ゲヘナ関連の業務の引き継ぎが完了し、私は今正義実現委員会からの頼みでトリニティ領内で捕らえた他校の生徒(主にゲヘナ)の引渡しに関する業務の簡単な研修を行っている。
「ミコト先輩!ここって━━━」
「うん?ああ、これはね━━━━━」
「━━━ありがとうございました!失礼します!」
「いーえー」ニコニコ
正義実現委員会の資料整理係の1年生にはすっかり懐かれてしまった。最初は"様"呼びだったが、いつの間にか"先輩"呼びになっていた。可愛いからなんでもいいや。
「ミコト、ただいまっす」
「あ、イチカ。おかえりー!」
仲正イチカ
正義実現委員会の2年生。色々あって打ち解け私の醜い本性も知っている。同級生の中で一番仲がいい(と私は思ってる。)
「ミコト、まだ仕事っすか?」
「うーん、別に終わりでもいいんだけどキリ悪いからー」
「なら、この後…いや、また今度で大丈夫っす」
「……何か用だった?」
「いや、用事と言えるほどのものじゃないっす。それに、ミコトの負担にはなりたくないんで」
「……」クイッ
「ちょ、ミコト?」
「……座って」ポスッ
「……」ポスッ
近くのソファーに無理やり座らせる。
「私の前では遠慮しないって約束したよね?」
「あー……いや…はは、そうっすね…」
イチカは困り顔で目を逸らしてながら頭を搔く。
……そうやって、誤魔化すんだ。
なら、私も私なりのやり方でいかせてもらう。
「ねぇ、イチカ」
「なんすか……」
「イチカはいい子だけど、私は悪い子だから……」
「……」
「我儘言うね?」
「……」
「ハグして?」バッ
「っ……」ギュ
「私ね、前も言ったけど、こんなこと求めることができるのはイチカだけなんだ」
「━━だから、イチカも私の前では我慢しないで欲しいな」
「自分が悪かったすから……。もう、離していいっすか……//」
わたしにはイチカしかいないけど、イチカには私以外にもいるんだろうな……。それなのに依存されると迷惑に決まってるよね……。
「…………そうだよね。めんどくさい奴でごめんね…」
「ああ、違うっす!嫌とかじゃ全然ないんで!!むしろ…嬉しいというか……」
「本当……?私イチカが思ってるよりダメな奴だよ……?」
「それはお互い様なんで、気にしないでいいんじゃないっすか?」
イチカは勘違いさせるのが上手いなあ。いつか刺されるんじゃないか心配だなぁ。
「ふふっ、そうだね。ありがとね、イチカ━━━━━
━━━バンッ!!
「ミコト先輩!ミカ様が━━━━━
さっきの後輩がノック無しにいきなり入ってきた。
━━━━━お呼び…で…す……。」
近すぎる距離。
互いの腰に絡めた両腕。
それを見た後輩の言葉はみるみる勢いを失っていった。
「「……へ?」」
間抜けな声が重なる。
「………////、し、失礼しましたぁ!!」バタンッ!
顔を赤く染めて、逃げるように扉を閉める後輩の姿を見て、大きな誤解を招いたことを悟った。
「待つっす!!誤解っす!!」ダッ!
