本人無自覚のうちにクソ重感情を向けられてるやつ   作:占城稲

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受験おわったぞおあおおうああうああああ

ひとまずアンケで圧倒的1位を獲っていたミカさんとの馴れ初め書きました!

あと誤字報告ありがとうございます!


聖園ミカ

先々週から何度も視線が合う子がいる。目を合わせるとすぐ逃げちゃう癖に次の日にはまた観察してくる。自分が好奇の目に晒されることは何度かあったし、嘲笑の的になることもあった。けれど、今回のそれは質が違う。妙にしつこい。

いっそ、こちらから話しかけてしまおうか。これまでだってそうすれば彼女たちは散っていったのだから。

 

「ねぇ!」

 

「ひゃ!?は、はい!?」

 

想像してたよりも素っ頓狂な声が出て笑う。そんなに臆病なら最初からちょっかい出さなければいいのに。

 

「最近ずっと私の周りを散策してるよね?何か用かな?」

 

「あ、えと、その」

 

「あはは☆ 面と向かって言えないことだったのかな?なにか弱みでも握るつもりだったのかな?」

 

「違います!」

 

「じゃあ何?私に話しかけたいけど話しかけれなかったとか?なんちゃって━━━━━」

 

「はい!そうです!ごめんなさい!私聖園様に憧れてて!」

 

「……え?」

 

「お肌も髪の毛も綺麗だし、メイクもヘアアレンジも上手いですし!付けてるアクセサリーもすっごい可愛くて!」

 

軽い冗談を投げたつもりが、怒涛の褒め言葉が返ってきて戸惑う。

 

「だから!どうしたらそんなに可愛くなれるのか教えて貰いたくて!」

 

「……」

 

「でも、勇気が出なくて…。」

 

「……あー」

 

…こんな子もいるんだ。

 

「ストーカーまがいのことして本当にごめんなさい…」

 

「……ううん。こっちこそごめんね☆勝手に勘ぐっちゃって」

 

「いえ、その、そもそも私なんかが聖園様みたいになりたいなんて…」

 

いや、この子も十分綺麗だ。ミルクを溶かしたみたいに淡くやわらかな銀髪に、穏やかな光を宿した眼差し。それでいて、その奥には月明かりのようなグレーブルーの瞳が、静かな冷たさと凛とした気配を帯びている。

 

可愛い系も美人系もどちらもいける顔立ち。

髪型は地味だし、メイクも似合ってないけど、素材がいい。磨けば磨くほど光るだろう。

 

「あはは☆それ、私以外の人の前では言わない方がいーよ!」

 

「…?」

 

「まぁ、いいや!じゃあ、早速メイク道具見に行こっ!」

 

「え!聖園様!?」

 

「ミカって呼んで!」

 

それが、ミコトちゃんとの関係の始まりだった。

最初は、褒められたことがただ嬉しくて、何かで応えたいと思っただけだった。けれど、いろいろなことを教えるたび、過剰なほど目を輝かせ、嬉しそうに礼を言う彼女が愛おしくなっていった。大人しく遠慮がちだった彼女も、やがて私を見つけると自分から声をかけてくれるようになり、人見知りの子猫が私にだけ心を許してくれたような感覚が、くすぐったいほど嬉しかった。

 

人との距離の詰め方も覚えたのだろう。2学期の末頃には、ミコトちゃんは一気に人気者になっていた。彼女が褒められるたびに私も誇らしく、人気者になればなるほど、彼女にとっての「特別」は私だけなのだと、密かに信じていた私は優越感に浸れた。けれど、そのあまりにも甘い幻想は、呆気なく崩れ去った。

 

「フィリウス分派に入る……?」

 

「はい!ナギサ様から誘われまして!そろそろ所属をはっきりしないといけませんし、いい機会かなって」

 

「へー、ナギちゃんとも仲良いんだ?」

 

「仲良いなんて恐れ多いですけどね…。ミカちゃんはナギサ様と幼馴染なんですよね?」

 

「あー、うん。そーだよ」

 

「ナギサ様って本当に素晴らしいお方ですね!そんな方と幼馴染なんてミカちゃんはやっぱ凄いです!」

 

「あはは……そーかもね。」ゾワ

 

「それで、ですね━━」

 

やめてくれ

 

「うんうん…」ゾワゾワ

 

そんなに楽しそうな顔しないでくれ

 

「━━で、その時ナギサ様が━━━━━」

 

私以外にその輝く瞳を向けないでくれ

 

「ミコトちゃん!」

 

「━━なんですか?」

 

「ちょっと待ってね?」

 

私の左の羽から三日月と小さな惑星のアクセサリーを、そっと指先で外す。

 

「はい!これあげる。付けてみて?」

 

「え、でも、これミカちゃんの1番お気に入りのやつって……」

 

「そーだよ?だから私の一番星に付けてもらいたいなって☆」

 

「……え?」

 

「ほら、私がつけてあげるよ」

 

「わわ!自分で付けれます!」

 

「いいからいいから☆」

 

「……//」

 

「はいできた!」

 

正面を向き直ると、色素の淡い頬をほのかに染め、何かを訴えるような眼差しでこちらを見つめていた。けれど、身長が低いため、その視線はただ、愛らしい上目遣いにしか見えなかった。

 

「わーお…これやばいかも。。。似合うね!」

 

「……本当に急にどうしたんですか……//」

 

「んー?何処にいるかすぐわかるようにするためだよ?どっか行っちゃわないようにね!」

 

「これ、本当に貰っちゃっていいんですか……?」

 

「うん!気に入らない?」

 

「いえ全く!」

 

「じゃあ、いつも付けててね…?」

 

「それは当たり前ですけど…」

 

「…………ほんっと鈍感だよね」ボソッ

 

「……?」

 




人たらしを目指していた頃のミコトは色んな人から人たらしの極意を学んでいます。(あと、ちょくちょく脳灼いてる。)

ミカの羽の飾りは元々両翼についてて(妄想)左翼のものだけをミコトにあげて、ペアルックにしたって感じです。

各キャラとミコトとの馴れ初めについて

  • あった方がいい
  • 無くてもいい
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