エリートトレーナーたち   作:倉咲杏ト

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どうも倉咲杏ト《くらさきあずと》です
この小説に興味を持っていただきありがとうございます
まずこの話はORAS(オメガルビー・アルファサファイア)が元ですので、軽いネタバレ注意の可能性を持ってます
それではどうぞ


1.ヨウマとルチア

 深い茶色のしたチョコ味、限りなく白に近いクリーム色をしたバニラ味。

 爽やかな色合いをしたミント味に、混ぜたら灰色になりそうな黒ゴマをトッピングしたバニラ……。

 暑い季節にだけ味わえる至高の食材、それがアイス。ちなみにシンオウ地方では冬でもこたつに入ってアイス食べるらしい、羨ましいなあ。

 私は今、コンテストライブ会場付近にいる。

 今日はマスターランクの審査、つまり一番上の競技なだけあって外なのに盛り上がりがすごい。

 そして会場入り口は特に人が集まっていた、ウォーグルの足を掴んで高い場所から見てると、前方に数人のカメラマン、そしてコンテストで有名なルチアがいた。

 頭と髪型を合わせると音符のような形をしていて、色はミント。服装は深い青が基調として手首から肘にかけて、首の後ろ、足首は白いもふもふを付けている、暑そう。腰付近はショートパンツなのかスカートなのか分からない格好をして、左足にだけシマシマのニーソ。

 相変わらずの向日葵に負けない眩しい笑顔で喋り、ポーズを取る度に歓声が沸く。

「じゃあそこの青いウォーグルに掴んでアイス食べてるお姉さん、こちらへ!」

 え? 私? 私に視線が集まる、恥ずかしい、アイス食べてるのに。

 仕方なくルチアの隣へ行く、着地して軽く身だしなみを整える。

「お名前は?」

「ヨウマです、よろしく」

 周りがさらに騒がしくなる。

 何せあの元飛行使いヨウマなのだから、今は引退してホウエン地方をブラブラと旅行中。

「いいお名前ですね! コンテストは興味あるでしょうか」

 それに対し興味ないと答え、周りが凍りつく。

 何故興味が無いか、それは、

「何がメガチルタリスよ、飛行の裏切り者じゃない。というわけでさようなら、もっとセンスのある人がいるわ、例えば……そこの赤いリボンの子とかどうかしら」

 私はウォーグルに乗って大空へ、実はちょっと後悔してるかも……。

 でも、後ろを振り返らない。飛行使いとしてのプライドはまだ持っているつもり、メガチルタリス、メガリザードンX、メガギャラドス、私には理解ができない。

 

 

 

 自宅はミナモシティの海辺にある、ホウエン地方で言う北東辺り。

 久しぶりにいつもの扉を見る時には日が暮れていた。

「よおよおお前さんがルチアを泣かせたゆう飛行使いかい」

 体格がよく丸刈りのお兄さんが私に話しかける、ルチアのファンなのだな。

「はっ、私に勝負挑むつもり? どうせ勝てないんだろうけど」

 彼はぐぅの音しか出ず、しょんぼりした雰囲気をしたままどこかへ去る。

 扉を開けると、部屋は綺麗に片付いたまま、複数のゲーム機が自分を待っているようだった。

 5分ほどかけ簡単な料理を作って食べる、やっぱり自分で作った物は美味しい。

 食べ終えてふと窓を見る、オレンジ色の日差しが差し込みどこか虚しい気持ちになる、やっぱり謝った方がいいのかな。

 ポケナビのテレビを付ける、ルチアの事についてキャスターが喋っている。

『えー、ルチアさん曰くそのトレーナーに謝りたい……と? 個人的にはそのトレーナーが悪いと思いますけどねー』

 べ、別に私が許すわけじゃないし、謝りにきても意見を変えるつもりとかないからー。

 って、自分に嘘ついてもしょがないか、今度会ったら……。

 

 

 

 朝、心地良い朝と言いたい所だけど、あの出来事がやっぱり気がかりだ。

 特に意味なく、ダイブボールからウォーグルを出す、彼もまたルチアみたいに眩しい笑顔で私を見つめる。

 まるで大丈夫、とでも言ってるようだった。

 ガチャリと扉を左手で開ける、視線の先には金髪で青いスーツを身にまとった、ルチアと同じくらいの男性。

「よくも、よくもぼくのルチアを!」

 いきなり胸倉を掴まれるけど、私の方が身長もパワーも上だからなんとか振り払い、一発ビンタを当てる。

「いきなり何すんだよ!」

 数十秒して頭が冷静になる、彼は確かテレビで見た気がする。

「……ごめん、ぼくの名前はカヅラ、ルチアのライバルさ」

 《ライバル》

 懐かしい感覚が込み上げてくる、私も昔はアイツと競い合ってたもんだ。

 お互い身だしなみを整え、深呼吸をする。

「こっちこそ悪かったよ、これから謝りに行こうと思ってたんだ」

 そうだったのか、と納得してくれて無事解決。

 だがそうでもなく、本人に謝罪するまでは解決しないと思う。

 カヅラ君曰くゆくえが分からないとのこと。

 残っていたのはチルタリスナイト、つまりチルタリスがメガ進化するのに必要な石とキーストーン。これもポケモンをメガ進化させるのに必要な道具だ。

 そして私はカヅラに尋ねる。

「心当たりはあるかな」

 

 

 

 案内された場所は空の柱という場所、レックウザというポケモンを祭るためにあり、劣化が激しい。

 カヅラ曰くよくルチアが好きな場所と喋っていたとか。

 入口付近で着物を着た女性に「ここは認められた者だけしか通れません、どうかお引き取りください」と跳ね返される。

「そんな、通してくれよ!」

「じゃあ質問を変える、誰か来なかったかな?」

 ルネの民が来たと、それだけを告げる。

 それから10分ほど粘ってみるも、なかなかどこうとしない。

 カヅラが視線で合図を送ってくる、何か閃いたのだろうか。

「あ! レックウザが降りてきたぞ!」

 女性が一瞬後ろを振り向いた隙に彼は勢いよく飛び出す、それに気づいた女性はそれを追いかけて行った。

 呆気に取られて数秒ぼーっとしていた、チャンスだと思い入口を潜り抜ける。

 梯子を何度も登りながら、塔の頂上へと着く。

 

 

 

 太陽が丁度てっぺんの位置にある頃、泥だらけのアイドルがそこにいた。

 場所が高いだけに寒く風が強いけど、それ以外の音は無いに等しい。

「あの……昨日はごめんなさい、酷い事言って……」

「…………」

 彼女は振り向く、目の周りが赤くなっている。

 そして私の元へ猛ダッシュしてきて――――

「ばかばかばかー、もう知らないんだからッ、うう」

 抱きついてきた、アイスのように冷たい。

 ルチアが眠りについた時、お姫様だっこをして下へと降り、ウォーグルに乗って近くのルネシティへと降り立った。

 これを機に私は飛行使いを二度とやらないと決心した。




これを書き始めた理由はORASのエリートトレーナー♀が好きだからです。
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