----------
あの後、急いで追いかけて誤解を解こうとしたが、抱き合ってたことは事実なので苦労した。
どうやら、前々からデキてると噂だったらしい、怖いね。
そんなこんなで、呼ばれた場所に向かうと━━
━━━居た。ミカちゃんだ。
「やっほー!!ミコトちゃん!」
今日もビジュいいなー。
「久しぶりですね!ミ……聖園様!」
あっぶな。
つい、いつもの癖で"ミカちゃん"と呼びそうだった。
他派閥のトップを、軽々しく"ちゃん"付けで呼ぶのは如何なものか━━そう考えて、仕事中はきちんとした呼び方にしようと決めたばかりだと言うのに。
私はナギサ様の補佐官となる身だ。
今までとは違い、私の言動1つが思わぬ波紋を呼び、それがナギサ様にまで及ぶ可能性がある。
そのため、これからは今まで以上に立場を弁えなければならない。
……気をつけよう。
「………え?」
「私に何か用ですか?」
「えっと……あー、ごめん!もう1回言ってくれる?」
「?えっと、私になにか用━━━━━
「その前!」
「お久しぶりです?聖園様?」
「なんでなんでなんでなんでなんで」
ミカちゃんの様子がおかしい。瞳孔が開きっぱなしだ、冷や汗もかいてる?体調が優れないのだろうか。
「聖園様?」
「なんでッ!?」
「わ!ど、どうされました!!?」
「なんで、そんなに他人行儀なのか??私なんかしちゃったかなー??」
「い、いえ、特に何も……」
「なら!なんで??なんでそんなに距離置くの??」
「あー、えっと、その、」
「もしかして、誰かに何か言われたとか??もしそうならその子について少し教えてくれるかな??」
「違います!違いますから!えっと、あの、私!ナギサ様のものになるんで!えっと、発言とか気をつけな━━━━━ガシッ
「わわ!聖園様!?どこへ?!」
「ちょっと黙っててくれるかなー、あと次苗字で呼んだらお仕置だから☆」
誰もいない空き教室に連れていかれる。何か怒らせてしまったみたい。きっと私が悪いから謝らなきゃ。
「着いたよっ」ガラガラ
「ミカちゃん!ごめん!私何かしたなら謝るから!」
「んー?ミコトちゃんは悪くないよ??」ガチャ
「━━でも、すこーし説明して欲しいなって」
部屋の端に追い込まれる
「なに、を……?」
後ろは壁。これ以上は下がれない。
「ナギちゃんのものになったってどうゆうことッ、か、なッ!」ドンッ!
「ひゃッ!」
耳元で乾いた音が弾く。
逃げられないように、壁に押し付けられ、股の間に脚を挟みこまれた。
今日のミカちゃんは何処か怖い……
「マーキングが足りなかったのかなぁ?」スリスリ
熱を帯びた視線は私の首筋を見つめている。
どうして?
「ミカちゃん!まって!話を聞いて!」
「今更なに?私は奪われたんだよ!?」
奪われた……?
……なるほど。そういうことか。さっき、焦った私は━━ナギサ様のものになった━━と口走ってしまった。
この言い方だと、ナギサ様と私がそうゆう関係になったと勘違いしてもおかしくない。
つまり━━━━
━━━ミカちゃんはナギサ様が私に盗られたと勘違いしているのだ!!
幼馴染とは聞いていたが、まさかミカちゃんがナギサ様に恋愛感情を持っていたとは!
安心してミカちゃん。私がナギサ様とそんな関係になることは絶対有り得ないから!
「言い方が悪かったから!」
「どうゆうこと?」
「私は、ナギサ様の補佐官に任命されたの!だから!ミカちゃんが思ってるような関係とかじゃないから!」
「え……?」
「それで!補佐官になる以上、ミカちゃんのこともきちんと呼ばなきゃなって!」
「………」
「だから、ミカちゃんのことが嫌いになったとかじゃないし!仕事の時以外は今まで通りだよ!」
「……あー。なるほどね。私すっごい勘違いしてたみたい」
「紛らわしい言い方してごめんね?」
「ううん。私こそごめん。つい頭に血が上っちゃって。」
「じゃ、じゃあ戻ろっか?」
「待って。」パシッ
「?」ビクッ
「ナギちゃんの補佐官になるって何?ナギちゃんから私何も聞いてないんだけど???」
は!俺が今まで読んでいたイチカとのイチャイチャ小説は!?
ミコトとイチカの共通点が多くて筆が乗り、理性が溶けたイチカにミコトが襲われるR18小説を書いてしまったのは内緒。
ミコトは根元に「愛されたい」という強い欲求があります。なんででしょうね。一人暮らしを望んだのと関係があるのかもしれません。
ちなみにアコと寝た時に無意識に抱きついていたのも、その欲求が原因です。
追記
需要がありそうなので投稿します
ミコトがイチカに襲われる話です。なんでも許せる人向けです。
https://syosetu.org/novel/403577/#
ガッツリストーリーに絡ませるべき?
-
補習授業部ともがっつり絡ませて欲しい
-
ストーリーにはサラッと関わるだけ
-
エデン条約編以外にも絡んで欲しい