね」

 

「へー、それってどんくらい凄いの?」

 

「1人で国家転覆出来るくらい」

 

「...は?」

 

国家転覆とかいうゲームとか漫画でしか聞いたことの無い単語に思わず驚く

 

「なんだ嘘か...」

 

「本当だよ、ちなみに3年生にもいるよ、特級」

 

「マジかよ...」

 

「ほら、建物見えてきたよ。まずは学長に挨拶だ」

 

五条悟が扉を開くと怒鳴り声が飛び出してきた

 

「悟!また遅刻か!」

 

「たった5分だし別にいいじゃーん」

 

「お前...その性格に加え遅刻魔って...」

 

「それより天瀬、挨拶しなきゃ」

 

「やべ...俺、天瀬っていいます。今日から高専入ることになりました、おねしゃす」

 

「君はここに何をしに来た」

 

「えっ?」

 

「君は高専に何をしに来たんだ」

 

「何をって言うか...こいつに無理やり...」

 

すると学長の手元にいた人形が俺に飛びかかってくる

俺が咄嗟に呪力でガードしたことで大爆発が起こる

 

「痛って...」

 

「学長に言うの忘れてたけど、この子の呪力、なんでか爆発するんだよね」

 

いつの間にか五条が俺と学長の間に入り込んでいた

 

「何故貴様は大事なことを早く言わんのだ」

 

学長はさっきみたいに威厳があるように振舞っているが、ここまでするつもりがなかったみたいでうっすら心配してるように感じる

俺の呪力は少し衝撃が加わると爆発する

それは俺の意思関わらずだ

そして、自分の爆発の影響を自分もうける

つまりどういうことかと言うと、自分の爆発をもろに食らった俺はかなりボロボロだった

がそれについても問題は無い

 

「心配しなくていいっすよ学長...自分で治せるんで」

 

俺がそう言い放つとみるみる出血が止まり、瞬く頃には服の破れた跡と、瓦礫や土の汚れしか残っていなかった

 

「それはまさか...『反転術式』!」

 

「俺がここに来た理由ですよね?俺は『みんなを守るヒーロー』になりたくてここに来ました」

 

俺は何事も無かったかのように話を続ける

 

「現実的に考えてみんなを守るなんて不可能だ、助けれる人間は限られている」

 

「いや、それは無いです。俺が最強になってみんなを助けます。そこは変わりません」

 

「そうか、なら実際に最強と戦ってみるといい」

 

学長がそういうと五条の背中を優しく叩いた

すると五条が駄々をこね始めた

 

「えー、学長がやってくださいよー」

 

「いいや、最強になると言って見せたんだ。実際に最強を相手にしてもらうことにした」

 

「はいはい、まあ殺さないようにはしますよ」

 

「なら遠慮なく!」

 

俺は五条の準備が出来たのを確認して思い切りぶん殴ろうとしたが、五条に拳が届かない

俺と五条の間に何かあるみたいだ

 

「なっ!」

 

「君が触れているのは僕の『無限』だよ、君の拳は僕に近づく程遅くなっていく」

 

そう言って五条が俺の腕を掴み投げ飛ばす

投げ飛ばされた先で受身を取ったがまた大爆発が起きる

体に痛みが走るが無視して修復する

 

「拳が当たらないならこれはどうだ!」

 

俺は五条の目の前に呪力の塊をふたつ飛ばし、呪力同士をぶつけて爆発させた

 

「どうだ!俺の爆発は防げないだろ!」

 

これは効いたと思ったが土煙の中から無傷の五条が出てくる

 

「反転といい、今の爆発といい、呪力操作は1級品だね。けど、僕には勝てない」

 

「今のも効いてないのかよ...」

 

「これで終わりだ、術式反転・赫」

 

五条の指先が赫く光ったと思えば俺の体が吹き飛ばされていた

さらにその衝撃で呪力が爆ぜ、かなりの大ダメージを負ったが

 

「効かないねェ!一撃で殺さない限り無限に治してやるよ!」

 

「けど、ヒーローになるなら守ってばっかりじゃダメだよ」

 

「分かってる!」

 

こんな所で負けてられない

自分より強いこいつが気に食わない

俺は己の感情に身を任せ丁寧に呪力を操る

五条の『無限』を突破出来るイメージ

俺の足元から世界が広がっていく

 

「お前の『無限』でも防げないように俺の世界を作った!自由自在に爆発を起こせるこの世界でお前の『無限』は機能しねェ!」

 

「なかなか考えたね、でもこれでも僕には届かない」

 

「言っとけ!爆ぜろォ!!」

 

俺が叫ぶと五条の周りで爆発が連鎖し、頭部からは血が流れていた

すると五条がハチマキを外して指を組んだ

異様な気配を察知した俺は反射で身構える

 

「領域展開【無量空処】」

 

刹那、俺の世界は瞬く間に消え、無の世界が広がる

その時間は一瞬にして永遠のようにも感じられた

 

「はい、ここまで!」

 

気づくと五条の世界は閉じていた

 

「五条悟...今のは...?」

 

呆然としたまま五条に質問した

 

「僕の領域に入った人間の脳内には無限の情報が流し込まれる。君もあと1秒でも長くいたら廃人だったよ」

 

「マジか...」

 

「でも天瀬も凄かったよ、ね!学長」

 

「分かった、天瀬君の入学を認めよう」

 

「本当すか!?」

 

「あぁ」

 

「よっしゃぁぁぁ!」

 

初めて本気で戦闘したせいでハイになっていたのか

人生で一番の大声が出た気がする

 

 

 




なろう系とかでよくある「特に理由ないけど最強になった!」みたいなやつが少し苦手なんですよね
なので自分なりに物語の展開、キャラの行動一つ一つに理由を持たせられたらなって思ってます
もちろん天瀬くんの呪力操作が凄すぎるのにも理由があります
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