東方奇跡録 作:夢原 つきよ
次回に少し、弾幕勝負入れようと思ったので一旦切ることにしました。
つまり、そんなに話が進まない泣
赤司様再登場です。
赤司様の話は他の話よりちょっとアクセス数が多い。
さすが天帝。
それではどうぞ!
ガツガツガツガツガツガツ
もぐもぐもぐもぐもぐもぐ
「いやぁ〜ゆゆちん、白玉楼のご飯って美味しいね〜。」
「でしょ〜。妖夢が毎日美味しく作ってくれるのよ〜。」
テーブルの上には色とりどりの食事。
それを休むことなく食べ続ける、巨体な男とピンクの髪をウェーブさせた小柄な女性。
その2人から少し離れ、死んだように床に突っ伏している白髪の少女は片手にフライパン、もう片手におたまを持って低く呻いていた。そばには白い魂のような物体がオロオロと少女の周りを浮遊している。
「何があったんだぜ?」
「さ、さぁ……」
「見てるだけでお腹いっぱいですね……。」
「ほぅ、敦に劣らない食べっぷりだな。」
その、なんとも奇妙な絵面に僕ら4人はなかなか入れないでいた。
ていうか、正直入りたくない。
「あら、あなたたちも何か食べる?」
「「いえ、結構です。」」
ここに至るまで、時間は遡るーーーー
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「咲夜さんの入れる紅茶、今まで飲んできたどの味よりも比べ物にならないほど美味しいです。」
「ふふ、そうでしょう征十郎?咲夜の入れる紅茶は格別なのよ。」
「お褒め頂き光栄ですわ。赤司様。」
ここは紅魔館の2階テラス。気品溢れるデザインの家具が揃い、大きなレースの日傘を広げた下に、赤司、レミリア、咲夜、さらにはパチュリーがティーカップを片手に会話を楽しんでいる。
そんな光景を、黒子はポカンと、魔理沙は物珍しそうに見ていた。
「おーすげぇ、てっきりレミリアにやられてると思ってたんだけどな。」
「あの……赤司君、これはどういう……?」
すっかりレミリア達に溶け込んで優雅に紅茶を飲む赤司に、黒子は声をかける。
「あぁ、テツヤ。これはだね……つまりはそういうことさ。」
「ええ、そういうことなのよ、テツヤ。」
「いや全然わかりませんよ?」
この時、黒子は(このレミリアさん、すごく赤司君に似ているなぁ……)と、ほぼ直感的に思った。
「へぇーパチュリーまで外出てるなんて意外だぜ。」
「ちょっとぉ魔理沙さん!パチュリー様に近づきすぎです!」
「赤司の話はとても面白いし、勉強になるから。図書館じゃ長く話すのには窮屈でしょ。」
なんの断りもなくパチュリーの隣に座る魔理沙。2人をここまで案内してきた小悪魔がその間に割って入ろうとする。
咲夜は妖精メイドから2つ、新しいティーカップを用意させると熱々の紅茶を注ぎ入れた。
しばらくお茶会は賑やかに、かつ穏やかに幻想郷の時を進めていった。
「……さて、そろそろ私達は次に進まないとだな。」
意外にも、お茶会に終止符を打ったのは魔理沙だった。
「そうだね、名残おしいが早く皆を探さないと行けないことだし。」
「え……もう行ってしまうの?」
パチュリーが小さな声で聞いた。その瞳は心なしか、潤んでいるように見える。「パチュリー。」と、レミリアが凛とした声で言った。
「彼らを止めてはいけないわ。」
「……そう、よね。」
パチュリーは納得したように頷き、微笑んだ。赤司もまた、知的な笑みでそれに返す。
「お嬢様。万一の為に私が赤司様達とお供した方がよろしいかと。」
「そうね。お願いするわ、咲夜。」
「よーし、仲間も増えたところで再び出発だぜ!」
「次はどこへ行くんですか?」
4人で紅魔館を出て、黒子が問う。
魔理沙と咲夜は同時にこう答えた。
「「白玉桜あたりはどうだろう(でしょう)?」」
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「……で、当たりだったのはいいんだけど。」
未だ箸と口を休めない2人を見て、咲夜さんはふぅ、とため息をついた。
「なんていうか……あなた方、本当に普通ではないのね。赤司様にしても……。」
「はい。少しは僕も心配していたんですけど……。」
まさか紫原君がここに来てまで食いキャラを発揮し、幻想郷にもここまでの食いキャラがいるとは思いもよらなかったわけです。
魔理沙さんは床に突っ伏した白髪の少女に歩み寄った。
「おーい?妖夢、生きてるかー?……まぁ、半人半霊だけど。」
すると妖夢と呼ばれたその子はビクッと顔をあげ、虚ろな目で慌てたように口を動かした。
「も、もう勘弁して下さいぃぃっ‼︎いくら毎日幽々子様に膨大な量のお料理を作ってる私でも、もう限界ですぅぅぅぅ……。」
どうやら、食べても食べても止まらない彼を見てノイローゼ状態になってしまったようだ……。
「いえあの、僕は見てるだけでお腹いっぱいなので料理は大丈夫ですよ。」
「うちの敦がすまないね。出来ればあなたに、敦がどんな感じでここまで来たか説明して欲しいんだ。」
赤司君がちらりとテーブルの方に目を向けながら、妖夢さんに尋ねた。紫原君と幽々子さんはデザートの盛り合わせに移って、これまた旺盛にそれらを頬張っている。とてもじゃないけど、話をしてくれそうな空気ではない。
「あ、あれ……?あなたたちは……?」
「紫原君の友達の、黒子 テツヤです。」
「赤司 征十郎だ。」
「妖夢、彼がここに至ったまでを説明出来る?」
咲夜さんもしゃがんで妖夢さんに再度呼びかける。
「そ、そうでしたか。紫原さんの……。」
妖夢さんはよろよろしながら体をおこし、僕らに向き直り居住まいを正した。
「私が、いつも通り掃除をしてきた時のことですーーーー。」
あれ?
パチュリー……あれ?
次回、妖夢の回想。