夜の王達がゼンゼロの世界に行って雨を降らせるみたいです   作:ワニさん

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出来ました


未確認災害"夜"の報告

零号ホロウ事案から半日後。

 

六課は、まだ完全には解散していなかった。

 

⸻

 

簡易指令室の扉が開く。

 

「入るよー」

 

声と共に、アキラとリンが入室。

悠真は軽く頷く。

 

悠真「お、来たね〜」

 

蒼角「あっ、プロキシ〜!」

 

蒼角は無邪気に駆け寄る。

星見雅は短く頷いた。

 

星見雅「来てくれて助かる」

 

柳「急に呼び出してすみません。状況が状況なので」

 

アキラ「零号ホロウの映像、見た」

 

リン「……嫌な予感しかしなかったよ」

 

⸻

 

柳が端末を操作し、モニターに映像を映す。

 

昼間だったはずの零号ホロウが、

突如として夜のように暗転。

 

青い炎めいた雨が降り注ぎ、建物や構造物、エーテリアスの残骸を包む。

 

蒼角「これこれ! これが来たんだよ!」

 

悠真「……ホロウ災害の延長じゃない」

 

星見雅「問題は、零号ホロウの新たな事象かどうかだ」

 

⸻

 

リンが口を開く。

 

リン「六課にはまだ話してなかったけど、

私たち達他の皆と六大ホロウ調査しに行っていたんだ」

 

悠真「なるほどね〜」

 

アキラ「各ホロウの調査員たちから報告をもらった」

 

モニターに再生されるログ。

 

「ホロウ内部が突然真夜中になった」

「昼間だったはずなのに視界が落ちた」

「青い焔のような雨も降っていた」

「エーテリアスは一体も確認できない」

「でも、戦闘痕跡は明らかに残っている」

 

蒼角「他のホロウとかでも同じだったの?」

 

悠真「全ホロウで同じ現象が起きていたってことだね」

 

柳「六課が零号ホロウで見たのと、各地で一致していたと」

 

アキラ「でも……この元凶は誰だろう?」

 

リン「この雨や夜の現象の中心になっている存在ってこと?」

 

柳「その事ですが……零号ホロウで六課が直接交戦した存在がいます」

 

星見雅「そいつは自らを夜の王ナメレスと名乗っていた――巨大な剣を振るい、全ての攻撃を左手の短剣だけで受け流す、人格も意思も持つ個体だ」

 

悠真「零号ホロウの内壁まで切り裂き、地面を突き刺して隆起させた」

 

蒼角「建物もエーテリアスも、ずぶ濡れ!」

 

柳「まともな戦闘にもならず いちげきもあたえられずに撤退しました」

 

アキラ「……え、6課のみんなでも無理だったの!?」

 

リン「まさか、直接交戦したのは六課だけなの?」

 

星見雅「その反応だと他は戦っていないようだな。我々はそのナメレスがこの現象を夜と呼んでいたことからこの未確認現象を夜と仮称した。おそらく、このナメレスこそが今回の“夜”――未知の災害の元凶と思われる」

 

悠真「戦闘は終わったけど、次はどうなるか分からない」

 

柳「現時点で、この現象に名前も定義もありません」

 

アキラ「ホロウ災害とは別物だ」

 

リン「未知の災害……」

 

⸻

 

夜は去った。

だが、終わりではない。

名も知らぬ理が、すでに世界を通過していた。

世界がこれを受け入れる器を持つかどうか――まだ、誰にも分からない。

 

悠真「次に“夜”が来た時、同じとは限らない」

 

柳「観測されているのでしょうか」

 

誰も、否定しなかった。




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