東方奇跡録 作:夢原 つきよ
あ、UAが1000届きそうです。
届いてから言えよって話なんですけどね。
嬉しくて。1000届いたらまたご報告をば。
あとすみません。
予告でカエルとかカエル色とかって言ってたら
カエル色だけになってしまった……
ケロタン達は次の緑間登場時にします。
今回も雑。もはや常識。
それではどうぞ!
どのくらい、俺は眠っていたのだろうか。
謎の白い光に包まれて目がくらみ、俺ーーーー緑間 真太郎は草むらに身を投げ出していた。
風に揺れる植物の匂いと、人の気配にゆっくりと瞼を開けてみる。
「「あ。」」
そこにはカメラを持って急接近している黒髪の少女と、長い緑色の髪に蛇と蛙をつけた少女が、顔を覗き込んでいた。
慌てて逃げようとしたカメラの少女の手を、俺は反射的に掴む。
「わぁっ⁈」
「……何を勝手に、撮ろうとしているのだよ。」
俺の不機嫌そうな声に、カメラの少女は早口に言い訳する。
「あやややや、あのですね?別にやましいことは何も考えてなんてなくて……幻想郷で見ない顔だなぁ〜、あ、人間じゃないか〜、綺麗な顔立ちだし、これはスクープだ〜、と思ってシャッターを切ろうとなんて、してませんからね?」
「思いっきり本音だだ漏れなのだよ……」
怒りを通り越して、呆れてしまう。
今度は緑髪の少女が口を開いた。
「だから言ったじゃないですかぁ、隠し撮りはダメだって。」
「いやあなたの方がノリノリだったでしょ⁈油性ペン自分で用意してたクセに!」
前言撤回。
怒りが湧き上がってきた。
「普通見ず知らずの人間に悪戯するのか⁈」
「ふっふっふ……この幻想郷では常識にとらわれてはいけないのです‼︎」
「常識以前の問題なのだよ!」
カメラの少女が「うわ、出たよ迷言。」とつぶやいた。
緑髪の少女にはそれが聞こえなかったようで、しゃべり続ける。
「そんなに怒らないで下さいよ。むしろ感謝してもらいたいくらいです。私達に見つからなかったら貴方、今頃とっくに妖怪達のご馳走になってますよ?」
「は……?妖怪だと?」
聞きなれない単語に思わず首を傾げる。
「そんな非科学的なもの、いるわけないのだよ。」
「あーやっぱり信じられないですよね、なかなか。」
「あややや、まぁその信じられない非科学的な存在が今目の前にいるんですけどね〜。」
カメラの少女の言葉に、俺はキョロキョロと辺りを見回した。
「って、なんで貴女もキョロキョロしてるんですかっ‼︎」
緑髪の少女は「えへへ。」と探し物をするポーズそのままで笑ってみせた。
乗りが良い。騒がしい。いたずら好き。
(誰かにそっくりなのだよ……)
いつも隣にいる、あいつを思い出す。
「もぉーっ、バカにしないでください!それなら見せてあげますよ、天狗の力!」
そう言うやいなや、カメラの少女の背中からは真っ黒な翼が現れた。いつの間にか手には大きなうちわを手に持っている。
「え?え?いやちょっと待………」
「お、俺は関係がないだろ………」
「旋符『紅葉旋風』‼︎」
高い竜巻が発生し、俺達2人は飲み込まれた。
「「…………」」
巻き上がった砂埃が沈み、再び視界が開ける。
場所は変わらず、森の中。ただし、先程いた場所から随分と吹き飛ばされた事実を、木や草の荒れ具合が語っている。
「あや?手加減はしましたが、なかなかタフですねお兄さん。」
カメラの少女バサリと、羽を使ってその身を地に下ろした。
「人間が出来るような技じゃないのだよ……。」
「だ……だから言ったでしょ?」
一緒に吹っ飛ばされた緑髪の少女は、ボサボサになった髪を直しつつ起き上がる。そして俺に向き直ると
「幻想郷では、常識にとらわれてはいけないのです‼︎」
ビシっ!と人差し指を向けて言い放った。
「あやや〜、それとこれとは話が違うような気がしますが……」
「俺はどうやら、常識にとらわれ過ぎていたようだな。」
「うそぉっ⁈」
「わかっていただけて何よりです。」
満面の笑みを浮かべる緑髪の少女。
それと対照的に、驚愕の表情で俺を見る、天狗の少女。
見てしまったものは、信じるしかない。
俺はそう腹をくくった。
「はぁぁ……もういいですそれで。そう言えばお兄さん、まだお名前を聞いていませんでしたね?」
「緑間 真太郎だ。」
「私は守矢神社の巫女、東風谷 早苗です。」
「清く正しい射命丸 文です!」
それから俺は2人から幻想郷の事を聞き、2人に俺がここに至るまでを語った。
「ふむふむ。それはまたネタになりそうな話ですねぇ〜。『外の世界に、幻想郷への道現る⁈』これは更に取材してみる価値が……」
「あまりネタにして欲しくないのだが、射命丸。」
「あ!霊夢さんなら何か知ってるんじゃないですかね?博麗大結界の管理してるし。」
東風谷の提案に、射命丸は大きく食らいついた。
「なるほどっ!博麗の巫女なら既に他の外来人に遭遇してるかも!じゃ取材がてら緑間さんの友達、探してきます!」
早口にそうまくしたてると、黒い翼を大きく広げ飛び立つ用意をする射命丸。
「いや、それなら俺も行った方がいいんじゃーーーー」
「任せてください。最速の名は伊達じゃありませんから!」
ブワッと風がおこる。
次の瞬間、射命丸の姿はなかった。
「……少しは俺の話を聞いて欲しいのだよ。」
「情報の早い文さんならすぐ見つけてくると思いますよ。緑間さんは下手に動かない方がいいですって。」
東風谷は空を見上げていた顔を俺に向けた。
「では、文さんが帰ってくるまで、守矢神社に是非ご参拝ください、緑間さん♪」
「緑間さんも結構泥砂だらけになっちゃいましたね……洗濯しましょう!その間、これ着ててください。」
「はぁ⁈これは女物だろう?」
「緑間さ〜ん?ここでは常識にとらわれては生きていけませんよ?」
「っ……‼︎そうだったな、忘れていたのだよ。」
「きっと似合いますって〜♪」
「みどちんってみどちんだよね……」
「どういう意味だ紫原?」
次回、バカと馬鹿。